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昨日のレポートのようにソリッドのロイヤルブルーがバンコクの市場で急速にその姿を消しつつあるとなれば、当然ロイヤルブルーの派生系である品種にも大きな影響を及ぼします。その筆頭なのが、マスタードガスのロイヤルブルー系です。最近非常にバリエーションが広がってきたプラカットのマスタードガスの中でも、深みのある美しいロイヤルブルーとイエローの組み合わせは、個人的にマスタードガスの中では一番好きな組み合わせです。 しかし、残念な事にここに来てロイヤルブルー系のマスタードガスはバンコクの市場ではまったくと言って良いほどその姿を見ることが出来ません。・・・って言うか、プラカットの本場とも言えるこの国に存在しないって事は、おそらく世界中の何処にもいないのかも。少なくとも、今年に入って4回のバンコク仕入出張では1尾も見かけていません。まぁ、マスタードガスという品種自体、プラカットでは決してポピュラーではないですけどね。不思議なもので、ショーベタではマスタードガスはバンコクでは結構よく見かける品種になってます。また、ショークラウンでは、仕入先の一つに頼んで生産をしてもらっているので逸品堂ではコンスタントに入荷します。でも、ロイヤルブルーじゃなくて、ターコイズブルー系なんですよね~。 絶滅しちゃった?ロイヤルブルー系に対して、バンコクで一番よく見かけるマスタードガスが、2枚目の画像のターコイズブルー系です。こちらは、元になるソリッドのターコイズブルーがまだ入手しやすい事もある分、作出が楽なんでしょうね。それでも、1回の仕入旅行で十数か所のショップやブリーダーを訪問して、せいぜい5尾も良個体が見つかれば良しといったレベルです。マスタードガスは、ヒレにバランス良くイエローが乗るのは結構難しいみたいで、大体は「ソリッドブルーのヒレが何だかチョットだけ黄色っぽくもモヤモヤっとした部分がある」と言ったレベル止まりです。なかなか難しいもんですね~。 そうそう、せっかくなんで、次回は最近のマスタードガスのカラーバリエーションについてチョット補足しておこうかなって思います。
2008/04/15
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毎月のように新しい品種が作出されてくるバンコクのベタですが、その反面いつの間にか市場から姿を消す品種も少なくありません。「つい、2ヶ月前くらいまではいくらでもその辺に転がってたのにぃ~!」って言う状態も別に珍しい事ではないんです。まぁ、次々と新品種が作出されてくる中、すべての系統を維持していたらそれこそ大変な事になっちゃいますから仕方ないんでしょうけどね~。そんな、バンコクの市場から姿を消しつつあるプラカットの品種を哀悼の意味?も込めていくつかご紹介しましょう。 まず、トップバッターはコレっ!ソリッド・ブルーです。「ええっ、そんなわけ無いだろぉ~!」って、特にショーベタを手がけている方は思われるでしょうね。でも、ショーベタでは基本中の基本品種であるソリッド・ブルーも、プラカットでは見かける機会が激減しています。バンコクのベタブリーダーの共通する大原則として売れない魚は手がけない!って言うのがありますから、華やかな系統に比べて今ひとつ人気のないソリッド系が激減するのもやむを得ない事なんでしょうけど・・・ でも、ショーベタの方でしっかりと系統維持されているターコイズブルー系はいざとなればそっちから血を導入すればすぐにプラカットでも作出可能ですから特に問題ないでしょう。スチールブルーは、元々プラカットではほとんど見かけませんが意外にもショーベタではポピュラーな系統になってますからこれもOK! 一番危機的なのは、ロイヤルブルーと呼ばれる本当の意味での青系でしょう。深みの有るロイヤルブルーという色彩は本当に美しいのですが、なぜかショーベタとしても最近見かける機会が激減しています。これは別にバンコクだけの話ではなく、我が国のベタコンテストなどを見てもターコイズ系に比べてロイヤルブルーの個体は本当に数が少なくなっています。 以前はバンコクで見かけても「なんだ、ロイヤルブルーかぁ~」なんて軽く流してましたが(苦笑)、最近では天然記念物並みの希少動物になりつつあるようです。出来れば、ベタ界のレッドデータブックに載せたいくらいです・・・って違うか。これだと、趣味の世界の我々が飼育しちゃいけないって事になっちゃうから、より一層この品種の首を絞める結果になっちゃうな。
2008/04/14
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さて、前回に引き続き最近のバンコクのショークラウンがどう凄いかのレポートを。前回は体型面でのレベルアップを書きましたが、もちろんカラーリングの面でも目覚しい進歩を遂げています。特にマーブルの分野では、今やプラカットをも凌駕するような個体を見る事が出来ます。1枚目の画像のトリカラー・マーブルなんざぁ、もはや完璧でしょう!キング・オブ・マーブルの称号を御贈りしたくなるほど素晴しい個体です。ここまで見事なマーブルはプラカットでもまずお目にかかれません。 でも、不思議なんですよね~。これだけのマーブルを作出するにはベースとなる種親に余程の個体がいた筈。しかもメス個体。というのも、改良の元親のオスの方にヒレの短いプラカットを用いると、子供の代でヒレが十分に伸長しなくなりますから通常はこの組み合わせは無い筈。もっとも、次世代以降で戻し交配していけば元に戻りますが、タイ人がそこまで気長に品種改良するとも思えず(苦笑)。また、ショーベタでこれほどのマーブルが存在する訳もないし・・・。となれば、考えられるのはプラカットのトリカラー・マーブルの余程の絶品を種親に使ったって事でしょうか。 でも、そんな凄いメスなんて今まで見たことないぞっ!って思ってたらいましたね~。翌日訪問した別のプラカットブリーダーの所で見つけました。2枚目の画像がそれ。メス個体でありながらこれだけの極彩色のトリカラー・マーブルなんて本当にお見事です。やっぱり、いるところにはいたんですね。確かに、これと同等レベルのメス個体を用いれば1枚目の画像のような、マーベラスな絶品が作出可能でしょう。 ただ、すべての疑問が解けた訳ではありません。通常、ブリーダー同志は互いの秘蔵の種親候補を他のブリーダーに売ったりあげたりしません。そりゃ、商売敵なんですから当たり前の事ですけどね(笑)。そんな中、このショークラウン・ブリーダーはどうやってアレだけのマーブルを作出する元となったメスを入手したんでしょうか?彼自身はショークラウン専門で、プラカットを手がけていないので自家繁殖個体の可能性はありえないんですけどね~??
2008/04/12
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じゃあ、一体どんな所が最近のショークラウンはよろしいのかって事に関して何回かに分けてレポートしてみましょう。まず、第一にフォルムが整って来ましたね~。今日の画像は、今回仕入れてきたブラック・マルチですが、いい感じでしょ?以前のショークラウンはショーベタを意識するあまりやたらとゴテゴテしたヒレを目指してましたけど、クラウンってヒレ先がギザギザなせいか、ショーベタのフルサイズ並みの個体になると何だか妙にバサバサした感じになっちゃうのが個人的には嫌でした。 でも、最近のショークラウンはその辺もちゃんと考えて、決して過剰にならない程度のすっきりとしたフォルムの個体が増えてきました。この個体はまだ若魚ですが、これなら成熟しても美しいフォルムを維持してくれる筈です。シンプルでありながら十分に開いた尾鰭の形状も申し分ありません。 まぁ、この個体に関してはフォルムだけじゃなく色彩的にも申し分ないですけどね(笑)。正直言って、ショーベタのブラックマルチでこれだけの美しいカラーリングの個体なんて見たことありません。やっぱり、ショーベタではハーフムーンだオーバーハーフだって言う所にばかり改良の主眼が置かれちゃってる分、色彩面ではショークラウンの足元にも及ばない気がします。それにしても、どういう交配したら漆黒の地にここまで鮮やかにレッドが乗ってくるんでしょうか?いつもながら、バンコクのベタブリーダーのポテンシャルの高さには驚かされます。
2008/04/11
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今回のバンコクでは腰痛手術を受けた直後と言う事もあり、持ち帰る総重量を極力少なくしようと心がけました。そのため、仕入れた個体数は少なかった反面久々にのんびりとベタを見ることが出来ました。たまにはこういうのもいいもんです。 ここ2、3回の仕入れでは時間的な制約などでショークラウンテールをゲットすることが出来なかったので、今回はそちらにも顔を出してきました。クラウンのファームって、他のブリーダー達のいる場所とはチョット違う所にあるので、訪問するのに結構効率悪いんですよね~。でも、今回は事前に連絡してあったためバンコクのスワナンプーム国際空港までブリーダー自身が迎えに来てくれました。土曜日の夕方、利用者でごった返す空港のロビーでクラウンのブリーダーは人懐っこい笑顔で私を迎えてくれました。「おおっ、サワディーカップ!(こんにちはって意味です)。ひさしびりだね~」「やあ、さかなおやじっ!御無沙汰っ元気だったかい?」「わざわざ空港までありがとう。所で車は何処に止めてきたの?」「車?そんなもの無いよ」「へっ??・・・」 そうなんです。奴は自家用車なんてものは所有してなかったようで、空港までは乗り合いバスで来たみたいなんです。げっ、こちらとしては空港からのアッシー(もはや死語か?)くらいのつもりだったのにぃ~(苦笑)。そんな訳で、仕方なく空港からタクシーを使って奴のファームまで行く事になりました。ファームはバンコクの郊外にあるため、到着した時はすでに夜。辺りは真っ暗です。ついでに、奴のファームも・・・。ファームには物凄い数のガラス瓶が並び、中には1尾ずつショークラウンが収容されているんですが、観賞するにはチョット暗すぎないかぁ~??ファームには裸電球が数個、ぽつんぽつんと吊るされてるだけですから・・・。 そんな薄暗い中で、ブリーダーは懐中電灯(苦笑)でビンの中身を照らしながら一生懸命自分の作った魚を売り込んできます。最近、老眼?の影響でとみに視力の落ちている私には非常に不利な環境でクラウンの状態もよく見えません。しかも、懐中電灯の照らす先には点々と黒い影がぁ~っ!そうです!!奴がいたんです(笑)。それも1匹や2匹じゃなく。冗談抜きで、血の気がサァ~っと引いていくのが自分でもよく判りました。激暑のバンコクだって言うのに実に涼しかったです。 そんな彼の今回の自信作が冒頭の個体!・・・って、これなんだか判ります??要するに、ショークラウンテールのダブルテールって事なんです。確かに、トラッドのクラウンでは見たことありましたが、ショークラウンではあまりお目にかかった事がないかも。・・・でも、あんまり好みじゃありません(苦笑)。だいたい、初めから尾鰭のギザギザなクラウンの尾鰭が2つに分かれているため、なんだか尾鰭が真っ二つに裂けちゃったみたいに見えます。ダブルテールの最大の売りである、幅の広い背ビレもあまり効果を上げていない気もします。 彼には悪いけど、ちょっと好みでは無い改良でしたね~。私個人としては2枚目の画像のようなノーマルのシングルテールの方が数段上と感じました。まぁ、このあまり好みとは言えない品種は別としても、バンコクのショークラウンは確実にレベルアップしているようでした。そのフォルムと言い、カラーリングと言いもはやある意味ショーベタと並ぶ・・・いやある意味ショーベタ以上に奥深いカテゴリーになってきたのかもしれませんね~。
2008/04/11
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今回のバンコク仕入れに腰痛で直接出向く事が出来ず、ピンチヒッターとして甥っ子を送り込んだ事は前に書きました。甥っ子はベタの事なんか全然知らないので、基本的に品種なんかは向こうのブリーダー任せにしておきました。もちろん、信用できそうなブリーダーを選び、あらかじめメールや電話で代理のものを行かせる旨を伝えておきました。その結果、概ね予想以上の成果を上げてくれた甥っ子なのですが、いくつかの反省点も。例えば、前に書きましたジャイアント系の幼魚を仕入れてきちゃった件もそうです。 そして、これは完全に私のミスなのですが(苦笑)、事前にブリーダーに指示した際に「ショーベタをパッキングする際は大きめの袋で!」と指示し忘れました。バンコクのブリーダー達は皆親切心からでしょう、ショーベタも実にコンパクトにパッキングして甥っ子に渡してくれちゃいました。でも、こうすると溶けるんですよね~、ヒレが(涙)。今回持ち帰ったショーベタは結構な数がヒレ先が裂けたり溶けちゃったりして、販売できませんでした。もちろん、すべての責任は指示を出し忘れた私にあるのであって、甥っ子やブリーダーたちには何の落ち度もありません。 ところで今回はっきりと感じたのですが、どうも品種によってヒレの痛みやすいもがあるようなんです。レッド系、ホワイト系そしてマーブル系でヒレの先端部分がクリアフィンの系統なんかはヒレが傷みやすい見たいです。逆にブルー系の品種はほとんどヒレが傷んでいません。よくよく考えてみると、以前からこの傾向がありました。これがどのような理由によるものなのかは今ひとつ判りません。ただ、ブルー系なんかは4層に分かれていると言われるベタの色素細胞の層の最上層に位置するらしいですから、これがベタの体表をコーティングしているのと同じ役目でもしてるんでしょうか?ってあんまりいい加減な事書いちゃいけないな(笑)。でも、確実に品種によってヒレの強度に差があるのは確か見たいです。 そんな中、ヒレの強度と言う点では最弱?と思われるのがイエロー系でした。今回、何故かイエロー系のショーベタをかなりの数仕入れてきてくれたのですが、そのほとんどがヒレにダメージ受けてました。確かに、根性なさそうな薄そうなヒレですもんね~(笑)。僅かに今日紹介した2個体のみがヒレのダメージなく我が国まで到着と言うかなり痛い結果となってしまいました。 不思議なもんで、これがプラカットだとヒレなんて全然溶けないんですけどね~。これじゃ、イエロー系のショーベタ仕入れるのこれからも躊躇しちゃいそうです。個人的にはかなり好きなカラーリングなんですけどね。
2008/03/30
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昨日に引き続き、マーブルの大変身ネタをもう一つ。今日の奴は、昨日の個体をはるかに凌駕する変化です。1枚目の画像が1ヶ月ほど前の仕入れたばかりの頃のもの。ホワイトベースのパステルが元になっているマーブルで、マーブル模様はほとんどないのですがパステル系マーブルと言うのはそこそこ希少なので仕入れてみました。 仕入後1週間ほどで体色に変化が現れ始めました。この段階では、どちらかと言うと薄っすらとピンクがかっていたボディカラーが混じりけのない純白に変わり始めました。それとあわせてただでさえ少なかったマーブル模様がほとんど消失してしまう始末。「うーん、これじゃもうマーブルとして売る訳いかないなぁ~」って事で、私の所で密かに姥捨て山って言われている人気が無くて売れ残った個体ばかり置いてある、温室の一番奥にある棚に移動させました。 ・・・それから2週間ほどしたある日の事。姥捨て山に放置してある容器の水換えをしている時に、結構キレイなブルー&ホワイト・マーブルがいる事に気が付きました。「あれっ、なんでここにマーブルなんて置いてあるんだろう??」って事で、あわててもう少し良い場所に容器を移動しました。容器に貼ってあるラベルのナンバーから辿ると、なんとあの「元パステル・マーブル」じゃあありませんか(笑) そして現在の外見が2枚目の画像のものです。ねっ?1枚目の画像の個体と同一だとは想像できないくらいの変化でしょう??しかも、通常のブルー&ホワイトとは異なりパステルベースなので随分と雰囲気が異なります。ヒレも濃いブルーとスカイブルーの2色に分かれていたりして、これはもうすっかり一線級の個体に仕上がってきました。 うーん、この変化はまったく予測できませんでしたね~。でも、これがあるからマーブルって品種は止められないんですよね。ただ、気をつけないとバンコクで仕入れの際に先読みし過ぎて、その時点で変な模様の個体ばかりに目が行くようになっちゃう傾向があります(笑)。いつだかも、そう言った読みで決して美しいとはいえない個体ばかりチョイスしていたら、ブリーダーから「そういうのが好みなのか?」って、変な顔されちゃいました。
2008/03/28
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以前このブログでも書いたと思うのですが、相変わらずマーブル系のベタはそのカラーリングが目まぐるしく変化するので、結構手こずってます。特に成長期の個体では1週間でまったく別物みたいな体色に変化する個体もいるので、管理者泣かせの品種です。例えば、今日の1枚目!これはまぁ、やや色彩的には淡いですがなかなかソフトな感じのトリカラー・マーブルと言えるでしょう。ブルーと言うよりは藤色っぽいマーブルパターンを好きな方も多いのでは? ところが、この個体2ヶ月ほど前の入荷時にはパステルホワイト・マーブルって事で販売してました!ちなみに入荷直後の画像が下のもの。ねっ!随分と雰囲気変わっちゃってるでしょ?ここまで変わっちゃうと。もはやパステルホワイト・マーブルって言う名前で販売するには無理があるってもんです。 特に厄介なのが、濃色のマーブルパターンが常に減る傾向とか増える傾向とか一方通行なら対策も立てやすいんですが、実際の所どちらに進むかは神のみぞ知るって奴です。だから、ボディがほとんど赤一色のレッド&ホワイト・マーブルをブリーダーが「この系統は、成長と共にホワイトのマーブルパターンが増加してくる」って言うのを真に受けて高額で入手し、1ヶ月もしないうちにただのソリッド・レッドに化けちゃう(涙)なんて事もざらにあります。 ただ、系統によってある程度方向性は決まっているみたいで、信用できるブリーダーの個体だとほぼブリーダーの発言どおりにマーブルパターンは推移してくれます。それと、個人的な主観ではブルー系のマーブルパターンは成長と共に増加しやすく、逆にヒレに存在するレッドのマーブルパターンは消失するケースが多いように感じています。 逸品堂は別名マーブル堂って言っても過言ではないほどマーブルの売上構成比が高いんですけど、皆さんの所にいったマーブル達はみんな大丈夫なんでしょうか?逸品堂のオヤジ(・・・って、そりゃ私ですけど)の「この個体は絶品です!」なんて口車に乗せられて大枚叩いて購入したトリカラーマーブルが見る見るうちにただの赤ベタや青ベタになっちゃったりしてませんでしょうか?ソレを考えると結構ドキドキ物の小心者さかなおやじなのでした(苦笑)
2008/03/27
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今回代理でバンコクに仕入れに行った甥っ子が結構な数を持ち帰ってきたのが、生後3ヶ月未満のジャイアント・プラカットの若魚!最大では全長8cmにも達するジャイアントPはバンコクでも人気があるようで、専門店も存在します。以前のように、ただ大きければ良し的な色彩面で終わってる(苦笑)個体は本当に少なくなり、観賞価値の高い個体が急増している事は以前もこのブログで紹介しました。 それならば、なぜ逸品堂にジャイアントの入荷が少ないのか?それは単純に仕入れの価格が高いからです。確かに、サイズを考えても現地のブリーダーの管理の手間はプラカットの倍以上である事は理解できます。それにしても、プラカットの5倍から10倍の価格と言うのは何と無く納得できなくて、いつも迷いながら二の足を踏んでしまうのです。 そんなジャイアントですが、生後3ヶ月未満の若い個体は結構安く入手可能です。せいぜいプラカットの2倍程度の価格。ただ問題はそのサイズにあります。この時期のジャイアントだと全長は5cm前後。もちろん、これでもプラカットのフルサイズ以上と言えますがジャイアントとしての迫力には少々欠ける感が否めません。しかも、さらに問題なのがそのような個体がその後何処まで成長するか不明と言う点! つまり、最近のジャイアントは観賞価値を高める目的で盛んにノーマルのプラカットと交配されています。もちろん、元々は同じ種類のベタですから遺伝的な問題は一切生じませんが、ジャイアント×ノーマルの子供は、本来のジャイアントほど大きなサイズにまで成長しません。ブリーダー達は、こうして得られた観賞価値の高い子供にジャイアントを戻し交配させて、色彩が美しいままサイズをジャイアントに戻していくわけです。でも、ジャイアントの若い個体と言われているものが、本当に巨大化するのかそれともプラカットとの交配のF1に過ぎないのかはこの時点では判別できません! そんな訳で、逸品堂では全長6cmをジャイアントプラカットの定義のミニマムサイズと考えています。・・・って事は、今回甥っ子が仕入れてきたジャイアントの若い個体って称する奴らは現時点で販売できないじゃん!(苦笑)。まぁ、頑張ってあと1ヶ月位温室で育成してみるしかありませんね~。 それにしても、観賞面から言うと素晴しい個体ばかりなのは驚きます。事マーブルに関してはヘタをするとノーマルのプラカットよりジャイアント系の方が一歩進んでいるかもしれないと密かに思ってます。ウーン、一体何故なんでしょう?常識から考えればありえない事なんですが、現実問題そう痛感させられるほどの逸品が、ジャイアント系のマーブルには揃ってます。
2008/03/25
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今回腰痛による手術入院のため、逸品堂をスタートさせて初めて私自身ではなく甥っ子を代理でバンコクまで仕入れに行かせた訳ですが、昨日もお伝えしたようにこちらの期待以上に頑張ってくれました。って言うよりは、バンコクのベタブリーダー達がこちらの想像以上に誠実だったんですけどね(笑)。甥っ子はベタに関する知識なんてこれっぽっちも持ち合わせてませんから。 自分で現地に出向き自分の目で選択して仕入れをしている時とは、明らかに毛色の異なった品種が混ざっていたりして、それはそれで結構楽しめました。中には「私ならこの系統は絶対選らばないなっ」って言う個体もありましたけど、甥っ子ならびにバンコクの知人たちにはひたすら感謝です。・・・でも、新たに入荷した個体を撮影しているとやっぱり行きたくなっちゃうんですよね~(笑)。今回の台湾出張は日程的にタイトなので、帰りにバンコクに立ち寄るのはチョットきつそうです。家族にも「今回はさすがに無理だな」とか話しているくせに、内心では「何とか1日だけでもバンコクに」って思っている自分がいたりしてコワイ(苦笑)。 ところで、今回甥っ子が持って帰ってきてくれた個体の中ですごく気になるベタが今日登場のコイツです。パイナップル系のマスタードガスがベースなんでしょうけど、なんとボディのメタリックブルーがマーブルパターンになってます!甥っ子からベタを受け取った夜、撮影していてビックリしてしまいました。うーん、こりゃまた想像を絶するマーベラスな個体の登場です。でも、残念な事にこの個体を作出したブリーダーが一体誰だったのかサッパリ情報がありません。頼りの甥っ子に聞いても、バンコクの私の友人と遊びまわった楽しい思い出の記憶しか奴の頭の中には残っていないようで(苦笑)まったく困ったもんです。 ウーン、こうなりゃやっぱり自分でバンコク乗り込むしかないかぁ~っ?そう思って、いそいそとチャイナエアの台北~バンコクの便を調べている自分が本当に恐ろしいです。
2008/03/23
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私の腰痛手術入院を受けて周囲にも様々な波紋を呼んでいます。中でも困ったのが、逸品堂の仕入です。原則として月一のペースで仕入れてますから、今回も3月14日からの航空券や宿泊先の手配を終えてありました。でも、今回ばかりはどんなに根性入れても、気合込めても行けそうにありません。何とかバンコクまで這うようにたどり着いたとしても、あの滅茶苦茶重いベタたちをぶら下げて市場やブリーダーの所巡るのは絶対に無理でしょう。ウーン、どうしましょう! ・・・って悩んでたら、昨晩甥っ子から電話がありました。「・・・所で、お前ももう卒業(大学)だなぁ~」「そうなんですよ叔父さん」「卒業旅行でも行くのか?」「いや、金ないし、何処もいけません」「そうかぁ~・・・お前バンコク行きたい?」「へっ?バンコクですか。そりゃ行けるなら海外どこでも行きたいですよぉ~」「もし、その気があるなら費用はこっち持ちで行ってくるかバンコク?」「まっ、まじすかぁっ!!行かせてくださいっ!」 ってな訳で。いきなりですが今回私の代わりに甥っ子をバンコクに送り込む事にしました。何とか航空券も手配できましたし、って評判の悪いチャイナエアですけど、この時期航空券が今から入手できるだけでもうけもんでしょう。海外旅行にはホンコンに一度行ったことがあるだけと言う甥なので、バンコクで彼に自力でベタ集めて来いって言うのはあまりにも酷って言うか絶対無理な筈。 こう言う時には困った時の友人頼み!(笑)。このブログにも度々登場するタイ人の友人に電話し、甥のバンコク滞在中のコーディネイトを頼みました。さすがに今まで何度となく私の無理な注文をこなしてきた男だけあります!即座に「任せとけっ!金曜日は有給とるし土日は完璧フリーだっ!」と実に頼もしいお言葉。これで、バンコク滞在中の足(笑)の確保は完璧です。後は、ベタのブリーダー数人に電話しあらかじめ個体を集めておく様依頼しました。残念ながら私が自分の目でチョイスする事は今回出来ませんが、今まで付き合いの長いブリーダーたちを選びましたから、ちゃんとした個体を渡してくれる筈です。 まぁ、ベタの仕入れの方はおそらくそれなりにちゃんと出来るでしょうが、問題は甥のバンコク滞在中の自由時間の過ごし方!なにしろ、仕事に関しては2流ですが、遊ぶ事に関しては超一流と言うか並外れた情熱を持っているタイの友人に連れ回される訳ですからね~。バンコクの危ない魅力にドップリ染まらないといいんですけど。ちょっと心配です。もちろんタイ人の友人にも釘を刺しておきましたけど、どうなる事やら。
2008/03/09
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さて、前回からの続きです。どうしても、オバチャンのファームに行って見たい私が店主に頼んでさらに場所を詳しく聞きだしていると、いきなり通訳していた店主が「こりゃダメだよ」って言い出しました。どうも、彼女の住んでいる地域はかなり危ない場所のようです。皆さんは現在タイの南部つまりマレー半島のマレーシアとの国境付近の治安がかなり悪いのをご存知でしょうか。その一体ではかなり頻繁に無差別爆破テロやバスの襲撃などが起こっています。詳しい原因は私には判りませんが、現地の人の話を総合すると仏教とイスラム教の対立が根底にあるようです。 いずれにせよ、タイ人でさえ行きたがらない危険地域ですから観光客ごときがノコノコ顔を出していい訳もありません。どうも一部の知人の間で私はそう言った危険地域にも平気で出かける男と思われているようですが(苦笑)、決してそのような事はございません。って言うか、そういう場所で何らかのトラブルに巻き込まれた際に日本政府や周りの人々にどれだけ迷惑を掛けるかを考えれば、絶対にそういう場所に一個人が行くべきではないと思います。つまり、未開のジャングルに分け入るのと人的紛争地帯に出かけるのは私にとってまったく次元の異なる話なのです。・・・ オバチャンの住んでいる地域でも治安が非常に悪く、以前はバンコクから仲買人がベタの買い付けに来ていたそうですが、あまりに危険なのでしばらく前から姿を見せなくなってしまったそうです。仕方なく、オバチャンは自分で魚を担いで行商に出てきたと言う訳らしいです。あまり詳しくは話したくないのでしょうが、店主の通訳によると彼女の旦那はどうも無差別テロの犠牲になったような感じです。元々はその旦那の方がベタブリーダーをしていたようです。 それにしても、コレだけのレベルのショーベタを生産するとはその旦那さんって一体何物だったのでしょう。単色系と違いマーブル系はかなりの遺伝的知識がないと絶品個体を作り出すことは出来ません。しかも1系統ではなくいくつかの系統の絶品マーブル系を作出となると、コレはもう神業レベル!推測するに、かつてはバンコクでも著名なコンテストブリーダーだったのか、そこそこ裕福なトップレベルのアマチュアブリーダーだったのでしょう。逸品堂がショーベタ主力の店だったら、ある程度の資金を投じてでも丸抱えしたい所です。でも、無差別テロの起きる危険地域じゃなぁ~(涙) ってな訳で、直接オバチャンのファームを訪問する事は出来そうにありませんが、かといってコレでお別れって言うのも逸品堂店主としてはあまりにも惜しいッ!当然、店主に頼み込んで、今後私がバンコクに仕入れに入る際には店主がオバチャンに連絡して魚を彼の店まで持ってきてもらうように話をつけました。これで、このオバチャンの所有する絶品は今後も入手可能と言う事になりましたぁ~♪後は、訪タイのたびに少しでも多くの個体をオバチャンから購入してやろうと思ってます。めでたしめでたし!!・・・でも、その分他のブリーダから仕入れるショーベタの数が激減するから、他のショーベタブリーダーにとっては少しもめでたくない話だと思いますけどね(苦笑)
2008/02/26
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今回のバンコク仕入れがショーベタを仕入れる予定の日曜日に季節外れの大雨に祟られて予定通り行かなかった事は前回書きましたが、そんな中でも非常に大きな収穫がありました。それは、ケタはずれの実力を持った無名のショーベタブリーダーに出会えた事です。出会いはプラカットを仕入れるべく市場を徘徊していた土曜日の事でした。 いきつけのプラカット専門店に入り込み、店主の薦める冷えたコーラを飲みながら互いに怪しげな英語を駆使して(苦笑)世間話をしている所に、一人のタイ人のおばさんがオズオズと店に入ってきました。両手にはなにやら重そうなズタ袋ぶら下げてます。そしておもむろにタイ語でなにやら店主に話しかけてきました。もちろん、私は簡単な単語ならいざ知らずノーマルのスピードで話されたタイ語の会話の意味はサッパリ判りません。でも、そのおばさんが何かを店主に頼んでいて、店主が断っているのだけは雰囲気から判りました。「いったいなんて言ってるのサ?」「いや、このオバチャンがうちの店にベタ置いて販売してくれって・・・」「置いてやればいいじゃん!なんだか困ってるみたいだぞ」「いや、持ってきたのがショーベタだって言うからさ」「ふーん」「出来れば置いてやりたいけど、うちはプラカット専門店だからさぁ」「じゃあ、オレがみてもいい?」「あれっ?あんたプラカット専門じゃなかったの??」 一般的にタイ人は敬虔な仏教徒で、困った人や貧しい人には本当に親切です。もっとも、そうする事で功徳を積んで天国行きたいって言う部分もあるんでしょうけど、とにかく優しい人たちです。私が店主にオバチャンが持って来たと言うショーベタを店の中で見ても言いかと尋ねると、もちろん快諾してくれたばかりか「オレからも頼むから、是非義理でもいいから少し買ってやってくれ」って言ってくれました。そして、オバチャンが嬉しそうに私にタイ語で話しながら(だから意味判んないって)ズタ袋から取り出したのが今日紹介したような個体たちでした! はっきり言って驚愕以外の何物でもありませんでしたね~!いままでバンコクでも国内でもそれこそ万を越えるショーベタの個体見てきた筈ですが、ここまでインパクトがあった個体はほとんどありません。それも、1,2尾だけが凄いんじゃなくて持ってる個体がことごとく絶品なんです。基本的にはマーブル・バタフライ系なんですが、この品種は存在自体が希少ですからバンコクでもほとんど見かけません。ましてや国内では皆無と言って良いのでは?それが、このレベルでずらっと・・・。 特に冒頭の個体なんて、一体何なんでしょう(笑)。ここまで見事に3層のいわゆるトリバンドのバタフライなんて存在するとも思いませんでした。いやぁ~、感激でしたね~♪もちろん敬意を表してオバチャンの持っていた個体はすべて彼女の言い値で引き取りました。中にはヒレが少し傷んじゃってるのもいましたけどそれも承知で丸抱えしました(笑)。本当はもっと欲しかったんですが、店主にタイ語で尋ねてもらった所、何だかバンコクから離れた辺鄙な所に住んでるみたいで、バンコク市内まで長距離バスに乗ってやってきたらしいです。なにしろ、タイ人の店主が住んでる場所の地名知らないって言ってましたからよっぽど離れてるんでしょう。 ・・・ってこの話はまだ永くなりそうですし、まだまだ皆さんに見ていただきたい個体もあるからこの続きはまた明日って事で・・・(続く)
2008/02/24
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いつもより長めの海外出張から帰国後、それこそ不眠不休で個体の撮影やHPの更新を行い、やっとの事で逸品堂を再開させましたぁ~♪まぁ、毎度の事ですが新しくベタを仕入れてきた後の数日間は殺人的なオーバーワークに陥ります(苦笑)。一回に300尾前後の個体を仕入れて来るのですが、そのうち100尾程度は卸売するので右から左に流れていきます。残りを逸品堂での販売用とするのですが、当然全個体写真撮影しなくてはなりません。 最初のアップで平均すると100尾程度更新しますので、帰国後まずはその100尾の撮影をする必要があります。撮影用水槽を用意して、そこに1尾ずつベタを入れてはデジカメで撮影すると言う作業を延々と続けます。1尾辺り平均10分位掛けるでしょうか、撮影中もじっとしていませんしアマチュアカメラマンの私レベルではピントのあった写真を撮るのでさえ結構苦労します。まぁ、デジカメなんで現像代とか気にせずバシバシシャッター押します。ヘタな鉄砲数打ちゃ当たる戦法ですね(笑)。 それと、各個体の商品登録をサーバー上で行う社業や、HPを作成する作業などを考えるとベタ1尾辺り最低でも15分くらいはHP上にアップするまでの作業時間が必要と思われます。100尾のベタに各15分必要だから・・・全部で1500分=約25時間(苦笑)!つまり、冗談抜きの不眠不休で作業に当たったとしても丸一日頑張らないと逸品堂のアップが行えないって事です。もちろん、この間にも水換えや餌やり、病気の治療などのメンテナンスは欠かせませんし・・・。 そんなこんなで(笑)悪戦苦闘しながら第一弾の新入荷個体をアップしたのが金曜の明け方5時過ぎ!でも、アップとほぼ同時にお客様からご注文をいただきましたぁ~♪本当に嬉しいですね~。今までの苦労が一気に報われた気がして非常によろしいです(笑)。逸品堂の更新を終了すればしたで、日本を離れている間に溜まっている本業の仕事の方をこなすべく、国内各所をあちこち飛び回る非常に多忙な毎日が始まるのは、これまたいつものお約束(涙)。でも、家でじっとしているとイライラしてくるそんな性分と言うか、完全なエコノミックアニマル(「今や死語か?)なので超多忙は望む所でもありますけどね~。 皆様もお時間の余裕のある際で結構ですので、一度逸品堂のHPをご覧いただければ幸いです。その日のアクセス数をチェックするのが心の糧となりつつある店主より・・・
2008/02/23
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ウーン、昨日はやっぱり温泉なんて行ってのんびり出来ませんでしたぁ~(涙)。成田空港で取引先のイギリス人会長夫妻を見送った後気分はすっかり温泉気分だったのですが無常にも携帯が三波春夫先生の「世界の国からこんにちは」をねっとりと歌い始めました(笑)。最初は無視しちゃおうかとも思ったのですが、知人から着信番号から知人からの物と判りでる事に。「もしもし、さかなおやじです」「あ~、◎◎だけど、お久しぶり。実は今日バンコクから帰国したんだけど、ベタ屋さんから魚預かってきてるんだよね」「はぁ??」 実は今回の仕入れではあまりの腰の痛さにいくつかのブリーダーやショップでは、その場で持ち帰るのではなく後で宿泊先のホテルまで届けてもらうようしました。出来れば少しでも後から受け取った方が魚が狭い袋の中に収容されている時間が短いと考え、持ってきてもらう日時を帰国日のチェックアウト2時間前に指定しました。でも、コレが大失敗。バンコク市内の信じられないほどの交通渋滞と、彼らのアバウトなタイ語で言うとマイペンライ気質をもっとちゃんと考えておくべきでしたぁ~!定刻になってもちゃんと届けにきてくれたのは半分程度、残りはブッチされました(苦笑)。もちろん、代金は前払いしてあるんですけどね。 特にメス個体を頼んだ3業者は全滅!そんな訳で今回の仕入れではメス個体の入荷は無しって筈だったのですが・・・。今回電話をくれた知人はタイの雑貨を輸入し販売している方でバンコクのホテルのロビーで知り合い、ウィークエンドマーケットを1日案内してあげたのが縁で親しく付き合うようになりました。そんな彼が、バンコクでの買いつけも終わり市場周辺をプラプラ歩いていると知り合いのベタブリーダに会いました。ブリーダーは彼が翌日帰国する事を知ると、私からオーダーされていたメス個体を彼に押し付ける事にしたって訳です。 無理やりそんなことを頼むブリーダーもブリーダーなら、それを快諾して持ち帰る知人も凄いって言うか律儀って言うか・・・。そんな訳で、メス個体が一部だけですが想定外入荷したと言う訳です。おかげで、成田から何処も寄らないで知人宅に出向きメス個体を受け取ってきました。ただ、数量が少ないので単独で販売するほどではないため今回は同系のオスに無料プレゼントとして添付しちゃう事にしました(笑)。でも、冒頭の画像のトリカラー・マーブルを始めとしてなかなかの逸品ぞろいです。
2008/01/25
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昨日のブログで披露?したように持病の腰痛のため思うようにバンコクでブリーダーやショップを巡ることが出来なかったのですが、それでもちゃんといるもんです掘り出し物が(笑)。今日紹介するのはその一つでヒレに真紅の小斑紋が散っている小粋な模様で、101匹ワンちゃんの犬から連想したと思われますが、ダルメシアンと呼ばれる品種です。まぁ、画像の個体の場合オレンジ・ダルメシアン・マルチって事になります。 とにかくインパクトのある品種ですね~。もっともバンコク最新品種と言う訳ではなく以前からチラホラとその姿を見かけてました。国内でもショーベタのオレンジでダルメシアンを見たこともありますからそれなりに普及してるんでしょうか。今のところ、遺伝的な事とか何も判りませんが長期にわたって維持されていると言う事は瞬間芸ではなく品種の維持が可能なレベルの品種なのだと思って良いでしょう。 このダルメシアンパターンは別にオレンジ系に限らず色々な品種に組み合わせる事ができる様です。今回バンコクで見かけたのではブラック・ドラゴンのヒレに赤と黄色のダルメシアン・スポットが散在していると言う物凄い個体もいました。もっとも、この個体は脊椎骨がグニャグニャに折れ曲がった酷い奇形だったにもかかわらず持ち主が法外な価格を吹っかけてくるので購入しませんでした。 また、実物ではなく写真を見せられたのですが地色がホワイトのマーブルでヒレだけでなく全身にブラックとレッドのダルメシアン・スポットが散っているマーベラスな個体も存在するようです。この個体の持ち主は、この魚でなんかのコンテストで優勝(当然でしょうね)したようで、魚の写真の後はオヤジが王室関係者からトロフィーを受け取っている瞬間の写真やら何やらを見せられて、タイ語で(判らんって言ってるのに)延々と自慢話聞かされました(苦笑) いずれにしても、マーベラス・スポットの登場でバンコクの品種改良の可能性がまたまた広がったと考えて良いでしょう。今回の訪タイではダルメシアン・スポットの入った個体(良し悪しは別)を結構見かけましたので、次回に訪れた時は市場中ダルメシアンで溢れてるかも?
2008/01/20
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ここの所シリーズとして、逸品堂店主の期待を思い切りはずしてくれた(苦笑)、ベタの逸品を紹介してきましたが、何も毎回はずしてる訳じゃないですからね!そこんとこヨ・ロ・シ・ク!!・・・って訳で、今回は良い方に期待をはずしてくれた個体を紹介ししましょう。冒頭のトリカラーマーブルなんですけどいかがでしょう? いかがでしょう?って言われてもねぇ(笑)。色彩的にはきれいだと思いますけど、マーブルとして評価するならばマーブル模様がほとんどないし、ボディはブルー1色だしって言うのが大方の見方ではないでしょうか。実はコレ、昨年11月位にこのブログに登場した掟破りの高額仕入商品(苦笑)絶品マーブルの一つなんです。バンコクの普通のマーブルの仕入れ値の優に3倍はする高値でしか売ろうとしないコンテストブリーダーの作出個体なんですが、わざわざそんな高値で仕入れる個体かぁ~?って思うでしょ? しかぁ~し!(笑)、2枚目の画像をご覧ください!!こちらのトリカラー・マーブルはいかがでしょう?色彩的な好みの問題はありますが、トリカラーマーブルとしてはまず申し分のない個体でしょう。噂のコンテストブリーダー(笑)の所では普通レベルでしょうが、まず他のショップやブリーダーの所ではお目にかかれません。・・・実はこの2枚の画像は同一個体なんですよぉ~♪1枚目の画像が昨年の11月の仕入時点のもの、そして2枚目は今年に入ってから撮影し直したものです。ちょっと、信じられないくらいのレベルで見た目が変わりました。 マーブルはコレがあるから止められないんですよね~(笑)。バンコクでこの個体をチョイスした時に、ブリーダーがニヤッと笑っ「ギャンブルッ?」って言ってました。そうなんです。ボディにもやもやっとした感じのあるマーブルはその後模様が大きく変化する事が多いのです。もっとも、必ずしも良い方向に変化する保証は何処にもなく、例えば今回の個体でもボディがブルー1色に染まってしまう事も当然可能性としてはあった訳です。 うーん、さすが名伯楽って言うんですかぁ~?我ながら自分の先読み能力が恐ろしいっ!・・・と昨日の夜一人悦に入っていたら、前オーナーが醒めた一言「せいぜい3回に1回くらいの割合でしょっ」。ふっ、ふんっ、だからなんだって言うんだぃ!!イチローだって3打数1安打なんだぞ~。このまま行けば、ベタ界の首位打者だいっ!
2008/01/08
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さあ~て、引き続き逸品堂のホワァ~イ?(笑)な個体の紹介をしていきましょう。今日はマスタードガスについて!ブルー系の色調をベースにイエローが混ざる非常に美しいカラーリングから逸品堂でも人気の高い系統です。ただ一口にマスタードガスと言っても、実際にはいくつかの系統に細分されます。1.ロイヤルブルー系2.ターコイズブルー系3.スチールブルー系4.パイナップル系(鱗にメタリックブルーの輝点があるタイプ)5.パープル系(ボディの色調がブルーと言うよりはパープル) このうちダントツに人気が低いのが(苦笑)、スチールブルー系です!まぁ、ブルーの3大基本色のうちもっともシックと言うか地味目な色ですからまぁ、コレは納得。でも、個人的には嫌いじゃない系統なんで、結構コンスタントに仕入れてきてます。それじゃ、この中でどれが一番人気だと思います~♪ 正解はロイヤルブルー系です!・・・プラカットではね。冒頭の画像の個体のように、ボディが深みのあるロイヤルブルーに染まる個体はほぼ入荷と同時に完売いたします。確かに、キレイですからね~。私も納得いたします(笑)。ただ、バンコクでもあまり見かけないんですよ、ロイヤルブルー系は。ほとんどがターコイズブルー系でして。 ところで、今日のホワァ~イ?ですけど、この顧客の嗜好がなぜかクラウンテールでは一変します。プラカットではロイヤルブルー系に人気が集中していたのに、クラウンテールでは2枚目の画像のようなターコイズブルー系が圧倒的な人気を誇ります。なんで? 先日もバンコクのとあるショップでクラウンテールの仕入れをしていた時に「ターコイズ系のマスタードないの?日本では一番人気だからね~」って言ってたら、たまたま店に遊びに来ていたプラカットのブリーダーが「それはおかしいだろっ?お前、オレの所ではロイヤルブルー系が一番人気って言ってたじゃん!」とか口をはさんできて、話が少々ややこしくなってしまいました。クラウンとプラカットでは好みのカラーが違うと言っても、あまり納得していない様子(苦笑)。そりゃそうだろ!説明している当の本人が全然納得できてないんだから。
2008/01/07
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昨日に続いて、店主である私の思惑と言うか期待を思い切りはずしてくれた2007年思い出の個体シリーズ!(苦笑)いって見ましょう!今日登場するのは、レッド&シルバー・ドラゴンです。ウーン、何と表現すればいいのか判りませんがとにかくマーベラスな個体である事だけは確かです。梅干色(紀州じゃないシソ漬の方)が基調でその上から網掛けでもしたかのようにシルバーのドラゴンパターン、しかも各鰭はクリアに抜けると言う芸達者ぶり!おそらくは品種としてはまだ確立していないのか、今のところ画像の1個体しか見たことがありません。これまた昨日同様、見つけた瞬間は「こりゃ間違いなく日本でセンセーションを巻き起こすなっ!」って一人合点してニコニコでゲットしてきたのに、してきたのにぃ~! ・・・結果は完敗です、パート2(笑)。逸品堂のHPでは各個体ごとのアクセス数解析ができる様にしてあるのですが、レッド・ドラゴン系の個体の中で最低ランクに近いアクセス数です(涙)。なんでさ?ホワァ~イ?? 一人で憤慨していたら、家族が醒めた視点で一言・・・「パパはその手の色の物が好きなのヨ、自分の好みと世の中の嗜好は当然別だって考えなきゃ」。ウーン確かに言われてみると、やや黒味がかった濃いピンク色って好きかもしれないです。コストコのアメリカ産冷凍イチゴ、甘酢漬けのスモモ、完熟のソルダム(スモモの1種)の緑の皮の内側に隠されたジューシーな果肉・・・確かにどれも同じような色合いです(笑)。そっそうかぁ~っ!オレはこの手の色合いが好きだったのかぁ~!!って人生終わりも近い40代後半になってから気が付くとは。
2008/01/06
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今年初の逸品堂通信です。昨年は、沢山のお客様から特別の御厚情を賜りました。ひたすら感謝、感謝です。しかし、ここに来て店主の私に迷いが生じております(笑)。それは、お客様の嗜好がよく読めないっ!・・・と言う事です。最近のありがちのパターンとして、私が自信満々で仕入れてきた系統はさっぱり人気がなくて、何気に仕入れてきた魚に注文が殺到したりしてます。まぁ、予想外の個体が売れる事で、ありがたい事にちゃんと帳尻は合うんですけどね~(苦笑)。なんか、スッキリしません。・・・って事で、反省を兼ねて2007年度店主の予想を良い意味でも悪い意味でも裏切ってくれた魚達をいくつか紹介していきたいと思います。 トップバッターはコレっ!えーと、品種名はチョット長いのですが(笑)プラチナカッパー&イエロー・マルチです。今までもカッパー&イエロー・マルチというのは存在していましたが、地色のカッパーが渋系だけに全体的にシックな感じの系統でした。まぁ、個人的には好きな品種だったので結構逸品堂には入荷してます。ただ、売れ行きはポツポツって感じ。しかし、2007年最後の出張でこの品種に出会いました。そういう意味では、バリバリのバンコク最新品種です! バンコクのとあるショップでこの魚見た時は「コレだぁ~♪」って思いましたね。だって、現存するすべての系統の中でもっとも正しい意味での黄金色に近い品種でしたから。この魚を販売していたショップの親父も、「風水学的に金運を招くカラー」として華僑の人たちに売れる事確信してますから価格も吹っかけてきます。それを、「この系統の魚全部買うからっ!」と久しぶりの札束で横っ面をはたく作戦(笑)でゲットしたのに!したのにぃ~!! ・・・結果は完敗です(涙)。うーん、読めんっ!お客様の嗜好が読めん~っ!と言うことで、年初から逸品堂では会員制を導入しました。もちろん会員にならなくったって魚は購入できるし、会員になったとしても大した特典はないんですけどね(苦笑)。ただ、会員になると、バンコク仕入れの際に事前にお知らせいただいた御希望に近い個体を探してきましょうって言う特典がもれなく付いてきます。つまり、日本にいながらにしてお好みの品種をバンコクで捜せるって訳ですな。仕入れる側にしてみると物凄く手間がかかるんですけど、こうする事で少しでもお客様のニーズを的確につかめるかなぁ?って思ったものですから。それにしても、なんでこの品種は不人気なんでしょう?ホワァ~イ??
2008/01/05
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先日、ショークラウンのコンテストブリーダーが作出した個体を披露したところ逸品堂のHPに「見せるだけ見せておいて、販売は無しかいっ!」って言う抗議のメールが来てビックリしてます(笑)。別に、出し惜しみしているんじゃなくて、価格面で日本の常識(笑)を超越しちゃっているからだと説明差し上げたのですが、「価格なんて問題じゃないっ!」と言う強気のご回答をくださった方までおいでになりまして・・・。 それなら、一丁やってやろうじゃないのっ!って感じで、このコンテストブリーダーの個体ををコンペティション・クラスと銘打って売り出しましたぁ~♪価格面ではショーベタと並ぶ超高値!!常識論が主流の我が国で、この掟破りとも言える暴挙にどのような反応があるか楽しみです(笑)。もっとも、個人的にはこのレベルの個体にあの価格ならば全然高いとは感じませんけどね~。それに、あの価格でもちっとも利益なんてないのでやましい所一つなく心晴れ晴れ~って感じで行って見ましょう! みなさんは結果をどのように予測されます?私の考えでは、一つも売れない方に1000円、いや10000円くらい掛けてもいい気分です(苦笑)
2007/12/24
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さて、昨日から心を入れ替えた私なので(笑)、日曜日はお休み宣言してあったにもかかわらずブログの更新してます。今回のバンコクで一番の収穫?と言うと、ショークラウンテールのコンテストブリーダーを見つけたことでしょうか。我が国では考えられない事ですが、改良ベタの本場バンコクではベタコンテストにはちゃんとプラカットやクラウンテール、トラッド部門もあって、それぞれかなりの個体数が出品されるから大したもんです。 そんな中、以前バンコクで開催されたベタコンテストのショークラウンテール部門で優勝していた魚の下に小さく貼り付けてあった電話番号を手帳に控えておきましたので、先日登場したタイ人の友人に頼んでそこに電話してもらいました。そして、日曜日の午後にホテルまでブリーダーに迎えに来てもらって彼のファームに行ってきました。 バンコクからさほど離れていない郊外の住宅街にある彼のファーム兼住宅には所狭しとガラス瓶が置かれていて見渡す限りベタベタベタっ!と言う感じでした。そして当然一番数が多いのはショークラウンでした。応接間にずらっと並んだトロフィーが物語るように、かれはクラウンテール界においては第一人者の様であらゆるコンテストで必ずと言って良いほど優勝するほどの実力者のようです。 「バンコクの市場には出荷していないのか」と言う私の問いかけに対して彼は流暢な英語で「タイの市場では私の魚は売れない」と行ってました。つまり、価格面でタイの相場と折り合いが付かないそうです。ほとんどすべての個体がショーベタの本場アメリカに輸出されているそうです。その数何と毎月2000尾!そう言えば、別のショーベタブリーダーも毎月2000尾のショーベタをアメリカに輸出してるって行ってましたから、我が国の輸入量から考えると何十倍と言う量がアメリカに輸出されてるようです。恐るべし!ベタ大国アメリカ・・・ そんな彼のショークラウンテールは、はっきり言って見事の一言!コレならコンテストで優勝総なめって言うのも理解できます。一体どのような経路を辿ってこの個体作ったの>って言う化け物級の個体ばかりでひたすら感動しました。毎月のように数千と言う単位でバンコクのベタ見てますけど、久々に心から感動しました。でも、驚きはそのクオリティや生産数だけではありません!一番のビッグサプライズはか・か・く!(笑) なんと、ショーベタやショープラカットよりも高いんです!別に彼が吹っかけているのではない事は、かれがアメリカに出荷する納品書の束を見せてもらった時に1回のオーダーが2000尾のアメリカ相手でさえ同じ価格で販売してる事から間違いないでしょう。うーん、いくらこのクオリティとは言え、クラウンテールにこの価格を支払えるアメリカには改めて畏敬の念って言うか何と言うか・・・。でも、アメリカ人の考え方の方が正しいんでしょうね。日本人は物事に常識の枠をはめたがる傾向にありますから、クラウンテールの相場はどのくらいって頭の中にイメージしちゃいます。だから、このクラウンが高いって感じる訳で、実際にこのレベルのショークラウン作る労力を考えれば、その辺のハーフムーンよりもはるかに長い時間と高い技術が必要な事は間違いないですから。 えっ?私はどうしたのかって??もちろん買いましたよ(笑)。確かにクラウンとしては破格の値段ですが、コレだけの個体目の前にして仕入れない方が愚かってもんです。ただ問題は・・・逸品堂で販売するには価格面で厳しいって事です。少なくともショーベタ並みの価格にしないと赤字こいちゃいます。こりゃ、私蔵コレクションとして抱え込むしかないな~って目の前に並ぶ高額ショークラウン十数尾を前にニンマリしてるとこです。あ~、オーナーに昇格しといてよかったぁ~♪
2007/12/23
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今日紹介するのはショーベタのカッパー&オレンジ・マルチっていう奴です!以前からカッパー&レッド・マルチって言うのは存在していましたが、同じカッパー系のマルチでも全然雰囲気が違います。もちろんオレンジとレッドと言う色調の差も大きいのですが、何よりボディのカッパーの表現が全然違うのが大きく影響しているのでしょう。 従来のカッパー&レッドの方は、ボディにはベッタリと鈍い金属光沢のペンキを塗ったような感じでしたが、このカッパー&オレンジの系統ではまるでドラゴンパターンの様に各鱗にカッパー色の輝点が存在しているのです。うーん、一体どの系統から作出されてきたんでしょうか?今のところ良く判りません。 どちらにしろ存在感のある品種だと思います。逸品堂では前回初めて入荷したのですが、入荷した個体がすべて即売に近い状態でしたから、店主としてはホクホク物の品種ですな(笑) もっとも、ブリーダにより個体差が見られるようで、2枚目の画像なんかは従来のカッパー&レッドに近く、ボディはかなりブラックに近いカッパーがベッタリと乗っています。どっちがいいかは個人の好みの問題に過ぎませんけど、いずれにせよアクアリストに人気のある系統の方だけが今後も維持されていくのでしょう。 私はどちらの系統も好きですが、上の系統の方がより新しいのと出自がよく判らなかったので繁殖にチョット興味が湧いて、同系統のメス探してきました。まぁ、散々捜した結果入手は出来たのですが、何とそのメスはダブルテールでした。・・・個人的に苦手なんですよね~、ダブルって(苦笑)。ダブルの良個体は特に背ビレの幅がシングルテールに較べて格段と幅広なので全体のシルエットがより均整とれて見えるから問題ないんですが、繁殖させるとなると・・・。 元々が、本来の尻ビレに相当するものが背中側にも付いちゃった(ほんとの話ですからね)突然変異だけに、脊椎骨の異常が多いこと!外見上パーフェクトに見えるダブルテールも、体の中の脊椎骨を透かしてみるとグニャグニャに湾曲している事がほとんどです。市場に出回るのは、その中で観賞に耐えうる外見の持ち主だけで後は処分されてます(涙)。自分の所でブリーディングさせると処分しなきゃいけない個体が多すぎて凹むんですよね~。
2007/12/22
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今年最後のバンコクでのベタの仕入れでしたけど、相変わらず見た事もないような品種がいっぱい出てました。いつもの事ながら、バンコクブリーダー達の新品種作出に対する飽くなき追求心に感心すると同時に、一つの品種をトコトン追求するという忍耐力の欠如に呆れたりもしました(笑)。そんな、バンコクブリーダー達の自慢の?新作を皆さんにいくつかご紹介しましょう。 トップバッターはコレっ!最近日本でもチラホラ見かける漆黒の地にブルーが入るブラック・オーキッドって言う品種とはチョット違います。なんていうか、全体的にグリーンが入っている感じがします。1件のショーベタ専門店に入り、大量に並んだガラス瓶の中から目敏く見つけ出しました(笑)。この店のオーナーは販売専門で自分でベタを生産している訳ではないので、このオッチャンに由来を聞いても無駄ってもんです。しかも、このオヤジときたら、何か質問されると、絶対に「知らない」とか「判らない」って言いませんから困ったものです。つまり、人に道を聞かれて自分が知らない場所なのに「あぁ、そこならこの先の交差点を右に曲がって・・・」とやるタイプの人間です(っているのか?そんな奴)。 ・・・でも、ちゃんと知ってるんですよね~。このオヤジが仕入れをしているブリーダー達の居場所!。その辺は結構抜け目ないですから、ハイッ!!このオヤジ専属?のブリーダー達は皆小規模ブリーダーで自分でショップを開く事が出来ません。したがって、オヤジのような販売専門の人間に小売部門を託しているって訳です。 そうとわかればすぐ電話ッ!って行きたいとこですが残念ながら彼らはタイ語オンリーです。そして私は、タイ語はカタコトしかしゃべれません(苦笑)。・・・そんな時は奥の手をっ!最近あまり会っていない、タイ人の友人にいきなり電話を掛けました。「ハイ、××です」「サワディーカッ(こんにちは)、さかなおやじスピーキング」「おおっ、久しぶりだな!一体どうした?」「いや、久しぶりにバンコク来たから(うそつきっ!)お前に連絡した訳さ」「おおっ、そうか~っ!今何処だ?うん?今日は土曜だからサンデーマーケットだな」さすが、長年の友人です。私が説明する前に居場所を割り出しました(笑) そして、その夜バンコク市内のイサーン料理屋(タイの地方料理)で彼と待ち合わせ。そして席につくや否や、訳のわからない文字(ゴメンなさいタイ語です)と数字がのたっくったように書いてあるメモ帳を彼の目の前に突き出します。「ハイっ、ここに電話してくれ」「はぁ?ナニこれ」「いいから電話してくれ。ベタのブリーダーなんだけど、チョット聞きたいことがあってさ」「まったく・・・お前この用件のためにオレを呼び出した訳?」「当然っ!早く電話して」 彼が電話した先は、嘘つき親父が仕入れているブリーダーの一人で以前あった際に住所と電話番号を彼にメモ帳に書いてもらってありました。今日紹介したベタの特徴を友人に説明し、その由来を尋ねると、どうもこの魚は彼が作ったのではなく別のファームだとの事。もちろん、彼に頼んでこの魚の作出者に色々と尋ねてもらいました・・・・あっ、当然の事ですが、友人がこの辺り全部やってます(笑) その結果、この妙に気になる魚はマスタードガスとソリッド・ブラックと言う、我々では想像もつかない様な組合せで作り出したそうです。だから、名称はブラック・マスタードガスってとこでしょうか。いやぁ~、この後先何も考えないで交配しちゃうタイ人の気質って本当に大好きです(笑)。物事をあまり深く考えられない私にピッタリって言うか・・・。 それにしても、私の嗜好方向にバッチリなんですよね~この個体。作出者のファームにはまだ複数個体キープしているそうなので、次回の訪タイの際には是非とも立ち寄ってみたいものです。もっとも、来月この系統が維持されている保証なんてどこにもないんですけどね(苦笑)。それと、個人的な見解ですがこの系統の片親はソリッド・ブラックではなくてブラック・オーキッドの方だと思うんだけどな~。何しろ、自分でタイ語が話せないため友人が「黒い奴」って言うのを聞いて判断するしかないものですから(笑)。詳しい情報は、来月の訪タイまでお預けって事で・・・
2007/12/21
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わぁ~い!昨晩、逸品堂のHPで改良ベタの品種解説の所で最後に残っていたマルチカラー系品種各論が完成しましたぁ~♪コレでひとまず、品種解説のコンテンツは完成ですっ!!自分で思っていたよりも随分と早く完成したんですが(笑)、自分の中ではまだまだ手を加えなきゃイカンなぁ~って感じです。今回各品種の解説を書いていて思ったのですが「一体何処まで突っ込んだ解説すればいいんだろう?」って物凄く悩みました。今回は、あまりベタを良く御存知ない方も理解できるような入門的なものにしたいって思ってましたので、出来るだけ広く浅くを心がけたつもりです。でも、いざ書き始めるとドンドン筆が滑り始めちゃうんですよね~(笑)。正確には筆じゃなくてキーボード叩く手ですけど・・・。やっぱり、元来がオタク嗜好の人間なんだとつくづく痛感させられました。 例えばマルチ系にしたって、物凄くバリエーションの多い系統ですから何処まで再分化して解説するのか悩ましいとこでした。今日登場した個体なんて、一体どうすれば良いのでしょうね~。何処からどう見てもレッド・ドラゴンなんですけど、「じゃあ、尾ビレのイエローの絞り模様はナニ??」って感じです。これなんてまだ名前はありませんが、レッド・ドラゴン・マルチである事は間違いありません。こんな風に、まだ品種として確立されていないであろう最新系統まで解説に入れていくと、物凄い量になっちゃうんです。 広く浅くで敷居を低くして「だれもに愛される逸品堂」を目指すのか、「判る奴だけ付いて来いっ!マニア御用達、おさかな逸品堂」と言われる孤高の存在を目指すのか・・・。もちろん、改良ベタの魅力を我が国にもっともっと広めたいと言う気持ちからスタートした訳ですから、「プラカットの伝道師ザビエルですっ!」って言わなきゃいけないんですけど、放っておくとドンドン茨の道に逝っちゃう・・・もとい行っちゃう自分がいたりするんですよ(苦笑) まぁ、いずれにしてもここ最近のバンコクの新品種ラッシュを考えれば、品種解説のコンテンツもひっきりなしにリニューアルしていかないとならないでしょうから、頑張ってより良いものになる様に努力していきます。
2007/12/07
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よっしゃ~ッ!今日の朝、逸品堂のHPで品種各論のマーブル系アップしましたぁ~♪2日前にスタートした、逸品堂HP改造計画のコンテンツ充実プロジェクト第一弾としてまず手がけた改良ベタの品種解説ページですが、奇跡的にスタートした(・・・と友人の間では囁かれていた)、ソリッド系・ドラゴン系・バタフライ系に引き続きの快挙です! ウーン、「君はやる時はやる男だ!」って会社員の時その会社の会長に言われた事があるけど、やっぱりそのとおりだなぁ~・・・ってその時の会長の話は、日常あまりにもやる気が見られずにダラダラしている私を捕まえて叱咤激励している際の発言だったので、少々意味を取り違えているのかもしれませんけどね(笑)。確か、前述の発言の後に「・・・それなのに普段は何でこんなにいい加減に日常の仕事を・・・云々」だったと思いますから(苦笑)。 まぁ、何はともあれ品種解説の中では一番の山場と思われていたマーブル系を終えた事で随分とホッとしました。後はマルチカラー系を残すのみですから。と言っても、コンテンツ充実プログラムはスタートしたばかり!この後「改良ベタの飼育」や「改良ベタの繁殖」「チョットだけワイルドベタ」・・・と企画は目白押しだから、こりゃ年内は執筆活動(笑)に専念だな。 ちなみに全然関係ない話ですが、マーブル系品種解説を今朝のam4:30頃(一体どんな時間だ!)にアップし終えて気分が高揚していた私は珍しく家族と一緒に朝食をいただきました。もっとも、普段は朝食食べない男ですからここは軽めにホットコーヒーをいただくだけに。でも、ビタミンCを補充しなくっちゃと冷凍庫から「冷凍イチゴ」(笑)を2~3個取り出して口に放り込み家族の待つ食卓へ・・・。そこで事件は起きましたぁッ!! 家族の会話をB.G.Mに新聞を読んでいた私は何かの拍子に鼻がムズムズしてきて思わず大きなクシャミを!問題はその瞬間、口にはコストコで購入した日本のイチゴよりも優に倍は大きい巨大冷凍イチゴがぎっしり詰まっていた事です。「ブッファクショイッ!」・・・その瞬間眼前にあった新聞紙の紙面いっぱいに口から冷凍イチゴの微細粉が!汚い話で恐縮です(笑)が、当然の事ながら冷凍イチゴは真っ赤です。しかも、家族は私が口に冷凍イチゴいっぱいに詰め込んでいた事なんて知りませんから「うわぁッ!パパが口から血を吐いたぁ~!!」と一時は部屋の中が騒然としておりました。その後も気管にイチゴを詰まらせて悶絶する私を見て、家族は「救急車ッ!」とか「コレってガン?それとも胃潰瘍??」とか言って受話器を手に取る始末(笑)。まったく、普段慣れない朝食なんて取るもんじゃありません。
2007/12/04
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皆さんの中には御存知の方もおいでかと思いますが、先ごろ逸品堂のHPを全面リニューアルいたしました。まぁ、オーナー昇格記念イベントって感じなんですが(笑)、今度のHPのトップには「改良ベタの飼育」やら「改良ベタの繁殖」やらその他色々とえらそうなコンテンツのお題目だけが載っています。私の知人の間では「間違いなく、あのコンテンツがオープンされる事はないな」って囁かれていたようですが、ですがぁッ!!(笑) 本日、改良ベタの品種解説のコンテンツの一部がアップされましたぁ~♪金曜日の夜から不眠不休で頑張りました。今の所、ソリッド系・バタフライ系・ドラゴン系だけですが一両中に残りのマルチカラー系とマーブル系もかたずけて見せましょうっ! 元オーナーと言うか妻には「そんな暇があるなら、カタログの方充実させるとか売上アップにつながる事すればぁ~?それが嫌なら掃除とか洗濯とか、家族サービスでもしてみたらぁ~??」とか冷たく突き放されてしまいましたが、ベタを我が国でもっともっと広めるには基本が大事だもんね!・・・ネッ?? まだまだ解説も不完全な所ばかりが目に付くと思いますが、今後も随時手を加えてどんどん濃い内容にしていきたいと思ってます。ッてな訳で、暇な方も暇じゃない方も一度は見に来てくださいねっ!結構へたれながら頑張ったんですから。もし、品種解説のページのアクセス数解析であまりカウンター回ってなかっらグレてやるからなっ!(笑)
2007/12/02
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最近バンコクの数人のブリーダーが特に力を入れて改良を進めている最新品種が今日紹介するマーブル・バタフライです。要するにボディにマーブル模様があるんだけどヒレは思い切りバタフライ系って言うのが最終的な目的地です。例えば冒頭の個体はラベンダー・マーブル・バタフライです。今のところ、ボディのマーブル模様が明瞭に現れる個体が少ないんですが研究熱心なバンコクのブリーダーの事、いずれはこちらが目を剥く様な絶品個体を作り出してくるんでしょうね。 元々、ヒレが短く明瞭なバタフライパターンを作りにくいプラカットでは、マーブル系の中からバタフライパターンを有する個体を選別してバタフライとして販売する傾向がありました。まぁ、出所はアメリカなので少々異なりますが、私が長年追い求めているタットワイラー系なんかもおそらくはこのマーブル由来のバタフライなんでしょう。 この手のマーブルの特徴は、バタフライパターンがデコボコというかバンドの太さがなかなか均一にならない所にあります。また、本来由緒正しきバタフライ系の証である胸ビレにもバタフライパターンが入るって事がありません。それ自体は好みの問題なので別にどうこう言うつもりはありませんが、マーブル由来のバタフライの最大の欠点は固定できないって言う点にありました。 もともと自由奔放なマーブルの表現形の中からたまたまバタフライパターンになっている物を選別しているだけなので、次世代がすべて親と同じ表現になる保証はどこにもないのです。でも、今回のマーブル・バタフライはちょっと違うみたいです。何しろ、ヒレのバタフライパターンは正真正銘バタフライ由来のものなのですから。 このマーブル・バタフライ系の最大の特徴は、ヒレのバタフライパターンが非常に明瞭でしかも幅広いと言う点にあります。個体によってはバタフライバンドが広すぎてヒレ全体がパステルホワイトに染まっていたりもします。これはおそらく作出ブリーダーたちの好みで種親を選別しているためだと思われます。もちろん、これはこれで個人的に大好きな外見なのですが、バタフライである事を世にアピールしたいなら、もう少しバンドの幅は狭い方が・・・ 2枚目の画像の個体は、ベースにサラマンダー・バタフライ使っているそうですが1枚目の個体と随分雰囲気違いますね~。この改良が最終的にどのような方向に行き着くのかは判りませんが、バンコクに行くたびに彼らの元を尋ねその経過を追って行きたいと思ってます。
2007/11/28
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今日紹介するバンコクのベタ最新品種情報はショークラウンテールのブラック・マルチのこの個体。最近、ショークラウンのブラックマルチを重点的に作出しているブリーダーを見つけた為充実している逸品堂の品揃えですが、この個体は私にとってやや別格です。 相変わらず撮影技術が向上しないため実物の色とやや異なりますが(苦笑)、漆黒のボディにレッド&メタリックブルーの模様と言う構図は決して珍しいパターンと言う訳ではないでしょう。・・・って、今のところ我が国では物凄く珍しいですけど、あくまでもバンコクの市場ではって事です。 私が物凄く感動したのは、背ビレに入っているカラーパターンにあります。通常この手のカラーパターンは尾ビレに見られるような配色になるのですが、背ビレの長楕円形のレッドの周囲をメタリックブルーが取り囲む独得の配色は個人的に物凄く好みなんですね~♪このカラーパタンが全部のヒレに配置された漆黒ボディのプラカットなんて登場した日にゃあ、諭吉さん2枚くらい行方不明になっても間違いなく購入しちゃいますね。それでもって、間違いなく非売品として自分でストックしちゃいます(笑)。今や名実共に逸品堂のオーナーとなった私に怖いものはないのだ!ハハハ・・・ ところで、ややシリーズ化してますが(笑)、今日の個体のブリーダーはアチーマさんと言って、コレは本名です。なかなか艶麗なオバサマですが、この人茶目っ気があるのか私が行くたびにタイの食べ物を色々と食べさせてくれます。って言っても、ちゃんとしたレストランとか行くのではなく、その辺りの屋台で何か買ってくるって感じなんですけど。そして「あんた、コレ食べられるぅ~?」見たいに期待に眼を輝かせてこちらの反応をうかがうのが趣味みたいです。 今回試された?のがソムタムって言う、まぁ簡単に言うとタイ風サラダ!基本的にはまだ青くて甘味のないパパイアを細切りにしたものをベースに他の野菜とか混ぜて、有名なタイの調味料ナムプラーで味付けしてます。おそらくタイ人にはもっともポピュラーな食べ物の一つですから、タイに行かれた事のある方なら一度くらいは口にしたことあるかも。 魚を塩水の中に漬けて熟成って言うか放置した汁であるナムプラーの、普通に考えれば「コレ腐ってない?」って言いたくなるような強烈な匂いがノープロブレムならば、とても美味しいサラダです。でも、このソムタムって実は何種類もあるんです。観光客が泊まるホテルやレストランで提供されるのがソムタム・バンコクって呼ばれる一番ポピュラーな奴。それでもって、この中に生のサワガニかアカテガニっぽい奴を包丁でぶった切って放り込んだ奴がソムタム・プーって言います。ちなみにプーってタイ語でカニの事です。 このソムタム・プーレベルになると、勇気を出して食べた日本人観光客の半分近くは物凄い下痢状態になるといわれています。それに、生の淡水カニだからジストマとかの危険もあるため、旅行ガイドとかでは食べるの止めた方がって書いてあることが多いみたいです。 でも、今回登場したのはそんな生易しいレベルのものではありません。その名もソムタム・プー・パラーっ!この究極のソムタムは生のカニじゃなくて、ぶち殺してからかなり経過した半分腐った?としか表現できないカニ入りです。腐ったカニから滲み出た汁でサラダはどす黒ぐ染まっています。そして何よりその素晴しい芳香!ドブの香りそのものです!!あまりの強烈さにタイ人でもコレを食べられない人は大勢いると言われています。 そんなもん客に出して反応楽しんでどうするアチーマ!!・・・でも、残念でしたぁ、大好物なんですよね、コレって(笑)。元々、世界中何処に行ってナニを食べても絶対にお腹を壊さない男ですから、現地の人間が食べているものなら何でも食べます。あっ、虫以外ね(笑)。そんな私が、ソムタム・プー・パラーを試してみない訳はなく、今やお気に入りの屋台まで見つけて宿泊ホテルはわざわざその屋台の徒歩圏内にするほどの大好物でした。フフフ・・・残念だったねアチーマ!
2007/11/26
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ついこの間プラカットの最新品種としてメタルドラゴンを紹介したばかりなのに、今回バンコクでは当然のような顔をして(笑)、今日の個体が鎮座しておりました。いわゆるメタルドラゴン・マーブルって奴ですなぁ~。もちろんこの品種自体がバリバリの新着なんですが、驚きなのはこれがジャイアントプラカットだって所にあります! 通常バンコクのブリーダーたちは3~4ヶ月で次世代の子供を採ります。我が国では考えられないスピードですが、生後2ヶ月で雌雄の判別が出来ますしメスなんて小さいながらもお腹に卵ありますからビックリです。しかし、この驚異のスピードでメタルドラゴンの血をジャイアントに導入したとしても、そのタイムラグは最低でも半年くらいはあるはず!・・・なのにこの時期にジャイアントで作出されているとは・・・。うーん、これはもう同時進行でプラカット、ジャイアントP、クラウンテール、ショーベタなどが品種改良されていると見るべきなんでしょうね。 もう一つの可能性としてはメタルドラゴンって元々はジャイアントPがスタートだったと言う仮説。一見無謀な説に聞こえますが、確かにプラカットのメタルドラゴンってボディがやたらにでかくて頑丈な奴が多いんですよ。ただ、それにしては今回の仕入れで見かけた個体がこれ1尾しかいないって言うのが少々ふにおちませんけど。 ちなみに、このプラカットを入手したブリーダーはボブって呼んでます。あっ、これはもちろん綽名ですけど(笑)、ボブったらお茶目さんだからなんと男性ではなく女性なんです!別に体格が巨大な訳じゃないんですが、顔がボブ・サップそっくりなもんでつい・・・。それでもって、笑うと歯茎がむき出しになるんですが何故か歯が1本もない所がいかにもK-1戦士らしくてステキッ!!
2007/11/25
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今回と言うか数回前からやたらと市場に顔を見せ始めた新品種を今日は紹介しましょう。たぶん、パープル・マスタードガスって言う事になるんでしょうけど、基調色はライトパープルでヒレにはイエローが入ります。なぜか多くの場合、更に鰭先にはホワイトバンドが入るバタフライに仕上げてある事が多いようです。 とにかく華やかで華麗な品種ですね~。ショップの店先で多数展示してあるベタの中でもひときわ目を引きます。この品種の不思議な事は、初めに市場に出回り始めたのがショーベタだったと言う点です。通常はプラカットやトラッドあたりで新品種が作出されてから半年から1年かけてショーベタに移行って言うのが筋なんですけど、一体どうしたって言うんでしょう。ショーベタが発信源になるなんて。 ショーベタの方は、すでに複数のブリーダーが手がけているようで数件の店で見かける事が出来ますが、プラカットの方は今の所は一人のブリーダーだけが手がけているようです。問題はそこのオヤジっ!(笑)。基本的に愛想が悪くて毒舌家なんです。・・・って毒舌かどうかはタイ語が判らないのではっきりしませんけど。 とにかく、値引き交渉なんて一切受け付けません!うっかり「もう少し安くして?」とか言おうものなら、その後店を出るまで物凄い厳しい顔つきでなにやらブツブツ呟き続けます(笑)。そのくせ、必ず奴が口にする決まり文句は「それだけしか買わないのか?」です。もっとも、この決まり文句に関しては状況に関係なくかならずお客に対して発する儀式的発言のようです。 一度なんて、その店に物凄くクオリティの高いブラック・ドラゴンがいたので店にいる在庫をすべて買い占めたのに、店を出る時に「それだけか?」って聞いてきましたから。「もっと在庫あるのか?」って聞いたら、急にシャイな表情なんて見せちゃって(笑)、「いや、お前が買った奴で全部だっ」って言ってました。 ところで、バンコクに数あるベタショップやブリーダーの名前をいちいち記憶していると大変なので、大概綽名つけて憶えてます。例えば、アラブ人顔している店主はハッサンとか、やたらに愛想笑いして話掛けてくるオバチャンなんか、どう聞いても猫の甘える時の鳴き声みたいにしか聞こえないのでミャーミャーとか(笑)。それでもいい加減なもので、その名称で話しかけてもちゃんと相手は反応します。まぁ、それだけ適当に相手されてるって事なんでしょうか? ・・・ちなみに、今日登場した愛想の悪い偏屈親父は、市川さんって呼んでます。って、万が一このブログ本物の市川さんが見てたらごめんなさい!別に本物も偏屈親父だって言う事じゃなく、顔がそっくりだって事ですからね~!・・・それでも怒るかな?
2007/11/24
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さて、今回のバンコクでの仕入れで目に止まった新品種がいくつかありましたのでご紹介しておきましょう。今日はオレンジ・マルチ!一見すると、ただのソリッド・オレンジにしか見えませんが、もちろんこれはお約束の撮影技術云々というお話です(苦笑)。 実際には綺麗なオレンジ色のボディの上にややグリーンを帯びた輝点が整然と並んでます。おそらくは元親に何処の段階でドラゴン系かSP.マハチャイの血が入っているのではないでしょうか。ピュアオレンジとメタリックな輝点の組み合わせは想像以上にグッド! でも、あんまり数仕入れてこなかったんですよね~(苦笑)。だって、その店ってば物凄くババッチイし、薄暗いし更に照明ケチって白色蛍光灯なんてつけてるから魚の色だって全然実物と違いました。この魚なんて「ナニコレ?茶色??」とか思ったくらいです。しかもしかもっ!店の隅々には私の大嫌いなあの虫がぁ~!!コレはもう速攻でこの店から脱出だぁ~(笑)・・・てな具合だったもんですから。 しかしながら、厳つい外見や突発的にぶちきれる反面押しに弱い私でして(苦笑)、この時も店のオバチャンが「のどかわいたでしょぉ~?はい、ミネラルウォーターっ!」って差し出してくれちゃった手前、何も買わずに店を出る訳に行かなくなって仕方なく購入したと言うレベルですので、厳選するとかそんな状況では全然ありませんでした。チクショウッ、もう少しいっぱい仕入れて来れば良かった!・・・って、選んでる足元をあの虫がシュワシュワと走り回っている状態ではもう一度あの店に行く勇気はありませんけど・・・
2007/11/22
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何だか逸品堂店主昇格(笑)とちょうど重なってますけど、今逸品堂でショークラウンのオスお買い上げいただきますと、もれなくメス個体が無料で付いてきます!・・・って、別に私がオーナーになったから好き勝手にやっている訳でも、私が奇特な人物で皆さんの趣味の手助けとばかりにサービスしている訳でもありません。こう見えても、結構根は腹黒い所のある人間ですから、私・・・ じゃあ何で?・・・実は以前からショークラウンのメス個体がバンコクで入手できずに、多くの方から「一体どうなってるんだっ!自由奔放な組合せで繁殖楽しめとか言ってるくせに、メスがいないってナニ??」とか結構お叱りを頂戴してまして、今回チョット気合を入れて探してきたわけです。 でも、別にショークラウンのメスがバンコクで貴重なわけじゃありませんからね。要するに価格が付かない位に安いため、ブリーダーが育成する気が起きないって事です(苦笑)。生後2ヶ月位で雌雄の判別がつくようになると、自分の所の種親候補を残してメス個体は十羽一からげにして市場に出しちゃいます。えっ?何のためですって??大型魚の餌用です・・・。そんなわけで、ショークラウンを扱ってるお店に行ってもまずメス個体は扱ってません。むしろ、大型魚専門店に行けば餌金ならぬ餌ベタとして売ってるかも。何故か判らないのですが、ショーベタの血を入れてない普通のクラウンテールのメスならば、時たま市場の道端にパッキングされた奴が転がってますけどね(もちろん売ってます)。 そんな訳で、今回はわざわざショークラウンを作っているファームに顔を出してきましたっ!いましたいました~♪タタキ池みたいな所にドッサリとメス個体収容してありました。でも、サイズがチョット小さい。それもそのはず、まだ生後2ヶ月前だそうです。「もっとサイズの大きなメスいないの?」「おらんっ!」「じゃあ、後1ヶ月位育成してよ!そしたらまとめ買いするから」「いやだッ!」「へっ?何で??」「こんな金にならんもの、明日には市場に餌ベタとして出荷する」・・・とこの調子で(苦笑)、こちらが買い取り補償するからもう少し育成してくれと言っても、メンドクサイから嫌だの一点張り。仕方がないから、サイズが小さいまま購入する事にしました。「じゃあ、これ頂戴っ!いくら??」「・・・うーんと、ただ・・・」「はぁ?ただって・・・」「お前はオスをいっぱい買ってくれたから、メスはサービスだ!好きなだけもってけ泥棒ッ」と言う具合で、まったくのただでごっそりと仕入れてきました。 本当は我が家の温室で1ヶ月位育成すれば商品になるんでしょうけど、メンドクサイから嫌だっ・・・て、これじゃバンコクのブリーダーと同じレベルじゃん(苦笑)。と言う経緯から、メス個体は無料になったと言う訳です。どうぞ皆さんお気になさらずに貰っちゃってくださいね。あらためてじっくり観察すると結構面白そうなメス個体いますね~。あっ、でも原則としてメス個体の品種やカラーの指定は無しね!・・・だってメンドクサイから(笑)
2007/11/21
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さて、海外出張から帰国したばかりですがここで皆様にお知らせがございます。・・・えーっ、私本日を持ちましておさかな逸品堂のボランティア店員(笑)から晴れてッ、晴れてオーナー兼店長に昇格いたしましたぁ~♪ 帰国早々の私の所にオーナーである妻が参りまして、人が仕入れてきた魚の仕分けにてんやわんや状態の時だと言うのに色々と話しかけてきます。「ねぇ、毎回毎回ごくろうさまぁ~」「えっ、あっああ、大した事ないよ」大体妻がこう話し掛けてくる時は、必ず裏があると考えるべきですから思い切り警戒心むき出しのさかなおやじ(笑)。だってクリスマス近いんだもん!「あのさぁ、こんなに大変なのに無給って言うのはやりきれないでしょぉ~??」ううっ、次に来る言葉が怖いッ、怖すぎるッ!「あのね、あなたも凄く頑張ってきたからご褒美に逸品堂あげようか?」「は?今なんておっしゃいました?」「だからぁ~、逸品堂の売上とか全部あげようかって言ってるんじゃん」「それで、その代償は?・・・」「そんなのないよぉ、裏読みしすぎじゃない」 ・・・てな訳で、本日からいきなり店長件オーナーに昇格したさかなおやじでございます。まぁ、裏を返せば妻はこれまでの逸品堂での通販ショップ運営で大体のコツをつかんだらしく(本人談)今後はかねてよりの夢であった輸入雑貨の通販ショップを始めるのだそうです。だから、忙しくて逸品堂の管理なんてやってられないそうです・・・って、あんたは単にお金の管理してただけじゃないのっ!個人的には、雑貨の輸入って今みんながやってるから早々上手く行かないと思いますが、本人の長年の夢ですから、まぁいいか。それに、これから逸品堂を自由に運営できるしねっ!(笑) 当面の間は、私が海外出張行った際に彼女の希望する商品を代わりに仕入れてくる事になりそうですが、それでも今後本業以外でも収入が得られる様になるって言うのは素直に喜ばしい事です。早速ですが、なにかオーナー昇格記念企画を逸品堂で考えますので御期待くださいね~♪
2007/11/21
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正直な所、以前はあまり好みではなかった(苦笑)クラウンテールですが最近自分の中でかなりその認識が変わってきています。バンコクの市場で、文句無く素直に凄いって思える個体がボコボコ発見できる現状ではそうならざるを得ません。冒頭の個体はトリカラー・パステル・マルチです。ショーベタの世界ではパステル・マルチは正直ソリッド系の品種に較べてワンランク下に見られてますから、コンテストなどでもよほど物凄い体型でもしてなければ入賞はおぼつかないでしょう。理由は、ソリッド系に較べて色彩的な制約が無いため交配が自由な分優良な個体が作りやすいためだといわれています。 でも、ほんとにそうかぁ~?このレベルのパステル・マルチなんてショーベタで見た事がありません。って言うか、このカラーパターンでハーフムーンの個体がコンテストに登場して、審査が来訪者の投票で決められるなら、つまり良い意味でも悪い意味でも(苦笑)ショーベタの常識に染まっていない人々が純粋に美しい個体を選んだとしたならば・・・。まぁ、その前にこのレベルのカラーリングの個体をショーベタに仕立てる所が困難なんでしょうけどね。 ただ、クラウンテールの弱点と言うと品種の固定がなされていないって言う事でしょうか。つまり、ブリーダー達が自分の創作意欲に任せてありとあらゆる交配を行っているため同じ表現形の魚が多数存在するということがほとんどありません。言ってみれば出たとこ勝負の瞬間芸っ!ってとこでしょうか。でも、最近個人的にはそれでいいんだと思ってます。繁殖させた魚が金太郎飴状態ですべて同じ表現形になる必要なんて、本当はプロブリーダーの人にしか必要ないんじゃないでしょうか。一般の人は一回の繁殖で、色んな品種が生まれて来る「何が出るかなぁ~・あけてビックリ玉手箱」状態(笑)の方が楽しめるんじゃないかなって・・・ 逸品堂の方でも販売尾数がプラカットに迫る勢いで次世代のエースになりつつあります(笑)。販売する側としてみると何より維持管理が物凄く楽な点が良いですね~。はじめからヒレが裂けている?からショーベタみたいに毎日ヒレ先見ては「うぁ~っ、ヒレ先が溶けてるぅ~!!」とか悩む必要がありません。これはもちろん飼育者としても同じ事が言えます。よっぽど酷い扱いしない限り、クラウンテールのヒレがダメになる事なんてありませんから。 顧客の皆様からもカラーリングに対するリクエストの多いクラウンテールですが、仕入れ者としての唯一の悩みはメスが入手しにくい点でしょうか。もちろん、ブルーやレッド辺りのメスはほとんどタダ状態で入手できるのですが、バタフライ系やマーブル系となると本当に入手できません。理由は商品価値が無いから(苦笑)。つまり、クラウンテールってバンコクではショーベタやプラカットと違い物凄く安いんです。個体ごとに価格が違うなんて事はなく、一律いくらって感じです。見た目の美しいオスでさえ安い価格でしか売れないのに、メスなんていちいち育ててられるかぁ~ってな事でブリーダーもあまり熱心にメスを育成していないみたいです。まぁ、次世代を取るために自分の所で使う種親のメスだけ確保していればいいやって感じみたいです。バンコクで「クラウンテールのメスくれっ!」って言うと、「そんなもの欲しがるのはお前だけだっ!」っていつもショップのオヤジに笑われてます。
2007/11/11
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随分と間が開いてしまいましたが(苦笑)、今回はベトナム方面にちょこっと行ってまして・・・。ところで、ここ何回かに分けて紹介しているメタルドラゴンですが今までのカラーパターンを見る限りでは、メタルパターンつまりはメタリックシルバーの輝きは体表の何層かの色素胞層の最上層か2番目に位置するような気がします。そのため、元々のボディの基調色の上にベッタリとメタルシルバーが乗るため、ボディはシルバーで各鰭は基調色と言ったカラーパターンの個体が出来上がるのではないでしょうか。そうそう、それからメタルドラゴンはヒレの部分には表現されないようです・・・今の所。もっとも、ヒレまでベッタリシルバーになっちゃったらカッパーあたりとあまり変わらなくなりますからこれで正解だと思います。 この基本にのっとって考えれば、どんなカラーパターンのメタルドラゴンが作出可能か想像がついちゃいます。ソリッド・レッドと掛ければレッド・メタルだし、イエロー・メタルやマーブル系、バタフライ系だっていけちゃうと思います。今日の個体なんかはブラックを片親に作り出したんでしょう。まだ作出されて間もないため体型的にはもう少し改良の余地があるような気がしますが、カラーパターンとしてみれば実に秀悦な個体です。ボディの一部で鱗が欠けている場所があり、そこから地色のブラックが顔を覗かせている事から見ても、元親がソリッド・ブラックであった事が判ります。 ただ、メタルドラゴンの表現形で一つだけ謎が・・・。それは、ブルーの発色だけはメタルシルバーの上に出てくるって所です。確証はありませんが、普通に考えればブルーの表現をする色素胞(おそらくはメラニン)がメタル表現の色素胞の上の層か少なくとも同じ層に位置するって事なんでしょうね~。そう言えば、普通のドラゴン系でも地色がブルーでその上にメタリックシルバーのドラゴンパターンって言う個体は見たことありません。 メタルドラゴンは作出されて間もない系統ですが、メスも同系統の個体が出回ってますし遺伝的な問題も意外と簡単にクリアされそうな品種です。後は、ブルー系のメタル表現に関して少し問題と言うか興味が残ってますけど・・・。地色がブラックでブルーメタルって言う個体と地色がレッドでブルーメタルは確認済みなんですけど、例えば地色がイエローでブルーメタルって言う奴なんかは果たして作出可能なんでしょうか?楽しみです(笑)
2007/11/09
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前回紹介した、新品種と言うか勝手にドラゴンから分離させてしまったメタル系ですが、すでに様々なカラーバリエーションが登場しています。今日紹介するのはレッド&ブラック・メタルドラゴンです。あっ、それからこの独断と偏見で名付けたネーミングですが逸品堂では原則として地色が名称の先に来る事にしましたっ!つまり、今日の個体ならば地色がブラック&レッドでその上にメタルが乗ってますから、前述のネーミングに。 今日の個体もいかにも堅そうですね~(笑)。まるで鎧を身に纏ったようです。でも、昨日の様にブルーメタルとはまた一味違った雰囲気でしょ?華やかさでは負けますが、その分精悍さでは上を行くかと思われます。今のところ、メタル系にはボディ全体にベッタリプラチナシルバーが乗る個体と、背中側にだけメタルになるタイプが混在してます。まぁ、タイ人の好みとかレッド・ドラゴンの改良の行方を考えれば、いずれは全身ベッタリタイプの方向にどんどん改良されていくんでしょう。でも、個人的には背中だけメタルの方が、よりオドロオドロしくて好きだったりします。 メタル系は、新品種にもかかわらずすでにバンコクではメス個体も入手可能です。今日の個体のメスならば2枚目の個体、昨日の系統ならば3枚目のメスでドンピシャでしょう!もっとも、メタル系の遺伝的な事に関してはまだまったく判らないのでこれから調べて行きたいと思います。何か判明したら皆さんにも御報告いたします・・・が、本当は自分でブリーディングしてみりゃいいんだよね~って事で、昨晩繁殖水槽3本ほどセットしました。ただ産卵までは何の支障も無いんですけど、稚魚の育成がね~。海外出張中にガクンと稚魚の数が減ってたりすると、その後ちゃんと育成する気力が萎えちゃうんですよ(涙)。 言ってる傍から、今週末海外行かなきゃならなそうだし・・・。
2007/10/30
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さて、バンコクに毎月のようにベタを仕入れに行っていると毎回のように新たなカラーバリエーションが登場しています。でも、ほとんどの物はその場限りの瞬間芸で固定化されずに次回訪問時には跡形もないというのが普通です。しかし、久しぶりに固定化されているっぽいバリエーションが登場しました。地色の上にベッタリとプラチナカラーが乗るもので、今までもチラホラ見かける系統でした。しかし、あくまでもドラゴンの進化形だと認識していたのですが、ここに来て少し認識を改めました。 と言うのはドラゴン系というのは本来、各鱗にプラチナ系のスポットがずらっと並ぶ個体を指していたものでしたが、ここまでベッタリと乗るとなるとこれはもう区別すべきではないのかと考えるようになったのです。例えばレッドドラゴンと一口に言っても1.ボディはレッドで、各鱗にプラチナホワイトのドットが並ぶ個体2.ボディはほとんどプラチナホワイトに覆われており、ヒレのみがレッド。の2タイプが存在する訳で、これを一つの品種としてくくるのは少々無理が生じてきたからです。 そんな訳で、ボディにベッタリとプラチナ系のカラーが乗るドラゴン系の1タイプを、私の独断と偏見で逸品堂では(笑)、メタルドラゴンと呼称する事に一方的に決めてしまいましたぁ~♪本当は、ベタのカラーバリエーションにいちいち細かく勝手なネーミング付ける行為は嫌いなんですけどね~(苦笑)。でも、ここまでドラゴン系の中でも差異がでてくるとやむを得ないかなと思います。もっとも、世間一般でこの品種に通称名が付いたら、主体性のない私のことですから一も二も無く、そちらに従いますっ!長いものには巻かれろですな。 今日紹介するのは、バンコクで今もっともポピュラーと思われるメタルドラゴン系のカラーバリエーションです。漆黒の地の上に、メタリックブルーがベッタリと乗る実に魅力的な系統だと思います。メスも明らかに同系統の個体が出回っていますから、これは固定化されていると考えて間違いないでしょう。
2007/10/29
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バンコクにベタを仕入れに行くと時々と言うか毎回生じるのが仕入れ品種の偏り!(苦笑)全部で20件以上あるベタ専門店やブリーダーの所を訪問しては、取り扱い個体を吟味し、個人的に合格点と思った個体を仕入れると言う方法を採っているため、「この品種は5尾、あとあの品種は3尾・・・」と言う風に計画的に仕入れられるものではありません。だから、全部の店を廻った後に、品種ごとの仕入れ尾数なんてそれこそ神のみぞ知るって奴です(笑)。 まぁ、毎回マーブルは仕入れ過多になるのが常ですが、今回はマスタード・ガスをやたらに仕入れてきてしまいましたぁ~♪ブルーとイエローの織り成すコンビネーションから人気の高い品種なので、卸部門で多めに入れても逆にお客様から喜ばれるので問題ないのですが、それにしても今回は・・・。 もっともマスタード・ガスの仕入れがやたらに多くなってしまったのにはちゃんと理由もあるんです。ここの所バンコクで、特にプラカットではマスタード・ガスの生産量が増えているように感じます。それに伴って、この品種を扱うブリーダーが増加したため当然の事ながら同じマスタード・ガスと言っても様々なバリエーションが登場様になってきています。やはりブリーダーの好みも十人十色なのか、その作出個体もそれぞれ個性がありその辺が気になり始めるとついつい全部コレクションしたくなっちゃうんですっ!(苦笑) 冒頭の個体はもっともオーソドックスなタイプでターコイズブルーとライトイエローのコンビネーションが実に鮮やかです。不思議な事に、ショーベタではこのカラーバリエーションってほとんど見かけないんですけど、それはさておき・・・。2枚目の画像は、藤色のボディとややオレンジがかったヒレのバリエーションです。他にも、ターコイズブルーの部分がロイヤルブルーの個体、スチールブルーとイエローの組み合わせの個体、さらにボディは暗褐色で鱗の上にブルーの点が並ぶ、いわゆるパイナップルと呼ばれる系統など、本当に見ていて飽きません。 ・・・結果として、今回仕入れたプラカットにおけるマスタード・ガスの比率がやたらと高くなってしまったわけですが、仕入れ価格の高すぎた?絶品マーブルと違い(苦笑)こちらは好評で、卸売り先から再注文が舞い込むほど!オーナーである妻もご機嫌です。ただ、この品種がチョツト扱いにくいのは、取引先やお客さんの目が肥えてきて「ボディがロイヤルブルーの奴頂戴っ!」みたいに注文が再分化してきちゃった事でしょうかね~。前みたいにどれもこれもみんなマスタード・ガスっ!!で通用しなくなってきてます。まぁ、少しずつですが我が国のアクアリストもプラカットのカラーバリエーションに注意するようになってきた証だと思われるので、本来プラカットの普及を目的にスタートした私としては嬉しくもあります。
2007/10/28
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すっかり我妻の本業と化しつつある(苦笑)おさかな逸品堂ですが、それでも相変わらず魚の仕入れ・世話・発送はすべて無給社員(笑)の私に一任って一体ナニ??最近は、卸売り部門で十分利益が出るらしく、彼女はかなりご機嫌です。でも、昨日の晩は何だか不機嫌!「なんだか機嫌悪いみたいだけどどうした?」「だって、今回あなたが仕入れたマーブル、絶品だって言ってたけど全然売れないじゃない」「まぁ、価格が価格だからね~」「次からは、卸売りにまわせるようなポピュラーな奴をメインに仕入れてきてねッ!」「ハァ?それじゃ仕入れがつまんないじゃん」「あのね~、これはあなたの遊びなんじゃなくてビジネスなんだから」 何だか雲行きが怪しくなってきました(苦笑)。確かにビジネスとして考えれば商談なしですべて定額で仕入れ可能な卸売り用の個体だけを仕入れていればリスクはありません。でも、それじゃこの私がツマンナイじゃん!!単に金儲けだったら、本業やってりゃそれで十分だし!・・・って事で、得意の口八丁(笑)で彼女を丸め込みに掛かります。「オレが思うに、君の価格設定が間違えているんだと思うよ」「どこがよっ!」「だって、今の設定方法だと仕入れが高い魚は販売価格も物凄い高額になっちゃうじゃない」「そんなこと言ったってしょうがないわよ、実際そうなっちゃうんだから」ここで逸品堂の価格設定方法を一挙公開しちゃいましょうっ!仕入れ価格に旅費交通費などの経費を仕入れた個体数で割った個体辺り経費を加え、それを3倍(卸は1.5倍)すると言うもの!わかりやすくするために具体例を挙げてみましょう。1回の仕入れで仕入れ以外の経費が15万かかったとします。300尾の個体を持ち帰ったとすれば1尾辺りの経費は¥500と言う事に。ここで、仕入れ価格が1尾¥500の場合と1尾¥2000の場合を較べてみましょう。仕入れ価格¥500の個体の場合{¥500(仕入)+¥500(経費)}×3=¥3000(小売価格)仕入れ価格¥2000の個体の場合{¥2000(仕入)+¥500(経費)}×3=¥7500(小売価格) つまり、仕入れ価格が¥1500違うと小売価格は¥4500も違っちゃう訳です。まぁ、もともとこの計算方法を編み出したのは私なんですけどね(笑)。ベタのことなんてさっぱり判らない妻が価格設定できないって悩んでいたもんで・・・・でも、このままだと次回から個人の趣味に走った仕入れができなくなっちゃいますから、こちらも必死です!「だからどうしろって言うのよ?」「え~っと、これからは定額を掛けるんじゃなくて足すようにすれば?」「どう言う事?」「つまり、仕入れ価格に関係なく個体1尾辺り定額の利益を足すようにするんだよ」仕入れ価格¥500の個体の場合{¥500(仕入)+¥500(経費)}+¥2000=¥3000(小売価格)仕入れ価格¥2000の個体の場合{¥2000(仕入)+¥500(経費)}+¥2000=¥4500(小売価格)「なっ!こうすれば仕入れの価格が小売価格にあまり反映しなくなるだろ」「確かにそうねっ。でもこれだったら仕入れリスクの低いノーマル価格の個体仕入れた方が良くない?」「うっ、だっ、だって・・・たまには少々高くても他では絶対手に入らないような絶品個体仕入れておかないとお客さんだって飽きちゃうんじゃないかなぁ~・・・」「飽きちゃうのはお客さんじゃなくてあなたじゃないの?(笑)」「うっ・・・」「まぁ、いいわっ!じゃあこの計算方法で価格設定し直しましょう!」 ・・・と言う事で、ただ今逸品堂の価格を改定している最中です・・・って、なんでオレがやらねばならんのだぁ~!でも、これもひとえに自分自身の趣味の聖域を守るためって事で頑張ってます(苦笑)。おそらく後2時間くらいで、逸品堂の高額個体の価格が変更されると思います。まぁ、そんなに期待するほど大きくは下がりませんけどね~。 それと、これは妻には内緒なんですが(笑)、今回仕入れた絶品マーブルの仕入れ価格を過小報告してます!だって、仕入れ価格そのまま告げたら妻が激怒すると思って・・・。いまさら正確な仕入れ価格言えないし、新たな計算方法だとこいつら赤字商品かぁ~?
2007/10/26
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今日も頑張ってブログ更新です(笑)。昨日紹介したパステルオレンジは何だかやたらと評判いいですね~♪私もバンコクでこの品種を見た時に綺麗だなぁ~とは思いましたが、ここまで皆さんが好意的だとは想像してませんでした。 所で昨日も書きましたが、同じ品種でもブリーダーによってそれぞれ特徴があるんですよ。この作出されて間もないと思われるパステルオレンジでも同様の事が言えます。昨日の1枚目の個体のブリーダーは、全身に均質にオレンジとパステルが混在するいわゆるマルチ系の系統を維持しようとしてます。 これに対して今日のトップの画像の個体を作出したブリーダーは、ヒレに鮮やかなオレンジのバタフライパターンが入る方向で改良して行きたいそうです。まぁ、どちらの個体が好みかは人によると思いますが、このようにブリーダーの個性が作出されるベタに反映されるのは面白い事です。それだけに、バンコク行くとメインで仕入れる所は4箇所位に絞られているにもかかわらず、やっぱり十数件のベタショップをすべて廻らないと気がすまなくなっちゃうのは困ったもんです(苦笑)。 両手に合計30kgオーバーのベタが収容されたズタ袋をぶら下げて、気温35℃以上で湿度のムチャクチャ高い市場の中を人ごみ掻き分けてヨタヨタ彷徨っていると、ふと我に帰って自分が哀れに思える事もしばしばです(笑)でも、これがやめられないんですよねっ!! 2枚目の画像の個体を作出しているブリーダーは、どちらかと言うと透明感に欠ける反面はっきりとした色彩のグラデーションが狙いのようです。また、彼の作り出す個体はヒレにメタリックブルーの絞り模様が入るのも特徴でして、いわばオレンジ&パステル&ブルーのトリカラーになってます。 いかがでしたでしょうか?皆さんは以上3タイプの内どのタイプがお好み?私はバタフライ好きなので今日の1枚目の画像の、バタフライ系が好みです。でも、次回の訪タイの時果たしてどの系統が生き残っているかは神のみぞ知るって所です。下手すりゃ、パステルオレンジ自体が市場からすっかり姿を消しているなんて事も十分ありえるのがバンコクベタ界の恐ろしい所でもあり、また面白い所でもあるんですよね~。
2007/09/10
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やったぁ~♪先月半ばからちんたらと作業を続けていた逸品堂ですが、先ほどめでたく?新規スタートにこぎつけました。昨日のブログ更新から延々とほぼ不眠不休で撮影とHPの更新を続けた結果ですぅ~!!まったく、40過ぎのオヤジが何やってんだか?でも、我が家から分離したおかげで、家族からの余計な妨害が入らないだけ仕事に専念できる様な気がします。 ところで、今回バンコクではやたらとオレンジ系のショーベタが目に付きました。なんだか、バンコクにも流行みたいなものがあるのか、ある一時期に複数のショップで似たような系統のベタをリリースする事が良くあるんですよね~。しばらく前には、プラカットのマスタード・ガスの絶品が各所からいっせいにリリースされてましたけど、今回の訪タイではほとんど見かける事が出来ませんでした。 別にブリーダーが一箇所と言う訳ではありませんから、同じ系統と言っても各ショップで微妙に表現形が異なるのがこれまた嬉しい所です。個人的には、冒頭の画像のパステルオレンジ・マルチとでも言うべき系統がお気に入りです。オレンジ牛乳(どう言う例えだ?)のような柔らかく暖かみのある色彩は、秋口からのシーズンにはもってこいでしょう!ショーベタとしての完成度もなかなかのもので、ヒレの形状など新品種にしてはかなり良好です。メスも入手できましたから、この系統として今後も維持は十分可能でしょう。 また、別の店ではオレンジマスタード・ガスがドッサリ陳列されてました。こちらも、ヒレの形状など仕上がりは上々で十分コンテストでも通用するような個体も見受けられましたよ。でも、不思議なもので2~3ヶ月もするとバンコク市場からいっせいにオレンジ系品種が姿を消したりするんですから不思議なものです。 そんなことを考えると、冒頭のパステルオレンジ辺りは自家繁殖させて系統維持したいんですけどね~。現状の月一回の海外出張ペースだと、出張までに稚魚をそこそこのサイズまで育成できないので帰宅してみるとごっそり稚魚が減っちゃってるんですよね。あ~あ、こうなりゃ温室の管理責任者をアルバイトででも雇おうかなぁ~。
2007/09/09
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御無沙汰しておりましたぁ~♪雨に祟られた海外出張から帰国してなんとなく体がだるかったのですが、見事に熱出してダウンいたしました(笑)。神経が鈍いのか、昔から熱にはめっぽう強く大学のテニス部の合宿中に「なんとなく熱っぽい!」と言ったら心配した仲間が体温計ってくれて38℃オーバーだったというほどの鈍さです。そんな耐熱構造の私がダウンするって事は?・・・ハイッ、見事に38.7℃ございました。 家族は、海外から帰国して間もない事もあり、あらぬ方向に考えが及んだようで「マラリアだぁ~!」「イヤイヤ、鳥インフルエンザよっ!!」「僕はエイズだと思うなぁ~」とか本当に好き勝手な事抜かしてました。結局は医者で検査受けて単なる風邪だったのですが、未だに全身が熱くてたまりません。・・・って言いながら6時間近くも水替えしてた私ってお馬鹿?? ところで本題に入りますが、ここに来てバンコクのクラウンテールが注目だって書きましたけど、もう一つ注目すべき題材が・・・。まぁ、最近と言うよりはここ1年位前から急激に改良が進み始めたんですけど、その話題の主が今日紹介するジャイアント・プラカット!まぁ、この品種自体はずっと前から存在してましたけど、ただただボディが薄ら馬鹿の様にでかいだけで、体色は洗う前のゴボウ以下!はっきり言って、美的センス0の存在でした。 でも、ここに来てそんな認識を一新しなくちゃならなくなってますね~。例えば、冒頭のイエロー・マルチなんてショープラカットとしても十分いけちゃう程の美しいピュアイエローです。これで、全長はなんと70mm以上です。下の個体はブルー&レッド・ドラゴンですがこれで全長65mm位あります。 普通のプラカットはせいぜい全長50mmくらいです。たった2cmの差じゃん!って考えたそこの貴方!!かなり認識甘いです。中学校の時習いませんでしたっけ?長さが倍になると面積・体積はめちゃくちゃ大きくなるって。この2cmの差は実物を目にすると、この数値以上の巨大な差となって実感できます。 でも、正直言ってちょっと苦手なんですよね~、巨大ベタ(笑)。元々、サイズが小さければ小さいほど良しとする傾向が強い男でして・・・。以前、仲間内で卵生メダカやドワーフ・シクリッドなどを成長期に餌を控えめにして通常よりも小さなサイズで成魚にする。いわゆる「締め飼い」について話題になった事があります。もちろん、その場の全員の認識として「締め飼いはイカン!」って言う結論になりました。確かに、締め飼いされた個体を種親にすると次世代が取り難いし、それが正論だって事は間違いありません。でも、でも・・・個人的には締め飼いは決してNOではありません。声を大にして主張する勇気は無いですけどね(苦笑)。・・・だって、可愛いもん。 そんなわけで、個人的にはストライクゾーンから大きく外れているジャイアント・プラカットですが、バンコクでは人気があるのか専門店まで存在してます。しかも、ここまで観賞価値が高い個体が作出されるようになってきた今、頭からその存在を無視する訳にもいかないなぁ~。
2007/07/20
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さて、前回ここに来てもの凄い勢いでクラウンテールの改良が進んでいるって報告しましたが、それをまさに実感させてくれるのが今日冒頭で紹介する個体です。赤・青・白の3色マーブル、いわゆるトリカラー・マーブルのオスなんですけどいかがなものでしょう?ここまでのマーブルはプラカットであれば確実に末端価格で諭吉1枚コース確実の逸品だと思います。これがショーベタとなると、はっきり言ってショーベタでここまでのトリカラーマーブルには未だにお目にかかったことはありません。 ショーベタではどうしてもヒレの開きをはじめとする体型に重点が置かれるため、カラーリングはやや疎かにされがちです。ましてや、コンテストを目指すのであれば現状ですでに改良が進み良個体が種親として入手しやすいソリッド・ブルーやソリッド・レッド辺りがメインになってしまいます。また、ヒレの広がり重視のため純系と言う概念が足枷となりなかなか自由な発想で交配を行う事がしにくいのが現状です。 もちろん形状重視と言う事自体は決して間違えていませんけど、それに比べてカラーリングの追求と言う分野が一段下と見なす傾向がありがちな我が国のショーベタホビー界は少々いびつだと思いますね~。少なくとも形状追求と色彩追求は同レベルという認識が無いと、この趣味が我が国でメジャーになる事は無いのでは?私も以前、かなり気合を入れてショーベタをやっていた頃、仲間の温室に行くとブルー系が得意な人なら温室内の小型容器はブルー一色、レッドに興味がある人なら真っ赤っか(笑)と言う状態を見て、本当にこの人これで楽しいのかね?って疑問を感じてました。なんか、目的がベタを楽しむ所からコンテストの入賞だけに変わっちゃってる気がして・・・。 ショーベタには興味があるんだけどそんな所がちょっとって感じている人や、ショーベタに行き詰っている人は気分転換に、オキラク感覚でクラウンテールの繁殖でもやってみると楽しいかもしれません。前回書いたように管理が非常に楽だし、価格もショーベタに較べてずいぶんと安いのも魅力です。逸品堂では結構な販売価格に設定していますが、現地では信じられないほど安価です。本来こんな余計な事を暴露する必要はないんでしょうが、暴利をむさぼっているとか変な誤解されても嫌なんで正直に告白しておきますね(笑)。 逸品堂は現地に直接買い付けに行くというのを謳い文句にしているだけに、単にメールやFAXでバンコクに注文して郵送してもらうのに較べて、経費部分(特に航空運賃)が滅茶苦茶ウエイトが高いのが難点です。単純な話、持ち帰った魚の尾数で出張経費を割るとすると、例えばネオンテトラ1尾を持ち帰ったとしても定価を1500円とか付ける必要が出ちゃうんですね~(苦笑)。その辺から考えると、逸品堂であの価格で販売しているクラウンテールの現地価格は・・・。でも、実際に自分の目で選んでいるから逸品堂の存在価値があるわけであり、このやり方は今後も変えられないでしょうけど。
2007/07/16
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うーん、日本に帰ってきてもやっぱり雨です(涙)。何だか心身ともに湿度100%っていう感じで、なんとなく気合が入りません。本来はかなり強烈な晴男を自認していたのですが、一体どうしちゃったのでしょうか?もしかすると今までの反動から極度の雨男になってしまったとか?・・・とすれば、今後の私の人生は土砂降りかぁ~??(笑) ところで、私正直に告白いたしますと以前はクラウンテールってあまり好みではありませんでした。なんだかヒレがバサバサした感じだし、色彩的にもケバイ感じの個体が多かったので・・・。でも、ここの所バンコクのクラウンテールがものすごい勢いで改良されてきてるんですよね~。十分さかなおやじのストライクゾーンの個体が多数見受けられ、今回の仕入れでも結構な数のクラウン購入しちゃいました。 ショップに普通においてあるクラウンは元親がヒレの広がらないトラディショナルなので、尾ビレが大きく広がらないためになんとなく全体的に長いヒレの軟条を束ねたような具合になってしまうためバサバサなイメージになっちゃいます。でも、最近のバンコクの個体は元親にショーベタ使ってますから、尾ビレが大きく扇状に広がりますから全然バサバサな感じがありません。 しかも、色彩的にもショーベタやプラカットと較べても少しも遜色ないレベルに仕上がっています。というか、むしろショーベタのようにヒレの形状だとか純系だとか言うこだわりがない分、自由な発想で交配が出来るためでしょう、色彩的にはショーベタなどよりも余程上の個体も沢山存在します。特に、マルチカラー系品種はショーベタではあまり見かけませんがクラウンではものすごい奴がいっぱいいますね~。 クラウンテールの最大の利点はとにかく維持管理が楽な事!ショーベタを飼育していて嫌になっちゃう最大の理由がすぐにヒレが傷んじゃうことです。でも、クラウンテールって本来ショーベタで一番痛みやすいヒレの軟条の間の部分が元々無いんですから、これはもう痛みようがありません(笑)。それにショーベタならば1週間もヒレを広げるトレーニング(フレアリング)をサボっちゃうと、ヒレが大きく広がらない様になって観賞価値が半減しちゃいますが、クラウンならば心配後無用!2週間くらいトレーニングどころか水替えしない状態でも全然大丈夫!! 我が国のショップでも最近頑張ってショーベタを陳列している所が増えてきましたけど、一部の専門店は別格としてほとんどのショップでは維持管理が上手く行かず「えっ?これってまさかショーベタぁ~??」って言う状態の魚を置いてある事がほとんどです。まぁ、仕入れ価格も安くは無いから状態悪くなっても捨てちゃう訳に行かないのは判るんですが。そんな個体を見てショーベタをはじめて見るアクアリストが「ふーん、ショーベタってこれの事なんだぁ~」とか思われちゃうのは残念至極な事です。 そんな店は、ショーベタなんて扱うの止めてこれからはショークラウンをお薦めしたいなぁ~!これなら仕入れ価格も全然チープだしね。
2007/07/14
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さて延々とレッド・ドラゴン関連ネタで引っ張ってますけど(笑)理由は大きく分けて2つ!一つは真面目にここんところのバンコクにおけるレッド・ドラゴンから派生した新品種?がやたらめったら登場している事。そして、もう一つはベタ以外の熱帯魚の新しい画像が全然ストックできていないって事(笑)。熱帯魚図鑑に関しても、記事だけなら1日に何種類でも記事に出来るんだけどなぁ~。やっぱり画像なしじゃね~。・・・って事で、熱帯魚図鑑の方は再開までもうしばらくかかりそうです。 今日紹介する個体は、パステルグリーンのドラゴンパターンが体に入っていて、ヒレは付け根部分が朱赤に染まるタイプです。間違いなく、バンコクの最新品種の一つだと思います。でも、やっぱり私の撮影技術だとこの個体の本当の魅力を全然表現できていないんですよね~(涙)。こんな写真じゃ、誰かさんにまたカビ臭いって言われちゃうな~(爆笑)。実物は、今回仕入れしたすべてのプラカットの中でも一番のお気に入りなんですけど・・・。うっすらとグリーンを帯びたドラゴンパターンは思ったよりも水草の緑に映えます。ヒレの根元部分に入るレッドもピンク系ではなく朱赤なのがグッド! ところで、実の所この個体って今までのドラゴン系品種の常識をぶち破ったすごい表現形なんです。と言うのも、何度も言っているようにドラゴンパターンの色素胞はブルー、ホワイト、金属光沢を表現する色素胞群とおなじ体表の最上層部分に位置するはず。・・・って事は、理論上はパステルグリーンの色調のドラゴンは作れないはずだったのにぃ(笑)。まったく、これだからベタの色彩は嫌に・・・もとい興味が尽きません。 できればこの系統で子供とって見たいんですけど、メスがね~。今回もずいぶん真剣に同系統のメスを探したんですけど、影も形もありませんでした。ブリーダーの所でも、大量のレッド・ドラゴンとその派生形をストックしてましたが、画像の個体と同じ表現をしている個体はいませんでしたから。今後、このタイプが品種として登場するのか、それとも突然変異的に1尾だけ出現しちゃったのか、今度の訪タイが楽しみです。
2007/06/18
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さて前回は地色まで白くなってしまったレッド・ドラゴン(と言うかレッドじゃないな)を紹介しましたが、今日は地色ではなくドラゴンパターンが変化した個体を紹介しましょう。これまでにもドラゴンパターンがシルバーじゃなくてメタリックブルーの個体は時折バンコクの市場で見ていましたが、今日の奴はドラゴンパターンがなんとカッパー系のカラーです。つまり、渋い金属光沢に輝くのです。 すでに説明したように、ドラゴンパターンを表現する色素胞は体の最表層に存在すると考えられていますので、そこに共存可能なブルー系そしてホワイトの色調のドラゴンパターンは理論的には(というかすでに実際に)作出可能って言いましたよね?でも、今日紹介したカッパー系の色調は??現時点ではどの様な色素胞の共存でカッパー系の色が表現されるのかよく判っていないのでなんとも言えないのですが、理論上はありえないはずの色彩が実存しているって訳で、やっぱりベタのカラーリングに関する遺伝はまだまだ判んないな~ってつくづく痛感してます。 理論上はともあれ、現実に存在する系統ですし何かの間違いで出てきたというのでもなさそうです。と言うのは、まったく同じカラーパターンのメスも入手できたからです。これはもう、品種として確立しつつあると言っても過言ではないでしょう。 ところで、皆さんはベタに限らず改良品種の品種名についてどうお考えでしょうか?と言うのも、最近逸品堂への問合せで新しい品種名を使ってくる方がすごく多くなってきました。AL誌などメディアの影響で、それだけ改良ベタが広まりつつあるって言う事は非常に喜ばしい事です。ただ、取り扱い業者が各自めいめいで自由気ままにネーミングしちゃってると、それこそプレコみたいなすごい状況になっちゃう気がしますね~(笑)。それはそれで、傍観者としては楽しめるんですが(笑)、やはり業界である程度どこでも通用するネーミングをつけて欲しいと思います。 例えば、今日紹した個体だって逸品堂ではただのレッド・ドラゴンですけど、厳密に言えばカッパー&レッド・ドラゴンと言うべきでしょうし、もしかするとウルトラスーパーレッドトリムメタリックファンシープラカット(笑)って言ったって命名者の勝手ですからね~。ベタの改良品種間には明確な線引きがない場合が多いものです。例えばソリッド・ブルーにしても深みのあるピュアブルーの個体はロイヤルブルー、ややグリーンを帯びた個体はターコイズ・ブルーって区分しますがその中間的などっちつかずの個体だって存在しちゃいますから。だから、若干の色調の違いでその都度新品種名を付けていたら、そのうち何がなんだか判らなくなっちゃう気がします。 それにグッピーに較べるとベタの場合は、一部の品種を除くとまだまだその固定率は低いと言わざるを得ません。同系統と思われるペアで子供を採っても、絶対に同じ表現形の子供が取れる保証はどこにもありません。これがグッピーなら、同一品種のペアから全然見た目の違う子供が取れれば大騒ぎでヘタすりゃサギ扱いされかねません。まったくの個人的な提案ですが、まだ確実に固定されたと確認できていない個体に次から次へと新品種名付けるの止めませんかぁ~?(笑)。どうしても命名した言って言うなら、外見が想像できるネーミングにしてくださいね!!
2007/06/17
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昨日の記事でドラゴンパターンはプラチナ・ホワイトでも行ける筈って書きましたが、さすが常識破りの国タイだけあってすでに存在しています(笑)。トップの画像の個体のボディのドラゴンパターンは明らかにシルバーではなく、鮮やかな純白です!この個体をレッド・ドラゴンと呼ぶのかどうかは非常に微妙な所ですが、いずれにしても新たな系統が改良ベタに登場した事だけは間違いないでしょう。 個人的には、このカラーリングは案外とショーベタ系つまりヒレの長く伸びるタイプによりマッチするような気がしています。まだまだバンコク市場でも希少な存在ですが、後数ヶ月もすれば結構あちこちでこの系統の個体を目にする事ができる様になる事だけは間違いないでしょうね~。だって、なんたってバンコクですから(笑)。 それと、話はチョット脇にそれちゃいますが実の所この手の系統って案外逸品堂では売れないんですよね~(苦笑)。かなり美しい系統なのになんで??おそらく理由は撮影技術の拙さに尽きるのだと思ってます。というのも、このまばゆいばかりの純白と真紅って言う組み合わせは、私の使うオンボロデジカメの表現能力の範疇を超えちゃってるみたいなんです。つまり、純白の部分を美しく表現しようとすると真紅の部分が黒ずんじゃうし、逆に真紅を強調しようとすると、純白部分がくすんじゃいます(涙)。 さっさと一眼レフタイプのデジカメ購入すればいいんでしょうけどね~。でも、今のデジカメでさえ携帯には大きすぎるため、いわゆる名刺サイズとか謳っている超薄型の奴も必要だし・・・。海外出張中、今のデジカメはレンズが引っ込まないタイプなのでかばんの中に納まらないんですよ(苦笑)。出来れば、スーツのポケットに入るくらいの薄い奴が欲しいなぁ~。でも、プロカメラマンでもないのに更にもう一台一眼レフのデジカメ購入って言うのもあまりにもバブリー(今や死語?)な発想だし・・・ ところで、新品種作出に関しては異常なほどの熱意を持つバンコクの事だから冒頭の画像の個体の系統の改良は行くとこまで行くんだろうなぁ~って思ってたら、やっぱりやってくれちゃいました!(笑)ついに、ボディやヒレの真紅を取り除く方向で改良が進み始めました。つまり全身シルキーホワイトで、さらにその上にプラチナホワイトのドラゴンパターンが!個人的にはこの方向への改良の是非は良く判りませんが、冒頭のタイプが出現した時すでに2枚目の画像の個体の作出は約束されていたと言えるでしょう。 まだ、ヒレ先やボデイの一部にレッドウォッシュが残ってますが、全身ホワイト一色の系統になるのは時間の問題でしょう。うーん、個人的にはやっぱりイチゴタイプ(笑)が好きなんだけどな~。
2007/06/16
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真紅の地色の上にメタリックシルバーの輝点が載るレッド・ドラゴンと言う品種は、プラカットの数ある品種の中でも最もインパクトのある外見で、今や最もポピュラーなプラカットの品種と言う事が出来るでしょう。私も個人的に大好きと言うか、この品種を数年前にバンコクで見かけた事が一度封印していたベタに対する情熱が蘇るきっかけになったと言う、非常に大きな存在でもあります。そのレッド・ドラゴンがここ1年ほどで急速にその姿を変えつつあります。って言うか改良がものすごいスピードで進んでます。 冒頭の写真は、現在バンコク市場での最もスタンダードなレッド・ドラゴンと言えるでしょう。ボディはほぼプラチナシルバー一色で、ヒレが真紅と言う申し分のない配色です。ところが、私が数年前にはじめて見かけた頃のレッド・ドラゴンって一体どんな姿形をしていたと思います?その当時はほとんどが下の画像のような個体でした。ボディのレッドの地色がくっきりと見えていて、メタリックなドラゴンパターンは各鱗の中心部分に存在していると言った感じです。 当時はこれでもものすごくインパクトのあるカラーリングだったのですが、現在の個体を見てしまうとやはり見劣りしてしまいますね~。 ところで、上に記載した2枚の画像の個体の過渡期にはちょうど中間的な個体も存在した訳で、それが3枚目の画像の個体です。鱗のドラゴンパターンはより明瞭になっていますが、まだ地色の真紅もちゃんと確認できます。実は、個人的にはこの位の個体が一番好みなんです。なんだか、イチゴっていう感じ(笑)で・・・。 でも、いないんですよね~。この手の個体。最近バンコクに仕入れに行く度に、それこそ知っている場所をくまなくうろつき廻って探してるんですけどね~。バンコクのブリーダーに聞くと、やっぱりボディはプラチナ一色である方が美しいっ!ってみんな断言します。そうなのかなぁ?でも、彼らにしてみれば少しでも売れ行きのいい個体を生産する事が大切ですから、私のような偏屈親父の戯言なんぞ誰もまともに耳を傾けてくれません。 チクショウッ!ってことで、我が家でも海外出張頻発の間隙を縫って自家繁殖試みているんですが、なかなか目的の個体は出てくれません。メスにドラゴンパターンの少ない個体を使うんですが、そうするとほとんどの場合2枚目の画像、つまり初期型のレッド・ドラゴンになっちゃうんですよね~(涙)。 レッド・ドラゴンと言う品種は上記のようにその完成度を急速に高めてきているだけではなく、様々なバリエーションも派生しています。まぁ、偏屈親父のひとり言は無視するとして(笑)、せっかくですからレッド・ドラゴンとその派生したバリエーションについて何回か紹介していきたいと思います。 でも、イチゴ狩りで煩悩の数だけイチゴを貪り食う(笑)程のイチゴフリークであるさかなおやじとしては、イチゴみたいなレッド・ドラゴンがいいんだぁ~!!
2007/06/14
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本来の「さかなおやじのひとりごと」同様、逸品堂通信もずいぶんと間が開いてしまいました。今日のトップの画像ですが、これが一体なんていうベタかお判りでしょうか?特にワイルドベタをやっている人だとプラカット、つまりスプレンデンス種の改良品種って思わないんじゃないでしょうか。その理由は尾鰭の形! 本来のプラカットの尾鰭は綺麗な扇形です。最近ではショーベタとの交配で尾鰭がほぼ半円状に開くハーフムーン・プラカットが主流になってますが、所詮プラカットもショーベタも元は同じスプレンデンスと言う原種の改良品種なので別に育種学的にはまったく問題ありません。でも、このスペード型の尾鰭はなぁ~。 こりゃどう考えても、スプレンデンス種以外の原種ベタと交雑させているとしか思えません。ベタと言うとスプレンデンス種の改良品種がポピュラーなので泡巣を作ると言うイメージが強いのですが、実際には泡巣を作る種類よりも口内保育するマウスブルーダーの種類数の方が圧倒的に多いのです。つまり、今日の個体がスプレンデンス種以外との交雑だとしてもその相手として考えられる種類はさほど多くはないということです。 普通に考えれば、同じタイに棲息するインベリス種・スマラグディナ種そしてまだ学名が付いていないSP.マハチャイあたりが一番怪しいということになるでしょう。特に、マハチャイと言う未記載種は尾鰭がスペード型ですからこれはもうドンピシャッ!・・・と今までは思ってました。でも、知り合いのブリーダーの所でマハチャイとの交雑で作った個体を見せてもらいましたけど、なんか違うんですよね~。ちなみに下の画像がスプレンデンス種×SP.マハチャイです。 この交雑の結果生まれてくる子供達に共通するのは、ボディにグリーンのスポットが並ぶ事。そして、細身のボディだそうです。今回の個体も確かにグリーンのスポットがボディに並んでいるし、細身なんですけど・・・。なにが引っかかってるかと言うと、ボディがやたらとでかいんですよね~。それと、スペードテールもあまりにも顕著過ぎる気がして。 可能性として一番妥当なのが、この個体はジャイアント・プラカットとマハチャイの交雑でできたと言う線でしょうね。でも、個人的に面白いと思うのはベタ・ベリカって言うかなりマイナーで体長が10cm前後にもなる原種ベタが片親って言う考えなんですね~(笑)。もちろん、ベリカの尾鰭は見事なスペードテールですし、ボディは黒地にメタリックグリーンのスポットです。ただ、このベリカと言うベタとプラカット(スプレンデンス種)は、分類学的にはあまり近い種類ではないので普通に考えると交雑結構難しいはずなんですけどね。 何事も、思い切りひねくれて裏を読みまくるのが結構趣味になっているもんで、この通常ではあり得ない組み合わせっていう可能性に大きく惹かれちゃいます。まぁ、趣味の世界ですしこの個体の由来もDNAでも調べない限りはっきりしない訳ですから、何言っても絶対に間違いって言われる心配がないからお気楽モードで発言してますけど(笑)。
2007/06/08
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