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2012年06月13日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昨日の続き、テーマその2は、これ。

「現役の噺家ばかり礼賛するな!」

「昨日の話と真逆じゃねえか!精神分裂症か、お前!」

はい、そういう意見もございましょう。ごもっとも…。

一見すれば、昨日の話と完全に矛盾してる。

しかし、最近はこちらの意見のウエイトが、あまりにも
大きくなりすぎた為に、「落語」のという芸能の根幹が
揺らいできてしまっているような気がするのだ。

世間で、落語に対する世間の意識が変わったと言われる
大きな出来事は、01年10月1日の、志ん朝師匠の死。



これをキッカケに「いつでも師匠方の落語を聴きに
行けると思ったら大間違い、元気なうちにいっぱい
見ておけばよかった…と後悔したくない!」という
意識が、落語ファンの間に芽生えたのは事実だと思う。

現に私もそうだったから。

でも、個人的に思う落語ブームの切っ掛けは、前年。

柳家喬太郎・林家たい平両師匠の、十数人抜きの
真打昇進だったような気がしてならない。

2人とも古典と新作の両刀遣いであり、古典落語に
新しい風を見事に入れることもでき、人情噺でも
客席を鮮やかに締める。


腹抱えて笑ったのを、今でもよく覚えている。

00年5月の、紀伊國屋ホールの落語会だったか。

個人的に、喬太郎師の発明(?)で凄い!と思うのが
「登場人物に楽屋や客席をいじらせる」ということ。

もしかしたら、私が不勉強なだけで、そういうことを


しかし、私がこの技を最初に使ったのを見たのは
喬太郎師で、そのあと色んな噺家さんが使うように
なったような印象がある。

先代の三平師匠も、談志師匠も、自分自身が客席に
何か言うことはあっても、登場人物に言わせることは
まずなかったと思うのだが…。

この間、末廣亭の夜トリの初日で、喬太郎師の十八番
「ハンバーグができるまで」を久々に聞いた。

その高座も、この技が炸裂していて、客席は大爆笑。
そりゃあ物凄いウケ方だった。

しかしながら…。

昨今、人気のある噺家さんは、殆どの方が自分の
「言葉」で落語を演っている。

「言葉」という中には「演出やサゲを変える」
「噺の解釈を見直す」というような意味があると
思っていただきたい。

それは、談志師匠が亡くなるまで提唱し続けてきた
ことを、若手噺家が活発に実行しているということで、
素晴らしい面もたくさんある。

ところが、あまりにも大半の方が噺を変えたが為に、
オーソドックスに演って、いい味を出す演者の方が
「何の工夫もしない噺家」と、評論家に言われて
しまっている。

これは、大きな間違いだと私は思う。

これは、現役の噺家を批判しているわけではなく、
むしろ「変化を求めたがる(落語ブーム以降に
ファンになった)新しめの落語ファンおよび
評論家」を批判しているのである、私は!

誤解しないで!お願いっ、お願いっ…う~っ(涙)!!

…何やってんだ、私は。誰に怯えてるんだ(苦笑)?

とにかく!現代の客はテレビの一発芸や、バラエティの
笑いに毒されてすぎて、すぐに笑わせる、セオリーを
壊すということを、噺家に求めすぎだと思うのだ。

落語は本来、オーソドックスに演って面白いもので、
そういう腕がある噺家こそ、本物ではないだろうか。

「自分の言葉で喋りすぎる」と、元々の味というか、
本来の可笑しみが忘れられて、寄席やホール落語の
空気が変わっていってしまうと思う…。

前回書いた「昭和の名人」と言われるお師匠さん方は、
全員が自分の言葉で、新しく落語を組み立てた。

しかし「ある一線は踏み越えない」というルールを
忠実に守って、自分の落語をこさえたと思う。

今の「新しく落語を組み立てる行為」は、お客の
落語を聞くというレベルが落ちてきているゆえ、
だんだん「ある一線を踏み越える」ことで笑いを
取るというふうになってて、いわゆる「テレビの
一発芸」的な笑いに寄ってってるような感じがする。

だから、今の噺家さんは、ある意味大変だと思う。





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最終更新日  2012年06月13日 23時48分40秒
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