「一括0円」とは記憶容量16ギガバイトのモデルの場合、本体価格5万1360円を0円に割り引くことを意味する。加えて購入したiPhone5を継続利用することを条件に、24カ月間は毎月2140円ずつ値引く。この家電量販店ではさらに店舗のポイントが2万ポイント付与されるため、2年間使い切れば実質負担額は「マイナス7万1360円」になる。本体価格とは別だが、通信サービスの月額基本料も980円が2年間にわたって0円に割り引かれるため、実質的なお得度はさらに増す。
これまでにも通信会社を乗り換えた場合に「実質0円」としてiPhone5を販売するケースは多かった。ただこれは本体価格を分割払いで買った場合の月々の支払額2140円に対し、継続利用を条件に同額を値引くというもの。本体価格が実質タダになるだけでそれ以上の特典があるわけではない。一括0円の場合、本体をタダで手に入れられるうえに毎月値引きマイナスにしてもらえることになる。実質0円と一括0円の差額は、実に7万1360円に上る。家電量販店ではKDDI(au)のiPhone5も一括0円で販売しており、割引後の実質価格は「マイナス5万1360円」だった。2万ポイントのおまけがない代わりにデジタルフォトフレームなどのセット購入を不要として差異化を図っていた。
大幅値引きの動きはiPhone5に限った話ではない。NTTドコモは、米グーグルの携帯機器向けOS(基本ソフト)「アンドロイド」を搭載する夏モデルのスマホを、乗り換えの場合に一律で実質マイナス2万円で販売。韓国サムスン電子の「ギャラクシーS4」は、ドコモに加えサムスンも独自に販売奨励金を出しており、実質マイナス5万円だ。
これまで実質マイナスの本体価格は、売れ残った旧型の携帯電話を在庫処分する際に限定的に打ち出すことがほとんどだった。黙っても売れる人気機種のiPhoneで実施した例は過去にほとんどない。
紹介したのは価格はソフトバンクで他社から乗り換えたときのケース。条件として、同社のデジタルフォトフレームや子供用携帯、モバイルルーターなどのいずれかをiPhone5とセット購入する必要がある。それでも販売員は「デジタルフォトフレームは地デジが映ります。わずか2万1000円程度で家でも外でも楽しめる小型テレビが手に入ると思えば安いものですよ」とたたみかける。
調査会社のMM総研(東京・港)の予測では、14年度にようやくスマホの契約者数が従来型携帯電話のそれを超える。15年度以降はスマホへ買い替える従来型携帯電話利用者が徐々に減り、成長が緩やかになるとみる。ただせっかくスマホへ乗り換えたのに従来型携帯電話へ戻す消費者も一部で出始めたとの声も聞かれる。カンフル剤頼みの安売り競争に明け暮れている間にスマホ市場の成熟が加速し、新たな成長エンジンの不在に悩まされるとの危険信号が今、市場から投げかけられている。
出典: http://www.nikkei.com/article/DGXBZO57704660U3A720C1000000/?dg=1
スマホも衛星通信もあるのに、なぜ「業務… June 23, 2026
日本の通信が危ない March 25, 2026
京セラ、NECも基地局機器撤退 January 22, 2026
PR
コメント新着
キーワードサーチ