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その事後処理のぬるさが昭和天皇の怒りを買い、当時の田中義一内閣が総辞職することになった昭和3年の「張作霖爆殺事件」。日本の関東軍が、奉天軍閥の指導者・張作霖の乗った列車を爆破した事件だ。関東軍は、この事件を国民革命軍の仕業に見せかけて、それを口実に南満州を占領しようとした。
この事実は、しばらくの間伏せられ、事件の名前についても「満洲某重大事件」と呼ばれた。「某重大事件」とは、逆に聞いた者の興味をかきたててしまうようだ。こうして「不都合な真実」は隠された。太平洋戦争時の「勝った勝った」の大本営発表もそうだったが、当時は国が事実を隠すこともゆがめることも容易にできた。だが、今は違う。どんなに国家がうそを押し通そうとしても全国民にそれを信じ込ませることは不可能だ。
ロシアによるウクライナへの侵攻。ロシアは国内メディアに「侵攻」とは呼ばせずに「特別軍事活動」などと言わせる。だが真実を見抜いている国民も決して少なくはないようだ。ロシア国内で反戦デモが起きたり、同国の著名人らがSNS上で抗議の意を表明したりしているのがその証拠だろう。当初から「情報戦」の側面の強さが指摘されていた今回の戦争。先日は国民に降伏を呼び掛けるウクライナ大統領の偽動画も見つかった。膨大な情報の中から真実を見極める。戦争に巻き込まれた人々にとっては今、それが命をも左右する事態となっている。
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