武蔵野航海記

武蔵野航海記

2007年11月17日
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人間には見ることが出来ない理想の世界が本当の世界であり、神はそこにいて様々なものを統一しバランスさせているとピタゴラスは考えました。

様々なものをバランスさせるとは、「他との境界を侵してはならず、色々なものは本来のあるべきところにいなければならない」ということで、日本人と同じ発想です。

そして、天上からさす光がわずかにこの世界に洩れてきて、我々人間はその薄暗い光によって物をぼやけてみることが出来るだけなのです。

つまり目に見えない理想の世界が本当に存在するものであり、現実の目に見える世界は錯覚なのです。

この世は仮の姿であり肉体は霊魂の墓場なのです。

人間は神の財産であり、神は人間の主人であるから神の命令なしに逃避する権利を持たない わけで自殺は許されません。

もう皆さんもお気づきのようにこれはキリスト教と同じ発想です。

この世に見えるものは本当のものではなく錯覚だという考えは、ギリシャ哲学の太い流れとなり、プラトンやアリストテレスなどの大哲学者もこの考えに従っています。

後でプラトンの「イデア論」を説明しますが、プラトンの発想はピタゴラス教団の教義と非常に似ているのです。

そしてプラトンの哲学によって初期のキリスト教の教義が組み立てられました。

ですから、プラトンなどの哲学者の仲立ちでピタゴラスとキリスト教は繋がっているのです。

この世は仮の姿で重視すべきものではありませんから、ピタゴラス教団に入信するに際して信者は財産を教団に全部寄付し共同生活を送りました。

また初期のバッコス信仰以来の「女性崇拝」という伝統があるので、教団内では男女は平等でした。

人間は三段階があって、売り買いをするために生まれた人間、競争するために生まれた人間、
及びただ眺めるためにこの世に生まれた最高段階の人間(哲学者)がいます。

そしてこの最高段階の哲学者は、人間の浄化に役立つ公正無私な科学を考えるひとです。

そしてこの浄化により人間は輪廻転生の苦痛から逃れることが出来ます。

この最高段階の哲学者はインドのバラモン僧のようなイメージで、輪廻転生の教えも共通しており、このピタゴラス教団の教えは古代インドの哲学を連想させます。

そもそもギリシャ人は東方からバルカン半島に侵入してきましたが、古代インドのウッパニシャド哲学を作ったアーリア人は西方からインドに侵入しました。

もしかしたら、大昔のインド人とギリシャ人は同じところに住み宗教的発想を共有していたのかも知れません。

そんなことまで連想させるほどです。





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最終更新日  2007年11月17日 12時13分07秒
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