東方見雲録

東方見雲録

2025.11.11
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カテゴリ: 政経
経済産業省は10月にも、次世代技術による地熱発電を2050年までに国内118地域で開発する方針を取りまとめる。日本の地熱資源量は世界3位と豊富な一方で、開発コストの高さなどから十分な活用が進んでいない。政府は技術開発支援などを進めて早期実用化につなげたい考えで、安定的に発電可能な再生可能エネルギーである地熱発電の拡大を目指す。

 経産省は4月に電力会社や建設会社などの企業や団体が参加する官民協議会を立ち上げており、近く取りまとめる。地熱発電の現在の導入量は0.6ギガワットにとどまるが、取りまとめでは35~40年に約1.4ギガワット、41~50年に約6.3ギガワットの開発を目指すとした。

 次世代技術は、マグマ上部の高温高圧の熱水から蒸気をつくり出して発電する「超臨界地熱」のほか、熱水のない場所でも発電可能で高温の地熱層に水を循環させて発電する「クローズドループ」や、人工的につくった地熱貯留層を活用して発電する「EGS」を想定。超臨界地熱は50年までに18地域、約3.6ギガワットを、クローズドループとEGSは50年までに100地域、約4.1ギガワットの開発を目指す。

 具体的な工程表としては、次世代型地熱を30年までに国内で先行導入し、30年代早期の運転開始を目指す。そのため26年に調査のための掘削、28年に実証試験のための掘削を始める。発電コストは将来的に1キロワット時当たり12~19円と、液化天然ガス(LNG)による火力発電と同水準を目指す。

 地熱発電を巡っては、政府が2月に閣議決定したエネルギー基本計画で、発電量に占める地熱の割合を23年度の0.3%から40年度に1~2%程度へ拡大する目標を掲げた。政府は今後、調査や開発を進めるための費用の補助などを検討し、官民による事業化を急ぐ方針だ。

言葉の森:超臨界地熱発電
超臨界地熱発電とは、地下深部に存在する、純水の場合は超臨界状態となる流体を活用して発電を行う技術です。超臨界状態とは、物質が特定の温度と圧力を超え、液体と気体の区別がつかなくなる状態を指します。この状態の流体は、非常に高い熱エネルギーを持つため、従来の地熱発電よりも高効率な発電が可能です。最新の地下探査の結果によれば、冷却中のマグマの上部にはマグマに含まれていた水が超臨界状態で数%程度含まれ、さらにマグマ最上部の水を通しにくい層の下に超臨界状態の流体が閉じ込められているとみなされています。これを新たなエネルギー源として利用するのが超臨界地熱発電です。





超臨界地熱資源とその特徴
 超臨界地熱発電が注目される理由の一つは、大量の発電が可能になるという点にあります。

 超臨界地熱資源は、多くの火山の下に存在すると考えられています。なぜなら、火山が噴火するにはマグマが必要であり、その周辺には超臨界地熱資源がある可能性が高いからです。特に、過去100万年以内に噴火した履歴のある火山の下には、超臨界地熱資源が存在している可能性が高いとされています。



環境への影響とそのデメリット
 一方で、超臨界地熱発電開発の過程では、腐食性の高い蒸気が大気中に放出される可能性があることがわかっています。この蒸気は、適切に管理することで大気への影響を最小限に止めることはできますが、配管の腐食などのリスクは残っています。

 また、地熱発電を含む地下開発では、地下に水を注入する際に地震を誘発するリスクが指摘されています。しかし超臨界地熱発電のターゲットとなる地下条件は、地震が起きにくい温度と圧力の状態にあるため、地下でのバランスを保てば、このリスクは非常に低いと考えられます。

 超臨界地熱発電の開発では、地下の状況にまだ不確定な部分が多く、実際に掘削して資源の存在を確かめることが重要です。その上で、商用発電を実現するためには、腐食性の高い蒸気に対応するための資材や技術の開発が必要になります。現行の地熱発電所で使用される資材では数年間で劣化してしまうため、新しい資材やタービン、発電技術の開発が求められています。
引用サイト:産総研   こちら

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Last updated  2025.11.11 10:41:55
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