東方見雲録

東方見雲録

2025.05.13
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カテゴリ: 文化


 その街道沿いの小高い地に、樹齢、大きさ、景観ともに近在においては比類なき松の大木があった。西伯の木の根神社の祭神の松と並んで、道行く人々をして「御加護のある松の木」と講せられ尊ばれていた。この古き神木も風雪の永きに耐えてきたが、木根部の土砂の流失が甚だしく、昭和の初め、その形容を惜しまれつつも伐木されてしまった。この木には以前よりその木根部を削り取り、家に持ち帰って神火として火を灯す習わしがあった。そして、いつの頃からか「乳飲み子の夜泣きして泣きやまないときに、その灯りを灯して幼い子に見せると、泣き続けるのを止め、夜泣きをしなくなる」という話が近郷の人々に伝わり、日ごとに参拝者の数も多くなり、幼児を連れて"木の根部"に祈願する人々も増え続けた。
 太平洋戦争末期、国家鎮護のため松根油の必要に迫られ、ついに"木の根部"も村人達の手によって供出されるに至った。以後数年、境外地の整備がなされるに及んで、氏子社中によって「二代目夜泣き松」の植え付けがなされた。以来、年毎にしめ縄も奉納され、近在の人達の崇敬を集めていたが、平成9年7月7日の台風によって折れ、今その姿を見ることはできない。台風の被害によりその姿を失い、再度の整備が社中によって行われ、近くに古くより歳月を重ねていたモチノキが跡地に移植された。祭神の木として植えられたこの樹は、月日を経て株元より大きく拡がるように幹も分かれて、大山津見(おおやまつみ)、久久能智 (くくのち)、宇夫須那(うぶすな)の祭神をつつむようにして常緑の影を流している。
引用サイト: こちら

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引用サイト: こちら

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ちょっと道草:風景印 由良郵便局





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Last updated  2025.05.13 08:00:06
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