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koshka0467

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2006/05/19
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カテゴリ: 観劇記
大作でした。

パリ・オペラ座バレエ/ルドルフ・ヌレエフ振付・演出「眠れる森の美女」プロローグ付


マリインスキー劇場に着いて、
パンフレットを買って開いてみたら

「上演時間4時間15分」

4時間…15分…?
7時開演だから、終演11時15分ってこと?
深夜11時過ぎても、まだバレエ踊ってるってこと?

幕が上がる前から圧倒されてしまった私。
そしていざ始まってみれば、その絢爛豪華さに
またもや圧倒されました。


これはご存知、 ペロー 原作の眠り姫のお話から
チャイコフスキー 作曲、 プティパ 振付で作られた
クラシック・バレエの作品です。
オーロラ姫、デジレ王子、父王、母王妃…
と宮廷が舞台なだけに、
衣裳やら宝石やらがキラキラと輝き、実に華やか。
宮殿やら森やらの装置も大がかりで豪華です。
たぶんこれが上演される日のスタッフさんは、
「よっしゃ」と相当の気合を入れてから、


お話が進行するうちに、
心中ひそかにつっこんでいた小ネタをいくつか。

オーロラ姫は、その誕生を祝うパーティーに、
うっかり 悪の精カラボス を呼び忘れたために

カラボス、黒マント、ネコ型橇に乗車、ネズミ同伴で、
そりゃお祝いの席には呼ばんでしょう、という感じ。

その呪いを軽くして、死ぬのではなく眠ることにしたのが
善の リラの精 。彼女は成人したオーロラ姫が
カラボスの仕掛けた針に指を刺されて眠りにつくと、
王国中の全ての人を眠らせます。
やがて100年後、リラの精は森で狩りの最中の
デジレ王子にオーロラ姫の幻を見せて恋をさせ、
姫が眠っている城に連れてきてめでたしめでたし…
…って、めちゃめちゃ面倒見いいな!

このようにストーリーはすらすらと進行してしまうので、
少々山場に欠ける気が。
カラボスが再び出てきて邪魔したりもしませんし。

でも、この作品の眼目はそこにはないのです。
あくまでも、踊り、音楽、それを包む衣裳、装置の
甘い美しさ、絢爛豪華さを目で耳で楽しむのが肝。
マリインスキー劇場はこの作品の、
1890年の初演版を忠実に復刻することを試みています。
それゆえノーカットの大長編になっているのですが、
たしかに博物館や本などで見る昔の舞台写真のまま。
ちょうどこの19世紀末のロシアを、私は勉強しているんですけど、
こういうゴージャスさを享受、消費する雰囲気があったんだな、
と想像をめぐらせました。

さて終演したのは予定よりもさらに遅く、11時25分頃。
劇場を出ると… 空はまだ明るかった…! (白夜だから。)

4時間15分、豪華絢爛、そして深夜でも明るい空…
多方向からロシアに圧倒された夜でした。





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Last updated  2006/05/28 06:20:06 AM
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