ザビ神父の証言

ザビ神父の証言

2010.03.31
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政治を斬る(68)

郵貯の預け入れ限度額は2倍の2千万円に、簡保の保証上限は2千5百万円に引き上げられる政府案が、昨夕発表になりました。簡保の宿の売却中止と共に、これは明らかな政策ミスでしょう。

郵貯は、政府保証から、子会社との取引に関する消費税の免除等、様々な手厚い保護を政府から受けています。まさに国策会社そのものです。

かつて、郵貯の貯金は、そのほとんどが財政投融資に注ぎ込まれていました。その結果非効率を絵に描いたような無駄の多い、赤字垂れ流しの施設が産み落とされ、それを運営する経済観念のない特殊法人が、雨後のタケノコのように次々に誕生して、天下りの受け皿となってきました。

事実上の再国有化と郵政関連の肥大化は、財務省、総務省(とりわけ旧郵政省関係)、そして郵貯のファミリー企業関係者にとっては、願ってもないことでしょう。

しかし、それでは、貯金も保険も郵便も含めた、郵政全事業の経営効率化は、とてものことに無理となってしまいます。インターネットの普及で、郵便事業はしばらく前からジリ貧を辿っています。 そして、2倍の貯金を集めることが可能になった郵貯に関して言えば、鳴り物入りで誕生した東京都の「石原銀行」(「新銀行東京」)の体たらくを想起していただくだけで十分でしょう。

官営銀行がうまく行ったケースは過去にありません。融資のノウハウのない郵貯は、やがて不良債権を山と積んで、税金による穴埋めが必要となる事態に陥るでしょう。しかも官業に圧迫されて利益が伸び悩むであろうメガバンク外の金融機関は、その利益が伸び悩むことによって、税の支払いを大きく減じるでしょう。

即ち、郵貯や簡保の肥大化は、日本経済の一層の非効率化、競争条件の阻害要因として働くでしょう。1960年代~70年代にかけ、極度の経済不振に陥って英国病と揶揄されたイギリスは、経営不振に陥った企業を次々に国有化して、救済しようとしましたが、結果は無残な失敗に終りました。

確かに「市場の失敗」は資本主義にはつきものです。こうした「市場の失敗」を大事(おおごと)にしないために、最低限度の規制や政治の介入はあっても良いでしょう。しかい、官が主導するような愚は避けなければなりません。「市場の失敗」よりも「政府(官僚)の失敗」の方が、はるかに問題が多いのです。



何より公務員改革を叫ぶ民主党が、その看板を掲げ続けながら、官の肥大化を平気で招く矛盾に気付かないところが、不思議でなりません
                             続く





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最終更新日  2010.03.31 20:34:22
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