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2011.01.22
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カテゴリ: お薦めの本


中学生の子供さんをお持ちのお母様たちとお話しをしていると、「せめて大学ぐらいは出てもらいたい」といった言葉を良く耳にします。「どうしてそう思われるのですか?」と聞きますと、「どんな就職でも条件が大卒となっていますよね」というような答えがかえってきます。こうした考え方が本当に正しいのかどうか、そんなことに答えてくれるのがこの本 「学歴の耐えられない軽さ やばくないか、その大学、その会社、その常識/海老原 嗣生 (著) 」 です。

多くのマスコミは、大学生の就職内定率の低下を不況などを理由とし「若者被害者論」を展開します。その方が視聴者受けしやすいからです。しかし、この「若者被害者論」がいかに間違っているかを筆者はデータを通して説明していきます。私立大学の半数以上が定員を割っている今、一部の難関校を除いて大学そのものがインフレになっていて、今や専門学校より役に立たない一般教養を教える機関にすぎないということです。

大学ぐらいは出てもらいたい、といったお母さんの気持ちはわかります。でも、大学は昔のように一部の若者が進学するところではなく、行こうと思えば誰もが進める場所になってしまっているのです。大学卒という学歴が本当に軽くなってしまっているのです。

その一方で、電車の中吊り広告をはじめとして、大学側の宣伝は本当に上手です。ある程度のウラを知っている私でさえ、この大学にいけば夢がかないそうだ、と錯覚してしまうほどです。こうした実際の姿と、オモテに出てくる姿の乖離も今の時代の特徴なのでしょう。

何も難関校だけがすべてだといっているのではありません。自分の進む道を軽くするのも重くするのも自分次第だと言いたいのです。そして、そのことは高校選択の段階からスタートしているのです。流れにのっていれば良かったよき時代はとっくに去っていってしまいました。

自分のチカラで越えたハードルだけが自分の糧になる。流れに棹ささない限り自分のチカラでハードルを越えるチャンスも得られないのが今の時代だと思うのです。






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最終更新日  2011.01.22 14:16:26


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