東方見雲録

東方見雲録

2025.03.20
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カテゴリ: 政経



秋山氏「ヨーロッパ全土で、例えば500発の核が爆発したらどうなるかと考えると、たぶん『オーバーキル』、つまり破滅の状態になる。抑止というのはすごく心理的なゲームで、ある意味では信じるか、信じないか。あるいは相手が言っていることをどれくらい真に受けるのか、受けないのか。数字だけ見てもダメ。『抑止』というのは、能力があり、それを使う意図があり、これを相手が認識した時に初めて『抑止』になる。どれが欠けてもダメで、そういうコミュニケーションをロシアとイギリス、フランス、あるいはアメリカがやっていくことが大事。今、実際のところ、そういう習慣がないので、単に核を持ったから抑止が成り立つという話には、なかなかならない」。

■日本が核を持ったら抑止になるのか
現在、日本は核を持たない。もし「持つ」という選択をした際、それが抑止になるのか。また「持たない」ということも抑止につながることはないのか。

秋山氏「持つだけだったら難しくないと思うが、それが抑止になるかというと、ものすごくギャップがある。(持たない抑止は)理論的には、ないわけではない。例えば、日本に対する潜在的な敵国が、日本に核兵器を使う意味は何かと考えた時、核兵器を使ったら当面、その土地は使えない。さらに言うと、日本が持っている経済的なアセットも失われる。そうすると、メリットはこの日本という土地を超えた先の何か。日本を核で滅亡させることが本来の目的ではないとすると、日本にとって抑止を効かせるというのは、むしろ日本に侵略されないため。日本を後でどこかの国が使おうと思ったならば、核よりはむしろ地上で侵略してくる国々の活動を許さないことの方が、より信憑性の高い抑止になり得る」。


秋山氏「相手がどう受け止めるかだ。私が最近好きな例えが『抑止はチキンゲーム』だということ。チキンゲームは(向かい合った)車が同じ軌道上を走っていって、どちらかが先にハンドルを切ったら負けというもの。今、日本がもし一発このゲームを中国とやろうとしたら、軽トラでダンプカーとゲームをやるようなものだ。そうしたら、ダンプカーはハンドルを切る必要がない。なので我々としては、ダンプカーのドライバーにはなれないけれども、助手席に乗っけてもらう方が個人的には安全だなと思う」。
・・・・
核兵器はないに越したことはなくて、我々はそのゴールを諦めてはいけない。ゆくゆくは、核兵器なんか使わなくてもいい、あるいは核の抑止に頼らなくてもいいような、国家間の関係を築いていく必要がある。ただ、日本と韓国がなんでこんなに核の議論が盛り上がったかといえば、中国が核戦力を増強した背景があるけれど、やはりロシアという近くにある核兵器国が、隣の非核兵器国に核の威嚇を用いながら攻め込んだことを目の当たりにしたからだ。そういう状況の中で、目の前にあるリスクや脅威にどう対処していくのかを考えるのも必要だ。将来目指していくゴールは忘れてはいけないけれど、それは今目の前にあるリスクに対処することが矛盾ではないし、逆にリスクに対処する抑止だけ強化しているだけだと、絶対に脅威のレベルも下がらない。どうやってお互いにその脅威を相互に避けていくのかだ」。
(『ABEMA Prime』より)
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Last updated  2025.03.20 09:00:10
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