東方見雲録

東方見雲録

2025.09.29
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カテゴリ: 建築
横須賀美術館(2006)/神奈川県

設計のコンセプトの1つは、地形を利用して景観と建物とを一体化させること。
海側からみたときに背後の森へと視線が抜け、山側から降りてきたときには屋上広場で眺望楽しんだのち自然と建物のなかに入っていけるように、建物の半分は地面に埋まっています。
海側・山側の2方向から通り抜けられるつくりで、周辺散策と併せて楽しめるように無料で利用できる空間も多く設けられているのも特徴的です。

​広島市西消防署(2000)/広島県​

ロープブリッジ、ロープ登板、梯子登坂といった消防士たちの訓練は、一般的な消防署では裏庭の一部などで行われますが、この消防署では訓練場が建物の中心に据えられ、その様子が外から見えるということが特徴的です。

福生市庁舎(2008)/東京都

赤みを帯びたレンガタイルが映えるこちらの建物は、東京都福生市に立つ市役所。
​街のシンボルとなること、低層建物が立ち並ぶ街並みや河川敷の伸びやかな風景に馴染むことを狙って、建物は高さを抑えたツインタワー形式に。

埼玉県立大学(1999)/埼玉県
建物は多くの大学で見られる分棟形式ではなく、全体が一体的になったつくり。看護、社会福祉、理学療法、作業療法の各学部・学科の枠組みを超えて相互交流が活発になるよう計画されています。
また、中庭や屋上庭園が通路によって結ばれた、1つの街のようなデザインも特徴的です。

公立はこだて未来大学(2000)/北海道

函館市街や函館山を見渡す斜面に立つ大学キャンパス。箱形の巨大なボリュームのなかに、雛壇状に研究室や講義室が配置されたつくりが特徴的な建築です。
雛壇の上は学生たちが思い思いに過ごす「スタジオ」と呼ばれる大空間で、そこに連結したり照明やパネルを差し込んだりできるアルミ製の特別なテーブルを配置し、学生たちが自由な発想でこの場所を使いこなせるように設計されています

​名古屋造形大学(2022)/愛知県​

名古屋市営地下鉄の名城公園駅の真上に移転した美術大学のキャンパス。
こちらのキャンパスの特徴は、なんといっても教室がなく、104m × 104m の巨大なワンルーム空間としてつくられていることです。
​この「スタジオ」と呼ばれる空間には間仕切りがなく、各分野の学生や教員が枠組みを超えて交流や制作、研究を行えるスペースとして設計されています。
・・・・
壁が格子になっているのは、直射日光を遮ると共に風を取り込むため。夜には内部から光が漏れ出して、街を照らすあかりになることも意図しています。

天津図書館(2012)/中国・天津市
5層の建物ですが、メザニン階(中二階)を至るところに設けているため、複雑な構成の10層の建物にも見えるつくりです。

ザ・サークル・チューリッヒ国際空港(2020)/スイス・チューリッヒ

スイスの建築プロジェクトとしては最大規模となった、チューリッヒ国際空港に隣接して立つ複合商業施設。
2010年の国際コンペで山本理顕設計工場が勝ち抜き、足掛け10年でオープン。

建物内は「Gasse(路地)」と「Platz(広場)」から構成されており、スイスの中世都市の構造をモチーフとしながら、大きな建築というより小さな都市をつくるように設計されています。

エコムスハウス(2004)/佐賀県

コミュニティや交流といったキーワードで語られることの多い山本さんの建築ですが、工業製品のような精度でシステマチックに構築されたデザインも見どころの1つです。
アルミメーカーSUSのアルミニウム造のモデルハウスであるエコムスハウスは、そうしたデザインがわかりやすく現れた代表例。工場で製作した1,200㎜角のパネルを、ボルト締めのみで現場で組み立てるシステムを考案して設計されています。
​アルミ独特の切断面の美しさに着目し新たな構造表現を追求したこと、施工の短縮化や容易性などから、2004年にグッドデザイン賞を受賞しました。



建築や都市計画を通じて文化向上を図る「くまもとアートポリス」という熊本県の事業の一環で建設された団地。
集合住宅という形式で見知らぬ人たちが隣り合って一緒に住むことが、供給側の都合ではなく住まい手側にとってどのような意味をもつかを問い直したプロジェクトで、前述した「地域社会圏」を山本さんが提唱するきっかけになりました。

この団地の特徴は、ここで暮らす110世帯が共有して使える中庭(コモンスペース)にあります。革新的だったのは、この中庭には外からは入れず各住戸を通らないと立ち入れない造りであること。
住民たちだけの共同の空間である中庭を介してコミュニティを育むことを意図して、すべての住戸のリビングはガラス張りでこの中庭に面したプランニングになっているのです。
引用サイト:​ こちら

​ パンギョ・ハウジング​

「閾」というのは『住居論』でも記しているが、ひとつの家族つまり「小さな共同体」と「大きな共同体」との間を調停する役割を担う場所のこと。酒を飲んだり、音楽室にしたり、オフィスにしたり、外に対して開いていても差し支えないようなさまざまな用途を提案している。
引用サイト: こちら

GAZEBO
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軽やかなテントやステンレスのメッシュに覆われた4階建ての雑居ビル。
3階の一部と4階が山本理顕の住居である

​幹線道路に面し、1階は店舗、2,3階は貸室だが、3階の一部には主玄関と夫婦の居室を設け、4階には母たちの居室と内玄関・水廻り、そして中庭を挟んで共有のダイニングキッチンを配置する。
引用サイト:​ こちら ​​

山本理顕展 コミュニティーと建築

理顕さんのデビュー作。原広司と共に世界中を巡った「集落調査」から戻って、最初に手掛けたファッションデザイナーのアトリエ。玄関扉の内側にロッジアの様に屋外が内に入り込んでいる外部空間がある。集落調査の影響が強く今後の設計に活動に大きく繋がっていった。
「デザイン以外の部分で施主に不評で、今は取り壊されている。申し訳ないことをした。」と正直に話す理顕さん。


No.16〈GAZEBO〉1986, 横浜市



110戸の住宅が中庭を囲む集合住宅。敷地外周の玄関から住戸にアクセスし、中庭には住戸からのみアクセスが可能で、各住戸が「閾」のような役割を果たす。外周は県が管理するパブリックスペースで、中庭は住民が管理するコモンスペースとなる。


No.129〈パンギョ・ハウジング〉Pangyo Housing, 2011, 韓国城南市
100戸からなる集合住宅を9つのグループに分け、グループごとにコモンデッキを用意した。コモンデッキにはそれぞれの住戸のエントランスホールが面して、その上下に居室がある。エントランスホールは4面ガラス張りで住人は思い思いにスペースを創作する「閾」となり、そこをきっかけにコミュニティーを作ることに成功した。


No.195〈桃園市美術館〉Taoyuan Museum of Fine Art, 進行中 (In progress) , Taiwan
美術館棟と児童美術館の二つに建物が分かれているが、どちらも周辺環境との関係性を考慮してつくられた。南には住居群、北には公園があり、その地面が隆起するかのように丘状の斜面をつくり、そこにアクティビティを生むスロープやパーゴラを乗せた。丘にはテラスがあり建物を出入りできる。内部は雛壇状に活動が展開され豊かな場所になる。

引用サイト: こちら

関連日記:2025.09.27の日記  集落調査   こちら

関連日記:2024.03.10の日記  「建築界のノーベル賞」プリツカー賞   こちら

関連日記:2023.12.13の日記  私見・「皆生温泉市街地計画」にみるコモンズ   こちら





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Last updated  2025.09.29 20:23:37
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