ロシア生活2004-2012

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koshka0467

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2004/11/19
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カテゴリ: 観劇記
ロシアに来てから初めての観劇は、ボリショイ劇場のオペラ

これはレスコフの同名小説をショスタコーヴィッチがオペラ化したもので、
初演時にスターリンが「音楽ではなく支離滅裂だ」と酷評したため
以後ショスタコーヴィッチの創作活動が制約されたといういわくつきの作品。
それが長い空白を経て、ボリショイで初めて上演されるのは
大きな話題なのだ、と聞いて来てみたのですが…
客席はかなりがらがら。あれ?

それもそのはず。なんとこの作品、

自分を虐げる義父と夫を、労働者である愛人と共謀して殺害し、
再婚しようとしたものの罪が露見して逮捕、
冬の凍てつく刑務所で愛人は彼女を裏切って他の女に走り、
カテリーナは彼女を凍てつく川に突き落として
自分も投身自殺する、という救いのないストーリーだったのです。
ボリショイでオペラなのに、なぜかプロレタリア文学で、
でもオペラだからいちおう悲恋物になっている、といったところ。
ヒロインがウェディング姿で警官隊に包囲されているシーンで幕を下ろされても、
ブラボーと拍手できるものではありません。
刑務所での愛人の裏切りというのも、
自分のストッキングに穴が開いてしまった色っぽい女囚に

と言われたため、愛人はカテリーナをだましてまんまと靴下をせしめたという
たまらなくいじましい話。つらい。つらすぎる。

でも音楽や演奏は文句なしだっだと思います。
ただもう、なぜこの話をオペラにしたの??と問いたかった。
ブロードウェーのショービジネスとは全く逆の極致にあるような作品。





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Last updated  2004/11/21 07:27:22 AM
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