朝食での話題は昨日のスーツケースの件で納得いかず日本のご主人に国際電話したとか、いつ置いて行かれるかわからないから、お互いに用心しようとか、朝としては緊張感があった。
フランクフルトやミュンヘンとは違い、なんだか古めかしく、中世の香りがする。
さ、寒ーい。風がすごい。
顔だけ何かで刺されているみたいに肌がチリチリ痛いし、足の指はブーツの中でチーンと冷えている。
「おはようございます!」ドレスデン在住の日本人女性ガイド登場。
「今日は一番の冷え込みです。皆さん大丈夫ですか?」
(大丈夫ではないんですけど)
エルベ川を右手に三位一体教会の説明を聞く。
風で髪が顔にへばりついてくる。
それを痛い指先でいちいち直す。なかなか思うように指が動かない。
この辺り一帯は2002年の大洪水で水没したそうだ。
アウグスト強王はドレスデンがプロテスタントの街であったのに、ポーランド王になる野心からカトリックに街全体を改宗させた。
錬金術師を幽閉するわ、カトリックに改宗させるわ・・・強引だなぁ。
この教会の地下にアウグスト強王の心臓がおさめられていて、彼の好みの女性が来るたびに、その心臓はいまだ、鼓動を始めると言われている。
78体もの聖者の像が立ち並ぶ。
イタリア人建築家が母国からたくさんの職人を連れてきてつくられた為、このあたりにはイタリアンレストランが多数ある。
どうりで、ドレスデンの街とはちょっと合わない、妙に明るいお店ばかりだ。
通りを隔てて、世界のオペラファンの憧れ、ゼンパーオペラ。
初代指揮者はリヒャルト.ワーグナー。
世界一の音響だとドイツ人は言う。
ここで、70歳はゆうに越えて居そうなご夫婦のご主人がトイレに行きたいと言った。
添乗員はあたりを見回すでもなく、「あと30分我慢してください」と即答した。
この寒さの上、お年寄りなのだ。日本人ガイドがついているのだから、自分はこのおじいさんを連れて、後で合流すればいいではないか。
間に合わなかった。
ブダペスト インターコンチネンタルのパ… July 6, 2008 コメント(6)
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