ねこまんまねこの日記

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2022.04.22
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カテゴリ: 海外旅行



到着したのは夕刻で、10ドルで観光VISAを取得しているうちに夜になり、空港の出口には個人旅行者目当てのタクシーやら客引きやら、白タクやら、得体のしれない人々がワンサカと居て、何やら大声でわめいており、、少し恐怖を覚えた。

しかし、現代とは異なり、携帯もインターネットも無い情報の乏しい時代。
地球の歩き方に出ている安宿などは地図が間違っていたり閉店していたりもしばしばであった。我々のような昔の貧乏旅行者は客引きやタクシーを逆手に使って彼らから情報を得るしかないのであった。

タクシーの運転手らしき人間を1人掴まえて「カイロ迄幾らか」訊く。彼は10ドルと答える。「それでは12ドル払うから我々を1泊1部屋10ドルで泊まれる宿に連れていけるか?」と訊く。
彼は「もちろん行ける」と答える。これで交渉成立。カイロの街中であれば宿の場所なんてどこでも良いのだから。
連れて行ける、と力強く答えたものの、運転手は何度か街の人にホテルの場所を訊いて、探し回ってようやく着いた感じだった。彼がホテルからコミッションを貰おうが貰うまいがそんなことは知ったことではない。我々は1泊1部屋10ドルしかかからないのだから、そうすれば1人700円で1泊出来るのだ。

ホテルの小さなフロントには周囲に子供が何人か付きまとっていた。
何故かと言うと、子供が荷物を持って部屋まで案内しようとしているからだった。一人の子供が我々のザックを抱えて階段を上がっていく。他の子どもが「アメリカドルで貰え!」と言った。我々から「アメリカドルでチップを貰え」と言っているのである。苦笑した。


この小さいホテルはカイロ考古学博物館からも近い場所にあり、5階にちょっとしたカフェがあって、ステラというビールも飲めて便利だった。イスラムの国は程度の差はあるが、アルコールが禁止されており、外国人向けのバーとか飲食店しかアルコールが飲めない国もある。

翌2/25。とりあえずツタンカーメンのマスクを見るべくエジプト考古学博物館に行った。広い空間で「ツタンカーメンのマスクを見たな」という事ぐらいしか覚えていない。この博物館には全ての観光客が来るので、博物館前には無数のタクシーや白タクが客引きをしており、声を掛けて来た。つまり、クフ王のピラミッドなどのあるギザと階段ピラミッドのあるサッカラ、屈折ピラミッドのあるダハシュールを1日タクシーに乗せて観光して50ドル!とか言いながら寄ってくるわけだ。タクシーの方が多そうなので、40ドルか35ドルに値切ってみて、断られたらそのタクシーから離れて次の白タク、次の白タクと、値切り倒してやっと合意した白タクの運ちゃんに「翌日3/1の朝9時にホテルに来い」と言ってホテルの場所を教えて別れた。

当時、観光都市には格安チケットを販売する小さな旅行代理店が密集しているエリアが必ずあって、それが地球の歩き方には書いてあって、我々はそこで各種チケットなどを探した。カイロからルクソールの往復を列車で行くか、安いチケットがあれば飛行機で行くか?と考えていたし、エジプトから出るために、カイロからローマの飛行機チケットも絶対に必要だった。運よくルクソール往復がエジプシャン航空で8000円ぐらいで買えて、アリタリア航空のカイロ発ローマ行きも13000円ぐらいで手に入った。
もちろんルクソールや、ローマのホテルは行き当たりばったりだから宿の予約なんて出来ないけど、全く不安はなかった。。ところがルクソールではホテルで酷い目に遭ったのである。。

翌日、白タクの運転手は迎えに来て、まずはギザ大地の3大ピラミッドとスフィンクスに向かった。砂漠の駐車場で、運転手は「待っているので45分で帰って来てくれ」と言った。我々はこの広大な遺跡を何分で回れるのかさっぱり見当がつかなかったし、スフィンクスだけでも大興奮して時間を要した。クフ王のピラミッドも登り始めて警察官?に注意されたりしながら、ようやくクフ王のピラミッド内部に入ると、中から出て来る観光客(ほとんどエジプト人で白人がちらほら={日本でも法隆寺や姫路城の来場者はほとんど日本人である})が頭から水を被ったように汗びっしょりで出て来るので一体どういう事なの?と思ったら、内部の通路を上に向かってかなり登ったところに「玄室」という王の棺のある部屋があるのだが、内部の熱気がこの通路を伝って上昇し、玄室に全ての熱が集まってしまい、「玄室」の温度は推定60度以上ある感じだった。本当に「人いきれ」の熱で暑かったし、エジプト人の修学旅行生みたいなのがわんさかと居て人間の体臭も絡み合ってとても臭かった。エジプトでは一応まだ冬なのに、夏になったらピラミッド内部の観光客はどうなるの?と思ったよ。
疲れたので他のピラミッドはとても行けないなと思い駐車場に戻ったら1時間半ぐらい経過していた。運転手は「45分と言ったではないか!」と不機嫌そうだったが、せっかくピラミッド観光に来て時間制限されるなんてこっちこそ不機嫌になったので、日本語で「バカヤロウフザケンナヨテメー!」と言ったら少し静かになった。
次にサッカラのジュセル王の階段ピラミッドを見に行った。墓の集中する場所をネクロポリスというのだが、北から南に、ギーザ、アブシール、サッカラ、ダハシュールというのがカイロ近郊のネクロポリスであり、ギザの3大ピラミッドが有名だけれども王のピラミッドはこの地域に25個以上あるのだ。ここでも「30分で帰って来い」みたいなことを言ってたが、ゆっくり見て回って50分後ぐらいに戻ったら運転手はまたしてもぶつぶつと不満を述べていた。
次に運転手は頼みもしないのに我々を一軒のレストランに連れて行き、「ランチだ。美味しい。」とか言った。1人10ドルで美味しいとか言っている。昼ごはんに10ドル=1400円を使うのは予算オーバーだしそんなレストランに行きたくなかったが、砂漠で他に店も全く見当たらないので仕方ないなと入ってみた。そこは庭に花が咲いているガーデン付きのレストランでテラスで食事が出来る高級そうなレストランだった。当時のエジプトで10ドルの食事は高級と思われた。運転手は許可もしてないのに我々と一緒なテーブルに座り、一緒に食べようとしている。おそらく観光客を連れて来た白タクの運転手はタダで食べられるシステムなのだろうと思われた。エジプトの料理は全てが美味しくないので味は全く覚えていないが、クスクスの様な料理やチキンなど何皿か満腹するまで出て来たと思う。食事が終わって料金を支払う際に、我々は運転手に「お前も料金を払え」と言った。運転手は不思議そうな顔をしていたが、何度もキツく「払えよっ」と言ったので、運転手は紙幣をいくばくか支払って、「払ったぞっ」みたいに言っていた。本当にむかつく野郎だ。
次にダハシュールという地域の屈折ピラミッドと赤いピラミッドというピラミッド群を見に行った。どちらもスネフェルという王様が作ったピラミッドである。スネフェルはピラミッドを5個も作ったと言われており、スネフェルの息子が世界最大のピラミッドを建造したクフである。
カイロ近郊のピラミッド群を見終わって、白タクでカイロに帰る途中、市街に入ってからポスト=郵便局に寄ってくれと運転手に頼んだ。郵便局から国際電話でイタリアに電話してローマからパリの飛行機便のリコンファームをどうしても1週前までにする必要があったのだ。運転手は「POSTに寄るのは嫌だ」と言ったので、「それなら今日の35ドルは払わないぞ!」と言った。渋々運転手は1件の郵便局の前で車を停めた。POSTの電話は、家に電話の無いエジプト人もそれを使ってエジプト国内の電話に使うのですごく待たされそうな雰囲気だった。そこで、もう既に自分が考えていたよりも時間が押していた運転手がエジプト言葉で郵便局の係員にギャンギャン我々の順番を早めるように言ったらしく、順番を飛び越えて電話することが出来た。国際電話の料金だけでも結構かかったと思う。

ホテルに着いた時に運転手に35ドルを払い、POSTに寄って順番を早めたことのチップとして5ドルを追加で渡したら、これまで不和だったのにこの日本人は何故最後に5ドルもくれたのか?と運転手は不思議そうな顔をしていたが、すぐにありがとう!と嬉しそうにしていた。約束以外の場所に立ち寄ったチップくらいは払うのだよ。






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最終更新日  2022.04.22 04:50:04
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