松下がビクター株の売却方針を明らかにしたのは昨年末だった。ケンウッドなどが売却先に浮上したが、ビクターが反発し、実現しなかった。年明けには入札を実施して、米投資ファンドに優先交渉権を与えたが、その交渉も決裂した。今回、ケンウッドとの再交渉で、ようやく合意にこぎつけた。
昨年末に600円程度だったビクターの株価は、最近は300円台に急落している。こうした市場の圧力に加え、ブランド力の毀損(きそん)、社内の士気低下など、これ以上の迷走はもう許されない状況が、経営統合を促した形だ。
ビクターとケンウッド合わせても、売上高は大手電機の10分の1に過ぎず、経営体力に差がある。両社は当面、成長分野のカーオーディオなどのカーエレクトロニクス事業に力を入れるという。
経営統合が成功するかどうかは、技術の相乗効果を発揮したヒット商品の開発にかかっている。
ビクターが投資ファンドに買収された場合には、技術流出も懸念された。ビクターの技術が切り売りされ、韓国や中国などの新興メーカーに渡ると、日本追い上げが加速する恐れもあった。
家電など電機業界は企業数が多く、業界再編が遅れた。業績好調組と不振組の明暗も分かれている。
出典: http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20070727ig91.htm
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