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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~第七章・第10話「-奈落-」(後編)『カノンの洞窟』「もう戻ってきたのか?」「お前らな…ヒドゥンじゃないじゃねぇか!」戻ってきた流星がタロとクラッシュに食って掛かる「はぁ?」「何の事だ?」タロとクラッシュは意味がわからず顔を見合わせる「ここは…俺達の拠点クロノス城だ!」ニライは2人にそう告げた『マイヤー島』ウーノス城を出た2人は北東に向かった「ここの砂浜は見通しがいいから最初は…おすすめかな」「うわぁ…きれいな砂浜♪」「残念な事に敵だらけで海水浴ってわけにはいかないけどね…」「あははは…」「じゃあ…少し戦ってみよっか…まずはあの歩く魚…どう?」「うん…これなら大丈夫…」「気をつけてね…こいつらはすぐに集まるから」「はーい」アルテミスはアイナに戦わせながら次は北側を目指す『カイヌゥス山頂』「そういえば…デンキチさん…あなたはシドス様に昔お会いしてるんですよ…ククク」「はぁ?」「覚えてませんか?…あなたはココでシドス様に戦いを挑み…一度死にかけてるんですからね…」「そんなデタラメを!」「デタラメではないですよ…まだあなたが当時この大陸を治めていた悲魔という国王の配下だった時の話です」「デンキチ止まるな!」マギックの言葉に一瞬気を取られて反逆者のハッシュアックスがデンキチの斧を吹き飛ばす斧は背後の崖っぷちに突き刺さる「くそ!取りに行ったらホントに後がなくなる…」「だが武器ナシではどうにもならんだろ、下がるぞ!」2人は崖っぷちまで後退した『カノンの洞窟』「俺達が教わったのは、この大陸から教団の優れた魔術師が異空間にクロノス城を周辺の大地ごと切り取った…それがヒドゥンだと…で、切り取られた大地に元あったクロノス城とそっくりの街を建設した」ニライはタロとクラッシュにそう説明した「何のために?」クラッシュが聞き返す「だから…クロノス城の地下に封印されてたデュフォンを安全に倒すために決まってるだろ?」今度は流星がクラッシュに答える「俺もそう教わった時は何も不思議に思わなかったさ…なるほど、すげー魔術師が居るんだなぁと…しかしよく考えてみるとおかしな点がいくつもある」「どういうことだよ」流星はニライの言った事がまったく理解できずにいる「つまり…俺達の教わった事がホントに正しいのなら…」「そうか!洞窟だよ…断崖の洞窟やゴブリン洞窟…コバルト洞窟とかはそのまま残ってる…ヒドゥンには洞窟はないもん」ニライが言いかけたところでモネがポンと手を叩いてそう言った「そういう事だ…」「しかし…俺達はデュフォンと戦っただろ!」「その辺はわからん…」さすがにニライもそれ以上の説明は出来なかった「まぁ…とにかく1つ言える事は…我々の言ってるヒドゥンとそちらの言ってるクロノス城が同じ…って事は確かのようだな」タロはそう言った「そして、ある意味これはチャンスだ…クロノス城がこれだけ近ければ偽者を連れてきやすいって事だ…」「そうだな…見たこと無い洞窟があると言えばタロさもクラッシュもじゅうぶんに引っ張ってくる理由になる」流星とニライはそう言ってうなずく「じゃあ…作戦開始!どっちでもいいから探そう!」流星とニライはクロノス城に向かった『マイヤー島』「アイナちゃん…あの橋見えるでしょ…」「うん…あの先には何かあるの?」「何もないwただちっちゃい島があって、ドクロの岩山があるだけ…でも目印にはなるでしょ?」「うん♪」「じゃあ次はこっち」アルテミスはそう言ってアイナを連れて西に移動する『カイヌゥス』「焔…そっちはどうだ…はぁはぁ…」デンキチは息も絶え絶えにそう聞いてくる「まだ…死んではいない…」焔の方も八方塞で、もはや打つ手はなし…といった状態だった背後には底も見えない奈落の谷そしてついに追い詰められてデンキチと焔は肩がぶつかるほどの距離に近づいた「こうなったら最後の手段だ…」「なんか秘策でもあるのか?」焔のひとことにデンキチが聞いてくる「次の攻撃が入ったらその斧で受け止めて後ろに飛べ…」「飛べって…後ろは谷だぞ…」「だから谷に飛ぶんだよ…落ちてる間にゲスクを使えばいい」「残念だな…ゲスクは持って来てない」「じゃあ…俺が何とかするから飛べよ!」焔とデンキチはマギックたちに気付かれないようにそんな打ち合わせをしたそしてマギックと反逆者が同時に攻撃を仕掛けてくる焔はマギックの攻撃をかわしてタイミングを計るデンキチは反逆者の攻撃を斧で受け止め…そのまま足を踏み外す(「バカか…踏み外してんじゃねょ!ギリギリで落ちたら壁に叩きつけられるだろうが!」)しかも落ちる瞬間に思わず焔の足を掴んでしまった(「ま、マヂかよ…ふざけるな!」)2人は数回壁にぶつかりながらそのまま谷底に消えていった…「これなら助からないと思うが…念には念を…」マギックは魔法の詠唱を始める…その時山頂に向かって上ってくる人の気配がした「チッ…行くぞ反逆者!」マギックと反逆者はその場から消えた『SSD アジト』「わかった…俺もすぐに向かう」悲魔はチャットを閉じてため息をつく「何かあったんですか?」「う、うん…うちのトラブルではないんだけど…かなり厄介かなぁ」悲魔はトムチャに苦笑いで答える「私なら大丈夫です!片付けの続きをしながら留守番しますから」「う、うん…なるべく早く戻れるようにするから」悲魔はソファーの横に寝そべってる大きな狼と出窓に置かれたケージに入ったマルノスケをチラッと見てそういったトムチャはできうる限りの笑顔で『大丈夫』を強調するそして悲魔は慌ててアジトを出て行った『クロノス城 南側出口』「どうする?分かれて探すか?」「そうだなぁ…とりあえずこのままゲートに向かう」「なんでだよ」「シェリルとカイラに見つかるのは面白くない…それにな、第一の目標はタロさだ…ゲート付近か倉庫辺りに居る確率が高いからな」「なるほど…」「それにしても…なんかワサワサしてないか?」「こんなもんだろ…」「そうか…」ニライは気がかりな事があるのか辺りを気にしながら流星とゲートに向かった『クロノス城 ギルドセンター』ギルドセンターの前には数多のギルドマスター達が終結し騒然としていたそしてその中に悲魔の姿もあったギルドマスター達が集まっている理由は急なユニオンギルドの交代の件であるある者は相当する処罰と叫び…ある者は濡れ衣か誰かの陰謀だと叫ぶ…自分達ですら事情を把握しきれていないというのにアルフレッドを筆頭としたセンターの職員が必死で押さえているそれでも意見の合わない者同士がいつ騒動に発展してもおかしくない…そんな殺伐とした空気すら流れ始めている「こりゃ…状況の掌握どころの話じゃないな…」悲魔はため息をついたそんな悲魔の元に加洋がやってくる「対処…早すぎると思わない?」「だね、今朝はちょっと早い時間からうちは行動してたんだけど誰一人として税率が上がった事を知らなかったしね」「という事は、その後の一瞬か…」「うん、騒いだのはごく一部の人間…というより税率が上がったという結果しか聞いてない感じだね」「こういう事にはさ焔さんとか詳しそうなんで…聞こうかと思ったんだけど見当たらないんだよね」「いないのか…あいつ」悲魔と加洋はまわりに聞かれないような小声でそんな会話をしていた「なるほど…焔はいないのか…」悲魔の背後でそんな声が聞こえ2人は振り返る「ガツガツさん…」(「まったく気配を感じなかった…」)「俺が持ってる情報だ、ことが公になった時にはすでにユニオンホールはもぬけの空だったらしい…」ガツガツは悲魔たちにそんな事を伝える「ふむ、つまり何者かが逃がした…って事かな」「それかあるいは消されたか…」「物騒な事言わないでよ」「もしも前者だとしたら焔かあんたらのところが絡んでると思ったんだが…」「焔は知らないが、うちはそんな事はしないよ」悲魔はガツガツにきっぱりと言う「そうか?お人好しって点では可能性あると思うがね」ガツガツはそう言ってニヤッと笑う「確かにお人好しってのは否定しないけど…面と向かってはっきり言われるのは心外だな」悲魔は顔色を変えることなくそう返す「スマンな…気を悪くしたなら謝る…ただ、あまり現行の政府を逆撫でする事は避けた方がいいと言いたかっただけだ」ガツガツはそれだけ言うと軽く頭を下げて歩き始めた「それは…警告?」悲魔がガツガツの背中に問うガツガツは足を止めると振り返る事もなく「俺達は政府なんか関係ない…だが、俺達が向かう先の邪魔になるならそれは全て排除する…それだけだ」それだけ言ってその場から立ち去った「現行の…か、面白い言い方をするな…」悲魔はそうつぶやく「不思議なギルドね…」「ギルドの名の通り…野に吹く風のごとしって感じだね」「なるほどね」「ところで…加洋のとこはうまくいってるの?」「あぁ…温泉ねw許可は取れたし現在建設中♪…完成したらみんなで骨休みに来てね」「ぜひ行かせて貰うよ」悲魔は加洋と別れてアジトに戻る事にした『クロノス城 ゲート前』「ゲート前にはいないみたいだな…」流星が辺りを見回してそうニライに言う「そうか…となると、倉庫経由で一周するか」ニライは口元を手で押さえながらそうつぶやく「こんな時にのんきにフラフラしおって…相変わらずお前は平和でいいな」マエルがニライに嫌味っぽく言う「こんな時ってどんな時だよ」マエルの言葉に流星とニライは顔を合わせて首をかしげる「フッ…やはり知らんのか…ユニオンギルドが解散しおって蜂の巣をつつかれたように大騒ぎになってる」「は?なんでこんな時期に解散するんだよ!」「なんでも、税率をいきなり吊り上げよったらしくてな…政府がそう対処したようだな」「そりゃあ大事だぜニライ…ユニオンがなくなったらどこが頭取るかでまたもめるだろうな」「その心配はなさそうじゃな…今回は政府が自分とこの直轄ギルドを代行に据えたようだからな」「直轄のギルドなんてあるのか?」「知らんのも無理はないか…公には出るのはこれが始めてだからな」「ふーん…なんてギルドよ」「『梟』じゃよ」「へぇ…『梟』ねぇ…ふくろぉお!?」「そうじゃが…なにか?」「い、いや…なんでもない…」「で、おぬし等誰かを探してるようだったが…」「あぁ…タロさに用があってな…見なかったか?」「タロならマスターだからな…こんな騒ぎがあればおおかたギルドセンターにでもおろう」「なるほど…行くぞ流星!」ニライはそう言うとゲートの奥の池に飛び込んだ「ちょwwwどこに行くんだよおっさん!」「センターはココを抜けるのが近道よ!フハハハハハハハ!!」ニライはまるで鯉が滝を昇るように滝の流れに逆らって泳いで昇って行った「器用な奴だな…」流星は口をあけてただその姿を見送った…『To Be Continued♪』
2010/07/27
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~第七章・第10話「-奈落-」(前編)「く、クルークがなんでここに…」「どこだよここ…」アンテクラを倒す気満々で洞窟を飛び出たニライと流星は目の前を走り回るクルークを見て呆然とする2人はとりあえず目の前に見える城壁を目指した『ユニオンホール』「来たぜ…」焔はユニオンホールに入り正面の椅子に座ってるデンキチにそう言うデンキチは無言で懐から懐中時計を出す「ふっ…時間に余裕のある行動…感心だな」デンキチは焔にそう言いながら懐中時計をまた懐にしまう「で、今日は何の呼び出し?」「言いたい事は山ほどある!…が、今日は俺が呼んだ訳じゃない」「そういう事か…」「察しがついてるようだな…なら話は早い、カイヌゥスに行くぞ…そこでお前を待ってる人がいる」「へいへい…」デンキチと焔はカイヌゥスに向かいユニオンホールを後にする『クロノス城 ゲート』「ほぉ…今日は2人でお出かけかい?」マエルはアルテミスとアイナにそう声をかける「ゲスクも場所の記憶が出来るようになって便利にはなったけど…あの金額じゃね…」「今日は島に行くんだって♪」「ほぉ…ついにお嬢ちゃんも島デビューかね」「いちおう最初くらいは正式なルートを使おうかなって」「ふむ…船か、お前さんが始めて島に行った時の事を思い出すな」「ちょっと!いつまでもそんなこと覚えなくていいの!」「お嬢ちゃん…こやつはのぉ船酔いで島に上がれないでそのまま帰ってきたんじゃよ」「マエル!くだらない事言ってないでさっさと送って!」「ふぉっふぉっふぉ」マエルは笑いながらアイナとアルテミスをマイヤー島行きの船が出るテラの街へと送った『カイヌゥス 山頂』「で、誰が俺を待ってるって?」焔は誰もいないカイヌゥスの山頂を見回してデンキチに聞く「教団の偉い方だ…失礼のないようにな!」デンキチはそう焔に向かって怒鳴る「偉い人ね…出来る限り努力するよ」焔は嫌そうにこめかみを指で掻きながら答える「噂どおりの傍若無人ぶりだな…」誰も居なかったはずの焔たちの背後からそんな声が聞こえる2人が振り向くとそこには真っ黒いケープをかぶった男とその背後に同じようなケープをかぶった男…そして禍々しく黒いオーラを放つ装備を身にまとった戦士の3人が立っていた「で、俺に何のようなんだ?」焔は驚く事無くそう言い放つ「驚きもしないか…つまらん…」ケープの男はそう言って苦笑いを浮かべる「教団の教導様の依頼ならばと連れては来たが…こんな奴でも我がユニオンを構成するギルドという組織の1人…悪いが同席させて頂く」デンキチはそうケープの男に言い放つ「無論…お前にも用があるからな、居てもらわねば困る」ケープの男はそう言うと焔の目の前まで歩いてくる「やはりな…貴様は魔族の生き残りか…」ケープの男は焔を見てそうつぶやく「へぇ…教導ってレベルになるとそんな事もわかるのか?」「口を慎め!…今の貴様程度なら我の足元にも及ばない事を知れ!」ケープの男はそう言って焔の首を右腕で掴み吊り上げるその腕は焔と同じ魔族の腕だった「クッ…あんたも…ま、魔族…か」「そうさ…驚いたか?」焔は首に食い込む指を引き離そうとするがまったくかなわない「聞こう…焔よ我の僕になる気はないか?」ケープの男はそう言うと焔の顔を覗き込む鋭く光る目と怪しく笑う口元が見える「ケッ…あ、足元にも及ばない奴をスカウトするのか?」焔は精一杯の力を振り絞って啖呵を切る「お前は魔族の力の源ともいうべき己が魂の欠片を無駄にすり減らしすぎた…が、それでも魔族…力は常人の比ではないからな」ケープの男は締め上げる力を強めるさすがにそこまで締め上げられると声も出ないのか焔はただ苦悶の表情を浮かべる「もう1度だけ聞こう…我が僕にならぬか?」ケープの男はもう一度そう聞いてきた焔はニヤッと笑うとケープの男に向かって唾を吐きつけるケープの男は吊り上げた焔を近くの岩に投げつける投げられた焔は岩に当りその場に崩れるように倒れる男は倒れた焔に一瞬で近づくと懐に手を入れて何かを奪い取る「やはりまだお前が持っていたか…」男は奪い取った物を眺めてそう言うそれは、あの時焔がマギックから奪ったクリスタルだった「お前はもう少し頭がいいと思ったのにな」ケープの男はクリスタルを自分の懐にしまうと今度はデンキチの前に立った「デンキチよ今まで良くぞアレだけの数のギルドを束ね…教団のために働いてくれたな…礼を言う」ケープの男はデンキチにそう言うデンキチはチラッと焔を見てから頭を下げる「しかし…そろそろ貴様も用済みだ…」「なんだと…」デンキチは予期せぬ言葉にケープの男を頭を下げたまま睨み上げる「ユニオンを明け渡してもらおう…」「フッ、フフフフフ…例え教団の教導様でもそれは無理だな…ユニオンという組織は数多のギルドのマスター達が評議会で決めている事…故に例え教団でもそれは出来ない」「確かに普通ならな…しかし、もしも貴様らユニオンが他のギルドのマスター達を裏切ったとしたらどうだろう…」その時、背後で控えていたケープの男のチャットが鳴るそして男はチャットをケープの男に渡す…「私だ…そうか、ユニオンが税率を引き上げたか…」ケープの男は電話口でそう言うとデンキチを見て薄ら笑みを浮かべる「まさか!そんな事があるはずはない!」「なるほど…とりあえずユニオンギルドを解任すると伝えて暴動を抑えよ…そしてしばらくは暫定として教団直轄のギルド『梟』がユニオンの代行を務めると通達しろ」ケープの男はそう言ってチャットを閉じる「と、言う事だ…残念だがこれで貴様のギルドはユニオンから解任された…クックックック」デンキチは地面を殴りつけるケープの男は背後にいた先ほどチャットを持ってきた男を呼び寄せる「紹介しよう…こいつがお前の後任…教団の直轄ギルド『梟』のマスター…マギックだ」呼ばれた男はケープの男の横に立つとフードをはずす「マギックだと?」焔はそれを聞いて目を見開いた、顔に大きな縫い傷があるものの確かに男はマギックだった『ウーノス城』「なるほど…ここだけ高台になってるんだ」「そそ…だからここを目指せば道に迷っても大丈夫なの」「覚えておきます」アルテミスはウーノス城の中を案内しながら島の構造や出るモンスターについてアイナに説明するアイナは真剣にその説明を聞く『ヒドゥンビレッジ(?)』「ニライよ…これは絶対に変だ!ヒドゥンにクルークが生息してるわけがない!」「そうだな…」2人は時々襲い掛かってくるクルークをあしらいながら城壁に囲まれた街の入り口にたどりつくそして2人は門をくぐったところで想像を絶する光景を目にした「ここは…」ニライと流星は人が往来する見慣れたクロノス城の景色にただただ絶句する『カイヌゥス山頂』「マギックよ…この2人を始末しておけ」「かしこまりました…シドス様」「し、シドスだと!」マギックの口から出た名前にデンキチは耳を疑うつい癖で名前を出してしまったマギックは慌てて口をふさぐ「まぁ良い、気にするな…その2人も誰に殺されたのか知らないのも不服だろう…冥土の土産だ…ククククク」シドスはそう言うとその場から消える「さて…焔!貴様には死に行く恐怖をたっぷりと教えてやる…反逆者!お前はデンキチを殺れ!」「イエス…マスター…」反逆者と呼ばれた戦士は今にも炎を噴き出しそうな紅蓮のハッシュアックスを構えてデンキチに近づいていく「焔!大丈夫か!」デンキチは焔を助け起こす「ゲホッ…ゲホッ…なんとかな…」焔は首を押さえながら身構える「今度はタムファーか…相変わらず変な奴だ…しかしそんな物は私には効かない…このような身体にしてくれた恨みたっぷりとお返しさせて頂きますよ」マギックは身に付けていたケープを脱ぎ棄てるその姿は焔の知る以前の姿とは違い華奢な女の身体だった「あの日…エンタイスを逃げ回りながら腕を引きちぎられ…足をもがれ…そんな私をシドス様は助けてくださった…使えなくなった身体の代わりにこの身体を頂いたのだが…さすがに女の身体ではな…だから今日お前の首を落としその身体をもらう」マギックはそう言いながら両手に小さな盾を装備した「両手に盾とは…お前もじゅうぶん変だろうにw」焔はそう言って笑う「これをただの盾だと思うなよ…この盾はなぁ…シドス様が私に与えてくれた史上最強の盾だ」マギックの盾にはそれぞれ違う顔のデスマスクがあしらわれている「悪趣味な盾だな…まぁお前には似合っているがなww」焔はそう言うと一気に間合いを詰めてタムファーで殴りかかる「生命力の盾…GAKU!!」マギックは焔の攻撃を右手の盾で受け止める焔は数回攻撃をするが全て盾で受け止められる今度は間合いを取ると魔法で攻撃を仕掛ける「魔力の盾…TDA!!」マギックは降りかかってくる焔の炎の魔法を左手の盾で受け止める(なんだ…この違和感は…例えどんなに優れた盾だとしても…衝撃が伝わらないなんて事があるのか?)焔はさらに間合いを取る「ククククク…だから言ったでしょ…この2つの盾がある限り何人も私を傷つける事はできぬと」「ぐわっ!」マギックが笑いながらそう言った時…デンキチが呻き声をあげる反逆者と戦っていたデンキチは片ひざをついて何とか巨大な斧で身体を支えていた(あのデンキチが…ここまで押されるとは…これはヤバいな…)「ほんじゃ…これならどうよ!」焔はその場で分身するとマギックに連続で多方面から魔法を撃ち込む「分身しての盾で受けきれない多方面からの魔法…しかし残念…この身体は大陸最速とうたわれた女戦士の身体!」マギックは焔の魔法を軽いステップで全てかわす外れた魔法が土煙を上げる…焔はその土煙を利用して一気に間合いを詰めてマギックに渾身の一撃を打ち込む「甘い!甘すぎます!」マギックは予測してたのかそんな焔の攻撃を右手の盾で受け止める「かかったな!…エクスプロージョン!!」焔は装備したタムファーを通して魔法を打ち込む「ひべぇぁぁあ!!」マギックは全身から炎を噴出して吹き飛ぶ「どうよ…体内で魔法が爆発した味はww俺がタムファーを選んだ理由はわかったか?」焔は中指を突き立てて笑うマギックは起き上がろうとするものの…今の攻撃のダメージでまともに動けない…「は、反逆者!」マギックがなんとかそう叫ぶと反逆者がマギックの元に戻るそしてマギックにハッシュアックスを振り下ろすマギックはその攻撃を右手の盾で受け止める反逆者はそれを何度も繰り返す…そんな異常ともいえる光景を焔とデンキチは呆然と見ている「まさか!」焔がそう叫んだ時…マギックが立ち上がる「チャージ完了…ククククク」焔に魔法を直接撃ち込まれあれほどのダメージを受けたはずのマギックが今はピンピンしている「チッ…そういう事かよ」「今のはなんだったんだ?」「どうやら…右手の盾は打撃攻撃を生命力に変えるらしい…」「という事は左手の盾は…」「おそらく魔力に変えるんだろうな…どうりで衝撃すら伝わらないわけだ」「ふざけた盾だ」「まったく…ご機嫌だぜ…」デンキチと焔はそんな会話をしながら態勢を整える「さすがに今のは危なかったですよ…でも次はない…自分の攻撃がまったく通じず無気力になる姿を見て楽しもうと思いましたがね…クククク」マギックは左手の盾をはずすと右手の盾とくっつける…そして左手にカーラを装備した「その首…頂かせて頂きます」…『To Be Continued♪』
2010/07/24
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~第七章・第9話「-トモベリー-」『SSD アジト』「それにしても…突拍子も無い話だったな…」「うん…でもとりあえずこのドアを開けたらその事は忘れよう」悲魔がそう言うと藁人形とジャルデウはうなずく悲魔は深呼吸をしてドアを開ける…とんでもない状況になってる室内を見て硬直する「悲魔さん何なのよアレ!」アルテミスがそう言って叫ぶ「忘れてた…アレが居たんだ…」『カノンの図書館』「すごい数の本ですね…」モネが本棚を見ながらそうつぶやく「まぁね…陛下の悪い趣味です」タロは苦笑いで答える「で…どこまで降りるんだ?」今度はニライが質問する「この図書館は30階層…その下にダンジョンがあり…それを抜けるとヒドゥンビレッジに出る」クラッシュがそう答える「ヒドゥンにつながってるんだ…」横で聞いていたモネがそうつぶやく「結局ついて来ちまったよ…」「さっきからブツブツと…イヤだったのか?」「そりゃ…あのまま残るよりは…でもよ」「でももへったくれもないわ!いい加減腹をくくれ!」ニライはいまだに煮え切らない流星を怒鳴りつける『SSD アジト』「それにしても積んだねぇ…こりゃ今夜は寝室には入れんなw」「だって…あんな狼が飛び出してきたら困るでしょ!」「そりゃそうだけど…コレを片つけるのは事だぞ」「いいよ…どうせこのケガじゃしばらく狩りに出られないんで少しづつやるよ…」「そう言えば…そのケガどうしたんすか?」「ちょっとね…」悲魔がグロの質問に苦笑いで答える「こんばんは…夜分遅くにかたじけない…」「誰だ?こんな遅くに」「ご無沙汰して申し訳ない」「り、リュウか…」「いやぁ…アジトがキレイになってたんで通り過ぎて無駄に徘徊してしまった」(「誰ですか?」)(「リュウさん、うちのメンバーよ♪別の大陸では騎士団を束ねてる人」)(「なるほど…」)「ところで…なんで皆さん床に座ってるんで?」(「!!!」)「家具はあそこw」「は?誰か立て篭もりですか?」「リュウ…立て篭もるやつは外にバリケード作らんだろ」「・・・・・・なるほど」(「ふ、不思議な人ですね」)(「ま、まぁね…」)「で…今回もニライカナイを追ってきたん?」「まぁ…そんなとこですが」「が?」「入国の手続きがスムーズに出来なくて…今回は足取りがわかるまでお世話になろうと…」(「リュウ様なの?」)「グッドタイミング!ちょうど今うちが当番でね…人手が欲しいところだったんだ」「なるほど…了解しました」その時…寝室から物音がしてドアとバリケードを揺らす「ちょwww暴れだしたしwww」「は?」事情が飲み込めてないリュウが不可思議な顔をする「リュウ…すまないが後で事情は説明するちょっと手伝ってくれ」「了解!」そしてグロとエースがドアのバリケードを押さえようとした時バリケードがいとも簡単に崩れるグロとエースは倒れたバリケードを乗り越えドアを押さえる「マヂかよ…」全員慌てて臨戦態勢をとる「リュウ、ジャルちゃんトップを頼む…で、グロはトップを補佐!エースはアルと後方!合図するまで抑えてろよ!」藁人形がそう叫んで全員に指示を出す「悲魔コンは休んどき!いてこましたるわ!」ジャルデウは悲魔にそう言うと腕をグルグルと回す「3…2…1…離せ!」藁人形の合図でエースとグロは指示通りのポジションに入る「くるよぉ!しばき倒したるわ!」そして大きな振動と共にドアが吹き飛ぶ『ホテル・ラピス』パサッ…入り口で何か音がした焔は入り口で1通の手紙を拾う「出頭勧告状…なんじゃこりゃ…差出人は…マッスルキングダム…」焔は封筒の口を破いて開き中の手紙を取り出す「明朝7時までに来い…って、それだけかよ…」焔は手紙を封筒に戻してカウンターに置きタバコに火をつける「心当たりがありすぎて何の呼び出しだかわからねぇ…」『カノンの図書館』「今、何階だ?」ニライがそう聞く「さっき16階だったから今は15階…そして次は14階…その次は13階!…ひとつ降りるたびに聞くな!」クラッシュがニライにそう怒鳴る「そんなにケンケンするなよ…」ニライはその場でいじけるそれをモネがなだめる「半分か…ついでだちょっと休むか」そう言ってタロはその場に座った「でもよ、行き着く先がヒドゥンで良かったな」「だな…あそこなら人目に付く事もなく作戦を遂行できる」流星の発言にニライも同意する「ち、ちょっと待てよ…そりゃ無理だぜヒドゥンて言えば大陸でも屈指の拠点…人目につかずってのは無理だろ」「そうだな…出来るなら街には立ち入りたくは無いな」クラッシュとタロはそう反論する「なはははは!あんたらはプリズンに居たから知らんのだよ…あそこはデュフォンが眠ってたんで過疎地だよ」「まぁ…それも4年前…俺達が完全に討伐したからな」「犠牲も多かったけどね…」ニライと流星、モネは2人にそう説明する「うーん…確かにデュフォンはヒドゥンに眠ってたさ…だがそれは過去の話…デュフォンの討伐は先代の王の時代に済んでる…今更出てくるはずは…」「なんか…食い違ってないか?」「だいぶ食い違ってるね」5人は話の食い違いに妙な違和感を感じていた『SSD アジト』「入り口は狭い…1人づつ飛び込んでは不利だ…出てきたところを総攻撃」藁人形が指示を出して右手を上げる「ところで…中に居るのは何かね?」(「やっぱり…リュウ様の声だ…という事はここの人たちはリュウ様の知り合いってこと?」)「めっさでっかい狼…見たらびっくりするよw」「ほぉ…で、何でそんなもんがここに?」「うちのメンバーが犬と間違って拾ってきちゃってね…」(「Σ(´ロ`;)…そ、そうだったの?」)「アイナちゃんか…^^;」(「あの子はアイナっていうのか…^^;」)「どうやったらアレを犬と間違えるんだよ!」(「私も聞きたい…」)「動かんね…」「うむ」(「なんとか…戦闘を避けなくちゃ…何かいい方法は……そうだ!」)「わぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉぉぉぉん!!」突然、寝室内の狼が大きな遠吠えをあげる「上等やんか!かかって来いやぁ!三枚におろして敷物にしたる!」遠吠えに対抗してジャルデウが中指をつきたてて威嚇する「おなか減ったのぉ?…そんな大きな声で鳴いたらダメだってばぁ」遠吠えを聞いたアイナが目を覚まし…目をこすりながら2階から降りてきた「ちょwww今いちばん厄介な敵が起きたwww」「こりゃ…マズイ」「うみゅ…みんな起こしちゃったんだ…ゴメンねすぐおとなしくさせるから…」アイナはあくびをしながら台所に入っていく「どうするよ…」「どうするって言っても…ねぇ」「目の前でシバキ倒すんはさすがに気が引けるな…」「台所に閉じ込めますか!」「この際…そうするか…」メンバーがそんな会話をしてるうちにアイナが何かが入った鍋を持って台所から出てきてしまった「止めた方が良くないッスか?」「大丈夫な気がしてきた…好きにさせよう」「ちょwww囮ですかw」「違うわ!…たださ…なんとなく大丈夫な気がするんだ」悲魔はそうつぶやいた「賭けますか…」藁人形はそうつぶやくと掲げていた右手を静かに下ろす一方のアイナはみんなの状態がまったく目に入ってないのかそのまま対峙している間に割って入り…入り口の前にしゃがむと床に鍋を置く「ゴメンね…今、牛乳しかないの…おいで…」アイナは真っ暗な寝室に向かってそう言うすると寝室の中から大きな狼がのっそりと出てくるそしておとなしく鍋の牛乳を飲み始める(「お願い…リュウ様気が付いて!」)「よしよし♪」アイナは狼の頭を撫でる「あ、アイナちゃん…」「あ、ありえん…手なずけてる…」「もしかして…すごい能力の持ち主だったりして」「まぁ…それは遠からず当たってるね」その場に居た全員がアイナが狼を手なずけたことに驚愕している中、リュウは狼をまじまじと見始める(「リュウ様!私ですトモベリーです!」)狼は牛乳を飲むのをやめてリュウを見つめる「ほほぉ…これは立派ですなぁ…」(「Σ(´ロ`;)」)「いやぁ…私の騎士団にもこれに似たのが居るんですが…うん、負けじ劣らずといった感じですな」(「いや、そうじゃなくってそれが私なんですけど…」)「同一ちゃうん?」(「そうですよ!」)「あはははは!それは無いですな!」(「り、リュウ様…」)こうして…狼が安全とわかりこのままアジトに置く事になった…そして夜が明ける「うわぁ…大きなわんこですねぇ♪」(「お、狼なんですけど…」)狼を見た白狐は大はしゃぎする「マルノスケ…お友達ですよ~♪仲良くしなきゃダメだからね♪」(「Σ(´ロ`;)…な、なに…この生き物…」)アイナは今後いっしょに暮らす仲間としてマルノスケを引き合わせる「ピギャァァァァ!」(「り、リュウ様助けて…」)「やはり…動物と生活するのは良い事ですなぁ…家庭が明るくなる」(「・゚・(P□`q)・゚・」)リュウはトモベリーの悲痛な叫びとは裏腹にアイナと白狐を見て穏やかにお茶をすする「動物…ねぇ…」「番犬の代わりにはなるのか」「何よりリュウがしばらく居てくれるだけでも助かるな」「そうだね…で、まだ早いけど今日の配置の話を…藁さんと白狐には引き続き煉獄を頼みたい…」藁人形はうなずいて返事をする「リュウは…来て早々申し訳ないが祭壇の警戒を頼む」「心得た」「で…ラバはエースとグロ…対処できるなら2人でやってもらってかまわない判断は任せる」「任せてください」「しゃぁぁぁぁぁぁ!」「残るは…エビルだ…」悲魔はチラッとアルテミスの方を見る「ジャルさん頼めるかな?…トムチャさんにはここの片付けを手伝ってもらいたいし」「ええよ」アルテミスは力なくうなだれる「最後にアル…」「はーい…」「アイナさんを島に連れていって全体の案内を頼みたい…特にマルスの入り口周辺だけは念入りに頼む…今日中に叩き込んで欲しい」「今日中って…今日一日?」悲魔は黙ってうなずく「悲魔コンそれは無茶だろ…」ジャルデウはそう言って藁人形を見る、藁人形もジャルデウと同意見のようで何度もうなずく「いや、今日中でなきゃ困るんだ…アルには明日からエビルに戻ってもらうんでね」「悲魔さん…」アルテミスは目を輝かせて悲魔の手をとる「という事で、アイナさんは島の地形やモンスターをしっかり覚えるように」「はーい」「以上、各自それぞれ時間を見て行動してくれ」『ホテル・ラピス』「とりあえず…これでよし…と」焔はカウンターの上に手紙を置くとロビーの時計を見る「6時か…頃合だな」焔はロビーを見渡す…そしてホテルを出て行った『カノンの洞窟』「やっと図書館を抜けた…」「さすがに30階はキツいな」「後はこの洞窟を抜けるだけです」「かなり複雑になってるが…慣れだな」そして一行は洞窟を小走りで抜ける「お…出口だ!」「どうする?一気に街まで行くか?」「いや…俺達は人気のあるとこに出たらまずいって…」「まだ言ってるのか!ヒドゥンは大丈夫だって!」「しかし…なぁ」タロとクラッシュは顔を見合わせる「わかったよ…とりあえずお前たちとモネはここに残れ…俺と流星でタロさを引っ張ってくる」「よっしゃ…とりあえずアンテクラを蹴散らしますか」ニライと流星は洞窟を飛び出したのだが…そこに居たのは……『To Be Continued♪』
2010/07/20
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~第七章・第8話「-不意打ち-」『SSD アジト』ジャルデウと藁人形により連れ帰られた4人のうちいち早く悲魔が意識を取り戻す悲魔の口からエビルで何があったのかジャルデウと藁人形が聞かされてる頃J∀CKの狂とトパーズが意識を取り戻した元々SSDとも交流があり…かつアルテミスとも仲が良かった2人は悲魔から聞いた事情を受け止め…忘れる事を快く承諾してくれたその後、悲魔とジャルデウは先に焔のところに向かい藁人形がアジトに残ったそして日も暮れかけた頃アジトにエースとグロが戻ってくる「こっちはまったく反応ナシです…さすがに飽きますね」「煉獄の方は盛り上がったんすか?」「まぁ…それなりにな」グロとエースは藁人形の重い反応を聞き顔を見合わせる「戻ってきたところ申し訳ないが、ちょっと焔のところに行ってくるんで留守番を頼む」「あ、はい…」「何かあったんっすぅぅぅう!!!!!」藁人形の表情からエースはただ事ではない何かがあった事を察知しグロの足を踏みつけて言葉を止めさせる「悪いな…事情はまた話す」藁人形はそう言ってグロとエースに頭を下げる「わかりました…お気をつけて」エースは頭を下げて、何も言葉を発していないがさらにグロの足を踏みつけるグロは言葉にならない声を発しその場にうずくまる「あ…もし留守中に誰か来たら連絡してくれ…それとアルが起きてきたら焔のとこに居る事を伝えてくれ」藁人形はそう2人に言うとイスから立ち上がり入り口に向かうドアに手をかけた時おもむろに振り向くと「そうだ…寝室には絶対入るなよ!…で、もしも寝室から何かが出てきたら…」「出てきたら?」「…何とかしろ」「は、はぁ…」藁人形の言葉が理解できながったがとりあえずエースは返事をする「痛っっってぇだろぉ!」藁人形が出て行き入り口のドアが閉まると同時にグロがそう言ってエースに突っかかるエースはそんなグロを軽くあしらい寝室に向かう「そう言えば…開けるな!って言ってたな」グロはそう言って寝室のドアに耳を当てる「気になるよな…やっぱり」エースもそう言ってドアに耳を当てる「何も聞こえないな…」「アレだよ、昔の偉い人の格言に…イヤよイヤよも好きのうち!ってあるからよ…開けるなってのは開けていいって事じゃねぇの?」「どんな格言だよソレは…」エースはため息をつくそしてグロはエースの同意も取らずにドアのノブに手をかける「やっぱやめよう…」エースはすかさずグロを止めるしかしグロはエースの制止を振りきろうとエースを跳ね除けるエースも負けじとグロに蹴りを加えてドアから引っぺがす蹴られたグロは近くにあったイスを持ち上げてエースに投げつけるもはやどうしてこうなったか関係なしに喧嘩へと発展するしばらく続いた喧嘩はお互いの胸ぐらをつかみ合い睨み合った状態でこう着状態になるそしてまた喧嘩が始まろうとした瞬間…睨み合った2人の顔の間を矢が突き抜けて寝室のドアに突き刺さる「う・る・さ・い!!…寝てられないでしょうが!」矢を放ったのは安眠を妨害されたアルテミスだったその時…矢が刺さった衝撃で寝室のドアが静かに開く…『ホテル・ラピス』「焔、あの2人は?」悲魔が辺りを見回し焔に聞く「あぁ…あいつらなら使いに出してる…で、どこから説明すりゃあいいんだ?」焔はカウンター越しにロビーのソファーに座る悲魔達3人に問いかける「お前が彼女について知ってる全てだ」藁人形が焔にそう返す焔はしばらくロビーの天井を見つめ…タバコに火をつける「あいつと俺が出会ったのは…俺がここに来る前にいた世界だ…」焔は静かにそう語り始めた淡々と自分とアイナがいた世界の話からこの世界に来た理由…ここに来てから今に至るまでの事を隠す事無く3人に話した3人は黙ってその話を聞いた「まぁ…そんなところかな」そして焔の話が終わる無言で聞いていた3人はその後もしばらくは黙ったままだった焔が山になった自分の灰皿を片付けはじめた時…悲魔が沈黙を破る「なるほどね…アイナさんにその事は?」「ちゃんとは話していない…ただ、探りを入れるつもりで軽くはね…」焔は悲魔の問いかけに首を振りそう言って苦笑いを浮かべる「で…お前は最終的にどうしたい?」「どうって?」「だから、アイナさんが思い出したり…思い出さないにしても手元に置きたいとか…そういう」悲魔は口ごもりながらそう質問した焔はしばらくタバコを吸いながら考える「今は考えてないなぁ…思い出したらその時はその時…つまりアレだ、あいつしだいってとこかな」焔の発した答えは悲魔が求めていた答えではなかった当然その事は焔にもわかっていた「ちょっと事情があってね…俺のとこに居てもあいつにはメリットが無い…そっちに置けないというなら考えるが…できる事なら今まで通りあいつの事を頼みたい」焔はそう言って3人に頭を下げる「藁さんは?…納得できたかな…」悲魔は今度は藁人形にそう問いかける「いや…なんていうか…スマン」藁人形はそう言って焔に頭を下げる「なんだよ…おもむろに…いつか話そうと思って今日まで放置してた俺が悪いんだしよ…頭上げてくれよ」焔は慌てて藁人形にそう言う「じゃあ…藁さんも承諾って事でOKかな?」「無論」悲魔はギルド崩壊の危機をまぬがれた事でとりあえず安堵する「せやけど…わからん事も多いなぁ」「まぁ…その辺はなぁw俺も憶測で判断してる事もあるし…入れないはずのケタースやラバに入れたのもたぶん…って感じだしな」「今のカーラで押さえ切れるのか?」「さすがにそこまではなぁ…わかんねw」「抑えてもらうしかないっしょ」「今日の煉獄での戦いを見た限りでは…行ける気がするが」「ふむ…」「カーラにも成長してもらい…本人にも育ってもらうしかないよな…で、それと同時に変なとこに迷い込む事がない事を祈る…と」「最終的には願う…しかないのか」「たぶんな…」『SSD アジト』「ちょっとぉ!!…アレは何なのよアレは!」アルテミスは寝室のドアを閉めてグロとエースに聞く「し、知らないッスよ…なぁ?」「まさか、あんな物がいるなんて…藁さんもちゃんと言ってくれればいいのに…」「で…藁さんたちは?」「なんか、焔さんのとこに行くって…」「もぉ…なんなのよあんな物を残して…」「そう言えばさ藁さん…『もしも何かが出てきたら何とかしろ』って言ってたよな…」「確かにそんな事言ってたね」「何とかしろって…出来るわけないでしょ!」「ですよねぇ…」「そうだ!とりあえず出てこないようにしましょ!」そしてアルテミスたち3人はテーブルや棚などありとあらゆる家具を寝室のドアの前に置きドアが開くのを防ぐバリケードを作り始めた『ファン城』「で…どうするか決まったかい?」ニライは流星にそう質問する「いや…まだ…」「もぉ!なんなんだよ煮えきらん奴だな…」「事がでかすぎるんだよ!」「俺達についてくりゃいいんだよ!郷に入っては郷に従え…虎穴にいらずんばタイガーニライ!って言うだろ!」「はぁ…」流星はため息を大きくつくその時…城が揺れる「な、なんだ?」「地震か?」流星はすばやく近くのテーブルの下にもぐる「甘いわ!」ニライはすかさずスライディングでテーブルの下の流星を蹴り出してテーブルの下を奪い取る「てめぇ!テーブルは他にもあるだろ!」蹴り出された流星がニライをテーブルから押し出そうとする2人がそんな醜い場所取り合戦をしているとドアが勢いよく開きモネが飛び込んでくる「ニライさん!ここの場所がばれたみたいです!」「誰に?」「誰って…とにかく囲まれちゃってるんですよ」ニライと流星は慌てて窓から外を見る正面の庭園…城の周囲…いたるところモンスターだらけになっている「総攻撃か…」ニライがそうつぶやいた時、また城が大きく揺れる「見ろ!あいつら正面の扉をぶち破る気だ」「こりゃぁ持たんな…」「ニライさんどうしよう…」「どうしようって言われてもなぁ…さすがにあの数は楽じゃないぞ」「楽じゃないって…ムリだろ…」そこにタロとクラッシュが入ってくる「何度も出入りしてるうちに封印が弱まったみたいだな」「多勢に無勢…万事休すだな…」クラッシュは近くにあったイスを蹴飛ばす「そうだ…この前の空間移動みたいな技で…」「それだ!」「残念…タイガーヘブンで飛べるのは俺を含む4.1314人までしか対応してないんだなぁ…」「なんだよそのご都合主義的な中途半端な数字は!」「ダメなんだ…」「!!!…それよりここは拠点の城だろ…脱出口とかないのかよ!」今度は逆にニライがタロとクラッシュに聞く「ない事もないが…封印されて使えん」「そんなもん解きゃいいだろ」「お前…解ってないな…魔法の封印ってのはな…」「ことは一刻を争う!いいから案内しろ!…それとも捕まってケツから口まで丸太で貫かれて丸焼きにされたいのか?」タロとクラッシュは渋々図書館への入り口のある玉座の間に案内する「イスしか無いじゃんか!」「だから封印されてるって言ってんだろうに」「ダメだなこりゃ…」「諦めるな!その封印されてるのはどの辺なんだよ!」ニライがクラッシュにそう叫ぶ「玉座の真後ろの壁なんだけど…無理だって言ってるだろうに…」「無理と諦めるは凡人のする事!むわぁかせなさい!」そう言うとニライはハンマーを頭上でグルグルと回し始める「天が呼ぶ地が呼ぶ人が呼ぶここを開けろと我を呼ぶ!…必殺!タイガーピッキィィィィィイング!」ニライはそう叫んで壁にハンマーを叩きつける「だから…そういう事じゃねぇって言ってる…」クラッシュがそう言いかけた時…叩いた壁がクルっと回転して開く「フッ…タイガーピッキングに開けられぬ物はナシ!」ニライはそう言ってポーズを決める!「そ、そんな…あり得ん…」「封印なんぞニライ様の前では何の意味も持たん…それだけの事」いまだに信じられないといった顔をしているクラッシュにニライがそう笑いながら言う「さて…後は下に向かって降りるだけだが、とりあえず…この入り口だけは閉じておこう…」タロがもう一度ニライが開けた入り口に封印をかけるそして先に進もうとした時(「ご苦労様…私まで出してくれて…」)「うん?なんか言ったか?」ニライがそう言って立ち止まる「いや…何も…」「そうか…気のせいか…なんか聞こえたような…まぁいいか」…『To Be Continued♪』
2010/07/17
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『CRONOUS』~眠らない大陸の物語~第七章・第7話「-オミナエシ-」「どうする?」「どうする?って…ココにはもう用ないから帰るっしょw」「違うわ!…今あった事だよ!」「あぁ…事実は事実…悲魔コンに伝えたうえで判断は悲魔コンがするっしょ」「…でもよぉ…俺は今度ばかりは焔にちゃんと説明させないと納得いかんよ」藁人形は失神している白狐と力尽きて倒れているアイナをまとめて担ぎ上げる「とりあえず戻りますか…」ジャルデウはトムチャを呼び寄せてゲートスクロールを使って煉獄から消える藁人形も2人を担いだまま消える『クロノス城・SSDアジト』ジャルデウはアジトのドアを恐る恐る開ける「どうした?」そんなジャルデウを見た藁人形が首をかしげ質問する「シーーーッ!!」ジャルデウは口に指を当てて藁人形に「静かに!」と促すそして少しだけ開いたドアの隙間から中を覗く「えらい静かやん…喰われたんか?」「喰われたって…アレか?」「いんや、実はね…アレとちゃうのがおるんよ」「はぁ?」「めっさでかい狼」ジャルデウは両手を大きく広げて大きさを藁人形に伝える「マヂでか?」藁人形の問いかけにジャルデウとトムチャが無言でうなずく「どうしてうちにはそういう生き物が集まるかね」「さぁねwでも退屈しなくてええやんww」「ここにいてもしかたない…突入するぞ!」藁人形は担いでいた白狐とアイナを降ろしドアを勢いよく開けると床を転がりながら飛び込みサッと身構えるシーーーン…アジトの中は怖いくらい静まり返っている「何の気配もないが…」「おらんね…悲魔コンもおらんし」「!!!」藁人形が微妙に開いたキッチンのドアに気がつくそしてそのまま入り口沿いの壁に背中を付けて音を立てないように進む入り口の横までたどり着いた藁人形はおもむろにしゃがむとドアの前を前転で越えてまた壁に張り付く開きかけた隙間から中の様子を伺う…そしてサッと元の状態に戻るそんなしぐさを見ていたジャルデウは生唾を飲み込むどのくらいたった頃か藁人形はまた前転をしてドアの前を横断するそしてまた前転でドアの前を横断した時「もうええっちゅーの!!」痺れを切らしたジャルデウが前転中の藁人形をキッチンの中に蹴りこむキッチンの中はいつもと同じどこにも得体の知れない生き物は見当たらなかった「悲魔コンがあんな物騒な生き物連れて歩くとも思えんし」「うむ」「やっぱ喰われてそのまま逃亡したんかなぁ」「さすがにそれはどうかと」「いや…藁藁はアレを見てないからそう言えるだって…なぁ」ジャルデウは同意をトムチャに求める「食べられた…というのはともかくですが…大きさはかなりのものかと」トムチャは苦笑いで答える「本人に聞くのが一番か…」藁人形はそう言ってチャットを操作する『エビルクナブラ』「!!!…だいぶ寝た気がするけど…今、何時だろ…」悲魔は懐からチャットを取り出す「…魔力切れとか…これじゃ助けも呼べないし」悲魔は起き上がろうとするが傷の痛みで断念する「アルが気が付くのを待つか…そうだ!アルのチャットを使えばいいんだよ」悲魔はアルテミスにかけた自分の上着をどかすそしてチャットを探そうとアルテミスに手を伸ばしたところで悲魔が硬直する見た目合成された装備だと解っていても見た目は露出度の異常に高いチャイナドレスさらに妙に色っぽく悩ましく倒れられていては探りようがない「無理だ…こんな格好されたんじゃ探せない…」悲魔はため息をついてチャットを探すのを断念するその時、悲魔のお腹が空腹を告げる「腹減ったぁ…」悲魔のそんな嘆きが静まり返ったエビルの聖堂に悲しく響く『SSDアジト』「ダメだ…つながらない」藁人形はチャットを閉じてため息をつく「消化されちゃったんかねぇ」「縁起でもない!」ボソッとつぶやいたジャルデウに藁人形がつっこむその時、ジャルデウのチャットが呼び出し音を鳴らす「焔からや」「ついでだし…今夜、顔を出せって言ってくれ」ジャルデウはうなずくとチャットを取り出す受話口から焔の怒りの声が飛び出してくる『ホテル・ラピス』「でかぁ!」「だからそう言ったやん」ホテル・ラピスのロビーに寝そべる大きな狼を見た藁人形の叫びにジャルデウが答える「で…どうすんだよコレ」焔はカウンターに頬杖をついて2人を睨む「どうするって言われてもなぁ…」「ねぇ…」藁人形とジャルデウは顔を見合わせて苦笑いを浮かべる「ったく…営業妨害だろ」焔はカウンターに顎を乗せてため息混じりにそうつぶやく「いや…旦那、そもそも営業妨害って言うのはちゃんと営業してる事に対して妨害する事を指す訳で…」「あぁ!」焔の発言にツッコミを入れかけたジャルデウを焔が睨みつける「なんでもないです…」ジャルデウはうなだれる「事のいきさつはともかく…悲魔コンはコレを置いてどっかに行ったんだな?」藁人形はチャットを取り出しながら焔に確認する焔はうなずいて返事をする「という事は…うちら以外のどこかで異変があった…って事か…それとだ、確かに今回の事ではお前に迷惑をかけた…それは謝る…が」「…が?」藁人形の言葉に焔は聞き返す「今日、煉獄に行ってきた…アイナ嬢の事…今度ばかりはちゃんと説明してもらわんとな」「・・・・・」焔は何も言わず藁人形を見返す「最終判断は悲魔コンが決める…だがな、俺はちゃんとした説明を聞かん事には彼女をこれ以上うちに置く事を賛成しかねる」「説明をすればいい…って事か?」「それも聞いた上で判断する」藁人形の言葉には重みがあり凄みすら感じる「もしも…俺が説明をし、お前が納得できないとして…悲魔ちゃんが今の状態を維持する…と言ったら?」焔は藁人形にそう聞き返す「その時は…俺がギルドを出る」険悪…そんな空気が辺りを包む「わかった…」焔は真剣な顔で藁人形に答える「すまんな…事情があるのはわかってるんだ…まぁとりあえずは悲魔コンを見つける事が先だが…どこかで動きがあったなら俺たちのチャットにも情報は入るだろう…しかしそんな形跡は無い…だとすれば」「アル…か」「たぶんな…」藁人形はそう言ってチャットを操作する『エビルクナブラ』「チャットが使えないってのは…こうも不便だとはね…」悲魔はアルテミスの脇で寝そべったままつぶやくその時…どこかでチャットの呼び出し音が聞こえる悲魔は音の出所を探す「な、何でこんなところに…」音はアルテミスの太もも辺りで鳴っている悲魔はため息混じりにアルテミスの着ているチャイナドレスの裾をめくる「それにしても…コレはどうなってるんだよ…見た目だけが服になってるんじゃないのか?…」悲魔が不思議に思うのもしかたが無い、本来の形が鎧でもしもその鎧にドレスが写してあるのなら裾など存在するはずが無い…しかし悲魔は今そのあるはずの無い裾をめくりあげている例えようのない違和感と罪悪感を感じていた太ももの半ばまでめくり上げた時、内太ももにベルトで固定されたチャットを見つける悲魔は慌ててチャットを取ろうとする「あぁっ♪」悲魔がチャットを取ろうと触れた時アルテミスがそんな声を漏らす「あぁっ♪…とか言うなぁ!」悲魔は思わずアルテミスを怒鳴るその時…チャットの呼び出し音が止まる「な!」悲魔はアルテミスのチャットを開くと画面には本人認証の質問が出ている「す、好きな人…そんな質問設定するなよ…」悲魔は愕然としてチャットを閉じるとまた意識が遠くなりアルテミスに覆いかぶさるように倒れこんだ『ホテル・ラピス』「出ない…」藁人形はチャットを閉じる「出ないっちゅー事は…何か出れん状態になってるってことやね」「そだな…行くかエビルに」「だね…」「そういう事だから…もうしばらく頼む!」藁人形は一方的にそう言ってゲートスクロールでエビルに向けて消える「俺は関係ないからね!」ジャルデウもそう言い残してその場から消える「もう…好きにしてくれ」焔はカウンターにうなだれる『エビルクナブラ』「う、うぅーん…なんか…ものすごく頭がガンガンする…そんなに飲んだっけ…」アルテミスは頭を押さえながらそうつぶやく「え?…どこ、ここ…ぜんぜん思い出せない…」記憶をたどり…今の状況を把握すべく頭の中を整理する「…そうだ!エビルで待機してた…ハグゥぅぅぅぅっ!!!」自分の置かれてる状況を思い出し動こうとした時…体に激痛が走る「なんでこんなに体が痛いのよぉ…」自分がエビルの警戒担当になり現地に来た…という辺りまでははっきりと覚えているものの意識を失い倒れていた事…頭や体中が痛い事などはまったく思い出せないなんとか痛みをこらえつつ体勢を入れ替えどうにか起き上がれないか試そうとした時「うん?…コレってどういう事?」悲魔が自分のおなか辺りに覆いかぶさっていて動きにくい…という事にやっと気がついたもう一度エビルに着いてからの記憶をたどる…しかしどうたどっても今の状況には結びつかない「ロマンティックな出来事があった…って事は…」 ・ ・ ・ ・ ・ ・「って私は何を考えてんだか…」アルテミスはなんとか悲魔から離れてうつ伏せの状態にまでなるそして歯を食いしばると痛みをこらえて上体を起こし『座る』体勢になる同時に寝てた時では把握できなかった辺りの状況が目に飛び込んでくる「Σ(´ロ`;)…ナンデスカコレワ」もう一度、記憶の整理をしようとも考えたが…思い出したところでステキな状況でないことは明白なので考える事をやめる「悲魔さん…けっこう出血してるな…応急処置をしたいけど…」エビルでは狩り慣れてるため荷物を置く場所は決めてあるアルテミスは深呼吸をすると気合を入れて荷物のある場所まで悲魔を運ぶ事にしたその頃…エビルクナブラに着いた藁人形とジャルデウはマタリエルが出現するフロアを目指して歩く「マタリエルの気配は無いな…」「そやね…」「まぁ…マタリエルごときに殺られるたまじゃないのはわかってるが…」「おおかた寝てるかなにかっしょ…アルを犯れるのは俺くらいだしw」藁人形とジャルデウはそんな話をしつつ聖堂のあるフロアへとたどり着くそして倒れてる人影を見つけ、慌てて駆け寄る「ちょwwwなんでこんなんがおるのw」「ここにいる理由はともかくとして…この2人だってそうそう簡単にはやられんだろ…」「うん?藁藁…そこに血の痕…」「こりゃ…けっこうな出血だな…」2人は見つけた血痕をたどる…「なんじゃこりゃ…ここでえらく出血してると思ったら…」「ちょwwwコワ!引きずられてるしwww」2人は引きずられて行く血痕を目で追う「聖堂の中やね…」「ああ…」藁人形とジャルデウは顔を見合わせてうなずくと意を決して聖堂へと向かった2人が聖堂の入り口にたどり着いた時「来てくれたんだ…ちょうど今…助けを呼ぼうと思ってたとこなのよ…」そう言ってアルテミスが入り口の柱にもたれかかり苦笑いを浮かべるジャルデウと藁人形がアルテミスに駆け寄る「私は大丈夫…それより悲魔さんを…お願い…」見慣れた仲間の姿を見て安堵したのかアルテミスは柱にもたれたかかったまま倒れこむジャルデウと藁人形は手分けをして悲魔とアルテミス、そしてJ∀CKの2人を連れてアジトに帰還した…『To Be Continued♪』
2010/07/15
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