幸せ探し

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2017年05月04日
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カテゴリ: 私のすきなこと

楠昔噺(くすのきむかしばなし)

鎌倉時代のこと、河内の国松原村の百姓徳太夫と小仙の夫婦は、それぞれ子どものある再婚同士だった。
徳太夫の息子竹五郎は、侍になって一旗揚げると家の仕事をまともにしないため、徳太夫は竹五郎を勘当していた。竹五郎は今は宇都宮公綱と名乗って幕府方に仕えている。小仙の娘おとわの婿正作もまた、京都に上って一旗揚げるとでて行ったが、家に心配かけないため、おとわと小仙は京都へ商売にいったと徳太夫には言っている。正作は楠正成と名乗って朝廷方に仕えている。

碪拍子の段(きぬたびょうしのだん)
徳太夫と小仙は二人でつれだって山にやってきた。徳太夫は柴刈りに小仙は洗濯をしている。
小仙「あなたの息子の竹五郎さんのことだけど」
徳太夫「竹五郎はとうの昔に勘当した。なにをしようとあいつの勝手。話など聞きたくない。」
小仙「私宛に手紙がきて、向こうで侍にとりたてられて、手柄も立てたそうな。私からあなたにとりなしてくれと丁寧な手紙だったよ。もう許してやったら。」
徳太夫「手柄を立てたから許すなどという問題ではない。竹五郎にひきかえ、婿の正作は仕事も真面目で村の人からも評判もいい。ほんとに良い婿をもらったと喜んでいる。」
そこへ村人がやってきて「楠正成という侍が幕府方の軍勢をさんざんにやつけたそうだ。」これを聞いた徳太夫は非常に喜ぶ。
次に鎧武者が登場し「楠正成は幕府方の侍宇都宮公綱と戦ったが、まともに刀も交えず敗走したそうだ。」と言う。これを聞いて小仙は喜ぶ。
お互いに連れ合いの子どもの活躍に肩入れしているが、そのことで仲たがいをしてしまう。

徳太夫住家の段(とくだゆうすみかのだん)
徳太夫と小仙はお互いに、正作は楠正成と名乗り竹五郎が宇都宮公綱と名乗っていることをしっているが、お互いに知らないふりをしていたのだった。
今日は端午の節句と言う事で、飾りものを売る行商人が徳太夫の家にやってくる。おとわは行商人から息子千太郎のためにと買いものをする。雨が降ってきたので商売人に雨宿りしてもいいよと勧めてやる。
徳太夫の家に照葉という宇都宮公綱の妻が娘みどりを連れて訪ねてくる。
徳太夫に夫勘当を解いてもらおうというつもりだった。
徳太夫夫婦は、孫の千太郎とみどりが縁組したら、正成と公綱と親戚同士になるので上手く行くのではないかと考えた。
しかし、照葉とおとわは敵の子どもと結婚するわけにはいかないと反対する。
「婿も息子もそれぞれに大切だと我々は思っているが、それが敵同士として刃を交えているのはいかにも辛いことだ。」と
徳太夫夫婦は仏間に引っ込む。
その戦では正成は公綱が徳太夫の息子だと察して、勝ちを譲ったのだったが公綱はそのことを知らなかった。
突然仏間の障子に血しぶきがかかり、照葉とおとわが何事と掛け込むと、徳太夫と小仙が刺し違えて死にかけていた。(
徳太夫は正成に手柄を立てさせてやりたいと、偽ののろしを上げて公綱の軍勢を驚かせてけちらそうとしたが、小仙がそれを見つけて止めに入り、お互いに傷を負ってしまた)

照葉「夫の高慢も、なんとか手柄を立て、勘当を解いてほしい故死に物狂いで頑張った結果です。どうぞ勘当をといてやって。」
徳太夫「我が息子が今から心改め、朝廷に味方をして楠殿ともども忠義を尽くすなら勘当をといてやると伝えてほしい。」こうして二人は息絶えるのだった。
そこへ、最初の行商人が姿を見せる。様子を見て「お気の毒な事ですな」とでて行こうとするところを別の部屋から正成が登場して「公綱待て」と呼びかける。行商人は公綱が変装した姿だった。
二人は刃を交えようとするが、親の四十九日が済むまでは休戦しようとそれぞれの肉親の遺骸を抱きながら、別れていくのだった。







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最終更新日  2017年05月04日 10時00分07秒
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