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ソマリア沖の海賊による被害が問題となっておりますが、これに対応するために日本も自衛隊を出すべきだという声が出ています。でも、これは自衛隊を出したいという思惑と、中国に遅れてはならないという見栄が入り混じった結果であり、本来の海上交通の安全という目的は二の次になっているというのが実情でしょう。この問題については国連安保理決議1836で、関係国に海軍艦艇などによる海賊対策に積極的に参加することが求められています。しかしながら、安保理決議による要請は加盟国に強制的な参加を求めるものではありませんし、また各国の法を反故にできるものでもありません。よって日本が、憲法の制約上自衛隊派遣はできないと断ったところで、それをどうのこうの言われる筋合いは全くないと言えます。その一方で、日本がどういった貢献ができるかということを考えるのは、また別の話ということです。==============================で、今回は海賊であるのですから、直接的な護衛や取り締まりに参加するなら、基本的には海上保安庁の巡視船で対処すべき問題です。これに対して、海保の巡視船は長期間の活動には不向きとか、長官が派遣は困難と言ったとか、そのような否定的意見があるのは承知していますが、どちらも本質的な問題ではありません。前者については、ソマリア沖を日本から見るから「長期間」とか「航続距離」とかいった問題があるように見えてしまうのであり、それは距離を埋めるための施設、具体的にはオマーンの南部(イエメンは政情に不安があるので)に補給のための港湾を確保することで、解決できる問題です。軍艦に補給をするとなると、その国にとってもいろいろと政治的な問題が起きる可能性がありますが、警察活動への協力であるなら、それはずっと小さくできます。そもそも、巡視船は長期間の行動はできないとか言いますが、本土から1700kmも離れた沖ノ鳥島を含む日本の領海を守ろうと思ったら巡視船の遠洋航海能力は必須のはず。不審船事件の際には巡視船は中国のEEZまで追跡しましたが、そこまでできるなら、ソマリア沖での海賊船の追跡も十分にできます。後者は、単に海保は通常業務で忙しいというだけのこと。だとしたら、その仕事の一部を自衛隊が肩代わりするなりなんなりといった方策を考えれば良いということでしょう。まあ確かに、自衛隊というのはある意味日本で一番ヒマな公務員集団であるのかもしれませんけど。------------------------------そして、果たしてそういった直接的な艦艇派遣をせずとも貢献は可能ではないかという見方もあるでしょう。むしろ、現在のソマリア沖の問題がソマリアの無政府状態に原因があり、それが一朝一夕には解決しそうにないというのであれば、国連が各国の海軍に要請をするのではなく海上の治安維持部隊を自ら創設するくらいのことをしてはどうか、そしてその旗振り役を日本が担ってはどうか。上述のようにその部隊のための補給基地をオマーン南部に設置すれば、各国に艦艇を供出してもらうとしても、もっと小型のものでも対応できるでしょうし、指揮系統を統一することで、より効率的な活動ができるでしょうし。あるいは資金援助という形での貢献もあるでしょう。それを「金だけ」なんて批判するのは自虐的な一部の日本人だけ。いくら軍艦があったって、国連決議があったって、資金がなければ活動はできないというのが各国の本音ですから。==============================ソマリア沖の海賊対策に自衛隊を派遣して、仮に武器を使用することがあったとしても、それが憲法で禁じている武力の行使に直ちにつながるとは、私も思いません。でも、そういう疑念を呼び起こすことは事実だろうし、事態がエスカレートしたら憲法違反の行為に否応無く手を染めざるを得なくなるという可能性も捨てきれない。そして自衛隊派遣でなくても、海賊対策に貢献できる方法がある以上、無理に自衛隊を派遣すべき必然性はないというのが、私の考えです。
2009年01月28日
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派遣村批判で例によって頓珍漢な吹き上がりを披露した奇妙な法学者さんでしたが、七誌さんのHPでこの人はしきりに派遣村に事業者を求人を出してきたのは「善意」だと言っていました。まあ、そこのところがこの人の勘違いの最たるものと言ってよろしいかと思います。人を雇い給料を払うというのは決して施しを与えるのではない。働いてもらった対価として給料を払うのです。ですから、当然のことながら働く人は結果を求められる。例えば、介護の職に就いたならば、ちゃんとそれが必要な人の手助けができなければいけない。そこでミスをして怪我でもさせたら、まず仕事を失うことは覚悟しなければならない。もちろん、未経験者に教育するのは事業者の役目。でも、それは一方で雇われた人は事業者による教育できちんと仕事ができるだけのスキルを一定期間内に身につけることが求められているということ。そこで事業者が期待しているスキルアップが見られなければ、やはり仕事を失うことを覚悟しなければならない。だからこそ、人々は慣れない職種に就くことをためらうのです。それは甘えでも何でもない、自分ができる範囲を考え、他人に迷惑をかけて今以上に悪い状態に陥ることを避けるための危機管理の一環です。それを、何でもいいから仕事をしろなどと言う人は、日々の仕事振りが他人に評価される形での「仕事」ということをやったことがないんじゃないでしょうかね。親のすねかじりで働かなくても日々をすごせるのか、あるいは成果を示さなくても給料が貰え、クビになる心配のないぬる~い職場に勤めているのか。そして、事業者側はあくまでもちゃんと仕事ができる人を採用するつもりで求人を出しているのです。それのどこが「善意」だというのか。必要な労働力を確保するために正当と思われる対価を示して人を採用する。ごく当たり前の「ビジネス」ですね。確かにこれが、本当に世の中に職が無いという状況なら、派遣村に優先的に仕事を回したというのは一種の「善意」と言えなくもない。ところがこの人たちは、自分で職なんていくらでもあると吹聴しているんですから、だったら、それは善意でも何でもない、ただのビジネスということ。それを、この奇妙な法学者さんは「事業者様がお慈悲で求人を出して下さったのに応えないとは、お前ら何様のつもりだ」なんて悲憤慷慨し、涙まで流したって言うんですから、ホント、やれやれです。しかし、こんな人に本当に斡旋されて職に就いた人がいるのなら、私はその人が気の毒でなりませんね。この人のやっていることは、タコ部屋の斡旋業者か女衒のそれと同じようなものですから。
2009年01月27日
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派遣村に関して七誌さんのブログにコメントしたところ、ここではお馴染みのあの自称法学者さんから、レスがありました。1回目はその場で答えましたが、2回目のはあまりにも長いので、こちらにエントリの形で書くことにしました。以下に、レスを書かせてもらいます。なお、ご当人(鳩ポッポ9098氏)の書き込みは私の書いたものを引用した部分以外は全文引用しています。==-->今の世間の反応は、別に4000人という数字だけが独り歩きしたわけじゃない。田中康夫やみのもんたみたいな人間でも、この活動はおかしい、もしくは無職はまず仕事に就く事を優先すべきだと批判しております。--田中康夫って、先日の国籍法改正問題で、見事に産経の尻馬に乗って(むしろ手綱を握って)とんでも話を振りまいていたあの田中康夫さんでしょうか?今や「産経大好き」の方々以外で、あの人を信用している人はいないと思いますが。ましてや、何も責任を負わないテレビタレントの名前を挙げられてもねえ。-->プロホームレスが野放図に混じり込んで、世間が動き出した後も、求職活動もせずに昼間から酒にタバコ、果ては旅館にまで宿泊する実態を聞いて、ふざけているのかと思わない方がおかしい。ただのホームレスの為の炊き出し集会なら、派遣村なんて名前の偽装するなって事。--ホームレスが混じっていたところで、派遣村の異議が毀損されるわけでもありませんし、そういうセクト主義的な考え方は「善意」とは程遠いものがあります。-->あなたは、自民党の公共事業となにが違うんだっておっしゃいますけど、自民党の公共事業は(ボクは批判的ですけど)少なくとも雇用の確保や事業者の安定性に寄与するという成果を挙げている一方、こちらは悪辣な大衆動員のただ働きもいい所で、ヤラセの事前了解もない宣伝手段でしかなく、ヤラセをした事を自分から公明正大に公表する事もない上に、ヤラセに利用したと言われれば逆ギレする有様。--「雇用の確保や事業者の安定性」なんて、結局はそこで働く人が食べて行けるようにするということ。派遣村による失業者の就労支援、悪くても生活保護受給の支援も、結局そこにいる人が食べて行けるようにするということ。やっていることは同じですよ。で、「ただ働き」って何なんでしょ。それは派遣村のボランティアの人たちがってこと?なら「ただ働き」なんて皆納得ずくだと思うんですけど。-->そんなにかわいそうなら、貴様の政党の御立派なビルに保護して面倒見てやれよと思いますが、表だってそういう事をやる根性もない。無産者を鉄砲弾に使っといて、後は知らぬ顔の半兵衛を決め込むとは、全く見下げはてた卑劣な連中です。--現にそれなりの成果を挙げており、どこが「知らぬ顔の半兵衛」なのか意味不明。-->働く気もない無産者を集めて、派遣という言葉を弄び、実体からかけ離れたお遊びをすれば、ますます派遣の人達に対する偏見を助長する事など、誰でも理解できる事ではありませんか。--それってどんな「偏見」なのでしょうか?「派遣」の人は首を切られたら仕事を選り好みするとでも?そんなものは、首を切られた後の話。今、働いている派遣の人には何の関係もありませんし、「失業」してしまえば、その人が元「派遣」か元「正社員」か元々「ホームレス」かなんて全く関係ない。あなたが「実体」からかけ離れた「偏見」を煽っている、即ち自作自演ですね。-->こういう事をされると、本当に正直者が馬鹿を見る結果になり、斡旋する我々にとっても実に迷惑です。--正直者も同じように声を上げれば良いだけのこと。馬鹿を見る結果になっているとしたら、あなたのような人に騙されて上げるべき声を上げていないということでしょう。で、あなたが斡旋ですって? 斡旋するなら少しでも条件が良いところをと努力するものでしょう。人々を劣悪な条件でも働かせようなんて、女衒のようなことをなさっているようですね。-->>こんなことで壊れるようなら、それは「善意」なんて呼ぶほどのものではないってことですよ。>そういう事を言っているから、日本人には社会奉仕精神が根付かないんでしょうね。あなたの言い分は、芸能人がチャリティイベントを開けば、売名行為だとバッシングする連中と大差ありませんよ。そんな事言われ続けて、誰がやりたいと思いますか?>善意の動機なんて、人それぞれ。行動する事を素直に賞賛せず、薄弱な動機の者を蹴落としてほくそ笑む事に、何の実益がありますか。拘束力がないからこそ、多くの人に喜んで協力して貰えるようにすべき。>その為には、「弱者の横暴」に対しても、常に監視と批判の目を向け、指摘・指導していなければならないという事。でなければ、人は不安になるに決まっています。--全部あなたのことなんですけどね(嘆息)。今回の派遣村というボランティア活動をバッシングしているのはどなた?対して、私が何をバッシングしたというのです?私が批判したのは、彼らの行動にただ難癖をつけている産経新聞やあなたのような人だけですよ。-->労働意欲を持たない人間を見下しているまで。でなければ、真面目な求職者・低賃金で働く正直者達が報われませんので。--あなたのように劣悪な条件に労働者を押し込む人がいるから、多くの真面目な求職者や労働者が迷惑するんですよ。何度も言うように仕事というのは施しを受けるのではない。自分にはできないと思う仕事に無理に就くのは、雇う側にも、またその人の提供する役務を受ける人にも迷惑というもの。人は、少なくとも生活保護水準以上の待遇で、自分ができると思う仕事に就くべきなのであり、それを「労働意欲を持たない」などとレッテルを貼るのは、労働者全てを見下していると言っても過言ではありませんな。-->>そしてその条件が今募集されている自治体の臨時職員レベルのものなら、生活保護をもらった方がマシと考えるのは当然アリですよ。>ボクは、オカミに物乞いをする事を何とも思わない、そういう下賎で恥知らずな人間が社会的なモラルハザードを引き起こす事を最も恐れますねえ。勤労もしない立場のくせに、そっちの方が得だからというだけで、オカミと世間様の御温情に甘えるなど、分際をわきまえろという物。--生活保護を受けることを「オカミに物乞い」などと貶める、そういう発言がなされることこそモラルハザードってものでしょう。==============================第二十五条【生存権、国の生存権保障義務】 1 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 2 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。 ==============================自称法学者がこの憲法25条の存在を全く無視しているというところが、甚だ滑稽です。-->で、臨時職員枠と同等の条件のはずだなどと、何故言えます?--それより好条件で応募者が来ない口があるなら産経が嬉々として報ずるはずでしょ(半分冗談)。-->ボクは、違うと思う。給料は20万弱で、時間が一般的な世間様とは違うシフト制だとか、体力勝負のきつい業界だとか、そういう理由でしょう、おそらく。ここに出ている介護・警備・飲食というのはそういうもの。仕事を選ばなければ正社員なんて、いくらでも口はあります。--「何故言えます?」(笑)で、そういう自分にはできそうもない仕事を選ばないことに、何の問題があります?できないのに仕事に就かれたら、雇う方だって、その仕事の結果を受け取る人だって迷惑ですよ。-->>申し訳ありませんが、あなたのように俺様基準の「善意」を押し付けようとされる方から「支援」されても、人々は喜ばないと思います。>他人様の援助を仰いでおいて、喜ぶもへったくれもない。こっちも喜んでもらおうなんてこれっぽっちも思っておりません。就職して人並みの社会貢献をして貰えばそれでよし。国の為に、石潰しを一人でも減らしたいだけです。--結局、国の為というか自分にもっと税金をまわせ、という個人的な欲求じゃないですか。「善意」とは、それを向ける相手に良かれと思ってなにかをする気持ちを指す言葉。こんな風に見返りを求めるのは決して「善意」とは呼びません。-->>村民がスムーズに生活保護が受けられたというだけでも収穫でしょう。今後もそれで飢え死には避けられます。>それなら、始めからそう言えばいい。生活保護推進の運動だと。--言われてたでしょ。派遣切り等で職を失った人の「命をつなぐ」のだと。むしろ、就職させるためのものだなんて、全く言われてませんでしたよ。-->そんな物だと分かっていたら、支援なんてしなかったけれど。--自分勝手に趣旨を捻じ曲げて、今になってストーキングしている訳ですか。やれやれ。で、目的が違っていたなら「支援なんてしなかった」なら、それのどこが「善意」なんでしょう。あなたは自分の「目的」のために「無産者を鉄砲弾」にしようとしただけじゃありませんか。それともあなたのことだから、自分の「善意」は民法上の「善意」なのだ、とでも言いますか(爆笑)?-->誰が見たって、雇用守れ、生死の問題だ等と正月の討論番組でもさんざん吹聴しておいて何を今さらという所。きちんとした審査もせずに、なし崩し的に生活保護を認めさせ、オカミが勤労意欲のない石潰しを養うなど、冗談ではありません。>飢え死に?働きもしないくせに仕事をえり好みするような人間の台詞ではありません。バイトしながら安アパートで生活している人をバカにしているんですかと。--憲法25条は国民を「えり好み」してないんですよ。で、そんな「バイトしながら」云々という人が本当に困窮しているのを知っているなら、何であなたはその人が生活保護を受けられるように活動しないのです?それをせずに、逆にあなたはそういう人を派遣村を批判するための出汁として「利用」している。バカにしているのはあなたの方でしょってことですよ。-->>失業問題は精神ではなく、ビジネスと制度で解決すべき問題です。>それで解決できれば誰も運動なんてしていないし、そもそも需給バランスの調整にオカミの介入は、抑制的であるべき。--働き口はいくらでもあると言っている人が、何を自己矛盾をさらけだしているのやら。-->市場がうまく機能しないならば、オカミに頼る前に、市民社会による調整を安全弁として盛り込むのは、当然です。--それはあくまでも今回のような緊急避難的な活動においての話。失業問題、貧困問題はビジネスと制度で解決すべきなのであって、仮にそれを最優先課題として取り組むことで支持を集める政党があったとしたら、それは民主主義の健全性の表れでしかありません。-->この点は、アメリカを少しは見習いたいもの。--アメリカでは、あなたのように他人のボランティア活動を貶めて、相手を見下しながら自分の個人的欲求を満たすための行動を「善意」だの「社会奉仕の精神」だのと僭称するような人に、ほとんどお目にかかることはないでしょう。ホント、アメリカを少しは見習って下さい。では。
2009年01月23日
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派遣村問題で、先日七誌さんのところにもちょっとコメントさせていただきました。そこには、このサイトでは「おなじみ」の面々が、まあ予想通りの自己責任論をぶっておりました。派遣村のようなものが気に入らないとか、村民は甘えているとか思うのは勝手ですけど、その個人の感情にどれだけ意味があるのか、それが雇用問題をどう解決するのか、少しは考えたらよいものを、と思いますね。で、村民は甘えていると主張する自称法学者さんは、『これは、甘え以外にどう説明できますか。中には、交通費を払えないだろうからと、直々に派遣村に来た地方の事業者もあったとか。ボクは、涙が出そうになりましたよ。ボクもカンパをしましたが、正直、4000人の求人を出した人々の善意を無にして、デモだの何だのやっていた奴らをボクは許せませんね。何のために集まったの?政治集会の為?違うでしょ、就職する為でしょ。本当に死にそうなら、そうである筈。』とおっしゃっています。まあ、その派遣村の人々がそういうデモをやったら、自分に何の実害があるのかってことがこの人の頭からはスッポリ抜け落ちているらしいのが、いかにもこの人らしいという点は置いておくとして、この4000人というのは産経新聞が以前報じたものを引いているのだと思いますけど、産経新聞も村民の中身の詮索には熱心なのに、その求人がどういうものなのかは全くのスルーってのが、いかにもですね。で、産経新聞はしきりに求人は沢山ある、なのに応募者が来ない、と報じています。--『「派遣切り」雇用、肩すかし “ミスマッチ”多く』http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/localpolicy/214052/『100人募集、応募は8人…さいたま市の臨時職員採用』http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/213590/--しかしながら一方で、--『177人、予想超す応募 向日市の職員追加募集』企業の「派遣切り」や採用内定取り消しが相次ぐ中、京都府向日市が今年4月採用予定の職員を追加募集したところ、1月5日から16日までの期間中に事務職で計177人の応募があった。昨年9月の定期募集よりも1割ほど多く、市人事課では「予想以上」と驚いている。(略)http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090120-00000009-kyt-l26--こういう記事もある。同じく自治体での仕事なのに、臨時職員には応募はさっぱりで、ちゃんとした正規職員の求人に対しては応募が殺到している。ということは、求人に対して応募者がさっぱり来ないというのは、それがそれだけ条件が悪い可能性が高いと言えると思います。で、よくよく自治体が募集している臨時職員の条件を見てみると、だいたい期間は2ヶ月から6ヶ月、給与は1日6千円台といったところ。ということは月収にしてみればせいぜい13万円、年収換算で150万円にしかならないってことです。ちなみに産経が100人募集に応募8人と報じているさいたま市の臨時職員の場合、時給830円で1日6時間、週5日の労働ですから日給は約5000円。月収では11万円に届くかどうかです。こんな単身者の生活保護支給額以下の条件なら、生活保護を受けた方がマシと、誰もが考えると思うんですけどね。労働者を生活保護水準以下の待遇で働かせようとしたって、それに応える人が殺到するなんて思っている方が勘違いをしているのでしょうってことです。つまり、4000人の求人の中身は多くがこの程度のものなのではないか、何しろ自治体がそういう条件を出しているのですから、民間もそれを参考にするのは当然のこと、だから就労が進まない可能性があるのであり、それを調べもせずに甘えだなんだと言うのは傲慢でしょうと、私は思います。まあ、このような待遇が通用するのは、これまで「臨時職員」というのは別に生計を支える人が居る世帯の人が、「家計の足しに」とか「自分で遣えるお金が欲しい」とか、そういった動機で応募して来るケースがほとんどだったからでしょう。そういう人が対象なら、この待遇でも応募者は来るかもしれない。でも、今問題となっているのはまさに生計を担う人の職なのであり、そういう人の立場から見れば、生活保護水準以下の待遇で働かされるのは願い下げ、というのは理に適っていると言えます。生活保護水準は憲法で保証された健康で文化的な生活を営むに最低限必要として決められた水準。一家の大黒柱をそれ以下の待遇で働かせようとしたって、そりゃ無理というものでしょうし、それに応えないのを「甘え」などと言われる筋合いは全くないってことです。結局今回の「ミスマッチ」とは、求人を出している側が職を探しているのは一家の生計を担う人だとわかっていない可能性が高いことが原因なのでは、少なくとも自治体の臨時職員の待遇を見る限り、それは当たっていると言えると思います。4000人全部が全部、そういう劣悪な待遇ではないでしょうが、逆に、その検証をせずしてただ4000人という人数を垂れ流す産経新聞と、その尻馬に乗って派遣村を誹謗する人の姿は、ただ自分達が心地良いことが大事という、それこそ「甘え」の発露であろうと私は考えます。
2009年01月21日
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年末に東京のど真ん中に現れた「派遣村」。急速に悪化した経済環境により、職や住居を失った人の当面の居場所を確保し、また、その問題の深刻さを世の中に知らしめたという意味で、私は肯定的に評価しています。もちろん、最終的にはその人々がちゃんと職に就けることが必要なのであり、その目的のためにこの派遣村がどの程度意味があったのかと言えば、それは限定的なものだろうと思いますが、派遣村がなかったらもっと就労が進んだなんてことはないのであり、派遣村という存在を別に否定する必要はないというのが私の考えです。でも、世の中にはそうは考えない人もいるようです。--【日本の議論】「派遣村」にいたのは誰か?2009/01/18 18:29http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/politics/dompolicy/213623--産経新聞はこの記事の中で、1 「村民」の全てが派遣切りによって職や住まいを失ったのではない、元からの路上生活者もいる。臨時ハローワークでの相談状況から、就労意志が無い者もかなりいた。2 開設当初から野党色が強かった。野党が弱者を政治利用したという面がある。講堂解放を決断したのは自民党の大村厚生労働副大臣。3 MSN産経ニュースで意見を募集したところ、9割方が村民に対して厳しい意見。4 村民300人のうち290人は生活保護の適用が決まった。申請者のほぼ全員に、しかも短期間に生活保護が認められるのは異例なこと。全国にはなかなか生活保護が認められない人や、特に地方で派遣切りにあった人の中には、日比谷公園までやって来れなかった人もたくさんいる。生活保護は、私たちの税金から拠出されている。といったことを書いています。まあ、派遣村が気に入らないということはわかりますけど、それが何か? ってところですね。1については、そりゃそういうこともあるでしょう。でも、だからといってそれに何も手を打たないのと、派遣村のようなことをするのとどちらがマシかと言えば、間違いなく後者でしょう。確かに、従来からのホームレスでかつ就労意志の全く無い人を抱え込んだら、派遣村はいつまでたっても解消はできない。でも、それは派遣村を運営する側がどういう落し処を見つけるかという問題であって、外野の産経新聞があれこれ言う話ではない。ましてや、仮にそういう人がいたとしたら、たとえ派遣村が抱え込まなくたって、その人は既に日本国内に存在している以上、誰かが支援しなければならないことには何も変わらないってことに気が付いていないらしいのが、何とも不思議です。2もだから何? としか言い様がない。貧困や失業の問題は国の重要な政策課題。そこに乗り出さなくて何のための政党かってところでしょう。弱者を政治利用した? 政治利用と産経がレッテルを貼ろうが、そこに支援が必要な人がいて、その解決に野党が動いているなら、その野党をほめこそすれ、それが派遣村を批判する根拠になど全くならないのですけどね。政党というのは政策課題への対応策やその実績を有権者に示して、次の選挙で自分達を支持するようにアピールするべきもの。派遣村で野党がアピールするのと、利益誘導型公共工事を与党が誇るのと、何が違うのかってことです。産経的には、派遣村で野党に点数稼ぎをされてくやしいのが、講堂を開放したのは大村副大臣なんてわざわざ書いているところに透けて見えます。というか、結局は自分達が何もしないことの言い訳に野党云々を利用しているのでしょうけど。3は言わずもがな。ネットの世論なんてものが正しく現状を把握した上でのものとは限らないってことは、国籍法改正問題、田母神前空幕長の論文問題でも明らかである上に、それが本当の世論とは乖離しているというのも、内閣や特定政党の支持率などから見れば一目瞭然なんですけれど。そして、そこにどんな世論があろうとも、対案が無ければ派遣村を批判する根拠になど全くなりはしないってことです。そして一番ひどいのが4。全くの本末転倒。必要な人になかなか生活保護が認められないのが、短期間に認められるのが「異例」なのがおかしいんですけどね。そして、産経は「生活保護は、私たちの税金から拠出されている」なんて書いてますけど、派遣村がなかったら、もっと生活保護費を節約できたとでも言いたいのでしょうか?派遣村があろうがなかろうが、そういう生活保護の適用対象となる人が存在していることには何ら変わりはないのに。どうやら、産経的には目に見えなければそれは無いものとして扱えるということのようです。このまま放って置けば路上生活者などは面倒くさがって生活保護申請などしない。それで彼らがたとえ悲惨な状態に陥ったとしても、それは彼らの自己責任と言い聞かせれば自分達の良心は痛まない形で生活保護費を節約できる。なのにそれを知らしめてしまい、生活保護費の申請までさせるなど、何を余計なことをやっているんだ、というのが本音なんでしょうね。こういうのは人としてどうかと思いますね、私は。
2009年01月20日
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国籍法問題以来、時々チェックしていた戸井田議員のブログ。例の請願カウンターは(1)が600にも達していないのに、強引に(2)を作ってみたものの、そちらも100に届かずということで、おそらくは選挙の頃には国籍法なんて誰も問題にしないだろうという「勢い」です。で、外国人排斥をライフワークとしているとしか思えない戸井田さんは、こんなエントリを書いていたんですね。--他山の石2009-01-08 05:12:22 | 政局こんにちは、戸井田とおるです!いつもお世話になり、心より感謝致しております!少しの時間を見つけては地元の新年会に出席してきました。往復7時間掛けて週に何回も往復するのは非効率なのは分かっているのですが、これをやらない訳にはいきません。ブログの更新もゆっくりした時間がとれず、不本意ながら飛び飛びになってしまいます。この間、「坂本政務官の発言問題」「総務大臣の簡保保養施設売却問題」「ノービザ問題」「フィリピン不法滞在一家問題」等世の中は止まる事を知らず流れている事を実感させられます。また、こうした問題も原則を無視してその時々の感情論に流され続けると、ひと世代ふた世代という時間の経過後の事を考えると取り返しの付かない事になってくると思います。誰でしたかコメント欄に、『共産主義中国が、ネパールへどんどん漢人移民(中国共産党毛沢東派)を送り込んで、これらの漢人移民が、ネパール議会で多数派を占めてしまい、ネパール王室を廃止してしまいました。ネパール議会が、ネパールの共産中国への併合を可決してしまったら、ネパールは、消滅します。また、共産主義中国は、チベット侵略鉄道をネパールまで延伸し、ネパールを完全に併合したいと言っています。』という書き込みがありましたが、日本人はネパールの状態を持って「他山の石」とすべきだと思います。人の良いのもいい加減にしないと日本がなくなってしまいます!また、七日の産経新聞の特集記事「天皇陛下ご即位20年」の中で言われている「皇統」問題は日本人として真剣に考えなければならない大切な問題だと思います。戸井田とおるhttp://blog.goo.ne.jp/toidahimeji/e/eadcd9cb98c05026f7446ff27656f5d3--ネパールの毛派が「漢人移民」だなんて、トンデモ話にしても出来が悪すぎますし、中国共産党がそれを「詐称」扱いしていたなんてそれこそ周知の事実だったと思うのですけどね。--Wikipedia『ネパール共産党毛沢東主義派』よりネパールの毛派は、毛沢東主義を謳っているものの、中国共産党とのつながりはほとんどなく、また思想的には毛沢東思想だけでなく南米の共産主義勢力(センデロ・ルミノソなど)に影響を受けている。改革開放政策で事実上の資本主義を導入し、ネパールと外交関係のある中華人民共和国は毛派の活動開始当初は「マオイスト(毛沢東主義者)とは無関係」「毛沢東の名を汚す利敵行為」と主張し、毛派と対立する国王派を援助していた。http://ja.wikipedia.org/wiki/ネパール共産党毛沢東主義派--「コメント欄」に書かれていたからってそれを丸々信じて垂れ流してしまうような方が国会議員であるということに、私は不安を覚えますね。これでは偽メールを垂れ流した故永田議員と何もかわらないと言えましょう。こんなガセを流して、この人は何をしたかったのでしょう。しかし、こういう人が産経系論者の「皇統」問題に乗っかるなら、ある意味それは整合性があると言えるのかも。だって、あの人々は私には日本の「皇統」を危うくしようとしているとしか見えないのですから。自分達が「保守」を詐称しているのをスルーしてもらえるように、ネパールの「毛派」が詐称しているのも見ないふりをするというということでは、言行は一致していると言えるのかもしれません(苦笑)。==============================結局は、この人は自らのビジョンを語るのではなく、外国人との共生という一点で世間の不安を煽り、あたかもそれへの処方箋を示しているかのようなポーズを示すことで世間の耳目を集め、それをもって選挙を乗り切ろうとしているだけなのだと思います。国籍法ではもう世間の関心をひきつけておけなくなってきたから、今度はネパール。おそらく選挙に落ちるまで、この人は中国を誹謗し続けるのでしょう。でも、自分が言っていることを実現させようなんて気は、これっぽっちも持っていないのでしょうけれどね。それが実現しないとわかっているから、いくらでも過激なことが言えるし、デマだって流せる。何とも無責任な議員さんです。このブログ、本来なら次の選挙で対立候補がいかにこの議員さんが不勉強かを有権者に示せる格好のネタとなることでしょう。アメリカの大統領選だったらまず落選確実じゃありませんかね。日本の民主党候補がそうするかどうかはわかりませんが。
2009年01月18日
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12月30日のエントリに延々とご自分の思い込みでコメントを付けて来た人がいましたが、専門家を自称していながら、どうやらこの指針を知らなかったようです。これをちょっと見せたところ、みっともない捨て台詞を書き散らして逃げていってしまいました。もうちょっと出すのを遅らせて、ずっと見続けないで、どうやって丁度良いタイミングで実験を止められるのかという点についての言い逃れを聞いてからでもよかったかなと、今は思っていますけど。で、参考までに1999年に日本法医学会がまとめた親子鑑定の指針に、DNA検査についてどう記載してあるのかを示しておきます。--1.倫理的配慮 1)鑑定人は学会で認められた手法を用い、最新の注意を払って適正な結果が得られるよう努めなければならない。2)鑑定人は、検査結果を保証しうる施設を有し、用いられる手法に熟達している必要があり、求めがあれば、その根拠を示さねばならない。3)鑑定人は鑑定結果について責任を持ち、必要があれば疑問点について答えねばならない。 4)鑑定人は、個人や家族の福祉を重んじ、鑑定ができるだけ害をもたらさないよう注意しなければならない。そのため、鑑定の直接の当事者、すなわち想定された父母と子や資料の提供者等の間に鑑定実施について異論がないことに留意しなければならない。5)鑑定人は資料の採取状況が確認されているものについてのみ鑑定を実施し、資料の採取状況が不明確な資料については鑑定をしてはならない。 6)鑑定人はプライバシーの保護に努めなければならない。2.検査の品質の保証1)鑑定機関は、検査結果を保証しうる施設を有し、用いられる手段について充分な経験を有する検査者が責任を持って運営しているものでなければならない。2)鑑定人は、裁判所の求めがあれば、検査の手法や結果について証言しなければならない。3)鑑定機関は、用いられる手法の具体的手順を記載したマニュアルを準備しなければならない。また、そのマニュアルは、適切に改訂されなければならない。4)試薬は品質が保証され、適切に保存されているものを用いねばならない。5)検査は必要に応じて独立して複数回実施し、結果を確認するものとする。6)繰り返し採取が困難な資料については、再鑑定の可能性を考慮し、一部を残すよう努めなければならない。7)人の血液や組織等の資料は検査が終了した後にプライバシーに配慮し、適切に処理されなければならない。3.資料の採取や保管及び記録の管理 1)検査のため資料を提供した人については、その人であることを証明する根拠(写真、指紋、本人または保護者の署名等)が記録として残されなければならない。2)資料採取には鑑定人または鑑定補助者が立ち会うものとする。資料採取にあたって作成される記録には、少なくとも提供者の氏名、生年月日、血縁関係(想定されるものを含む)、採取場所、採取日が明記され、立ち会った鑑定人または鑑定補助者の署名が含まれねばならない。3)骨髄移植の既往や最近三ヶ月以内の輸血歴は明記されなければならない。4)想定された父母の一方が資料を提供できない場合には、そうせざるをえない事由が資料採取記録に明記されなければならない。5)採取された資料は、適切に保管され、資料の変性、取り違え、汚染が防がれねばならない。6)親子鑑定検査に関するすべての記録は、資料採取後少なくとも5年間は保管されねばならない。4.古典的血液型検査(略) 5.DNA検査1)制限酵素断片長多型(1) メンデル遺伝が確認されていて、突然変異の少ないローカスもしくはプローブを用いるべきである。(2) 文献に検査法が明記され、当該鑑定機関が検査に習熟しているローカスもしくはプローブを用いるべきである。(3) 制限酵素の活性が維持されていることが確認されねばならない。 (4) 資料の断片長は十分な範囲をカバーするサイズマーカーにより適切に評価されねばならない。(5) 既知の断片長の対照が用いられねばならない。(6) 同じ断片長であることを確認するには、原則として資料を混合し、同じレーンで電気泳動すべきである。また、資料の混合が不可能な場合には、同じ断片長と判断する基準を明確にし、隣り合ったレーンで断片長を比較すべきである。(7) 鑑定書には、用いたローカス名もしくはプローブ名、制限酵素名、アリールのサイズもしくは観察された数が記載されねばならない。2)PCRを用いたDNA多型 (1) メンデル遺伝が確認されていて、突然変異の少ないローカスを用いるべきである。(2) 文献に検査法が明記され、当該鑑定機関が検査に習熟しているローカスを用いるべきである。(3) PCR前の資料に別のPCR産物が混入することを防ぐ対策がとられていなければならない。そのためには試薬や機器を含め、PCR前の操作とPCR後の操作を物理的に分離する必要がある。(4) DNAの抽出、PCR等の操作には陽性対照と陰性対照を用い、操作が適切に実施された事を確認しなければならない。(5) 鑑定書には、用いたローカス名、サイズに基づいたアリール名が記載され、市販のキットを用いない場合はプラィマーの種類が明記されねばならない。6.鑑定書と確率計算(略)--まあ、これを見ただけでも、あの人が「騙り」だったというのは一目瞭然ですね。「類似性の比較」だけではとても裁判では証拠と認められないでしょう。おそらくは、あの人は本当に大学でそういう実験をやったことはあるのでしょう。だから自分は「専門家」だと舞い上がってしまったんでしょうね。でも、たいていは始めから結果がわかっている学生の実験と、未知の試料に対しても適用できなければならない鑑定の手順では、求められているものが全く違っているってことです。いずれにしろ、DNA鑑定なんて義務化したら、やっかいなことになることは間違いないと言えましょう。
2009年01月16日
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少し前の新聞報道です。--DNA決め手、父子関係次々確認 無戸籍の子が一斉調停2009年1月4日12時52分 民法の規定が壁になって無戸籍となった17都道府県の子どもら27人が、実父との親子関係の確認を各地の家裁に一斉に求めた調停で、約8割の22人が親子関係を認められ、戸籍を取得できたことがわかった。実父とのDNA型鑑定が決め手になった例が多い。支援団体「民法772条による無戸籍児家族の会」(神戸市)は法改正を求める動きを09年に本格化させる考えだ。 同会によると、27人は民法772条の「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子と推定する」という規定のため、実父の子として出生届が受理されず、戸籍がないまま生まれ育った。 認知調停が成立した22人のうち18人は実父とのDNA型が一致した鑑定結果が重視された。1歳の女児のケースで名古屋家裁は「科学的証拠により明らかな場合まで、民法上の親子関係を強制するのは相当でない」と指摘。「772条の推定を排除する必要がある」と判断した。一方で、実父と一致したDNA型鑑定を提出しても認められなかったケースが3件あった。 一斉調停とは別のケースでも、大阪家裁は生後6カ月の女児のDNA型鑑定への評価を示さず、772条の規定を適用する形で実父(40)との親子関係を認めなかった。 離婚や家庭内暴力(DV)の問題に取り組む長谷川京子弁護士(兵庫県弁護士会)は「科学的なDNA型鑑定で血縁関係を認めることは常識的でわかりやすい。離婚や再婚が増えるいま、772条の規定は当事者に困難を強いている。根本的な解決に向けて法改正を急ぐべきだ」と話している。(板橋洋佳)http://www.asahi.com/national/update/0102/OSK200901010006.html--私は民法772条の現状の取り扱いは問題があると考えており、2年ほど前にそれに関するエントリを書いております。そこでも書いたことですが、問題は772条よりも774条にある嫡出否認が父親側からしかできない点にあるのであり、そこを母親側からもできるようにすれば、ほとんどのケースは解決できると考えています。ただ、法の中身は変わらないまま運用によって対処しているのが現状であり、その結果の一端が表れたのが今回の記事といえます。これを見ますと、無戸籍(即ち法的な親子関係が決まっていない)子供に対して、DNA鑑定結果をもって裁判所が親子関係を認めているケースが多いということが見て取れます。しかしながら、一方でDNA鑑定では父子関係があると結論づけられていても、裁判所がそれを認めなかったケースも3件あったとのこと。認められた22件のうち「重視」と書かれていないケースがDNA鑑定結果を提示したのかどうか不明ですが、仮に提示していたとしたら、25件の父子関係を肯定する鑑定結果に関して、裁判所の判断は22対3。12月30日付けのエントリで、親子関係とDNA鑑定の話がコメント欄に並んでおり、『裁判では99.8%以上の父親肯定確率が出た場合は他の強力な否定要因でもない限り断定され、肯定判断が下されるそうです。』こんなコメントがありましたけど、「他の強力な否定要因」を提示する人など誰もいないこの認知調停においても、裁判所はそんなに一方的な判断はしないってことが明らかになりました。その裁判所の(否定の)判断をポジティブに評価する気は全くありませんが、それが日本の現実だということです。
2009年01月15日
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新年早々、中国との間でひと悶着のようです。--中国、合意破りガス田掘削 東シナ海の「樫」2009/01/04 01:53更新 東シナ海のガス田問題で、日中両政府が平成20年6月に共同開発で合意した直後、中国が継続協議の対象となり現状を維持すべき「樫(かし)(中国名・天外天)」で新たに掘削を行っていたことが3日、分かった。明確な合意違反で日本側は抗議したが、中国側は樫での掘削を終え、生産段階に入った可能性が高い。主権と権益確保に向け、日本政府が対処方針の見直しを迫られるのは必至だ。 樫ではこれまでにも構築物(プラットホーム)から炎が出ているのが確認されていたが、日中合意後、共同開発の協議対象である4カ所のガス田で、中国側の不当な単独開発が明らかになったのは初めて。 日中両政府は20年6月、ガス田問題で合意。「翌檜(あすなろ)(同・龍井)」付近での共同開発と「白樺(しらかば)(同・春暁)」で日本の出資が決まった。樫と翌檜の本体、「楠(くすのき)(同・断橋)」は共同開発の合意に至らず、継続協議の扱いになり、両国には現状維持が求められる。(略) 日本政府内には「中国側は継続協議の対象になった樫などの単独開発に固執しており、一方的に開発を進めていくとの懸念が現実化した」との指摘がある。 日本政府は、樫での掘削が日中合意に反するとして中国側に抗議したが、中国側はP3Cの警戒監視飛行を「妨害行為」などと逆抗議してきている。【用語解説】ガス田問題 東シナ海の天然ガス田開発をめぐる日中間の対立。中国は平湖で約10年前から生産を開始。白樺では平成17年8月から掘削に着手したが、中断した。樫でも同年9月に炎が確認された。日本政府は探査の結果、白樺、楠、翌檜のガス田の地下構造が日本の主張する排他的経済水域(EEZ)の境界線「日中中間線」の日本側までつながっており、樫もつながっている「可能性がある」と結論づけた。日本政府は同年8月、帝国石油に中間線の日本側海域での試掘権を付与したが、試掘は行われていない。【用語解説】日中合意 平成16年6月、中国による日中中間線付近でのガス田開発が発覚し、問題化。日本側の抗議を受け、同年10月から局長級協議が始まった。主権に絡むEEZの境界線について、日本側は両国の海岸線から等距離の中間線、中国側は沖縄諸島の西側まで広がる大陸棚の東端「沖縄トラフ」を主張して対立したが、境界画定を棚上げした形で20年6月に合意。了解事項として、樫、楠、翌檜は「共同開発をできるだけ早く実現するため、継続して協議を行う」と明記されたが、合意後、協議は一度も開かれていない。http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/environment/209531/--まあ、以前から繰り返し申していることなんですが、とにかく日本側海域で実績を作らなきゃ駄目。実際に油もガスも確認していないのに、「可能性がある」なんて自分達だけの希望的観測を根拠に他国の資源開発活動を妨げようとするなど、世界の非常識です。で、産経新聞では上記のように『了解事項として、樫、楠、翌檜は「共同開発をできるだけ早く実現するため、継続して協議を行う」と明記された』と書いていますが、これはミスリードでしょうね。だって、本当の日中合意にはそんな風に具体的なガス田の名前は書いていないのですから。単に『双方は、東シナ海のその他の海域における共同開発をできるだけ早く実現するため、継続して協議を行う。』とあるだけ。http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/china/higashi_shina/press.htmlそもそもほとんど「開発」は終わっていたと考えられていた天外天に対して、いまさら「共同開発をできるだけ早く実現するため」に協議するなんて、いくらなんでもムシが良すぎやしませんかね。こんな「抗議」が通用するなら、それこそ「東シナ海のその他の海域」で日本が何かをやろうとした時に、中国はそれに文句をつけてくることが可能になりかねないんですけど。もう少し冷静な対応はできないのでしょうか。
2009年01月06日
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今年は衆議院選挙の年。自分が後悔しないよう、自分にできることをやって行く。諸般の事情から不定期更新しかできませんが、そういう気持ちで、このブログを今年も続けて行こうと思います。
2009年01月01日
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