ロシア生活2004-2012

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koshka0467

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2012/03/12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今回の滞在では、
ペテルブルク音楽院
指揮科に留学されている日本人の方と
知り合いました。

SPB konservatoriia

(写真はネット上から借用)


ペテルブルク音楽院とは、
19世紀半ばに創立された、
いわば国立の音大です。
(クニタチじゃないですよ。)
18世紀にピョートル大帝が

「ロシアを西欧化する!」


ロシアにはヨーロッパから
様々な文物が導入されました。
そして演劇や美術の分野では、
西欧的な芸術作品を生み出す人材の育成のために
帝室バレエ学校や美術アカデミーなどが
18世紀半ばのペテルブルクに
創設されました。
しかし、音楽院の開設だけはかなり遅く、
ようやく1862年になってからのことです。
以前、モノの本で、
ここの一期生の チャイコフスキー
四年間の課程を終えて1866年に卒業するや否や、
同じ年に創立されたばかりの
モスクワ音楽院の教授になったと読み、
帝政期ロシアの音楽教育って、人材のやりくりが
ずいぶんな自転車操業だったんだなぁ

思ったことがあります。


ウィーンやベルリンではなく、
ペテルブルクを選んだのですか?
だって、ロシアで暮らすのって、
けっこう余分なストレスがかかるじゃないですか…
とお尋ねしてみると、理由の一つは、

ペテルブルク音楽院の指揮科が
練習用のオーケストラを持っているから


とのこと。
つまり、ペテルブルク音楽院には、
教育部門専属のオーケストラの人たちがいるので、
指揮科の院生は最大で週2回まで予約を入れて、
自分の構想を実演してもらうことができるのだそうです。
逆に言えば、世界各地の大抵の指揮科の学生は、
楽譜を見て演奏の進行を構想しても、
実際にオーケストラを使って試す機会が
非常に限られるんですね。

世界的に稀、というその恵まれた教育環境は、
社会主義時代の置き土産でしょうか?
とうかがってみたら、
たぶん革命前からそうだった、とのこと。
どうやら、帝政期ロシアの音楽教育を
やみくもに「自転車操業」と
断じるべきではなさそうです。

既にアシスタント・コンダクターとして
劇場デビューされ、また、世界各地のコンクールを
転戦されているようです。
第一線での活躍を、心から応援しています!





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Last updated  2012/03/12 07:38:05 PM


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