東方見雲録

東方見雲録

2024.11.17
XML
カテゴリ: デジタル




量子コンピュータは、量子力学の原理を計算に利用することで、さまざまな問題が超高速で解けると期待され、世界中で激しい開発競争が行なわれている。

共同研究グループは、光方式による新型量子コンピュータを開発。光方式では、従来の量子コンピュータと比べて高速かつ大規模な量子計算が可能になると期待されており、これまで困難であった計算課題の解決など、量子コンピュータ研究を新たなステージに進めることができるという。
・・・・
近年、小規模な量子コンピュータが実現されクラウドベースで提供されるようになり、理研量子コンピュータ研究センターでも2023年に64量子bitの超伝導型量子コンピュータを整備しクラウド公開している。

量子コンピュータの実現方式には、超伝導、中性原子、イオン、シリコン、光など、多様な候補があるが、光方式の量子コンピュータは、以下の理由から非常に有望な候補の一つとされている。

・計算のクロック周波数(動作周波数)を数百テラヘルツ(THz、1THzは1兆ヘルツ)という光の周波数まで原理的には高められる

・他方式と違いほぼ室温動作が可能

・光多重化技術によりコンパクトなセットアップで大規模計算が可能



特に光通信で培われた超高速光技術が、光量子コンピュータにとって非常に有用なアセット(資源)であり大きなアドバンテージになる。

引用サイト: こちら

関連サイト:世界に先駆けて汎用型光量子計算プラットフォームが始動  理研   こちら

量子テレポーテーションは、入力の量子が持つ情報を、量子もつれを介して出力へと伝送する手法である。入力と量子もつれは50:50(50%反射、50%透過)のビームスプリッター(青の長方形)で重ね合わされ、その後測定される。測定値は電気信号として出力側に伝送され、量子操作D^が実行されることで、量子テレポーテーションが完了する。ここで、測定基底(θ1およびθ2)の変更を行うことで、入力に対して多様な量子操作を実現できる。測定誘起型量子コンピュータでは、量子もつれを大規模に生成して、その測定を介して量子テレポーテーションを繰り返し実行する。


A、B、C、Dは光パラメトリック増幅器を表す。このデバイスから、量子揺らぎが圧搾された光(スクイーズド光)が出射される。これを時間Δtで区切り、光パルスとして扱う。二つの光パルスが50%反射ビームスプリッター(青の長方形)で重ね合わされると、A-B間、C-D間にそれぞれ2者間量子もつれが次々と生成される。その後、Bの光路では光パルス一つ分(Δt)、Dの光路では光パルスN個分(NΔt)をそれぞれ遅延させる。その結果、2者間量子もつれが異なる時間に分配される。これを複数の50%反射ビームスプリッターで重ね合わせてから測定することで、テレポーテーションベースの量子操作が実行される。量子操作に応じて、光パルスごと(kはパルスの番号)に測定基底(θak,θbk,θck,θdk)を変更する。

参考サイト:量子コンピュータを利用できる「量子計算クラウドサービス」開始  理研   こちら

関連日記:2022.08.04の日記 こちら
関連日記:2024.01.29の日記  こちら





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2024.11.17 23:16:44
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: