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おありがとうございます。
歌舞伎に触れていなかった職場の方も「3時間あっという間だった」と
感想を述べておられたので凄いんだろうなぁ、と
ぼんやり思っておりました。
ほんまに3時間感じさせないくらいの圧巻な作品だった…
観終わった後、茫然自失。
先にNHK?で四代目鴈治郎さんと吉沢亮さんの対談を拝見したんですよね。
横浜流星さんと共に準備は1年半かけはったそうですけど
女形の衣装も鬘も非常に重いとの事なので、それを纏って所作するだけで大変。
で、歌舞伎のお役と喜久雄&俊介の役柄がオーバーラップするという。
なんとハードルの高い…
歌舞伎監修の鴈治郎さんも吾妻千五郎役でご出演されておられます。
喜久雄と俊介が成長してゆき徐々に舞台で脚光を浴びていくさなか
父であり師である半二郎の代役を、喜久雄が務める事となり
二人のバランスは崩れ、周りをも巻き込んでしまう。
芸を極めるために全てを捨てていく喜久雄。
血筋を期待されつつも喜久雄との差に押しつぶされ
一時は歌舞伎から逃げてしまう俊介。
舞台から客席を見上げるアングルや舞台袖から芝居を覗く感じなど
シネマ歌舞伎にはない画角で新鮮でした。
喜久雄がビルの屋上で狂ったように舞うシーンは
「書かれた顔」というダニエル・シュミット監督の作品を彷彿としてしまって…
坂東玉三郎さんを中心に杉村春子さん、武原はんさん、大野一雄さんの
談話や舞踏が挿入されるドキュメンタリーっぽい映画なんですが
鮮やかな色彩?万華鏡みたいな雰囲気や
不思議な浮遊感が脳裏に。
「曽根崎心中」が二回登場しますよね。
喜久雄が演じるのと、俊介が演じるのと。
それぞれ「死」を意識せざるを得ないプライベートの出来事が起き
…舞台での涙はお初と徳兵衛が泣いていたのか
喜久雄と俊介が泣いていたのか。
「鷺娘」の紙吹雪が、作品冒頭の立花組抗争雪景色と二重写しに。
それから万菊を演じはった田中泯さんが凄まじい。
ちょっとした佇まいに説得力がありすぎてまいりました。
六代目中村歌右衛門さんがモデルと言われているみたいなのですが
私自身は東京歌舞伎座まではなかなか出向けず、
実際の舞台は残念ながら拝見しておりません。
ギリ、坂田藤十郎さんや四代目中村雀右衛門さんの舞台を味わえたのが幸い。
いまだと坂東玉三郎さんの舞台は逃してはいけませぬぞ。
ワシは「鷺娘」も「二人藤娘」も「阿古屋」も目に焼き付けたで。
映像は何度も観れるのが良い所じゃが、生の舞台はそうはいかぬ。
役者さんの時間も限られておるのです。
歌舞伎に限らず、板の上のエンタメは皆そうかも。
自分が観客として足を運べるタイミングも、事情があると
難しいっちゃ難しいんですけどね…
松竹座が閉場されたのが寂しくてたまりません。
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