misty247

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2011.05.26
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テーマ: 点字・点訳(23)
カテゴリ: 点字・点訳
 施設の利用資格のない私を、係員は親切に、奥の作業ルームを案内してくれた。そこには点字プリンターというのが置いてあった。パソコンのプリンターの点字版である。点字の書籍作成など、ボリュームのある作業はこういう機械でこなしているのだと説明してくれた。さらにパソコン画面で平仮名を入力すれば即座に点字に変換してくれる処理をデモしてくれた。
 そして、あなたがやりたいことは、もっとお手軽に、こういうもので十分だ、といってA4サイズほどの板を出してきた。
 板の上で定規が平行移動する仕組みになっていた。定規には1cm四方の穴がずらっと並んでいた。係員は慣れた手つきで、紙を乗せて定規を書きたい行に持っていき、ドライバーのようなもので穴のなかに点字を書いた。
 これは「点字器」。手に持つ、これは「点筆」。読む面は裏側になるから、右から左へ、点字も反転させた位置を打つ必要があると、できあがった点字の凸面を示しながら、使うコツを話してくれた。

 私はこの 点字器 に驚いた。
 『こんなものがあったのか!』
 点字を書くには、なにか特別な電気製品がいると、私は決め込んでいたのだ。なんのことはない、部屋にある道具を工夫したら、何も用意せずとも点字付きハガキを製作できたのだ。例えば、ほどほどに柔らかいコルク貼りコースターの上から、インクのでなくなったボールペンの先で突くとか。

 お礼言って、点字図書館を後にした。
<つづく>





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Last updated  2011.05.26 21:20:34
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