2026
2025
2024
2023
2022
2021
2020
全2件 (2件中 1-2件目)
1
翌日曜日は、夫が予てから予定し楽しみにしていた、家族での海辺のバーベキューでした。早朝に起き出し、母屋のジロ(黒柴の♂です。4歳になりました。)を連れて、予め駐車スペースを確保する為海岸に赴き、「マーキング(笑)」をして得意げに戻って参りました。息子は実は、翌日月曜日の登校日に月例テストがあり、その予習に余念が無いのですが、夫の熱心な誘いに(四六時中「勉強しなさい」と五月蝿いわりには、家族行事の参加に対して要求が強いのです)、根負けし(?)はいはい(笑)と、両親の我儘を聞いての参加でした。お昼前に皆で用具を積み込み、食材もクーラーボックスに詰め、ジロを連れて海岸に向かいます。風も波も程々で、暑いながらも心地良い大気の中、皆で協力し合い、デイキャンプ用のテントの設営を済ませた後、取り合えず夏の気候に乾杯です。やはり夏の海辺は何時もながらわくわくするような楽しみに満ち、何とはなしに嫌そうだった素振りの息子さえ、今や熱心に夫を助け火興しに夢中になっております。夏の持つ魔力と無縁では無さそうです。マリは毎年の暑気中りのゆえ、夏季はあまり得意ではないのですが、それでも夏という季節は心躍る色彩と音響に溢れ、その不思議な魅力に抗うことができません。例年の辛さを予想しながらも、梅雨明けを一日も早くと願ってしまうのは、きっとマリだけでは無いことでしょう。夏の強い日差しを満面に受け止め微かにはためくテントの下で、青空と打ち寄せる波に目を楽しませ、冷たい麦酒に舌鼓を打っていると、まもなく炭火の加減が絶好となり、バーベキューの開始です。時刻は正午を過ぎ、やはり方々で立ち上る焼き物の美味しそうな匂いが、空腹を思い知らせてくれます。皆で、仔羊や鶏、スペアリブなど、時間の掛かるものから網に載せ、家から持参したサラダや海老、魚介など直ぐに食べられる食材を摘みながら、ゆっくりと焼き上がりを待ちます。「焼き方」は前半をマリが担当し、後半は夫の役目でしたので、忙しく働くマリの傍らでカウチタイプのポータブルチェアに今とばかりにどっかりと腰を据え、満足げにジロの頭を撫でておりました。退職以来(今風に申しますとセミリタイアでしょうか)、すっかり日常の相棒となった母屋のジロですが、夫が仕事の合間の息抜きに出向く日に三度の散歩の際、必ず伴うようになった為か以前に益して良好な関係となった様で、海が苦手(一歳頃に夫に無理やり海に突っ込まれましたので)なジロでさえ、リードを引かれると素直に波打ち際まで尾を振り振り付いて行きます。そう、息子はと申しますと、熱心に読み耽っているのは翌日のテストの参考書とばかり思っていたのですが、やはり息抜きの小説で、「大丈夫なの?」と訝しげに問えば、「暗記物だから・・(!?)」と平然と応える息子に些か拍子抜けですけれど、この一学期に飛躍的に成績を伸ばした彼の努力を認め、今日は一日、家族一同の慰労会ということでマリも得心することと致しました(苦笑)。暑い大気の下、皆で代わる代わる海に浸かり、お腹一杯の心地良さと額や耳を擽る午後の微風に、日頃の疲れの溜まっている夫、マリの順番に睡魔に襲われ、いつの間にか転寝をしてしまった様です。気が付きますと日もやや傾き、それでも倦怠感でじっと身を横たえていますと、息子がなにやらごそごそとしておりました。薄目を開け(夫は完全に熟睡です)様子を伺いますと、飲食で散らかったテーブルの上やテントの中を黙々と片付ける息子の汗ばんだ黒いTシャツの大きな背中が目に入りました。慌てて起き上がり手伝おうとしますと、「いいよ。疲れているんでしょう?」の些かぶっきら棒ながらも優しい返事が返って参りました。この夏はそれぞれに平年通りののんびりとした楽しみは少なかったものの、こうして家族揃って無為に過ごせることが最上と思わずには居られない、二日間の「夏休み」でした。
August 6, 2006
コメント(1)
何時まで続くかとさえ思われた、長い梅雨が終わり、いきなり頭の上に落とされた猛暑に驚きと恐怖を覚える、真夏がやって参りました。例年の如く夏バテに悩ませられているマリですが、28日の地元の花火大会を夫と麦酒を片手に楽しみ(そう、高校二年生になる息子は、家庭教師と共に家で留守番でした。少々可哀想な気が致しましたけれど仕方ありません)、この土日は、婚家の義母や義姉と共に恒例のお墓参りと、炎天下の近くの海岸で家族と共にバーベキューに舌鼓を打つなど、毎夏の光景と変わり無い様に見えますが、今年は家族にいくらかの変化と申し上げたらいいのでしょうか、例年と違う状況に、手放しの「夏休み」は、この二日間だけなのでした。夫は、長く奉職しておりました会社を昨年早期退職の後、現在では独自でソフト開発などを行い、勿論以前とは違って個人でやっておりますので会社の与えてくれる有給休暇などなく、下手をすれば土日返上での仕事振りですし、息子は来年に大学受験を控え、日々の学習を怠ることは出来ず、マリはと申しますと、師匠である日本画の先生のお仕事が、今年のゴールデン・ウイークを境に前にも増して忙しくなりまして、当然の如く弟子であり助手のマリの忙しさもいや増し、家族に取りましてやっと開けた梅雨空の後の夏気分を楽しむ余裕は殆どといって良い程有りませんでした。それでも、この土曜日は皆で万障繰り合わせ、何とか夫の実家のお墓参りに行ける様予定を調節し、その中でも日程的に一番難しかったマリが、同道出来ると分った時の義母の笑顔が、何よりも嬉しいことでした。今年米寿を迎えた高齢の義父は、八王子までの長い道程(マリの住む湘南地域からはどんなに速くても一時間半は掛かるのです)に体力的にとても耐えられず、昨年の夏以来、お墓参りは諦めており、墓参を大切に、また楽しみにしている義父は寂しげで、マリも夫も気懸かりなのですが致し方ありません。道路の込み具合を考え早朝に出発、日頃の疲れなのか、助手席と後部座席で早速舟を漕ぐ(最初は夫がハンドルを握っていたのですが、眠たそうにしているということで、義姉に運転席を追い出されてしまいました~笑)、男性陣を尻目に、義母、義姉、マリと、お喋り好きな女性陣はお話を途切れさせる間も無く、屈託無くお喋りに興じ、笑ったりしながらやがて墓地に到着です。梅雨時の、あの寒いほどの気温が嘘の様な暑さと強い日差しに、皆で辟易しながらもお墓の草むしりとお掃除を済ませ、お花とお線香を手向けて会ったことのない夫の祖父母の霊に手を合わせます。マリが夫の家に嫁ぎまして早くも十数年立ちましたが、以来イギリス滞在中の儘ならない時分を除いては婚家の墓参は欠かしたことが無く、今回も日程調整の難しさで、思わず同道を諦めようとさえ思ったのですが、「皆勤賞」を狙う(?)マリと致しましては矢張り心残りでしたので、何とか調整し今回も訪れることが出来まして今年の夏も無事お役目を果たすことが出来、ほっと致しました。帰途も義姉の運転で(あなたの運転はやはり信用出来ないとの「御託宣」に、流石の夫もたじたじで~苦笑~尻尾を丸めて~笑~またもや寝てしまいました)、何時も家族との会食に使っている大磯の「蒼浪閣」での昼食の為に元来た道を戻ります。「蒼浪閣」は現在は、プリンスホテル系列のレストランとして当地では有名で、元々は伊藤博文公や吉田茂元首相など、著名な人物に所縁のある、歴史的な場所としても知られておりますけれど、その歴史的な価値や文化財としての価値をも認められながらも、来年の三月一杯をもって閉店、店舗として使われているその貴重な建物も他の施設と共に売却されてしまうそうで、部分的な混雑を縫いお昼過ぎにやっとたどり着いた、お馴染みの建物を前に暫し感慨に耽ってしまいました。古風なステンドグラスの美しい二階の広間に通されますと、幾つかのテーブルは既に家族連れやグループで賑わい、マリ達一行も早速お昼の軽めのコース料理を注文、親族水入らずの楽しい会食の始まりです。息子は、義姉とマリに挟まれた格好で、早速お喋り好きな義姉の質問攻めに合い、気の好い息子も幾分頭を抱え気味のようで、少しばかり助け舟を出してやらなければならなくなりましたけれど、義姉はとても嬉しそうで、考えて見ますと息子ぐらいの、最早青年と申しましても可笑しくない年頃の男の子が少しも嫌がらずこうやって両親、祖母、伯母などと外出を共にすることは珍しい様ですし、それは男の子を育てた経験のある義姉には、きっと感じ入るところがあるのでしょうね。勿論、今様の青少年らしい軽い反発は見せますけれど、息子は息子なりに楽しそうで、その表情に思わずマリも夫も心が和みます。コース外の追加注文のお料理を、皆を驚かすほどの健啖振りで平らげて見せた後、杏仁豆腐は嫌い、と滅多にない好き嫌いで、また皆を驚かせます(苦笑)。義母の、家に一人残してきた義父を心配し、食後覚束無い様子で携帯電話を掛け様子を聞く姿に、つい耳を欹てつつ、身近に住まう安心の故か、母の柔らかな表情に安堵感を覚えながらも、ふと心に掛かる翳りを禁じえないマリなのでした。
August 5, 2006
コメント(2)
全2件 (2件中 1-2件目)
1
![]()

![]()