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2日間のイタリア人との商談が終わり、お疲れ様ということで、発泡性純米濁り酒「越の梅里」(新潟)を買って帰り飲む。なかなかさっぱりとほのかな甘味がある薄濁り酒で好い。洋酒でいえばシャンパンの様である。 また、ボトルが色、形とも洒落ている。ラベルも英語で記されている。明日は「日本酒の日」であるが、日本酒業界も若い世代を取り込むべく風味とともにデザインの革新時代に入っているようだ。
2006年09月30日
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『落語にみる江戸の酒文化』 旅の文化研究所編、河出書房新社、1998年 また、酒の話である。しかも、あの落語の世界のハチャメチャな酔っぱらいの世界の話だから、ええ加減にしろという、御仁も多かろう。余輩は落語については、枝雀さんや円歌(歌奴)には楽しませてもっらったが、今はとんと入り込めない。 そんな江戸時代のメディアともいえる落語に登場する飲酒の様態をもって江戸の酒とはを考証しようというのが本書であり、論説の中身はなかなか濃いものがある。 “落語にみる”という視点で「酒文化」のほかにシリーズで「旅文化」「性文化」が刊行されているが、江戸の中後期においていかに庶民文化が花開いたかが示されるのである。 本書ではいろいろ落語に出てくる酒の場面が紹介されるが、町人が祭りや花見、旅などハレの日だけでなく、居酒屋とか料理屋、遊郭などで日常的に酒を飲むようになっていたことが伺える。 桂南喬さんによる、「棒鱈」「猫の災難」「百人目」「長屋の花見」などを例に挙げての「酔っぱらいの演じ方」は落語フアンならたまらない記述ではなかろうか。 精神病理学の小田晋氏も落語についての豊富な知識があるのに驚かされるが、登場する酒飲みのタイプと精神構造を事例を挙げながら分析されている。まあ、この時代、いろいろ俗っぽい酔っぱらいが闊歩していたものである。 ほかに落語とは直接関係ないが、「東海道中膝栗毛にみる道中の酒」の章もあり、これまた酒にとりつかれる野次さん喜多さんの破天荒な行動に度肝を抜かれるし、「宴席の歌」の章では仲間意識の高揚への意気を感じる。
2006年09月28日
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大阪天満宮で25店が出店している古本まつりにでかけた。平日でもあり、60代、70代のシルバー層がほとんどである。 明るい日差しのなか1時間ほどみて回るが、先輩の医事評論家・水野肇氏の27年前の著書『酒の人間学』を500円で買った。「酒は百薬の長」と肯定しながらも、アルコールに弱い日本人は「ほろ酔いどまり」の飲酒を心得るべきだと啓蒙している。 「ベテランもビール1本で運転ミス」との医学的、科学的な警鐘も記されているが、もっと早くから厳しい飲酒運転の取締りがなされておれば、昨今の事故も防げたのにと考えてしまう。 なお、天神橋筋界隈の初めて入った古本屋で『酒おもしろ語典』(板倉又吉著)を1,000円で入手。200語からなるが、「酒を讃むる歌人・詩人」との章もある。 また、徒然草において馬引きに酒を飲ますなとの戒めがあることも紹介されており、これまた現代の運転手にあてはまることだ。 余輩も東京の甲州街道を少し酔って運転して帰り、怖い思いをした経験があり、このような経験者は多いと思うが、酒気帯び運転はいつか事故につながるので絶対止めよう。 それから天満宮の脇に落語専用の舞台「繁盛亭」を目にした。大阪には真打の制度がないから落語家で誰が上手いのかよく知らないが、バラエティなどでの出演人気でなく、この桧舞台で真の実力を競って欲しいものだ。
2006年09月27日
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大阪のヨドバシカメラ梅田店は1000億円と日本一の売上高の家電量販店である。 今日は5階の健康機器コーナーに行き、マッサージチェアで20分、初めての岩盤足浴で20分、さらにロディオボーイと足踏みバイクを10分ほどで身体がスッキリした。メーカーも次々いろんな健康機器を開発するものだ。 岩盤足浴(写真)は初めてであるが、身体もじわっと汗をかくほど血流効果がありそう。 おまけにヘルシオという水で加熱するレンジ(シャープ)で調理したニンジンと唐揚を試食し、その自然な味わい深さに感激。 すべて無料であり、癒しのサービスショップとして当店は有用である。
2006年09月24日
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季刊文学増刊『酒と日本文化』 岩波書店 1997年 2,100円(古本購入価格 1,200円) 日本文化と言いながら海外も含めて古今の文学世界に登場する酒の文化について、48人の学者による学術的小論で編纂されている。今までにない格調高さ、これは貴重な書である。 酒を飲みながらの「酒と日本文化」についての座談会の章まである。 座談会「酒と文学的群像」においては、明治以降の作家と酒の関係について語られており、文壇に果たす酒の役割が時代によって変化する様が分かるようだ。 下例のように、執筆者には女性学者も多い。男性もほとんど名前を知らない。 ・源氏物語の酔い(三田村雅子) ・『徒然草』の酒談義(末木文美士) ・其角と『吉原徒然草』(上野洋三) ・男色の美学と酒(佐伯順子) ・日蓮と飲酒(今成元昭) ・『青鞜と飲酒』(堀場清子) ・酒と歳時記(暉峻康隆) ・毛沢東、酒詩の系譜(竹内実) ・イスラームにおける酒(東長靖) ・「悪魔の酒」(アブサン)の詩人(斉藤一郎) 男色の話は、雨月物語の「菊花の約」の段をテーマとしたもの。重陽節句に美酒と野菊を用意して相手の男性を待つが、再会の約束を違えぬため自ら命を絶ち、亡霊となって現れる、死して永遠の契りを得る妖しいエロスの世界です。菊花は男色関係の象徴。また、菊酒は不老不死の効があり、永遠の美少年の意味につながる。 悪魔の酒はヴェルレーヌとアブサンという強烈な酒による破滅的な人生について記されている。彼も少年ランボーと同棲するなど男色だった。 徒然草の第175段のことが、酒の悪がくどく説かれ、これで締めくくるとと思いきや、「かく、疎ましと思ふ物なれど、おのづから捨てがたきおりもあるべし」と転回があり、結局は酒飲みの讃歌になってしまう。兼好さん、さすがの語り部である。
2006年09月23日
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古本屋を回ると店主としばし話すことが多い。今日は梅田のY書店で話したが、最近急激に売上が落ちているという。それは阪急古書街でもいえることらしい。 古本の最大の顧客は70代で、若い層の読書や古本離れが進んでいるそうだ。ブックオフのような流行作家やベストセラーにものを中心とした軽い感覚の回転読みは盛んだが、古本を求めて興味を次々拡げたり、間を埋める層はそうはいないのだ。 団塊の世代が時間をもって、なにかの趣味を突き詰めるとして、果たして古本屋という選択肢に行き着くのか。小中学生の頃から、レンタルだけでなく、古本というものの価値観や有益性を教えるべきではなかろうか。 古本市にしても、小間を拡げないことには採算がとれず、そのため運搬やらの労役が大変な負担らしい。特に高齢の店主においては大変な苦労であるから、市への出店を止めるところも出てきている。ポケッと座っていて儲かる時代ではないことは確かである。 そういえば、ミニギャラリーやカフェバーを併設している古本店も見かけ話をしたこともある。またインターネット通販主体に切り替えて店が倉庫化している業者もある。 椎名誠の『さらば国分寺書店のオババ』という状況があちこちで生じかねないのだとすれば、寂しいことだ。 今日買った酒古本、余輩にとって高価だがいずれも格調高い文献だ。 ●梅棹忠夫・吉田集而編『酒と日本文明』(弘文堂、2000年、4,800円)2,700円 /3,000円を値切った ●旅の文化研究所編『落語にみる江戸の酒文化』(河出書房新社、1998年、2,200円) 1,400円
2006年09月22日
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チラシ配布のボランティアは丁度2年が経ったところで終了となった。広告予算が少なくなったとの理由だが、まあ、春夏秋冬よく頑張った。おかげで体調もそんなに衰えずにすんだと思う。 僅かな手当てのほとんどを古本の購入に充てていたが、今日も酒の古本を買ってしまった。 住江金之著『酒の浪曼』(四季社、1957年、1,000円)1,980円 雑賀進著『実説・日本の酒』(牧野出版、1976、750円)500円 葉石かおり編『この日本酒がウマい!』(KKベストセラーズ、2001、1,381円)480円 最近、飲酒運転と違法駐車の取締りが強化され、その結果、多くの居酒屋や酒造メーカーは売上減に追い込まれていることだろう。 当然とはいえ、酒は致死飲料であることを肝に銘じ、健全な飲酒を心がけよう。
2006年09月21日
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午後、自転車で出かける途中、左の下瞼に痛みを感じ、手で触ると虫がへばりついている感触、慌てて振り払った。 チクリとした痛みがあり、その後もチクチクするし、瞼が腫れてくる感じ、えらいこっちゃと病院へ急いでペダルをこぐ。されど窓口の新人風の女性の対応が鈍であり、診療の順番をお待ちくださいという。あらためて緊急に処置してくれと申し入れてる。 軟膏を塗布し点滴(抗生物質)を受けて、抗菌剤や抗炎症剤、アレルギー症状改善剤、抗炎目薬をもらう。 ただでさえ垂れ膨れてる下瞼が、かなり腫れあがっているが、痛みは止み、別状はない。明日も病院にいかねばならない。 こんな経験は初めて、何のたたりであろうか。目を休めるいい機会だし、休肝日になった。 「昨日生れた豚の子が 蜂に刺されて名誉の戦死 豚の遺骨はいつかえる 四月八日の朝かえる 豚の母さん悲しかろ」 これ「湖畔の宿」の感傷的な節回しだが、替え歌反戦歌だったのかなあ?
2006年09月20日
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良寛に妻が存在したことが、元新潟大教授の研究によって明らかになった(9月17日報道)ことには、いささか驚かれた方もおられよう。 しかし、一休や親鸞、日蓮など代表的な仏師、聖人においても妻帯したり、淫蕩な生活を送ったり、酒を好んだりという人間らしい一面はあったわけだ。 良寛禅師も酒を大いに楽しみ、女性と関係があったことは推察されてきた。その奔放な人間らしさは詩や短歌に出てくる。実際は出家前に妻とは離婚しているとのことだが。 親鸞も布教の先々で女性と結び、その子孫が真宗の今の基盤となったことは知られている。 一休禅師は、頓知の小坊主としての伝説が中心に伝わっているが、修行僧の時代には酒色におぼれ、聖人ぶる二重人格的な僧侶を批判している。その時に詠った詩は、後に大徳寺の高僧になる一休とは同一人とは信じられないほどだ。盲目の女性と恋に陥っていることは自ら認めている。 日蓮についていえば、信者に宛てた手紙が多く残されているが、そのなかに酒を贈られたことへの感謝を伝える文がいくつもあり、般若湯として寒冷地での修行や布教活動には大いに役立ったことであろう。 深い信仰の部分が分からないと、一概に非聖人らしさを責めるわけにはいかないのであろう。かつて、奈良の興福寺や京の北野神社が酒造権を握って様々な抗争を起したり、中世の修道院でワイン造りが行なわれ、収入源となるとともに修道士の愉楽に供されたことを思えば、良寛など仏師の行動は正直であったのだ。 むしろ僧とて煩悩を体験し、そこから衆生の目線で悩みを実感し、教えを説く、そういう姿勢は、上から権威的に律するよりも素晴らしく思える。最近のローマ法王の舌禍を不幸に思いながら、良寛の庶民性に宗教の原点をみた。 高邁な思想もよいが、どれだけ他人の幸せの為に影響を与えられるか、で伝教者の価値が決まるように思う。 ★良寛の歌 ほろ酔ひの足もと軽し春の風 さすたけの君とあひ見てけふは酔ひぬ この世になにか思ひ残さむ ひさかたののどけき空に酔ひ伏せば 夢も妙なり花の木の下 さけさけと花にあるじを任せられ 今日もさけさけ明日もさけさけ
2006年09月19日
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今日は敬老の日であるが、50歳を目前に逝った父の命日にあたる。妹3人と墓参りとお寺、実家でのお勤め、そして老人ホームに母を訪ねる。 母は我等子供の顔、名前はしっかり覚えてくれているが、耳が遠く、話す声も小さくなっている。ほとんど横になっている状態、手を握れば静かに喜んでくれている小さい姿に、涙が出そう。 同居の老婆が、おじさん、おじさんと盛んに声をかけてくる。知り合いが見舞いに来てくれていると思い込んでいるらしく、握手をして見送ってくれる。少しは心のお役に立ったのだろうか。 みんなみんな歳を重ねてゆく。子供の頃からある、菩提寺の百日紅はますます枝を広げ、花を咲かせ、花絨毯があざやか。 寺の近くにある子供時代に住んだ借家を見るも廃屋として捨て置かれている。 老人ホームのすぐ近くに、明治・大正・昭和にわたり歌壇界を率いた佐佐木信綱氏の生家(鈴鹿市石薬師、6歳まで住む)があり、隣接して記念館があったので、参観する。 「歌は心の花である」という文字が印象的である。広く深く、おのがじしに(個性的に)という理念を表すようだ。 氏は6歳にして短歌を詠み、13歳の最年少で東京帝大に入学、25歳時に唱歌『夏は来ぬ』を作詩、54歳のとき『校本万葉集』を刊行して国文学者としての地位をきずくいている。 万葉集の訳書も英語(Ten thousand poems)、ロシア語、中国語など意欲的に行なっているのはすごい。 なお、孫の幸綱氏は大の酒好きで、俵万智さんの師匠であるが、歌壇を引き継ぎ、早大教授である。 「喉深く熱酣の酒落としつつ腹に沁みゆくまでのしばらく」(幸綱)写真左:佐佐木信綱生家 中:信綱記念館
2006年09月18日
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本日は大阪北河内(交野市)にある大門酒造酒半の「秋の呑み切り会」に行く。山がすぐ後ろにあるという閑静な場所に蔵はあった。 冬に搾り上げた新酒や熟成酒、古酒の数々がひと夏を越して初めての一般へのお披露目されるものである。(業者向けは明日) 1日3回に分けて行なわれるが、わが1時の会は4名(女性2名)だけの参加、参加費は無料。 大門社長の挨拶のあと、かつて梅乃宿(奈良)でも修業した南部杜氏のイギリス人、フィリップ・ハーパーさんが酒と飲み方のあらましを流暢な日本語で説明。全35品の5点評価(香り、味.総合)による採点記入表を手渡された。 あとで聞いたところ、15年この酒の仕事についており40歳になり、奥さんは大阪の女性ということが分かった。 28品を試飲したが、代表銘柄の「利休梅」もよいが、「むくね逍遥」の1~3年ものが香りが高すぎず、辛すぎずで嗜好に合った。 最後に社長とフィリップさんと名刺を交換、酒の詩歌句のことなど話す。吟醸フェスティバルに出展されており、社長も来ておられたとのこと。ぎょっ、このフェスティでは呑み損なっている。 フィリップさんとは、彼がジョン・ゴントナー氏の本に書かれていたことを話し、スコットランドの古い詩人、バーンズの話、来週、ビジネスで米国に行くことを聞いたりした。 かなりいい気分になり最後までいたが、「利休梅」純米吟醸を買って帰る。
2006年09月16日
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麻原彰晃・元尊師の死刑が確定した。 オウム、統一教会、幸福の科学、コスモメイト、法の華や阿含宗などのいわゆる新宗教が若者の心の隙間を埋める方向で台頭し、世間の注目を集めていた平成3~7年頃に幾つかの布教戦略の企画に関わったことがある。 また、これら集団の当時のニューメディアであるビデオ、CD-R,衛星中継、ダイヤルQ2、パソコン通信、ファクスなどを駆使するプロモーション・パワーを驚嘆の目でみていた。タレントの広告塔化、自主映画の制作、キャンパス学園祭への参加、教祖のテレビ出演などの布教戦略も目立った。当然、広告業界も色めき立ち、出版物の広告取扱いのみならず武道館、国技館や東京ドームでの大イベントなどに参画した。 オウムに関しては、道場や青山の本部を裏取材で訪ねて、危うく中に連れ込まれそうな状況にもなった。オウムは基盤のあったロシア(ソ連崩壊後)のオーケストラのスポンサーをしており、この来日公演に行ったこともある。渋谷のマンションの一室のオウム・グッズ売場も覗いた。 地下鉄サリン事件以降、新宗教ブームも一気に終焉に向かった。その結果、新宗教への関わりも終わった次第、そしてその後に、浮かれて一役買った自分に鉄拳が振るわれることになる。
2006年09月15日
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『旨い酒が飲みたい』 北川広二著、講談社文庫、1994年 筆者は渓流釣りの愛好家であり、釣った魚を肴に日本酒が欠かせない。ならばと、釣りの延長に、全国の山間や途中の酒蔵を巡ろうということで、記されたのこの紀行文である。 新鮮な肴で地酒を釣り仲間や蔵元や杜氏と酌み交わす晴々とした愉しさが伝わってくる。もとより、各蔵の立地、環境や酒造りの理念、蔵元等のプロフィールが明かされ、その地酒を飲むときには温もりが伝わってきそうだし、話のネタになりそう。 初章では「小野小町」の、伝説上を含めて縁の地である京都、秋田、岐阜、熊本の縁の地を、そして小町銘のつく酒蔵を巡るが、この筆者の執念には脱帽。 なお、全部で40蔵が紹介されているが、末尾の資料としてその蔵の一覧リストが掲載されているのは親切である。
2006年09月14日
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悠仁(ひさひと)との命名であった。 貴方が天皇になる世を見ることはない余輩だが、悠々たる平和の象徴たられんことを願う。 歴史的にも宮家があってこそ今に男系皇統は継承されているのだ。側室の許されない現代ではなおさら、起こりうること、本家に遠慮することはない、悠久の皇統のために悠然と継いでもらいたい。 ところで、陶淵明の詩に「悠然見南山」と詠ったものがある。官職を潔く辞して隠遁生活を結んだ、中国4、5世紀の田園詩人で、酒を詠った詩が半数に達する。 「飲酒 其の五」 結廬在人境 いをりを結びて人境に在り 而無車馬喧 而かも車馬の喧しき無し 問君何能爾 君に問う 何ぞ能くしかるやと 心遠地自偏 心遠ければ地も自ずから偏なり 采菊東籬下 菊を采る 東籬の下 悠然見南山 悠然として南山を見る 山気日夕佳 山気 日夕に佳く 飛鳥相与還 飛鳥 相い与(とも)に還る 此中有真意 此の中に真意有り 欲弁已忘言 弁ぜんと欲して已に言を忘る 季節も秋、悠然と菊酒を飲もうではないか。よしや、佳き時代が半世紀先に無かろうとも。 また、悪いニュースが多い中で、○○王子さんの話題が続き、精神衛生によくて免疫力が高まり、国民医療費の軽減にもいくらか貢献しそう。
2006年09月12日
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「ツイン21古本市」に行くことが主目的であることは隠して、大阪ビジネスパークに行き、食後に家人をプロントで待たせて、古本を漁る。 30店が参加しており、1時間15分かけて見て回る。その後、クリスタルタワー25階のネットワークビジネスのサロンに行き、無料のコーヒーを飲みながら市中の眺めを愉しむ。 うーん秋のせいか、澄んで遠くまで山並みが見える、絶景だ。大阪城なんて小さい小さい。 風に吹かれて、いざ帰る。しかし、本が重い、足腰に響く。 なお、ゲットした酒の古本。 星新一、眉村卓他『酒場のショートショート』(TBSブリタニカ、880円)500円 岳真也『酒まくら舌の旅』(文芸春秋、1,300円)800円 川口謙二『日本酒のフォークロア』(三一書房、1,400円)1,000円 『サライ』誌バックナンバー3冊、計300円
2006年09月10日
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先日、俳句を楽しんでいる同窓のTさんが、参加しているサークルの俳誌『四季』を送ってくださった。本人の詠んだ俳句の英訳が掲載されていたが、その訳者も同窓で、以前から故・羽田三郎教授をリーダーにしたグループで芭蕉の俳句の全訳に挑戦されているそうだ。 英語には強くない自分だが、訳文はさすがに切れ味があるように思う。例えば、 「新米を 炊いて座敷に 卓を出し」 New rice just boiled Shining now on the table In tatami roomという具合で、強弱の韻律でリズムが整えられ5,7,5の音に近い。 ところで、一昨日、書店で偶然、山頭火のいわゆる自由律句の英訳本が発刊されたのを見た。無断で一部転記したが、簡潔で良い。訳者は女性の??(メモしてない) 「酔うて こほろぎと 寝てゐたよ」 Well,I was drunk and slept with crickets 「分け入っても分け入っても青い山」 Passing through passing through yet still green mountains 外国人にもこの俳句の情趣が伝わるのであろうか。
2006年09月09日
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昨夜は昔の仕事仲間の事務所にて三人で缶ビール、ワンカップ酒を飲む。その後、居酒屋で2次会、家に帰ってバタンとパンツ1枚で寝たと思いきや、風呂には入っていたそうだ。シャワーだけですましたのか?覚えていない。 ところで、このとき、Tさんが50枚の小説原稿を携えていたのでびっくり。手馴れたもので表現も細やかに滑らかな文章の熟年恋愛小説であった。官能小説もすでに何回か投稿しているとの事である。 実は処女作小咄『珍説珍生物語』という「ちんちん尽くし」の原稿(400字15枚)をこの友等に手渡すべく余輩も用意していたのだ。慣れないし、発想力が貧弱だから後から頭に浮ぶことが多く、何度、加筆、修正を行なったことか。 桂文珍師匠そして作家・陳舜臣さんに記念に贈呈しようと思っている。 この事務所の友は、最近パソコンを使い始めたが、夕刊フジ系の風俗紹介サイトを見つけたと嬉々として見せてくれる有様。 何たるこっちゃ、われらシルバーボーイ?何かに憑かれているようだ。
2006年09月08日
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大阪西中島にある古本店「海月文庫」に立ち寄る。美術系の書が多いと、『大阪人』誌で紹介されていたが、民家風2階建ての1階が小さな書店スペースで、また整然とは言えない小さなギャラリースペースが隣り合わせである。多くの在庫は2階などの倉庫に収納されている。 狙いはサイトで検索した「酒と日本文化」(季刊文学・増刊号、岩波書店、1997年、2,100円)であり、1,200円で入手。 日本文化と言いながら海外も含めて古今の文学世界に登場する酒の文化について、48人の学者による学術的小論で編纂されている。酒を飲みながらの座談会の章まである。今までにない格調高さ、これは貴重な書である。 下例のように、執筆者には女性学者も多い。男性もほとんど名前を知らない。 ・源氏物語の酔い(三田村雅子) ・『徒然草』の酒談義(末木文美士) ・其角と『吉原徒然草』(上野洋三) ・男色の美学と酒(佐伯順子) ・日蓮と飲酒(今成元昭) ・『青鞜と飲酒』(堀場清子) ・酒と歳時記(暉峻康隆) ・毛沢東、酒詩の系譜(竹内実) ・イスラームにおける酒(東長靖) ・「悪魔の酒」(アブサン)の詩人(斉藤一郎) 座談会「酒と文学的群像」においては、明治以降の作家と酒の関係について語られており、文壇に果たす酒の役割が時代によって変化する様が分かるようだ。(詳細未読) なお、海月文庫の奥さんと、古本屋の盛衰、立ち呑み屋を撮り続けている写真家(永田収氏)、ギャラリー展示のことなど話した。余輩も行った下鴨神社での納涼古本祭りに出店されてたとのこと。 海月文庫:http://kurage.web.infoseek.co.jp/
2006年09月06日
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『日本人も知らない日本酒の話』の著者、ジョン・ゴントナーさんからメールいただいた。 こちらが、著書に感動したとのメールを入れた返事である。彼の英語版の『SAKE HANDBOOK』も手に入れて、読んでみたい。外国人の目から見た日本酒の新たな側面が分かるかもしれないし、酒の学徒として酒に関する英語の学習にもなる。 ★ゴントナーさんからのメール <メールありがとうございました。尚、本を読んでくださいまして誠にありがとう ございました。 私が何回も玉の光さんのお蔵に何人のアメリカ人を連れてお邪魔したことがありますが、今回のニュースの放送は関係ありませんでした。玉の光さんが非常に優しくて、外国人にも大歓迎していますので、たぶんんアメリカなどからの客さんは少なくないかも知れません。 「The collected poems about sake in the world 」もありがとうございます。 じっくりと勉強させていただきます。> ★ゴントナーさんのサイトをあらためて、 http://www.sake-world.com/index.html
2006年09月04日
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「アメリカ人はインパクトのある酒が好きだ。日本で派手と形容されるような酒こそアメリカ人の好みにあっている…」 日本酒でいえば、生酒であったり、フルーティで香り高い吟醸酒が受けるということになる。 30年前頃から米国で多く飲まれるようになった赤ワインも微妙な味わいのフランスワインはいつしか追放され、強くはっきりした味のワインがマーケットを支配することになったそうだ。ビールもしかりで、主流はモルトの味が際立つ、ホップの香りが目立つ、豪快なビールへとアメリカナイズされている。 このように彼の著書『日本人も知らない日本酒の話』(小学館、2003年)に書いているのは、在日中に日本酒に傾倒し、Japan Times紙で8年間日本酒コラムを掲載、今や国内外で日本酒伝道師として知られるジョン・ゴントナー氏(44歳)である。 梅乃宿の蔵訪問をスタートに、数十の蔵の経験をもとに外国人の目で学び、魅力に惹き込まれていった様子が記されている。特に、細やかに酒造りがなされていることへの彼の感動が伝わってくる。一般の日本人よりも日本酒を知っていることに驚き、愛してくれていることに嬉しくなった。 なお、彼自身、最初は元気の良いタイプの日本酒を好んでいたが、日本酒の様々なスタイルに接して、もっと微妙な、大人しい酒を楽しむようになってきたそうだ。香りの高い、元気が良い酒は飽きてしまってそんなに量が飲めないと言い、 「僕が好きなのは一口飲んで、そして器を置き、三秒後に、あっ、これおいしいな、と思えるような酒だ」 あっ、これは、最近の自分の嗜好と全く同じである! 今、彼は「GINJO」をキーワードにアメリカほか海外への日本酒の普及に努めており、先般、京都の玉乃光酒造に訪れた外国人のニュースが放送されていたが、多分、彼がツアーを企画しインストラクターを務めていたものと思う。 最後に彼は「日本酒は歴史的にも、文化的にも、技術的にも、味・香りをとっても、最高級だ。そんな手の中の宝に気づき、慈しみ、そして誇りをもって育んでほしい」と結んでおり、勇気づけられるありがたい言葉だ。ジョン・ゴントナー氏のサイトhttp://www.sake-world.com/index.html
2006年09月02日
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