東方見雲録

東方見雲録

2024.11.17
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カテゴリ: 政経



 「県民の議会への不信任と捉えるべきなのか考えるところはあるが、一議員として筋を通した行動をしたい」。落選した新人の稲村和美氏(52)を支援していた自民党県議は、斎藤氏と議会の対立がさらに深まる可能性を示唆した。
引用サイト: こちら

安野貴博氏 斎藤氏の再選確実に見たSNS選挙時代「選挙というゲームのルールがだいぶ変わってきた」

 安野氏は「昔はネットの一部で話題になっていても、ここまで票数に影響することはなかった」と解説。一方で、「今年に入って、都知事選もそうだし、アメリカのトランプ(次期)大統領の大統領選もそうでしたけど、SNSというものによって、選挙というゲームのルールがだいぶ変わってきた」と自身の見解を示した。

 時間や文字数に制限があるテレビ、新聞といった既存メディアと対照的に、時間にも文字数にも制限がないネットメディアの役割も大きくなった。宮根は「大手メディア、我々テレビ局とか新聞社が報じないものを、ネットが報じてくれている。知らせてくれている。そのうねりが来ました」と指摘。安野氏も「既存のマスメディアのあり方も考えなきゃいけないんじゃないかなと思います」と忠告した。

 安野氏は「知りたいことに対して真っ二つのまったく違う見解がネット上である」とも語った。「信頼できるメディアが、ここについて調査して報道するみたいなメディアがあれば、もしかすると分断が少なくなっていたかもしれない」と指摘し、「メディアが果たせる役割はあると思いますね」とも述べた。
引用サイト: こちら

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宮根は、斎藤知事がネットで支持を伸ばし、フィーバーのような現象になったことについて「それが自然発生的に、あれだけの熱狂を生むんですか」と感慨を込めると、安野氏は「今回の場合は、斎藤さんのストーリーがパチッとはまった。最初いじめられていて、そこから実は違うんじゃないか、というところで人が集まりだしたという、この一連の流れがストーリーとしてすごくうまくできていた」と分析した。



元兵庫県明石市長で弁護士の泉房穂氏も「おっしゃるとおりで、いわゆるオールドメディア的な、テレビも含むマスコミへの不信感すごい根強いと思います。そういった中でSNSに情報を取りにいって、SNSだって本当かどうか分からないんですけど、その中で取捨選択をして、どちらかというとテレビよりもSNSを信用している方が増えてきた」と現状を分析。安野氏も「テレビの方をフェイクニュースだと言ってますよね」とかぶせた。

宮根は「いわゆる、我々のテレビ、それから新聞社、大手メディアというのは、平等性だとか、選挙の時にね、それからファクトチェック、事実の確認、裏取りってやつ、それからもう一つはプライバシーの問題。こういうものをいろいろ考えながら報道するか、ニュースにするかしないか考えるわけですよね。一方でSNSなんかは、そういうのをポーンと飛び越えちゃう、というところがあって」とコメント。続けて「今回、私個人が思うのは、大手メディアのある意味、敗北ですよね」と結論づけた。

泉氏も「斎藤さんの勝利であると同時にネットの勝利であり、ある意味、テレビ含めるオールドメディアの面が強いと思います」と同調した。

関連サイト:「劇場型選挙」 支えたSNSの“奇兵隊” こちら
 自身のパワーハラスメント疑惑を含む文書告発問題を巡り、県議会から不信任決議を受けて失職した兵庫県の斎藤元彦前知事(47)。出直し知事選ではSNS(ネット交流サービス)を駆使して徐々に民意をつかんだ。「劇場型」とも称された選挙戦の陰には、斎藤氏を支える「奇兵隊」の姿があった。

「面白おかしく降ろされるのは…」

 「おはようございます」。10月2日朝、黒いスーツにグレーのネクタイを締めた斎藤氏は神戸市垂水区のJR垂水駅前で頭を下げた。

 失職した9月30日、「県民へのごあいさつとおわび」を目的に地元の神戸市須磨区から街頭活動を始めて3日目。厳しい表情で、知事在任時より少し痩せて見えた。ほとんどの通行人が横目に見て通り過ぎる中、「(告発した元県西播磨県民局長ら)亡くなった職員を弔わないのか」と詰め寄る男性もいた。

 現場にはX(ツイッター)で斎藤氏を擁護してきた10人ほどの支持者が集まっていた。ネット上ではつながっているものの、顔を合わせるのは初めてだった。

 その一人、兵庫県明石市の自営業、ユタカさん(仮名、65歳)は「文書告発問題で、(県議会の)百条委員会が斎藤氏を追及する様子がショーのようにテレビで報じられていて違和感があった」と語る。

 「ネットで調べたら、文書で指摘された疑惑について明確な証拠はないように思い、斎藤さんがそんなに悪いことをしたのかと疑問が膨らんだ」。実際に斎藤氏に会ってみると、「温和な人」と感じ、「このまま面白おかしく引きずり降ろされるのは許せない」と支援を始めたという。



司馬遼太郎の小説読み返し

 斎藤氏は失職の前後、吉田松陰と高杉晋作の生涯を描いた司馬遼太郎の小説「世に棲(す)む日日」を読み返したという。「高杉は一人で立ち上がっていく。今回もある意味、一人で出発する」と自身を重ねていた。

 そんな斎藤氏に支持者も同調した。「奇兵隊」は、長州藩士の高杉が武士や農民ら有志を集めて創設した民兵組織だ。ユタカさんは「ネットで活動するさまざまな立場の人がいるから、身分を超えて集まった奇兵隊はぴったりだと思った」と話す。

 斎藤氏はその後も街頭に立ち続け、奇兵隊のメンバーがXに投稿。その様子を見た人が次第に斎藤氏の活動場所に集まるようになり、支持者は拡大した。

 メンバーが中心となり「チームさいとう」というLINEアカウントを作ると、告示1週間前の10月24日に登録者が1000人を超えた。街頭活動の予定を毎日共有し、「お友達にも応援の輪を広げましょう」「ランチに誘って話題に出してみるのも手です!」とのメッセージを配信。斎藤氏の写真や映像をSNSや動画サイトに投稿する人員も募った。



NHK党の動きには距離

 選挙戦が始まると、「斎藤氏の支援」を目的に立候補した政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)が、告発者の特定に動いた斎藤氏の対応を「何が悪いのか」とSNSや動画サイトで繰り返し主張。斎藤氏の演説の直後に同じ場所に現れ、聴衆に同様の訴えを繰り返した。

 斎藤氏は立花氏の動きについて「元々面識がない方。こちらは自分のやれることをやるだけだ」と距離を置き、陣営からは「立花氏の過激な主張を嫌がり、有権者が離れていってしまうのでは」と懸念する見方もあった。ただ、立花氏の演説を聞き「斎藤さんは文書問題についてあまり話さないが、立花さんの話を聞いて斎藤さんは悪くない、応援しようと思った」(西宮市の50代主婦)と高揚した様子で語る人も多かった。

 「最初は一人だったが、今ではこんなに多くの方に応援してもらえてうれしい」。斎藤氏は11月10日、稲村氏が市長を務めた尼崎市で数百人を集めて演説した。聴衆からは大きな拍手が湧き起こり、「頑張れ」「負けるな」と声援が送られた。笑顔で手を振って応えた斎藤氏は「組織票に負けるわけにはいかない。ぜひ投票に行ってください」と呼び掛けた。

 選挙戦最終日の16日夜も、演説会場となった神戸市中心部の三宮センター街には大勢の人々が押しかけた。斎藤氏は「信念を貫き、走り抜けてきた。兵庫の躍動を止めない」と強調。一帯は人であふれかえり、商業施設の渡り廊下が一部立ち入り禁止になるほどだった。

フォロワー急増、「荒れた」選挙戦

 斎藤氏のXのフォロワー数は再選出馬を表明した9月末は約7万人だったが、右肩上がりに増え続け、投票日前日には約18万人に達した。斎藤氏の投稿には万単位の「いいね」がつくなど、SNSで異様な盛り上がりを見せた一方、「荒れた」選挙戦にもなった。

 通常は候補者のポスターを張る掲示板に、告発した元県民局長の名誉を傷つける内容のビラが張られることもあった。候補者らに対する真偽不明の情報や誹謗(ひぼう)中傷が飛び交い、県内の市長有志が事態を憂慮する声明を出した。

 新たな知事が決まって果たして「ノーサイド」となるのか。混乱の収束には一定の時間がかかりそうだ。【大野航太郎】








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Last updated  2024.11.18 07:37:54
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