DNA型癌ウイルス(SV40Large T antigen)に冒された体細胞染色体は、トランスフォーム細胞がM1期(Mortality=死期)を超えて増殖しはじめる(Rb、p53の機能抑制)。次いで染色体が不安定になり死滅(M2期)する。このときテロメア3’末端にテロメラーゼという酵素が発現する(逆転写酵素[TERT]と鋳型PNA[TERC])。そしてこの酵素テロメラーゼは、テロメアDNAを延長するのである。これはどういうことを意味するかというと、簡単にいえば、分裂寿命の延長と不死化である。 正常体細胞組織にテロメーゼ活性はない。卵巣と精巣(20kb)に強い活性がおこる。また癌細胞に強く発現する。 このことから、テロメラーゼの強制発現によって分裂寿命の延長、もしくは細胞の不死化をうながすことができると予想され、癌細胞に強く発現するため抗癌剤の分子ターゲットになると考えられるのである。