June 27, 2006
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カテゴリ: ふたつのスピカ

夢





児童がやりたい放題に騒いでいる状態をうまくまとめられないでいる自分に、ひどく落胆している鈴成先生がいました。


そういう思いをしていたある日、彼女のお父さんが尋ねてきます。そして、

「東京へ帰ってきなさい」

こう言って、彼女に戻ってくるよう促すのでした。



死別した恋人(ライオンさん)の故郷であり、彼が最も愛していた地、由比ヶ浜。

そこで小学校の教師をやり続けることに、果たしてどれだけの意義があるのか。

彼女は、ひたすら悩んでいました。




・・・


自分の意思が固まらないままに、鈴成先生はこの行事を迎えることになります。



そして、そんな宙ぶらりんな心境を鋭くつくように、アスミが森の中で行方不明になります。



府中野の案内のもと、アスミを探す鈴成先生。

奥へ奥へ進んでいくと、ふと見慣れぬ線路に出くわすのでした。

「この線路は廃線よ」

見たこともないその線路を、無意識に廃線と断言した鈴成先生。

自分でも不思議に思うのですが、次第に、それは以前に恋人が自分に語り聞かせてくれた彼の記憶のせいだということに気づきます。


彼の記憶の先で、付近にはロケット型の秘密基地があるというところまで思いだし、そして彼女たちは到達したのでした。


そこには、アスミが座っていました。

アスミは、ライオンさんのハーモニカの音を聴き、その音を追いかけてくうちに、そこにたどり着いていたのでした。


「そっか、アスミちゃん、ライオンさんに会いたいんだ・・・・・


アスミに優しく語りかける鈴成先生。

同時に、まるで彼女自身にも、自分で言い聞かせているような表情でした。


しかし、その間を割って、府中野が面白い物を見つけます。

それは、ハイキング大会の記念メダル。
奥の宝箱に入っていたのでした。



その裏には、幼かった頃の恋人の、夢が、綴られていたのでした。




・・・
「キラキラした瞳の 夢いっぱいの子供たちと 一緒に生きてみたいーーー」

鈴成先生、これをきっかけに、昔自分が抱いていた夢を思いだし、自信を取り戻すのでした。




一方、アスミは、ずっと会えなかったライオンさんにたどり着いていたのでした。







・・・・・
「2015年の打ち上げ花火」 の、あとに続くおはなしです。

ライオンさんが帰ってきたり、そおんな重要なことがあったりしました。

正直、そこの部分はわたくし見落としてまして、今回読み返してみて初めて知ったり。


とにかく、物語としては、鈴成先生を中心にして、展開されています。
飽くまで、アスミは、ひとつのエッセンスとしての存在。

こういう見方というのも、アスミ主人公としての「ふたつのスピカ」をたくさん見ているわたくしには、とても新鮮に見られました。










ふたつのスピカ 2巻
ふたつのスピカ(2)


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最終更新日  June 27, 2006 11:08:14 PM
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