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2026年03月21日
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本州最北端の漁村 大間町。青森県民であっても、なかなか訪れるのに難がある場所です。下北半島自体、横浜町・六ヶ所村を経由しないと到達できないため、かなりアクセスに難ありなんです。今回は下北一周の巡礼旅に際して、かねてより気になっていた稲荷神社に参拝できました。
大間漁港から伸びるメインストリートには、大間の寺や神社が集められており、寺町の風情があります。その一画に鎮座する大間稲荷神社は、大陸由来の神格を祀ることで有名。茨城の友人共々、参拝してみたいと言い合っていたんです。外のものが持ち込まれやすい港町であればこその、信仰の形を見てみましょう。

2025.5.17
大間稲荷神社


雨雲が空を覆い、海からは霧と寒風が運ばれてきます。もう5月だというのに、北国ではまだ冬を引きずるかの様な天気が続いていました。
漁港の方を向いて建つ鳥居を上れば、そこはもう大間稲荷神社の境内です。



鳥居の脇には件の神格に関しての石碑が建っていました。




顕彰碑

 元禄9年(1696年)7月23日、伊藤五左衛門、水戸の那珂湊より天妃舩霊神を大間村へ遷座しました。



遥か茨城県ひたちなか市の那珂湊から運ばれて来たんですね。那珂湊は茨城県の名川 那珂川の河口北側にある港で、南岸には大洗の町があります。南岸の一画に弟橘比賣神社が鎮座しており、かつてはここに天妃神(媽祖)が祀られていたようです。水戸二代光圀公によって勧請されたらしく、ここ以外には北茨城市の天妃山鎮座 弟橘媛神社にも勧請したみたいです。
水戸市の媽祖信仰の根源地は壽昌山 祇園寺で、ここにある媽祖像を基に新たな媽祖像が作られ、↑の神社たちに奉納されたんだとか。


航行守護の神徳・女神という共通点からも、後に弟橘姫神(日本武尊の妃)の信仰へと姿を変えて現在に至ります。これが神道に取り込まれていたら、今とはまた異なる神話が生まれていたかもしれませんね。・・・歴史の面白さ、ここに有り!!

境内を見回してみると、海中より生じたかのような奇岩が置かれています。これにも何らかの神格が祀られていたかも知れません。



末社も有るんですが、如何せん神社名・祭神は分かりません。



拝殿右手には、先ほどの天妃神を祀る祠が置かれています。天妃神を祀るのは、青森県ではここだけではないでしょうか。とても貴重です。



拝殿です。
この辺の神社では一番の豪華さです。



そんでご由緒です。




大間稲荷神社

祭神:倉稲魂命

由緒
 百滝稲荷大明神と称し、倉稲魂命を祭神とし8月10日を例祭日とする。享保15年(1730年)7月能登屋市左衛門が勧請。
 神輿渡御の始まりは寛政9年(1797年)で荘厳を極めたと伝えられる。明治6年(1873年)天妃媽祖大権現、金毘羅大権現を合祀、現在は弁財天(奥津島姫尊)も合祀している。明治16年(1883年)現在地に移転、再建。明治41年(1908年)屋根の形を改修、現在に至っている。
 天妃の神は中国の道教の神で、元禄9年(1697年)7月23日、後に名主(村長)となった伊藤五左衛門が海上での危難を助けられた神徳を崇め水戸領那珂湊より遷座したもので、舩魂神として氏子の崇敬を集めて来たものである。

祭事歴

・1月11日:舩玉祭
・2月23日:祈年祭
・2月下旬、3月上旬:初午祭
・3月10日:金毘羅祭
・4月3日:弁天神社例祭

・9月上旬:二百十日祭
・10月10日:金毘羅秋祭
・11月15日:七五三祭
・11月23日:勤労感謝大祭
・12月31日:除夜祭

・毎月3.23日:月次祭
・3月23日、7月23日、8月23日:天妃祭
・6月24、7月20日:大漁祈願祭
・6月30日、12月31日:大祓祭



18世紀創建の稲荷神社です。天妃神の祠には金毘羅神を始めとして、様々な水神が祀られ、当に湊町の神社と言う風情があります。

拝殿の手前には小さな祠が付属しています。神輿舎なのか、それとも末社なのか・・・。



拝殿の彫刻です。
面白いのは虹梁で、波間を泳ぐ鯉が刻まれています。懸魚は鶴、蟇股は龍、木鼻は獅子と象で、こちらは一般的な構成ですね。



扁額です。なかなかに達筆です。



斜めから。
道教の神格を併せ祀る稲荷神社でした。航行守護にまつわる神格がこれでもかと祀られた当神社。船乗りの方は是非と参拝していただきたいところです。
青森県内唯一の媽祖関連の霊場と言う点も、希少性を高めています。面白い神社でした



以上です。






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最終更新日  2026年03月21日 23時54分09秒
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