ロシア生活2004-2012

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koshka0467

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2005/03/20
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カテゴリ: 観劇記
お芝居ではなく映画ですが、

『太陽』を観にいきました。
日本ではどれくらい話題になっているのでしょうか、
イッセー尾形が昭和天皇を演じた作品です。

ソクーロフはレーニン(『牡羊座』)、ヒトラー(『モレク神』)に続く
三部作の最後として、昭和天皇を題材に撮ったそうです。
おそろしく簡単に言ってしまえば、終戦前後を舞台に、
昭和天皇は神ではなく人間であった、

ということを頭から終わりまで訴える映画でありました。
日本ではディティールに違和感と反感を覚えられるだろうから
おそらく公開されることはない、と聞いて、
これはモスクワで観ておかなくちゃ!と出かけたわけです。

イッセー尾形はとても見応えがありました。
ほんとうに昭和天皇のよう。
ただし、私がテレビ等で接することのあった、
最晩年の天皇陛下の姿とそっくりだったので、
1945年ならばもう少し若々しく、
イメージの違うところもあるのではないか、
と思ったのも事実。

戦後、時代が経つほどに公開量が多くなったのではないか
と思うのですが、
それとは関係ないだろうか、と考えながら見ていました。

イッセー尾形が大変見事に昭和天皇を演じていたので、
皇后役の桃井かおりには、

皇后さまはああいう感じじゃなかった、
というかあれは「桃井かおり」そのままだ、といった具合に。
他に侍従長役が佐野史郎、重臣役に六平直政ら、
いい俳優さんたちが揃っていました。

内容は決しておもしろいわけではなく、淡々と長い映画ですし、
国内で起こるであろう賛否の嵐を抑えてまで
何か感銘を残す作品ではなかったような気がします。
ただ、イッセー尾形の力量によって、
レーニン、ヒトラーと並べられても、
それとは明らかに異なる昭和天皇の雰囲気、
清潔感のある淡々とした空気みたいなものは
充分に伝わる作品になっているように思いました。
日本でも渋谷のユーロスペースあたりでは
単館上映されるかもしれませんね。





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Last updated  2005/03/27 07:44:48 PM
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