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今年最後のブログは、来年に繋がって欲しいとの気持ちを表して、伝統の染めの道具を紹介します。伝統は長く受け継がれるべき物。出来るだけ広く知って欲しいと思います。今回は着物の地色を染める道具。今や着物の地色を染めるには、引き染め、浸け初めの手加工から、型染めに使う写し糊のしごき、印刷の様な機械捺染、インクジェットとあります。これは最も手間がかかると言う引き染めに使います。左側が引き染めに使う刷毛。地色を染める時、伸子を張って生地を張ります。布海苔や呉汁(豆乳と殆ど同じ)を混ぜた物を引くのが「地入れ」染料を引く前に発色を良くする為、染めムラを無くす為、染料が耳にたまらないようにする為にやるのです。その地入れにもこの刷毛を使います。染液を浸けて刷毛を左右に動かして染めて行きます。染めムラが出ない様に、端と端が同じ濃度になる様になど気配りは季節や気温湿度に至るまで凄まじい関門をクリヤーしなくてはいけません。一反は約十三メーター余りあります。それを真っ直ぐに張るのですから、引き染め場は長さが十六メーター位は必要。引き染めは、そういう大きな箱形の建物を必要とします。右側の刷毛は四つ手刷毛。ぼかしの時に使います。五本の指を真っ直ぐ伸ばして包む様に持って動かします。ある時は円を描く様に、ある時は左右に動かして。この刷毛驚いた事に刷毛の毛を揃える時に砂を混ぜています。刷毛を逆さまにすると砂が落ちてくるのです。砂が落ちると毛が抜け易くなるので、この刷毛逆様にする事厳禁。工房では長持ちをさせる為に、染める所の背面に接着剤を流し込んだり、蝋を落とし込んだりダンマルという木のヤニの様な物を流し込んだりします。写真のこの刷毛、糸でくくってあるのが見えますか?これはぼかし刷毛なんですが、摺用に加工してあるのです。「摺」これは型紙を使って染料を摺り込む伝統の染技法。この刷毛に染液を浸けて摺り込むのですが、たっぷりと染液を浸けては事故品となります。しっかりしごいて、かする様に摺り込むのが「摺」ぼかし刷毛を写真の様に締め付けると摺にぴったりの強さになるのです。この「摺」を扱う職人さんは激減、年令も七十代が殆どという悲劇になっています。消滅は時間の問題と言う風前の灯火状態です。工房でも摺用に置いてありますが、近年使った事がありません。使う注文が無いからです。
2008年12月31日
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年末恒例の福袋が騒がしいですね。一万円の福袋には五万円分が入るとか、三万円の福袋には三十万分の商品が入るとか凄まじいサービス合戦です。しかし、入るのは基本的に売れ残り、在庫一掃には良い手段です。出血には違いはありませんが。何が入っているか分からなくするのが福袋の基本だと思っていたら、福袋を売っている店の大半が中身を公開してしているんですね。これもおかしい。丸秘だからこそ袋詰めして売っているはずなのに。そして、福袋の売出しは本来お年玉としてお正月に始めるはずなのが、十二月に売出している所もあります。早く売出して、売れ残りを防ごうと言う事。早いもの勝ちと言う訳。チョット違うとは思いますがね。ところで、我が工房でも福袋をやる事になったのです。それで世間の情勢を調べる事に。それが冒頭の感想になったのですが、正直頭を悩ませました。結果、世間とは違って、福袋の基本に立ち返って構成する事にしました。ところが、工房には売れ残りは殆ど無いというか、在庫は常に少量。そこで、店で売っている物をそのまま袋詰めするしか無い事に気が付きました。数は少なめ、先ずは、やってみようと言う事に。千円で売るのですから、内容は店で作っている和小物になって、着物に類する物を入れる事はちょっと無理。しかし、着物好きな人で、我が工房に興味ある人にはオオっと驚きのサプライズを入れる事にしました。これで、世間並みの福袋になったのではないかと。売残るか、さっと売切れるか楽しみです。これが売れたからと言って全く儲かる事はなく、損をする様なものですが、やる以上は売れて欲しい気がします。
2008年12月28日
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寒いですね。この冬一番の寒さ。朝から雪が舞っていました。地面に落ちた雪は直ぐに解ける程度の寒さですが、ずっと暖かかったので応えます。雲があれば雪、時に雲の間から陽が射します。すると山に雪が。まるで雪国の様です。風も冷たく刺すかの様に。西北西の風が強く、ベランダにあった植木も倒れていました。その代わり通勤の自転車がらくちん。東に向って走るのだから。
2008年12月26日
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別に喜んでいる訳ではありません。着物業界は色んな要素があって必然的に不況となりました。お先に。着物業界は、世に言うブローカー的な商売で大枚を稼ごうとする輩が多すぎたのだと思います。右から左へ口利きだけで利ざやを稼ぐのは何処にも居るものですが、着物業界にはその割合が多かったのです。そのあからさまな形体があらわになって、誰も近づかなくなってしまった。つまりリスクを負わないで商売しようとしたから。サブプライムローンと言うハイリスクな債権商品を細切れにして、優良債権とごちゃ混ぜ、何が何だか分からない様にするという犯罪的な商売が、今の世界不況の原因です。ハイリスクをノーリスクとして世界中に売りつけたこの「金融工学」にはノーベル経済学賞二人の論文が生かされたと言います。ノーベル賞もいい加減なもの。こちらもリスクを取りたくないのが原点。ここ数ヶ月でもの凄い不況が全世界に行き渡ってきたと新聞やテレビは言います。確かにどん底状態の着物業界がそれ以上に酷くなってきているのも肌で感じます。しかし、世間の不況が酷くても着物業界に比べたら甘いもの。やっと世間が我々に近づいてきたなという感じがします。この不況、悪い事ばかりではありません。今日、ガソリンを入れに行ったら、セルフスタンドでハイオクが108円!!満タン入れたら一万円になろうとしていたのが、五千円です。イオングループは円高還元をうたっています。今日、前を通りかかったら、店に入りきれない車で五条通が大渋滞でした。皆さん、安いなと思ったらどんどん買いましょう!!良い景気とはお金が循環する事。
2008年12月23日
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嵐山花灯路で見つけた竹細工が好評なので、今回撮った、竹細工に関係する写真をお見せ致します。先の写真を拡大したもの。これは先のブログに載せた竹行灯の裏側。上の方は表面を削っています。こちらは削り出して鎖を垂らしています。この竹の鎖は後から付けたものではなく、彫り起こしたもの。これも内側を薄く削ってから、小さいドットを彫って源氏物語の一シーンを表現しています。この竹細工を説明するのに寒い中、毛布を膝に掛けて居られた作者本人です。近藤敏和さん。長く頑張って欲しいものです。
2008年12月18日
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昨日、「嵐山花灯路」に行ってきました。少しお裾分け。嵐山のメインストリートには大勢の人出ですが、外れの二尊院まで行くと人の数はグッと減ります。先ずは渡月橋と嵐山。嵐山を照らすライトアップは幻想的です。橋を渡る人からは溜息が洩れ続けていました。嵯峨と言えば竹林。ライトアップしていなければ、とても一人で歩けそうにない寂しい「竹林の小径」紫の光でライトアップ。竹垣と行灯。竹尽くし。この様な明るいライトアップが続いている訳ではありません。暗い所や明るい所のまだら模様の道が続きます。嵐山花灯路では特に離れた大覚寺を除いて一番北の外れにある二尊院。参道は「紅葉の馬場」と言われる紅葉の名所。昔、「二尊院の紅葉」と題して帯を染めた事があります。しかし二尊院を訪れたのは今回が初めて。二尊院の参道など足下にある灯りは竹筒に水を張りそこに置いたローソクに火が灯っているのです。ほのかな灯りは風情があります。二尊院の本堂の縁側には思いも掛けない芸術品がありました。驚愕の技。一本の竹を細工しているのですが、恐ろしい程の技。全て切り出しているのです。鎖のリングも掘り出し。後から付けたものは無いのです。こちらは内側から紙の様に削り取り、点描で仏像を表現しています。まるで江戸小紋の様に。紙とは違って全くモロい素材で、ここまで出来るとは何と恐ろしい技である事か。他の作品も素晴しいものばかり。市井の中にこんな人が埋もれているとは。京都の奥行きを感じます。
2008年12月17日
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ロームのイルミネーションに行ってきました。今シーズン二回目。前回は十二月の二日、本家のブログに掲載しました。今回はカメラの設定を変えて、より鮮明に写る事を期待して撮影しました。そのお蔭で前回よりはちょっと綺麗に撮れたと思います。ただし、人出は今年も多いものの、不況やエネルギー消費の自粛もあって、点灯される電球は昨年より可成り少なくなっています。音楽に合わせて点灯するイルミネーションも無くなりました。それでもこの美しさ。お楽しみ下さい。ご堪能頂けましたか?ロームの偉い所は、町外れに有る立地条件を考え、駐車場まで設営している事です。周辺は確かに混みますが、行き届いた気配りは京都そのもの。有難い事です。
2008年12月14日
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五尺五寸から六尺というと二メーター余りになりますか、そんなストールマフラーを注文頂きました。ストールと言うのは、カトリックの牧師さんが掛ける白い長い布の意味があります。長めなので色んな使い方が出来ます。工房で作っていた袷のマフラーは、一メーター七十センチ前後の長さで、房を付けて裏を付ける仕立賃だけで一万円かかります。今回注文頂いたのは単衣で抜き房。安く素材の生地が手に入ったのと、工作の殆どが工房内で仕上がるので可成りリーズナブルに出来ました。注文主は東京のお客様で注文数は一ダース。色も柄も全て違います。十二柄、十二配色。年末の欧州旅行にお土産として持って行かれるとか。有名な音楽楽団の関係者に渡される様です。やっと今日完成したのですが、写真に御見せ出来るのは時間の都合で一枚だけになりますが御覧下さい。本家のブログには出来るだけ沢山掲載するつもりです。子供歌舞伎のワンシーン。ワンポイント友禅のストールマフラー。もちろん正絹。単衣ですが、正絹なので暖かいと言っても真冬には暖房用ではなくオシャレ用となります。
2008年12月12日
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マンションに移ってからも我が家のシャコバサボテンは健気に咲いてくれます。南西角にあるので両方の日当たりは悪くはありませんが、何せマンションの事、鉢の置き場には苦労します。シャコバサボテンは工房を飾る為の植木だけを持って引っ越した中の一つでしたが、大きくなり過ぎたので半分に株分けしたのです。株分けから二年経って、元の大きさににまで大きく育ちました。冬場以外、西日しか当たらない場所に置いていたのですが。緋色とピンクの混合。せっかく小さく株分けしたのですが、これほどになると狭い工房には大きすぎて置く事が出来ません。上から見ると直径九十センチ足らずあります。
2008年12月08日
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高速道路を走っていると、覆面パトカーに捕まっている車を良く見かけます。人事でしたし、捕まった人に「間抜けやなあ」と思っていました。それがどうですか、今日は私がやられてしまいました。車の集団に囲まれているのが生理的に嫌なので、空いた所へ早く逃げようとします。そうするとどうしても速度違反をしてしまう事に。確かに昔は恥ずかしい程ぶっ飛ばしていましたが、年喰って自然とスピードは控えめになっていたのですが。この頃はガソリン代の高騰があってから高速道路でも速度は控えめになっている様に思います。今日のその集団はそれでも控えめな速度でした。その集団から離れる為にちょっと速度を上げ、先頭に出た瞬間、後から白い覆面パトカーが接近、赤色灯を点滅して「後に付きなさい」とマイク。ヤッター。覆面パトを追い越していたのです。もっとスピードが上がっているときは、追い越す車に覆面パトが居ないか注意して走っているのですが、大したスピードでなかったから見過ごしてしった不覚。追い越されればどんな理屈を付けても検挙してしまうのが彼らの鉄則。速度は大した事は無かったのですが、それでもその辺りは八十キロ制限。四十キロはオーバーしていたはず。しばらく覆面パトに付いて行って止められ、後部座席に招待されて言われたのは「二十八キロの速度違反は勘弁しますが車間距離が短い」との事。速度はおまけしてもらって、最も軽微な違反の一つの車間距離違反だけという事で放免してもらいました。反則金の六千円は痛いですが、まだまだもっとゆっくり走れとの神のお告げだと思って有難く御受け致します。他人事にならぬ様、ご注意されます様に。
2008年12月07日
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京都平安博物館の常設展で展示されている源氏物語五十四帖を素材に、櫛を蒔絵で描き上げた作品を見てきました。京都府下の園部町にある京都伝統工芸大学校の蒔絵科の学生十四人によって作られた物です。当然、作品は撮影禁止なのですが、息子の作品を撮りたいと係の人に告げると一旦は断られたのですが、「関係者」という事で特別に許可して頂きました。ガラスのケースに入った作品群は見習達の作品とは思えない物が沢山ありました。息子の作品を中心に見て下さい。漆は地元の丹波漆を使っています。息子の作品は真中の第十三帖の「明石」琴や琵琶をモチーフにしています。手前の「関屋」もなかなかの出来。こちらは第二十七帖の「篝火」家内が一番好きという作品です。構図が大胆で迫力があります。こちらはこの中のど真ん中、第四十帖の「幻」が息子の作品。霞に雁模様。こちらは手前の真中が第五十三帖の「手習」それぞれ持てる技を駆使していい作品を作っています。皆さんの評価は如何ですか?
2008年12月02日
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