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ひさびさに聞くラ・ボエームはそうそうたるメンバー。
2幕のカルチェ・ラタン、ムゼットのワルツから終盤まで、こんなに楽しく引き込まれたのもひさびさです。
そして3幕からはバルバラ・フリットリが本領発揮の、高潔で純粋なミミが圧巻でした。
なんといってもバルバラ・フリットリのミミの見事さ。
藤原歌劇団80周年とBunkamura25周年コラボ企画だそうですが、プロジェクトものは過去にドタキャン喰らって猜疑心の固まりになってしまい、フリットりは大丈夫そうと思えるまでギリギリチケットためらってました。
そんなわたくしの小心さ(笑)を吹き飛ばす、ミミの豊かな心に圧倒されました!
ソットヴォーチェが心地よく響きます。(あのオーチャードホールで弱音しっかり響かせるのもすごい!)
ミミのやさしさに感情持っていかれてました。
もう一人フィリアノーティは、ロドルフォではこれでいいのでしょうね。ハイCはかなりきつそうでした。
堀内氏も森口氏も久保田氏も一枚看板の方々、なんという贅沢な配役!みなさん演技も歌も一つ一つがたまらない。
堀内氏はムゼッタへの葛藤がイイですね~
そして小川さんは、ムゼッタがいるからこそ引き締まるのだということを見せて聞かせてくれました。
演出はハデではないけど、カルチェ・ラタンなどは紙吹雪でもりあげたり、わたしは落ち着いてよかったと思います。指揮も、プッチーニは流れを止めずに心地よくという鉄則をくずさず的確に進めていたと感じます。
本当にひさびさの充実した時間でした。
指揮:沼尻竜典
演出:岩田達宗
ミミ:バルバラ・フリットリ
ロドルフォ:ジュゼッペ・フィリアノーティ
ムゼッタ:小川里美
マルチェッロ:堀内康雄
ショナール:森口賢二
コッリーネ:久保田真澄
ベノア:折江忠道
アルチンドロ:柿沼伸美
パルピニョール:岡坂弘毅
藤原歌劇団合唱部、多摩ファミリーシンガーズ
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