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2002年06月11日
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サッカー、サッカー、サッカーです。ニッポン、ニッポン、ニッポンです。テレビの画面が青一色に染まり、日の丸が右に左にと華麗に舞います。

スポーツの勝敗に興奮するのは、例えば早慶戦。例えば巨人阪神戦。でも、今回のサッカーはまるで違います。プロ野球にしたって六大学にしたって、国の中で二つに分かれる。私は巨人、僕は阪神というように分かれます。ところが、なんと、なんと、今回のサッカーは日本が一つになってしまいました。応援はニッポン、チャチャチャの一つだけ。

「僕、運良く初戦のチケットが手に入って見てきましたぁ!」と、茶髪の青年が飛び込んできました。なんと顔には日の丸のペインティング、手には日の丸の旗までもってきました。その日の感激が、今から数日前のロシア戦の初勝利で更に大きくふくらんだようです。

「僕ね、生まれて初めて日本人って、いや僕ってこんなに愛国心があったのかあ・・・って、なんだか感動しちゃいましたぁ」

もちろん、会場の参加者もみんなニッポン・チャチャチャで興奮した方たちだったので、その若者はまるで英雄のように輪の中心になり、彼の言うことにうん、うんと頷いています。今夜の会場もまた、愛国心のかたまりみたいになっています。

その様子をにこにこしながら見ていた老人がいます。彼は心の中でなんだか不思議なものを感じていました。
「愛国心か・・・。この日の丸はあの特攻隊の鉢巻の日の丸と同じものなのになあ。同じものが時には狂気の旗印となり、時には国民の歓喜の象徴になるんだなあ。しかし、このワールドカップがもたらしたものは、きっと想像を超えて大きいにちがいないな。日の丸が日本の旗だという認識も持たなかった若者たちが、今自分のものとして日の丸を握り締めている。日の丸が戦争の悲劇の象徴だったことを忘れていいのかどうか、私には分からないけど、新しい認識で日の丸を振ることのできる時代がくるのかもしれないな。」

このニッポン・チャチャチャを経験した国民は、自分が振った旗が「悪の象徴」だと訂正されても、その認識に逆行することは不可能のように思います。それほどに老若男女の区別なしに気持ちを一つにまとめたサッカー・ワールドカップ。
この事実を私たちはこれからじっくりと方向付けしていくべきなのでしょう。日の丸を目の敵にしても解決しない、この愛国心というものの形を、ニッポン・チャチャチャをきっかけに考えていけたら、ワールドカップはスポーツを超えて大きな働きをするのではないかと、そんなことを考えた夜でした。





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最終更新日  2012年04月15日 19時28分49秒
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