ロシア生活2004-2012

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koshka0467

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2010/03/16
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カテゴリ: 観劇記
滞在中のある夜、

バレエ『シュラレ』 を観るのです。

shurale.jpg
マリインスキー劇場のサイトより

1950年の作品を復活させた、
今シーズンの目玉の一つだったようです。
劇場サイトの紹介文を斜め読みすると、
タタールの民話 がもとになってる、とか、
が出てきてどうこう、とか書いてあるんだけど、
どういうバレエなのかな?


ものすごく雑駁に説明すると…
(ちゃんとしたあらすじに興味がある方には、
 JIC旅行センターの レビューのページ をお勧めします。)

不気味な森の奥で、 悪い鳥シュラレ 白鳥な乙女
翼を隠してイケズしまくるのを 人間の若者 が救い出し 【第一幕】
若者は乙女を村に連れ帰って

とりあげた翼をダシにシュラレが乙女をさらったので 【第二幕】
若者は森に取って返してシュラレと闘って勝ち、
乙女は真に若者を愛して、焼け落ちる森に翼を捨てて
手に手をとって村へと帰るのであった 【第三幕】

待て待て、これって、

プティパ「白鳥の湖」+フォーキン「火の鳥」を
タタール風味でお届け

って感じじゃない!?

古典の刷新って、こういうことだろうか…
とつぜん民族的要素が投入されるあたり、
50年代的大人の事情(「諸民族の友好」みたいな)が
あったのだろうか…
とかなんとか、あれこれ勝手に考えたくなる
おもしろい ソ連バレエ でした。

これは独特の雰囲気だから、
海外公演には持ち出されないだろうなぁ。
もっとも、二幕目の婚礼シーンは圧巻の華やかさで、
幕が開いた途端、客席から歓声と拍手が。
本国でしか見ることのできないような、
ソ連時代から受け継がれた
ロシア人の楽しみがあるということでしょうか。

同じように感じたのは、
数日後に行った ジャズクラブ です。

jazz.jpg
左側がステージ、右側がグループごとにテーブルを囲んでいる聴衆です。

芸歴ウン十年だという
ダークダックス を彷彿とさせる
老齢のジャズメンたちが登壇し、
賑やかだけど穏健な音楽が演奏されます。
ホールの後ろはダンスフロアになっているのですが、
ぴちぴちの皮ズボンをはいた劇場専属ダンサーは
なぜか 70に近いようなおじいさん
煙草とお酒と音楽と不倫と人殺し…
という、『シカゴ』なんかが描くような
ジャズのイメージとは何かが違う、
折り目正しい感じ 。でも意外なのは、
家族連れで来ているお客の中に
ノリノリで聴いている若い女の子たちがたくさんいること。
昨今のロシアのテレビや雑誌で喧伝されるような
日焼けサロンで小麦肌 になって
タイやモナコでバカンスしちゃう
ロシアン・ガールズとは全然違います。
たぶんこの人たち、 ABBA とか好きだろうなぁ。

表面がぎらぎらしている今どきのロシアですが、
保守性を内に秘めた
ソ連の楽しみも健在なのかもしれません。





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Last updated  2010/03/16 11:22:35 AM
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