ザビ神父の証言

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2010.08.14
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カテゴリ: 所感
佐藤優『国家の罠』を読む

夏休みを利用して、積んであった読書予定の大量の著作の中から、佐藤優の『国家の罠』(新潮文庫)を読みました。

2005年に出版された『国家の罠』は、同年の毎日出版文化省特別賞を受賞するヒット作となったのですが、今までツンドクリストから拾い上げられることなく、今日に来ていました。

佐藤優氏は、外務省のノンキャリア組でしたが、ロシア問題のエキスパートとして頭角を現し、1991年8月19日のソ連共産党保守派によるクーデタ事件では、クリミア半島の保養地に幽閉されたゴルバチョフソ連大統領の生存情報を、世界で最も早く確実な情報として掴み、情報蒐集家としての能力の高さを示しました。

しかし、北海道出身の政治家で北方領土問題の解決と日ソの平和友好条約締結に執念を燃やす鈴木宗男代議士と近かったことから、小泉内閣の登場に基づく外交政策の転換に伴い、国策としての鈴木宗男追い落としに絡んで、「国策捜査」の対象とされ、背任並びに偽計業務妨害の罪ありとして、懲役2年6ヶ月執行猶予4年の有罪判決を受けています。

2002年当時、鈴木代議士と佐藤氏絡む、様々な「悪事」が湯水のようにマスコミに溢れていましたが、その多くが検察や外務省筋によるリークによるものだったことが、ここでは良く分かります。

そしてこの本を読むと、検察と官僚機構が絡み、それに政治権力が了解を与えると、どんなことでも出来る、国家権力の力の不気味さに、背筋の凍るほどの寒気を感じます。

日頃、「マスコミ報道は眼光紙背に徹して読み込まないと、良い加減な報道を信じ込む愚を侵す」と喚いたいた私が、鈴木・佐藤事件に関しては、コロリとマスコミ報道を受け入れていたことに気付かされました。

検察の権力、国策捜査、政治権力の不気味な力の一端が、この本を読むと理解できます。皆さんにも一読をお勧めしたいと思います。









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最終更新日  2010.08.14 21:21:48
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