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このサロンを開いたのは今年の初めのことでした。特に宣伝をしたわけではないのに、たくさんの方が訪れてくださいました。そして、その時々になんと奥深い会話がなされたことでしょう。その中から私が聞き取ったものをほんの少しおすそ分けをしてまいりました。私はこのサロンを「仮面舞踏会」と名づけました。仮面を被らなくては生きていけないくらい、この世は恐ろしいものだと思っていたからです。仮面を被ることで本音を語ることが出来るに違いないと思っていたからです。サロンを開いて8ヶ月たちました。もしかしたら私はずい分ひにくれた懐疑心の強い人間なのかもしれないと感じ始めました。なぜならこのサロンで、ワインを傾けながらぼつりぼつりと語られた一人一人の言葉は、決して仮面の中から語られたものではないと気がついたからです。語る言葉を選んだり、自分を飾ったり、人にどう思われるかを計算したりするような「仮面」が語るものではなかったのです。『嘘に頼らなくても人と人はつながれる』ということを、サロンに集う方々が教えてくださったように思います。このサロンを閉じようと思います。「仮面舞踏会」を閉じます。そして私は自分が被って生きている仮面を一枚一枚はずしていこうと思っています。仮面をとることを恐れずに、傷ついた心もそして顔も、これが私なんだと勇気をもって素顔で生きていこうと思います。勇気をもつことの素晴らしさを教えてくれたのは、サロンにいらしてくださったお一人お一人です。ありがとうございました。こころからの感謝を表すのは、この後の私の生き方だと思っています。『浄玻璃の鏡の前で』という文字をどこかで目にしたら、この仮面舞踏会のサロン主が、一つずつ仮面をはがす苦しい作業をしているのだなと、思い出してください。その鏡の前で私は真実の私としてあなたにお会いできることをお約束いたします。・・・・・心からの感謝をもってお別れいたします。
2002年09月03日
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