先が読める展開でアクションシーンなども、何だか安っぽいなあ。 対立する父親と息子という意味ではトニーとシニアのケースを思い出しますが、これ1話ではとてもそこまでの魅力は感じられない。 父親が潜入捜査の先輩で、期せずしてトーレスも潜入捜査を経験して、「さすが俺の息子だ、同じ血が流れている」ということが言いたかったのかも知れませんが、このお父さんには何も共感する部分もなかったし、嘘っぽい感じがしました。 私としては「バーン・ノーティス」を思い出しましたね。 スパイになると家族に嘘をつくし、自分を追ってくる敵によって家族が危険になる。 トーレスはアルゼンチンでの潜入捜査で、姉の夫を死なせたのですね。 それを償うためにトーレスは今の仕事を得て、姉を支えようとした。 これは初出ですよね。 父親にどんな正義があったにせよ、まずは謝罪でしょう。 遠くから家族を見守っていて、金も送ったと言われても、それで30年間の恨みつらみが瞬時に消えるわけもなく。「オヤジと組んで敵を倒したぜ」とぬか喜びしたトーレスをあっさり裏切る父(予想通りでしたが)のことは、もうやり直す必要は感じませんでした。 この稼業は死ぬまで辞められませんよ。 代わりに暇を持て余しているギブスが向き合ってくれる、というのは良かったなあと思いました。 "There's more to life than the job."とはいえ、ギブスがやっていることは、コロナ禍で我々が自粛期間中にやったようなことで、ギブスはまだ本当の人生を見つけていませんね。 そして、しつこく絡むマーシーさん、暇しているギブスには好ましく思うのでしょう。 ミセス・ハーモンはとても地味な方だなと思いますが、これまでの魅力的な赤毛女性とは違う存在感でギブスの心を開いて行くのでしょうね、新しいアプローチだなと思います。 海兵がCIAの潜入捜査をしていて、国を裏切るなんて、このシリーズでは考えにくいしやっぱり悪者はCIAでした、というのが良かったと思います。(笑)