ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Apr 3, 2010
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 シカゴ訪問に合わせ、ちゃっかりシカゴ響の定期を聴いた。英国人マーク・エルダー卿の棒による英国特集。




  エルガー:交響曲2番



 コンマスはロバート・チェン。彼を含めてこのオケはアジア系奏者が多い。特にバイオリンとビオラは半数がアジア系(多くが女性)。

 演奏そのものも良かったけれど、僕はなによりこの選曲に心から拍手を送りたい。一生の想ひ出になる音楽会だったと言ってよい。今後ナマで聴ける機会はまずないと思われ。
 指揮者サー・マークがせっせと曲目解説をしてくださった。かなり思い入れのある曲であることが見てとれる。ただ、客席はあんまし埋まってなかったから、興行的にはよろしくなかったかもしれない。

 1曲めの二重弦オケコン、初めて聴いた。十声部が複雑に絡み合ってて、目と耳の双方で楽しめる。早速お気に入りにご登録。

 次の The Lark Ascending も珍しい曲。確かうちにもCDがあったけどほとんど聴いてない。ひばりが舞い上がっていくさまを描いたアゲアゲな曲のはずなのに、ピーチクパーチクさえずりながら羽ばたくのではなく、むしろ川の流れのように系。最初から最後までピアニッシモみたいで、どーも苦手。聴いてて辛かった。ショーソンの詩曲みたいな禁欲度かつジャポネスク萌え。
 独奏者は若くて美人、しっとり落ち着いたオトナの演奏で、会場は大喝采。
 このお方(エリーナ・ユーリオステ)、こんな地味な曲でもって、あの派手なシカゴ響と対峙しようってんだから、将来大物になるに違いなく。

 さて、僕の大好きなエルガーの2番。もし、「好きな交響曲を三曲挙げよ」と問われたら、僕はおそらく、ブラームス2番、プロコ5番、そしてこの曲を選ぶと思ふ。←また変わってるし


 おそるべし英国音楽。迂闊には語れないなと感じた。
 それにしても、英国の作曲家って弦をやたらと分割する傾向がある。五声だけぢゃ足りないらしい。

chicago2010april.jpg

<追記>
 今夜はこの後、夜の街に繰り出して音楽酒場で夜更けまで呑みまくるとういう企画があったのだけれど、申し訳ないけど勝手に断念。こってりしたオケの生演奏を聴きまくった後では、なんの音も耳に入れたくなかった。←せっかくブルースの本場に来てるのに







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最終更新日  Apr 4, 2010 10:35:48 PM
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