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2011.04.27

ルクルトのショップ限定モノ

テーマ：機械式腕時計を語ろう(346)

カテゴリ：時計欲しいぞ

ジャガー・ルクルトマスターホームタイム

　ルクルトが有名宝飾店の周年記念モデルを供給する場合、このタイプのホームタイムが良く使われたようです。少なくとも、欧州で１～２社、日本で１社が、このモデルの記念時計を発売しました。

　その時計が、並行輸入だったり中古だったりという状態で、こうして楽天でも販売されている訳ですが、私にとっては非常に魅力的に感じられます。

ジャガー・ルクルトマスターコントロール

　ルクルトの現行機種の中でシンプルな美しさを求めて選ぶとしたら、まずは単純な三針である「マスターコントロール」という事になるかと思います。けれども、この時計の機械Cal.899は故意にグレードを下げられているというイメージがあります。
　先に発売されたマスターホームタイムの機械Cal.975が両持ちのテンプ受けを装備していたのに対して、後から発売になったCal.899は通常の片持ちテンプ受けに戻されています。テンプ受けの方式は、時計の基本性能に関わる部分で、三針タイプであろうが高機能タイプであろうが関係ないはずです。つまり、後から発売になった三針の「マスターコントロール」では、ルクルトは100%の能力を故意に出していないことになります。
　もちろん、三針のシンプルさに見合ったコストに下げるための手法なのだろうと思われますが、Cal.899とCal.975とで共通部分が非常に多いだけに、非常に残念な事ではあります。

ジャガー・ルクルトマスターホームタイム

　そうなりますと、次の選択肢としては非限定の「マスターホームタイム」という事になりますが、このモデルになると一気に針が２本も増えて、パッと見、ほとんどクロノグラフのようです。とてもシンプルな時計とは言えなくなってしまっています。

　で、まぁ、こんな訳で、記念モデル版マスターホームタイムが魅力的に感じられるのです。機械はCal.975で両持ちテンプ受けの高性能機ですし、文字盤も第二時間帯表示用の窓が増えるだけですから、ギリギリで「シンプル」と呼べる範囲です。

　残念なのは、この記念モデル版には、白文字盤のモデルがなさそうだということです。欧州のモデルではグレーの文字盤でしたし、日本版では黒でした。私としては、白文字盤のモデルがどこかから発売になったら、かなり心を揺さぶられることと思います。

　ま、逆に言うと、白文字盤がないので、今まで買いたくならずに済んでいるということでもありますが。（笑）