東方見雲録

東方見雲録

2003.08.04
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カテゴリ: 2003
夜7時半すぎであったろうか、駅前の喫茶店をでると、荒川の方から大きな音がする。

砂町の花火大会だ。
荒川対岸の砂町で開かれる花火大会。私の住んでいる団地からよく見える。音で気づき、にわか花火見物をすることが多い。
今年もそうだった。

隅田川、荒川、江戸川、多摩川、そして東京湾と水に恵まれている東京では、夏になると、週末どこかで花火大会が行われている感じだ。
そんな中、砂町の花火は地元の商店街が中心であり、なおかつ、会場近くに高速道路が走っていることから、全体地味な感じの花火大会に入る。

下町の人たちがチョイと出かけて楽しめる(私どもの町からすると、楽しませていただいている)花火大会だ。

いつもの年だと団地の通路や荒川土手から眺める人が多いのだが、今年はちょっと違った。

高速につながる道路敷き内の中央分離帯で眺める人でいっぱいだった。浴衣姿、短パン姿で、芝生にシートを敷いて楽しんでいる。

都会的不思議なビスタ空間だ。そんなところが受けているのかもしれない。

土日の夏祭り。そして今日の花火。
末っ子は今日も遅く帰ってきた。下町っ子は夏の追っかけに、忙しい。

きょうの昔ばなし
逸話・アジサイ「墨田の花火」 相談所園芸相談取材ノート
(アジサイ研究家・山本武臣先生の談話より)

「墨田の花火」を世に広めたのは自分だと思っています。

今から20~25年前、当時横浜市の市議会議長をされていた人の家で、初めてそのアジサイを見ました。
その方は支持者の人に楽しんでもらうため、庭中アジサイを植えていらっしゃいました。
その中に非常に珍しいアジサイがあるとの話があり、拝見すると、八重の純白のアジサイで、それも花の周辺の装飾花の柄が長く、数多くあるアジサイの中でも一際異彩を放っていたことを、今でも新鮮に覚えております。
それが今でいう「墨田の花火」だったのです。


その後、私は、このきれいなアジサイが、どのような経緯でその方の庭で育ってきたのか興味が湧き、調査したくなりました。

調査してみて分かったのは、その家に出入りしている植木屋さんが納入した西洋アジサイに混じり込んだものではないかということです。
そこで、納入した植木屋さんを探してみたのですが、調べた時にはすでに廃業してしまっており、その所在も分からず、植木屋さん本人に会うことはできませんでした。
仕方なくその植木屋さんの得意先周辺を調査してみたところ、お客さんの何人かにもこれと同種のアジサイが納められていたことが分かりました。
しかし、残念ながら、ここまでしか明らかにすることはできませんでした。



ところで、このアジサイのルーツについてですが、その後、外国人にもこのアジサイを見せましたが、西洋では見たことのないアジサイであるといわれたことからすると、西洋アジサイの仲間ではなさそうです。
このアジサイと似たようなものとして、伊豆大島に野生している「三原八重」といわれるアジサイがあります。
日本のガクサジサイの変種だと思いますが、ルーツははっきりしません。

(以上、「墨田の花火」に関する園芸相談の回答のため、アジサイ研究家として著名な山本先生に教授を受けた際の談話より。1998・1・9)

画像サイト:多摩六都科学館 館長コラム ​ こちら


2022.07.09画像加筆


関連サイト:アマチュアのアジサイ研究家・山本武臣さんについて
こちら
山本武臣さんは、50歳を超えてからアジサイの虜になり、その後の人生をアジサイの研究と収集に捧げた人です。今、アジサイがここまで人気の花となったのも、山本さんの尽力が大きいと思います。その功績はたくさんありますが、イギリスで人気の品種「ロゼア」のルーツを突き止めたことは、とくに画期的です。
「ロゼア」は、イギリスの植物学者チャールズ・マリーズが、1879年(明治12年)に日本から本国へ持ち帰ったアジサイです。イギリスでは赤色の花が咲いたため、「バラ色」という意味の「ロゼア」と命名されました。交配親としてその後多くの育種に用いられた、重要な品種です。

この「ロゼア」が、日本の「ヒメアジサイ」であることを突き止めたのが、山本武臣さんなのです。

ヒメアジサイは、牧野富太郎博士が長野で発見し、1929年(昭和4年)発行の『植物研究雑誌』に発表した品種です。やや小ぶりで優美な姿から、博士によって命名されました。このヒメアジサイ、博士の庭にも植えられていたという記録が残っているものの、その後、存在が確認できなくなってしました。山本武臣さんは、この花の行方を探索し、牧野邸のヒメアジサイが高知県の牧野植物園に移植されていたことを突き止めます。

牧野富太郎に命名された「ヒメアジサイ」。(撮影:伊藤善規)

さらに山本さんが、イギリスから「ロゼア」を取り寄せて栽培したところ、花色が青に変わり、これもヒメアジサイであることが判明したのです。つまり「ロゼア」は、イギリスのアルカリ性土壌で花色が赤くなっていただけで、日本の酸性土壌では、青い花を咲かせます。神奈川県鎌倉市の明月院を「あじさい寺」として有名にしたのも、このヒメアジサイ。「明月院ブルー」とも呼ばれ、美しい青花が人気です。

ちょっと道草:庭木のプロフェッショナル・川原田邦彦さん 談 同サイト
木はいいですよ。ゆっくりと着実に大きくなり、人生をともに歩む相棒になってくれます。それに最近は「SDGs」とか「脱炭素」とかで環境問題が着目されていますが、樹木は光合成で二酸化炭素を吸収してくれる頼もしい存在です。試算では、1人の人間が呼吸によって排出する1年分の二酸化炭素を吸収するには、およそ23本の樹木が必要なのだそうです(スギで換算した場合)。一家に1本じゃ足りませんね、どんどん植えないと(笑)。

また、庭に3mの木を3本植えると、自動車1台が毎日6分アイドリングストップするのと同じ二酸化炭素の削減効果がある、という話も聞いたことがあります。レジ袋の有料化より、効果があるんじゃないかと感じますね。





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