うたのおけいこ 短歌の領分

うたのおけいこ 短歌の領分

2007.01.06
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詳しい評伝はニュースサイトや新聞各紙を読んでいただくとして、48歳で無一文の悲運から身を起こして日清食品を食品製造業の一流企業に育て上げるとともに、インスタントラーメン、カップ麺など即席麺類を全世界の定番食品にした軌跡は立志伝中のものであり、トヨタ、ソニー、ホンダなどに比べればやや地味ながら、戦後日本経済の一方の雄であったといっても過言ではあるまい。

それと同時に、少しも気取ったところがなく、いかにも中小製造業者のオヤジ然とした、豪快で親しみやすい風貌と言動は、誰からも親しまれ敬愛されていた。
まさに現代日本が生んだ偉人であったといえる。
・・・僕は、非常に尊敬していた。

余談だが、“百福”という名前を付けたご両親のセンスも偲ばれるね。
いかにも縁起がよさそうな。
“百恵”ってのもいい名前だと、かねがね思っていたけど。

虫の知らせだったろうか、大してラーメン好きでもない僕なのだが、けさは朝6時ごろから無性に日清「出前一丁」が食べたくて、矢も盾もたまらず、作って食べたところであった。インスタントとしては腰がある太麺で、ゴマ辣油付きのスープの味も主張がある。

筆者の家は商人(あきんど)であったので、昔は多くの若い衆(わかいし)さんがいたが、お昼といえばみんな日清「チキンラーメン」か、それをパクッた模造品の「ニギリ矢ラーメン」とかであった。これをおかずにご飯を食べる「ラーメンライス」なんてのも、松本零士が自伝的名作「男おいどん」で赤裸々に描く以前から当たり前だった。

こんなことを言うと嫌われるかも知れないが、ラーメンてえものはご存知の通り、栄養学的組成でいえば、タンパク質、ビタミン、ミネラルを欠き、ほぼ炭水化物(糖質)と脂肪と過多な塩分だけでできている「エンプティ・カロリー(空っぽの熱源)食品」の代表であり、しかも食物繊維(ダイエタリー・ファイバー)をほとんど残さないまでに高度に精製された穀物(小麦粉)を用い、おまけに酸化しやすい燐脂質を含み、最悪な食い物である。

ケーキ、アイスクリームもそうだが、こちらは始終食べるワケではなく、たまさかの嗜好品である。
ラーメンは主食にもなりうる(?)だけに、オトロチイ。
すでにウチの2歳9ヶ月のまな娘たちは、ラーメン好きの片鱗を見せはじめており、危険がアブナイ兆候を示している。

まあ、30過ぎたら、なるべく食べないに越したことはないだろう。
日本人なら日本蕎麦にしよう、蕎麦に。
健康にいい食物繊維やルチンなどが多い。
――大日本隠れ蕎麦通連盟からのお知らせでした。

・・・しかし若いうちは、無性に腹が減る。基礎代謝量が大きいから、当然のことだ。
そういうときは本当にコンビニエント(重宝)な食品であり、僕自身、ずいぶんとお世話になった。
むしろ、ちゃんとした中華料理屋やラーメン屋のラーメンより好きかも知れない。

ちょっと前までは、店屋物(てんやもの)とインスタントの間には、空と君との間(中島みゆき)ぐらいの差があったが、近頃ではその厳然たる境界線も曖昧になりつつあるのは、レクサスがベンツの牙城を切り崩しているぐらい驚くべきことである。

事実、日清「ラ王」は、インスタント・カップ麺としては値段もなかなかだし、作り方も異例なほど面倒くさいが、肝心の味は、そこらの下手なラーメン屋より上かも知んない、という感じだ。まあ、優等生的な、“可もなく不可もなく”な味ではあるけれども。

ちなみに、「ラ王=ラーメン王」とは、たぶん古代エジプトの「ツタンカーメン王」の洒落もからめているのだろうが、地元関西経済界でたてまつられた、安藤氏その人のニックネームにほかならない。

我々は日清「カップヌードル」新発売をリアルタイムで知っている世代である。

「カップヌードル」発売直前、主力が「チキンラーメン」だけで、業界の共存発展のため、お人よしにも製法特許を公開していた日清食品は決して順風満帆ではなく、後発の東洋水産「マルちゃんハイラーメン(現存せず)」や明星食品「チャルメラ」などの猛追を受け工場は閑古鳥が鳴き、縮小再生産の憂き目にあったといわれる。
カップヌードルの開発とヒットは起死回生の一打だったようである。

確かにその前後、各社から本当に次から次へと新製品が出て、メーカー・商品によって味のバラエティもあって、健啖だった母などとけっこう食べまくった記憶がある。
しかし、メーカーにとっては、出しては消え、出しては消えの死屍累々の戦場でもあった。

今、スーパーの店頭を見ると当時からのブランドは数えるほどしか残っていない。それはいいとしても、それら生き残っているのが、かなり無難というか冒険しない凡庸な味付けの物がほとんどであるのは、やっぱりと思う反面、寂しいとも思う。

ほんの一例を挙げれば、現在も生き残っているノンフライ高級インスタントラーメン・明星「中華三昧」は、発売当時ハウス食品工業「揚夫人(マダム・ヤン)」と熾烈なサバイバル闘争を繰り広げ、さすがスパイスのハウスだけあって、通(?)の間では「揚夫人(マダム・ヤン)」のスパイシーな味付けの評価が高かったように思うが、結局万人向けの「中華三昧」が生き残り、「揚夫人(マダム・ヤン)」は現在影も形もないし、ハウスはインスタントラーメン戦線そのものから撤退してしまったようである。

こういう例はほかにも枚挙にいとまなく、皆さんもお気に入りのラーメンが店頭から姿を消してしまい、がっかりした経験のある方は少なくないだろう。

1971年、東京12チャンネル(「2ちゃんねる」とは無関係)、現・テレビ東京JOTXの、当時唯一の人気番組であった、日清食品提供「ヤングOH!OH!」の合間に流れてきたCMソング、

♪常識っていうヤツとおさらばしたときに
自由という名の切符が手に入る
おお ハッピーじゃないか~
Oh Happy Cup
Oh My Happy Cup
おお ハッピーじゃないか~
My Cup Noodle

(作詞:阿久悠/作曲:小林亜星/歌:笠井紀美子)

・・・という、今書いてても照れるような、当時ですら古色蒼然たる迷文句(といっては言い過ぎかも知れないが)のイメージソングが流れてきて、その衝撃の新製品は巨姿を現わした。
“Cup Noodle”のロゴマークには、当時最尖鋭であった、「サイケデリック・アート」の雰囲気が今なお封じ込められており、ロックバンド「YES」のロゴなどとともに、懐かしくも照れくさい。





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最終更新日  2025.03.07 07:11:25
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こんばんは。  
うちの子もラーメン好き。 (2007.01.06 22:27:14)

生涯現役  
安藤百福さんのこと、お名前だけは知っていましたが、さきほどニュースで、「チキンラーメン」「カップヌードル」・・そして、「宇宙ラーメン」まで、96歳でお亡くなりになるまで、チャレンジャーだった姿がありました。

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