PR
Keyword Search
Calendar
New!
保険の異端児・オサメさんComments
京都は東山七条、智積院の脇を入って、豊国廟の下。鬱蒼とした山麓の一角に、茶室桐蔭席はある。そこで開かれる茶会にお招きを受ける以前は、その存在を知る由もなかったのだが、それは千家で最も格の高い茶席と言われている茶会。そこに身を置いた幸運なそしてサプライズな時間。その記憶を記そう。
桐蔭席で釜を掛けることは、裏千家では大変名誉なことで、 一生に一度でも掛けられれば茶人冥利に尽きると言われているほど。 その貴重な席にお招きを受けるのも、釜掛けの席主に縁がないとその機会も無い訳で、これを逃せば次は10年後ですよと師匠に言われ、2つ返事で参加させて頂いた次第。
ちょうど連休、気がつけば京都に宿は無く、琵琶湖畔の石山に宿をとり、その日の朝を迎えた。社中からは私達夫婦の他には頼もしい熟連の先輩2人。1人はこの日が記念すべき誕生日。豊国 廟の下で待ち合わせると、 期待と楽しみ、緊張感の中、 千宗室との表札の掲げられた席へとはいっていった。
待合に入るにあたり、招待して頂いた師匠とも顔を合わせて緊張もほぐれる。床には 富士山、土佐派の筆。江戸から箱根を越えていざ京へ、その途上に見た富士山と重ねてみる。その間、颯爽と登場された大宗匠の姿も目に入ると、席へと入られたので、待合で待つこと暫し。やがて順番となり、 露地へと出ると、そこは静寂。歩を進め手水で清めると、 躙り口から茶室へと入った。そしてその後はというと、、、緊張感からか、ふわーっと浮いてしまった気がする。
一期一会の出会い、道具の取り合わせも一期一会。しかしその焼き付けた筈の残像も記憶ももろくも消え去ると、頼りは会記だ。
その後、広間で懐石。欄間には瓢だったか? 箸も進んだところで、能を嗜まれているという亭主から一曲、謡(うたい)を披露。そんなサプライズに息つく間もなく、すかさず亭主から正客へ返答のリクエスト。
正客様が謡で返礼。その席の情景、感動を即興で詠まれたのだろうか、圧倒的な迫力。ただただびっくりさせられた私は、固唾を呑んでその場に身を置いていた。その場面に、 前年の大河ドラマ"平清盛"の和歌の応酬、藤原摂関家と渡り合う平忠度(ただとき)、そのシーンが重なった。
茶席で能に触れようとは思いもよらなかったが、茶の湯は日本の総合芸術。それを昇華させる上では、能への理解も重要な要素と知らされ、とても到達しえない奥の深さを感じた。
お道具の記憶は薄れても、あの謡の衝撃は今になっても脳裏から消えない。
(書きかけだった日記、2年の月日の後に回想して、。。。)
2013年 亭主役の稽古茶事の記憶 2013.10.18
利休忌の茶婚式 湯気に包まれてのお点前… 2010.03.28
雛祭り茶会(2) お茶会に学ぶ、おもてな… 2010.03.07