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森の声 @ Re[3]:「不自由を楽しむ」(不便が成長を促すのです)(07/18) タカハシさんへ 有り難うございます。 …

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森の声

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2010.12.25
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日は思春期とはどのようなことなのか、ということを書かせて頂きます。

思春期の一番大きな特徴は、子どもが反抗的になることです。それまでも子どもはなかなか親の言うことを聞きませんが、あくまでもそれは「無視」という形でであって「反抗」ではありません。親に向かって直接的に「うるせーな」などとは言わないのです。

この頃になると子どもは親に隠し事を始めます。意識的に、「親に言うこと」と「言わないこと」を分けるようになるのです。

そういうことは10才くらいから少しずつ始まります。
ただし、この感覚の発生には個人差があります。一般的には女の子の方が早く始まります。

それまでも「言えないこと」を隠すことはありますが、思春期が近づいてくると「言えないこと」ではなく、「言いたくないこと」を隠すようになるのです。

この違いがお分かりになるでしょうか。

「言えないこと」とは自分にとって恥ずかしいことであったり、お母さんに知られては困ることであったりします。だから「先生に叱られたこと」とか、「いじめられていること」とか、逆に「いじめていること」などは親に言いません。

これを無理に聞き出そうとすると「作り話」を始めます。ちなみに子どもの「作り話」は大人が考える「嘘」とは異なるものです。



そして思春期の子どもたちは、親がこの「プライバシー」に触れるようなことを言ったり、やったりすると怒り出します。「作り話」をしてやり過ごそうとするのではなく、怒り出すのです。

実は、この「プライバシー」という意識の発生こそが一番「思春期」を特徴づけるものなのです。

親としてはそれまでの延長で、普通に話しかけたり、色々とやっているだけなのに急に子どもの反応が反抗的になるのです。

例えば、子ども部屋が散らかっていた時、お母さんは何気なく片づけてしまいます。思春期前の子どもはそれでも何にも言いません。でも、思春期が目覚めた子どもは自分のものに勝手に触られると怒り出します。そしてお母さんはその反応に驚き、とまどいます。

それは、子どもが親の保護を受け付けなくなってきたということであり、また精神的な自立が始まったということでもあります。

では、「子どもの心の中にプライバシーが発生する」ということはどういうことなのだと思いますか。

それは、子どもが「私の中」と「私の外」という二つの世界を持つようになってきたということなのです。そして、この頃から子どもは二つの価値観を対立させて物事を見るようになります。

ですから、善と悪、美と醜、生と死、光と闇、真実と嘘、などということの意味が本当に分かるようになるのは思春期が来てからになります。

それはつまり、それ以前の子どもに対して「善」や「美」を説いても無意味だということです。それ以前の子どもには、ただ「善なること」や「美なること」をいっぱい体験させてあげていればいいのです。説明は不要です。

そうすれば、思春期が来る頃になると自然に「善」や「美」と、「悪」や「醜」を区別することが出来るようになるのです。これは骨董屋の丁稚が、「一流品」だけを見ていると、「一流品」と「三流品」を見分けることが出来るようになるのと同じです。

それは逆に言うと、思春期以前に「善なること」や「美なること」の体験が足らないと、思春期が来てもそのようなものが分かるようにはならないということです。



それは、幼い子どもたちに「知らない人を信じてはいけませんよ」と教えることは、「人間を信じてはいけませんよ」と教えることと同じになってしまうということです。子どもは「信じていい人」と「信じてはいけない人」を区別することが出来ないのですから。

思春期になると、反抗的になると同時に疑い深くもなります。それは自分の内側に二つの世界が生まれることで、この世界にも「裏の世界」と「表の世界」があることに気付き始めるからです。

すると、お母さんやお父さんにも「裏の世界がある」という事に気付き始めます。つまり、「夫婦関係」が見えてくるのです。どんなに子どもの前では円満な夫婦を装っていても、思春期の子どもはそれを見抜くのです。それ以前の子どもは何となく違和感を感じるだけで、その背景までは分かりません。

また、この世界には「主観的な事実」と「客観的な事実」という「二つの事実」があるということを知るのも思春期が来てからです。ですから、思春期前の子どもは事実ではないことを言っても、それを「嘘」とは感じていません。





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Last updated  2010.12.25 07:05:32
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