図書館で借りた本。
わかりあえないことから コミュニケーション能力とは何か 平田オリザ著
劇作家・演出家の平田オリザさんって、大阪大学コミュニケーションデザイン・センターの教授もやってはるんや。
コミュニケーションデザイン・センターは、認知心理学や情報工学の知見を取り入れながら、患者が医者に対して質問しやすい椅子の配置になっているか、壁の色はどうか、受付から診察室までの間で患者を緊張させていないか、建物の概観はどうか、街の中のどこに病院があった方がいいのかなど、コミュニケーションをデザインする教育研究機関なんやそう。
大阪大学コミュニケーションデザイン・センター
2002年度以降中学校の国語教科書で、2011年度以降は小学校の国語教科書にも平田のワークショップの方法論に基づいた教材が採用され、多くの子どもたちが教室で演劇を創作する体験を行っているそう。
「会話」= 価値観や生活習慣なども近い親しい物同士のおしゃべり。
「対話」= あまり親しくない人同士の価値観や情報の交換。あるいは親しい人同士でも価値観が異なるときに怒るその擦りあわせなど。
価値観の異なる人と出会って自分が変わっていくことを受け入れ、自分が変わることに喜びさえも見出すのが「対話」の基本的な概念だそう。
日本語が近代化するなかで、「対話」の言葉だけがまだ確立していないという。
対等な関係の褒め言葉がなく「かわいい」がそれを一手に引き受けて補っており、女性からの指示語がないことで女性上司は不自由さを感じている。
これからの日本はますます多文化共生を求められる。
「みんなちがって、たいへんだ」けど、この「たいへんさ」から目を背けないで向き合っていくしかない。
役割を演じるという演劇の手法を使って、向き合える子どもたち、大人たちに育てていくことの重要性を説いてはる。
演劇は、人類が生み出した世界で一番面白い遊びだそう。「きっと、この遊びの中から、新しい日本人が生まれてくる。」とあとがきは締めくくられている。
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