ピカルディの三度。～T.H.の音楽日誌/映画日誌（米国発）

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Feb 26, 2021

映画：お名前はアドルフ？ Der Vorname（2018年ドイツ）

カテゴリ：映画、テレビ

「Namen なめんなよ」（評価 ★★★★☆ 四つ星）

　夕食会で男女五人が大げんかする話。産まれてくる息子に独裁者ヒトラーと同じアドルフと名付けようとする親と、それを阻止しようとする周囲の人々。
http://www.cetera.co.jp/adolf/

　日本でも「悪魔ちゃん事件」というのがあったのを思い出した。最近のキラキラネームだかもそうだし、名付けるほうも名付けられるほうも好奇の目で見られてしまう。
　もし自分の親しい人が赤ん坊に「悪魔」とか名付けようとしてたら、ぼくはどこまで必死に阻止しようとするだろうかとか考えながら鑑賞した。

　後半はなんだかごちゃこちゃして非現実的な展開になってしまうのが惜しいけど、全体としては名作とお呼びしたい。

　映像がおしゃれ。映画の世界とはいえ、やっぱりドイツの家はかっこよい。家具とか内装とか。撮影のしかたもいい。

　脚本も素晴らしい。登場人物たちがどんな性格なのかを最初のほうでさりげなく紹介してから、「名前はアドルフにするつもり」との爆弾発言。しかも友人全員に同時に伝えるのではなく、まず二人に言って、つづいてもう一人。そして四人めが遅れて登場。こうゆう手順がいちいち上手い。

　役者たちの演技ももれなく良かった。

　あと、名前と言えば、最近こちらアメリカでは、人種差別とかする中年白人女性をなぜか「カレン」と呼ぶようになってきている。ぼくはカレンという名の友人も何人かいるし、彼女たちは肩身の狭い思いをしていて可哀そうなんですけど。

＜似たような映画＞
ザ・パーティー The Party（2017年イギリス）
ザ・ゲーム赤裸々な宴 Le jeu/Nothing To Hide（2018年フランス）

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