☆ひとりぐらしの部屋へようこそ☆

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2024年06月22日
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カテゴリ: 最近観た展覧会
コレクション展の会期も特別展と同じだったため、引き続き観ました。

前田育徳会尊經閣文庫分館
歴代藩主の甲冑・陣羽織と加賀象嵌鐙Ⅰ

毎年6月上旬に「金沢百万石まつり」が開催されることから、特集展示を毎年この時期に行っています。
今回のⅠ期では、5代綱紀所用の《日の出に立波文陣羽織》と《黄無地陣羽織》、8代重熈所用《日の出に立波文陣羽織》、11代治脩所用《日の出に立波文陣羽織》の4領を紹介します。
あわせて《水引文金銀象嵌鐙》をはじめ、12点の加賀象嵌鐙も展示します。
江戸時代の甲冑は、それぞれ別々になった兜・胴・袖・面頬(めんぽお)・籠手(こて)・脛当(すねあて)・佩楯(はいだて)を組み合わせて着用します。
歴代藩主の好みを反映するだけでなく、当時の最高技術を用いて作られました。
兜の形も、変わり兜とよばれる独特の形状のものや、筋兜につく前立(まえだて)も様々です。陣羽織はカラフルなデザインのものが目立ちます。お楽しみください。

コレクション展:古美術
古九谷と再興九谷

磁器の表面を鮮やかな彩色により装飾する「色絵」は、日本においてすでに1630年代から行われていたことが有力視されています。
では、誰がどのような目的で色絵磁器の開発を九州で行ったのでしょうか。
上絵付けの釉薬には、イエズス会が長崎や島原、天草のセミナリオで聖画制作に使用していたと考えられる顔料が使用されていたことが科学分析により明らかになりました。
つまり、日本における聖画需要の逼迫を受けて、紙や布より耐久性の高い媒体として、イエズス会が色絵磁器に着目したと考えることができます。
その生産は途絶え、窯や釉薬などの生産基盤は破却・隠蔽されたと考えられます。
そのため、イエズス会主導による色絵の技法は有田では継承されず、また歴史を語ることも禁忌されました。
そこで加賀藩3代藩主・前田利常はこの色絵に着目し、古九谷の創製に着手しました。

コレクション展:絵画・彫刻
優品選

日本画分野は「街並みを愛でる」と題し、前期に引き続き小テーマ展示を行います。
変わりゆく風景を絵に閉じ込める、画家たちの挑戦をご覧ください。
そのほか、高光一也がギリシャの美術館を訪問した際、エーゲ海のキクラデス諸島で栄えた古代文明の女性像に出会った体験をもとに描かれた《キクラデスの部屋》(油彩画)、
キャンバスにアルミニウムを貼りつけ構成する作品で知られる白尾勇次の水彩画作品、彫刻家・野畠耕之助による肉体の美と空間表現に取り組んだ円熟期の《青春歓喜》などを展示いたします。

コレクション展:工芸
幾何学文様のデザイン

幾何学文様とは、点や線・面などで構成される文様のことで、これらを組み合わせたり、連続させたり、大きさや太さを変えて配列することで、さまざまな文様が生まれます。
日本では、古来より幾何学文様が施された陶磁器、漆器、染織などの工芸作品がつくられ、時代を経るごとに単純な文様から複雑な文様構成へと発展し、
現代においては作家の表現方法の1つとして重要なものとなっています。
本展では、幾何学文様でデザインされた工芸や、幾何学的な姿をした作品を、「幾何学文様のデザイン」、「連続文様」、「線の表現」、「幾何学のかたち」の4つのパートに分けて紹介します。
「幾何学文様のデザイン」では、当館所蔵の《色絵石畳双鳳文平鉢 古九谷》にみるような石畳文を、□や∟、点などの幾何学的な形に分解して、それを再度リズミカルに構成した、嵐一夫《色絵幾何文大皿》を紹介します。
「連続文様」では、釉薬の濃淡によって生み出された菱形の連続文様が美しい三代德田八十吉《燿彩鉢》を、「線の表現」では線と線とを組み合わせて生まれた様々な図形に友禅染を施し、街の景色や人々を抽象的に表現した成竹登茂男《街の断片》を紹介します。
最後に「幾何学のかたち」では、〇と△と□をそれぞれ象った、久世建二の《落下》シリーズ3点を紹介します。
線や図形による様々な表現をお楽しみください。





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最終更新日  2024年06月28日 08時06分27秒


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