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久しぶりに見る男の横顔。幾度もその笑顔を思い出していた夜。その顔は幾分窶れ、いくらか焦燥が浮かんでいるように見えた。あたたかくてやわらかい思いが満ち溢れ、同時にひっそりとした悲哀が宿っていた。そのとき、白っぽい光の中を溢れたその香り。 その、香りの名前を私は知らない・・・それは、清々しく半透明に輝き、甘く潤んだ香り。男はそんな新しい香りをまとっていた。せつなさをもたらして心をガラスの箱に閉じ込めてしまう悲しい香り。 その香りが一体何であったのか、私にはもう二度と判る事はないだろう。今でも振り向けばそこに漂っているようだ。私はずっと立ち止まったまま、その香りとともにさまよっている。
2001年09月29日
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