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この日、千葉県鴨川市にある亀田総合病院(亀田メディカルセンター)を訪ねた。房総半島南部、太平洋に面したっ鴨川の地は東京からも特急で約2時間。お世辞にも交通の便がいいとは言えず、私にとっても初めて訪れる遠い場所。
そんな場所にありながらも、日本で最も注目される人気病院の一つであることは、羽田空港とを結ぶ浜松町や東京駅からバスが1日に約20往復も運行されている事実からも推し量られようというもの。過去には、ANA国際線の機内プログラムでも院長のインタビューが放映されたりもして、私自身非常に感銘を受けていたので、偶然にも仕事という形で、その地を訪れることの幸運さに想いも通じたというところである。
亀田総合病院でメディアに良く取り上げられるのが、リゾートホテル並みのロケーションとサービス。そこにあるのは病院の中という息苦しさではなく、日常の生活空間としての環境、開放感。特に、眼下に太平洋を見渡しながら、高級ステーキも頂けるという、タワー最上階にあるレストランは、是非とも目にしておきたいところ。というわけで、朝早い電車に乗り、約束の時間より2時間半以上も早く到着すると、院内を散策。そしてレストランへと向かった。
・・・Kタワー(左下)13階レストランからの太平洋の眺望。頂いたのは、ばらちらし丼。
明るく広い空間の院内は、絵画が目を和ませ、ショップに入るとアロマの香りがリラックスさせる。カフェやロビーに寛ぐと、ついそこが病院であることを忘れてしまうほど。そして南房総、海風も心地よく、目の前に太平洋が広がる景色もまた人気の秘密だろうか。
しかし、それはほんの一部。日本で最初に電子カルテを導入し、国際標準JCI(Joint Commission International)の認証を日本で最初に取得したことでも有名だ。最もIT化が進んだ病院の一つと言えよう。そして、メディカル・ツーリズムで海外からの患者さんも受け入れ、外国人看護師さんも。。。そして、モットーは"Always Say Yes !”。この日、面会した病院の方の胸にもそのバッジを目にした。
そんなことを思いながら、面会前の一時をレストランで過ごした私の眼下に、ドクターヘリが着陸。あまりにも滑らかな着陸に驚かされるが、待機していた救急者に運ばれるのにも、上からの視線に対して目隠しがされる配慮に頷かされる。そして速やかに、病棟へと運ばれると、ドクターヘリの翼が回転し始め、休む間もなく次の救急患者の下へと飛び立っていった。そんな所に、患者を救う現場の戦いを目にしたのである。ドクターヘリのポートに記された、"QUALITY OF LIFE"の文字が印象に残った。
と、ふと砂浜に目をやると、流木で記されたメッセージに目が留まる。凝らしてみると、そこには、”パパがんばれ!ママ”の文字。それは海に面した病室に向けてのメッセージ。この下の階には闘っている人がいる現実。ここが病院であることを強く意識した瞬間だった。この日、この景色が、一番目に焼き付いた。そういう多くの闘いを最高の技術とサービスでサポートしているんだな、と。。。
いろいろな意味で、貴重な病院訪問の1日の記憶。ここに残しておきたい。