おしゃれ手紙

2023.04.26
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カテゴリ: 父の麦わら帽子
「豆の花」 だった。
桜が満開の季節にあって、豆の花など気が付かなかったが、改めて豆の花を見ると、なんときれいなことか・・・。

「きれい・・・」と桜を見上げて人々は口々に誉めそやす。
豆の花は、ほめられもせず、咲いていた。
いや、咲いていることも気づかれていなかったようだった。
私も句会のテーマが豆の花でなかったら、見なかっただろう。
 今から65年以上前の田舎では、殆どの人が自給自足に近い暮らしをしていたと思う。
少なくとも私の家はそうだった。

今頃は、エンドウやそら豆のシーズンだ。
 母に「エンドウを採ってきて」と頼まれると私は、籠とハサミを持って畑に向かった。

小学3~4年生くらいになれば、しっかりと膨らんだ豆を選ぶことは誰でもしっていた。
中には成長して皮が白くなっているのもあったので、慌てて採った。
或る程度籠にたまったら家に持って帰って、豆の鞘(さや)を剥く。
この作業も好きだった。
豆を剥きながら、生の豆を口に放り込んだ。
生臭い豆のにおいがしたが、嫌いではない。

剥き終わったら母が塩味の豆ご飯を炊いてくれる。
豆ごはんは続いた。
それは、米を節約するための母の工夫だったのだろうが、子どもだった私は、まったく気が付かなかった。


その頃、豆の花はを見ると、もうすぐ豆ごはんが食べられると楽しみにしていたものだった。
豆の花ほめられもせず咲きにけり    はるな

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Last updated  2023.04.26 00:04:31
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