殺人事件として始めの事件現場に複数の被害者がいましたが、ストーリーはほぼ一本で結論を必要以上に引き延ばされるようで単調。凶器の発見もあっけなさすぎるし、以前のエピにもあったような既視感があり、こんなのCSI初級編だよなあと思っていたら、脚本家が今シーズンから入った人なんですね。"Blood In The Water"と"Urban Hellraisers"を書いた人なので、さもありなんという風に思いました。Horatioの子供との関わりがたっぷりあって、それが救いだったということろでしょうか。 ただ、大きくテーマとしてDVを扱っていたとも言えるので、それはマイアミらしかったと思います。Horatio、Alexxが被害者に丁寧に接し、まじめに事態に取り組む姿は他のシリーズでもぜひ参考にしてもらいたいものです。 以下ネタバレ注意!
しかし、今回はそれだけではなくなんと夫からの暴力でNataliaまで関わってくるとは!(現在夫は服役中で彼女は被害者を援助する組織のメンバーらしい) もちろん、今のアメリカ社会ではDV(家庭内暴力)は深刻な問題なのだろうとは思いますが、こうみんなが虐待経験者というのもちょっとなあ、と思ってしまいました。しかもそれで、NataliaのMoleとしての疑惑が晴れたようなこところもありますし。(要するに脚本が甘いということですね。) ところでValeraがState Attorneyのところへ行っているという台詞がありましたが、もしかしてMole疑惑が深まったか? 母親を殺されかわいそうな境遇になってしまった少年に、Horatioは「おじさんもママをパパに殺されたんだ」ととうとうケイン家の秘密を明らかにしました。こうなるともともとの設定(ドラッグディーラーに母親を殺され、母親はキューバ人で)はもう削除した方がよいのかも。オフィシャルサイトでも年齢などの項目がなくなっていますからね。いずれにせよ、Horatioには父親殺しの可能性があると言うことになります。 つまり4シーズン第8話「別れても憎い人」でHoratioがRickに語った『母親の命を救うために犯人を殺すに至った』はこれのことだったのか、ということになるのですが状況がはっきりしません。途中から設定がぐちゃぐちゃになってしまったような。しかし、第1話の懺悔で枢機卿が"It's not about the life you took"「君が奪ったその人の命」というのはおそらく『父親の命』を指すものだと思われます。 Horatio節としては、「誰かの父親であることは権利ではない。gift(贈り物)なのだ。」と静かに言うHoratioが印象的です。ちょうどカルーソ自身が息子を授かったこともあるし、それが重なって見えたりしました。あるいは、レイ・ジュニアもいないし、スージーの娘はどうなったか知りませんが、「そんなに子供が欲しかったのか、Horatio」と考えて、ハタ!と思い当たりました。もしかして、この台詞はあのマリソルの○○事件の伏線なのか、と驚愕してしまったのでした。 そのマリソルとは今どうなっているのか判りませんが、デイド署の屈指の種馬EricはNataliaとなんだかまじめなおつきあいをするんじゃないだろうかというエンディング。また、宝石店に捜査に訪れたCalleighとRyanは宝石店主から"Big day coming up for both of you."(いよいよお決まりですか)と思わぬ言葉をかけられ、きょとんとしていました。今シーズンは次々とカップル誕生ということになるのだろうか…